クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~   作:田中_jack

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 原作も、終盤に向けた動きが活発です。
22話でのアンジュとタスクのラブシーン、良かったですね。
また、ミスティが少しだけ登場したのも良かったです。(台詞がない!!)
本作品では、ミスティを愛でる方向性ですので、サリアやジルをどう扱うか、未だに迷っていますが、役柄は悪役の方向で決めています。
良いアドバイスがあれば感想などでお教え下さい。



 2110年度で10歳を迎える「黄金のタッグチーム」である私ことリデル、ミスティ、アルベルトとヒルダの私達4人は、4月に宇宙医科大学校に入学、5月5日の戦闘の功績により、「黄金のダイヤモンド・タッグ」の称号を授与され英雄視された「黄金のタッグチーム」である私達4人をはじめ、共に戦闘を経験した宇宙医科大学校の同期生たち。
7月7日の私の誕生日パーティーで恋人宣言をした私達は、文字通り「世間の注目の的」になってしまった。

「アジア・ユーラシア視察」の最終日の7月12日に、後に「イスタンブール事変」とも、「黄金のタッグチームが世界中に最初の影響を与えた事件」とも言われるようになる、イスタンブールで大規模な戦闘に巻き込まれ、16日までに通算20回も戦闘に参加した私達「宇宙医科大学校」の1年生。

その後もドタバタが続き、7月16日の夜、ミスルギ皇国の皇都の近く、マルセイユ港から武器などを大量に積載した「大型のコンテナ船」が出港した。
それに乗った者達は、スケベビッチ・アル・ガッポリーネとその一味であった。

彼らは、日本連邦政府に投降、亡命と身の安全の保証を求め、2105年4月に実行したミスティや私を狙ったテロ事件への関与を認め、謝罪した。
これに対してミスティや私は、彼らを許し、日本連邦政府は公式に声明を出し、スケベビッチ・アル・ガッポリーネとその子分達や家族、親族全員の亡命とこれまでの行為に対する免責が認められた。

また、2110年5月5日の王宮襲撃事件に参加した、ミスルギ皇国の元近衛兵500人の亡命も認められた。
一方、その首謀者であった皇国近衛長官リィザ・ランドッグは釈放され、彼女に付いてきた黒装束の120人のごろつき共と裏のドラゴン族とも言われるドラク族に引渡された。


スケベビッチ・アル・ガッポリーネとその一味の懺悔と投降はミスルギ皇国などの「マナを使用している国家や地域」にとって、とんでもない、意図しない方向へ国際情勢を大きく揺るがす事態に発展してきたのです。
後に、歴史家はこの時代を「動乱の時代」と呼んでいる、最初の事態だったのです。

7月17日の夕方、トルコ共和国が、グルジア、アルメニア、アゼルバイジャンと共に、日本連邦へ代表権付きで加入を表明し、即日、日本政府などと基本合意し、11月11日に日本連邦に加入することになったのですから。

入学以来、私達にとって宇宙医科大学校は、「宇宙戦闘医科大学校」ではないのか?
と思える程、戦闘や内外情勢の思惑に翻弄されてしまいました。
ようやく、宇宙医科大学校に入学して最初の夏休み。
「ローゼンブルム王宮 ジェノヴァ海岸別荘」での海のバカンスの最初の日となった7月20日に、無料で「ローゼンブルム王宮 ジェノヴァ海岸別荘」を使用させて貰える引き替えに、極めて重大な話があるので来て欲しい、と言われ、『高級リゾート 縁部理桜ホテル』の特別室に案内された私達4人は、そこでエンデラント連合に対する「攻勢」が開始されたことを告げられました。

私とミスティ、アルベルトとヒルダの関係は今後、どう発展するのか?
国際情勢の「動かす一翼」になり、恋人宣言をした私達のその後、2学期でのエンデラント連合の動きで、元近衛長官のリィザ・ランドック女史との駆け引きなどはどうなるか?



