クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~   作:田中_jack

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 原作の23話では、アンジュが立派に成長していることが良く描かれていました。
その一方で、シルヴィアやエンブリヲの屑ぶり、サリアの馬鹿ぶり、一般大衆の豚ぶりも良く描かれていました。
最終話の終末に向けて、どうなるのか??
注目しています。


 2110年11月15日に、ミスルギ皇帝夫妻がモモコ公国でローゼンブルム国王夫妻らと会談することになっていたのですが、その前日の14日、ミスルギ皇帝夫妻がモモコ公国に到着した時を待っていたが如く、ミスルギ公国皇帝夫妻のどら息子でお馬鹿な皇太子、ジュリオ・飛鳥・ミスルギが、手兵を率いて、エンデラント連合の国境の町ザールブリュッケンを攻撃するが撃退され、ナポレオンのパリ凱旋を夢見るが如く、こともあろうに日英仏連合部隊が警備するフランスの首都パリに向けて進撃したとの知らせが舞い込んだのです!!

明らかなジュリオ皇太子の暴走行為と軍事行動に、日本連邦や周辺各国は徹底的に反撃し、押さえ込みました。
その大きな功績には、「黄金のタッグチーム」である私達4人がラグナメイルで敵に放った、「奇跡の攻撃」もあったのです。

ジュリオ皇太子の暴走行為と軍事行動で国力も領土も、ボロボロに落ちたミスルギ皇国は、以前から日本連邦政府と極秘に進めてきた秘策を実行、マナの段階的な使用停止とノーマ迫害の禁止を条件に、ジュライ皇帝がモモコ連邦大統領に就任し、ミスルギ皇国を編入することで解決しました。

「黄金のタッグチーム」である私ことリデル、ミスティ、アルベルトとヒルダの私達4人を含めて、ジルなど新キャラも加え、宇宙医科大学校の同期生らの立場は益々上昇気流!!

大学入学後、初めてのクリスマスと冬休みを迎え、国際情勢の「動かす一翼」と祭り立てられた私達の恋の行方は??



第4章 「黄金のタッグチーム」の4人など恋人達の成長
第23話 大学入学後、初めてのクリスマスと冬休み


 2110年12月21日。

 元ミスルギ皇帝夫妻、現在のモモコ連邦大統領夫妻が主催する、自治領モモコ公国でローゼンブルム国王夫妻らとの「クリスマス会談」が始まった。

モモコ連邦は、首都は旧モモコ公国の首都モナコが、そのままモモコ連邦の首都になり、日本連邦の自治国家であるローゼンブルム王国の首都ジェノヴァに近い位置にある。

ミスルギ皇国の首都が置かれていたマルセイユ郊外の皇族の皇宮とその街は、必要