第3章 エンデラント連合の解放とミスルギ皇国の混迷
第19話 リィザ・ランドックが選挙に勝利後、入閣して私達と会談


 2110年9月1日。

2学期が始まった。

エンデラント連合国内は選挙一色となっていた。

その一方で私達の周囲では、大きな変化が訪れていた。

1学期や夏休みまでの一連の戦闘や出来事により、私達への世間の注目が、政治や軍事の世界だけではなく、ファッションや芸能の分野までも及んでいたことだ。

 

 

 例えば、夏休みの7月22日、宇宙医科大学校の同期会パーティーの席上での動画撮影や記念のスナップ撮影は、なんとケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏と懇意の写真家、篠原紀信氏にして頂いた事が、ファッション雑誌などに投稿され、大きな反響を呼んだのだ。

 

「ミスティ王女様、可愛い!!」

「ヒルダさんの王者の振る舞いに期待は大きいぞ!!」

「アンジュリーゼ皇女様が更なる可憐な花を咲かせた!!」

「クールビュ-ティーなサラマンディーネ様とその取り巻きの方々、素敵!!」

「黄金のタッグチームの4人の素顔とそのラブラブぶり」

まあ、この辺りまでは「有名税」で許せるのだが、問題は、その反響があまりにも大きかったことだ。

 

 例えば、ここまで煽るか??と思わせる記事が続出したのだ。

「ミスティ王女様、ヒルダさん、アンジュリーゼ皇女様、そしてサラマンディーネ様のファッション四極対決か??」

「有望新人が続々登場か?

クラス長で大人の風格のゾーラさんとエルシャさん、若い新人のロザリーさん、そしてメイドのモモカさん!!」

「何故ここまで美少女や美男子が揃うのか?? 宇宙医科大学校、その秘密を探る!!」

「美少女や美男子が揃うクラスの担任は、有名プロデューサーであるケマル・縁部理桜氏の恋人、マギー教官!! 

この人も超美人!!」

全く、ファッションや芸能関連の記事や批評は、何でもありだからな。

 

そして、中には気になる批評が専門家などからもあった。

「優秀な学生生徒には優秀な戦果が付くのか?? 宇宙医科大学校の教育と訓練方針が、世界の国防関係者らに大きな衝撃を与えた!!」

「ラグナメイルやパラメイルなど新兵器の運用方法をもっと研究して新軍種を認めよう!!」

「黄金のタッグチームの活躍で考え直そう!!軍隊の兵種や職種、動員制度を見直すべき時期に来ている。」

 

 

 この夏休みを通じて、「黄金のタッグチーム」である私達4人の仲は、また強くなった。

そして、私とミスティ、アルベルトとヒルダとの関係も「恋人同士」と強く自覚するには、親同士の公認なのもあり、更に深くなっていったのだ。

その意味では有意義な夏休みだった、と言えるだろう。

なにしろ、私ことリデルとミスティ、アルベルトとヒルダは、小学校時代からも、兄弟のごとく風呂やベッドを共にしていた。

 

それでも恋人宣言をして最初の夏休みだからと、私とミスティ、アルベルトとヒルダはそれぞれ、毎日、夜な夜な食事だけではなく、着替え、風呂やシャワー、ベッドを共にする仲になっていったのだから。

それも自然な形で、何の違和感もなしにやっていたし、お互いが30歳になった今でもそうだ。

 

やはり、世の中には、「よほど相性の良い相手」はいるのだなあ。

お互い、そのような良きパートナーに巡り会わせて頂いた、神様に感謝しなければなりません。

 

 

 

 さて、2学期とその時期に始まったエンデラント連合国内の選挙について話そう。

 

エンデラント連合は、ヨーロッパ中部に位置し、かつてのスイス連邦とドイツ連邦共和国、リヒヘンシュタイン公国、そしてオーストリア共和国のティロル地方が合併して出来た「連合国」である。

当然の事ながら第一言語はドイツ語であり、言語や民族にも比較的問題は少ない地域である。

この選挙では、昨年就任したビスマルック大統領が改革派の旗印の下で当選したにも関わらず、就任後は既得権益にどっぷりとはまり、エンデラント連合与党の度重なる政治スキャンダルで議会が内閣不信任案を可決、総選挙に突入したのだ。

 

9月17日に総選挙の投票と即日開票が行われ、ミスルギ皇国の元近衛長官で、エンデラント連邦に帰化したリィザ・ランドック女史やその恋人で実業家のアーセナル・シュワルツネッガー氏が代表を務める、選挙前では泡沫政党であった救国政党「ラインの守り」が大勝利し、議会の過半数余りの60%の議席を占めた。

特に、ベルン、ジュネーヴ、ミュンヘン、インスブルック、フランクフルト、ケルン、ハンブルグなど西部や南部での大躍進が目立った。

 

救国政党「ラインの守り」は、エンデラント連合国内でも2110年初頭頃からインフレ率70%まで悪化していた経済の疲弊と政治や社会の混乱の原因は、全てミスルギ皇国やガリア帝国などとの連携にあると断言し、

「ミスルギ皇国のような年率1000%の通貨インフレの阻止」

「このままでは第一次世界大戦後にドイツが経験した、悪夢の1兆倍インフレで生活が破壊される!!

救国政党「ラインの守り」だけが、我が国を守れる!!」

「無能な現在の与党の政治や行政は要らない!!」

「飢え死にか、生存か?」

「日本連邦や英国などとの関係修復と経済社会の交流の活発化で景気を刺激する!!」

など、徹底的に政府を攻撃する経済や社会の危機を政見放送や演説などで訴え、選挙に大勝利したのだ。

 

そして、救国政党「ラインの守り」は、用意周到にも似たような政治理念を掲げる「ゲルマン保守連合」や「自由党」と連立政権を組み、議会の絶対多数の85%の議席を占めたのだ。

首相就任と組閣は9月23日に終了、その日にリィザ・ランドック女史は新首相となったアーセナル・シュワルツネッガー氏と結婚、リィザ本人は外務大臣に就任した。

 

外務大臣に就任したリィザは、早速日本連邦やローゼンブルム王国に会談を要請、会談が実現した。

 

 2110年10月1日。

 

日本連邦の自治国家ローゼンブルム王国のミラノに近い、日本連邦とエンデラント連合との国境に近いエンデラント連合領の湖畔にあるロカルノ市にて、外務大臣に就任したリィザ・ランドックと新首相となったアーセナル・シュワルツネッガー氏らが、ローゼンブルム王国国王夫妻、日本連邦の阿倍野真三大統領、志木田茂雄外務大臣、中谷元雄国防総省大臣、私の父である田中隆男大臣、そして、「黄金のタックチーム」である私達4人を含む宇宙医科大学校の同期生や有名プロデューサーであるケマル・縁部理桜氏と、私達学生生徒の「引率者」であるマギー教官らが参加していた。

 

この会談の場所は、風光明媚で、ヒルダの出身地に程近い場所なのだ。

一旦祖国を追放されたノーマが、再び公式に入国すること自体、極めて異例の事であり、ノーマとして追放されたヒルダが入国できたことだけでも、エンデラント連合の政策変更を証明するものであった。

 

 

 阿倍野真三大統領が、開口一番にこう切り出した。

「新首相となられたアーセナル・シュワルツネッガー閣下、ならびに外務大臣になられた

リィザ・ランドック女史には、選挙の大勝利と政権入り、誠におめでとうございます。

こうしてエンデラント連合を訪問するのは初めてであり、今後の両国関係の発展と協力関係の強化を強く望むものです。」

 

アーセナル・シュワルツネッガー首相も、こう応えた。

「日本連邦の阿倍野真三大統領をはじめ閣僚の皆様がご多忙の中、我が国へのご来訪のご決断を頂き、ご訪問されたことは画期的な出来事であり、誠に有り難うございます。

私は、ご存じの通り、政権就任直後に我がエンデラント連合でのマナの段階的使用停止とノーマへの一切の迫害や追放の禁止を、政策変更として実施しました。

 

マナの停止は半年程度の移行期間後に完全停止します。

検疫官の組織や制度も2110年11月10日を以て廃止します。

また検疫官の悪行なども全て司法や特別捜査委員会など司直の手で明らかにして、公開致します。

 

その上で、誠に心苦しいのですが、日本連邦などの援助や投資の拡大を、是非宜しくお願い申し上げます。

更に、ミスルギ公国やガリア帝国などからの軍事的、政治的な脅威にさらされている現状は厳しいものがあり、国防や情報活動などでのご協力も併せて宜しくお願い申し上げます。」

 

リィザ・ランドック外務大臣も、これまでの日本連邦への謝意と今後の協力関係の更なる発展を望み、次のように発言した。

「私のような者に、5月5日のローゼンブルム王宮襲撃事件と、7月7日のドラゴンの世界での襲撃事件を引き起こしたにも関わらず、ここにおられる方々のご助命の助けを頂き、誠にありがとうございます。

 

特に、命令とは言え、アンジュリーゼ皇女殿下のご滞在先の王宮の襲撃をしたことは、本当に後悔しております。

 

幸い、仲間と共に昔から深い繋がりのあるエンデラント連合に移り住み、また恋人のアーセナル・シュワルツネッガーと共に選挙戦を戦い、勝利出来たことで、結婚するに至りました。

 

アーセナル・シュワルツネッガー首相も申しましたが、マナの段階的使用停止とノーマへの一切の迫害や追放の禁止を、政策変更として実施しました。

国内のノーマ敵対派などを含めて、内外の敵対勢力に囲まれた我が国の厳しい国防や外交の現状を打破するためにも、日本連邦の援助やご助力を心からお願い申し上げます。」

 

ローゼンブルム王国国王が言った。

「私や、妻、ミスティも同じ考えだが、過去のリィザ・ランドックの行いを許す。

だから、これからの未来に向けてするべき事を考えなさいよ、リィザ・ランドック外務大臣。」

 

ローゼンブルム王国王妃も、こう言った。

「そうですよ。貴方は貴方のやるべき仕事をするべきです。」

 

アンジュリーゼも、こう言った。

「もう、過去の事は忘れましょう。前に進むだけですよ。」

 

ミスティも、こう言った。

「贖罪の気持ちがあるのであれば、今後のご活躍で実績を積むだけですよ。」

 

 

 会談は、より具体的な政策協議に移った。

 

志木田茂雄外務大臣が、経済支援やマナ停止に向けた技術支援について、こう述べた。

「エンデラント連合への経済支援については、すぐに1京円規模の支援をお約束します。

まずは、過度のインフレによる経済打撃を克服しなければなりません。

 

その次に必要なのは、マナ停止に向けた技術支援です。

貴国の首都ベルリンを含めた10箇所に出先機関を設置させて頂ければ、民間の企業を含めてご支援が迅速に進むかと存じます。

 

更に、ノーマとして追放された皆様に関しての情報交流、並びに法的、政府の保障の元で、人権救済の意味を含めた救済策や支援策を両国で進めたいと存じます。」

 

 

中谷元雄国防総省大臣が、国防、安全保障の支援や協力関係について、こう述べた。

「貴国とは、かつてのドイツ軍が強力であった事もあり、相互防衛条約や各種協力協定をすぐに締結したいのです。

 

また、貴国が軍事的にも厳しい立場に置かれていることは、十二分に存じております。

我が国の国防総省で研究した結果、最低でも6個の戦闘師団を基幹とする陸軍1個軍が4個~5個は必要ではないか、との研究結果が出ております。

共同訓練やミサイル防衛、合同軍の編成、共同武器開発なども推進させて頂きたい、と考えております。

 

更に、ラグナメイルやパラメイル部隊の編成などでもご協力できるかと存じます。」

 

最後に私の父である田中隆男大臣は、こう述べた。

「国内のノーマ敵対派などを含めて、内外の敵対勢力に囲まれたエンデラント連合の状況は、はっきり言えば厳しい状況でしょう。

検疫官の組織や制度も2110年11月10日を以て廃止するのでしたら、その直前がまず、危険でしょう。

暴動や一揆、反乱なども十分にあり得ます。

 

また、議会での反対派を立てた官界や検疫官の政争や議会クーデター劇、スキャンダルなどにも警戒が必要でしょう。

更に、あの円鰤夫(エンブリヲ)による破壊活動もあり得ます。」

 

 

アーセナル・シュワルツネッガー首相が、私の父である田中隆男大臣の指摘に、こう応えた。

「大統領選挙は再来年なのです。

ビスマルック大統領はこれまでのスキャンダルや選挙の敗北の責任を取って辞任するような人間ではありません。

彼でしたら、やるでしょうね、反乱でもクーデターでもね。」

 

 

エンデラント連合での動乱は迫っていた。

 




エンデラント連合の動き、特にノーマ敵対派の動きで動乱か?
アーセナル・シュワルツネッガー首相やリィザ・ランドック外務大臣の運命は?

「黄金のタッグチーム」である私ことリデル、ミスティ、アルベルトとヒルダの私達4人を含めて、宇宙医科大学校の同期生らの運命は如何に?

次回をお楽しみに。
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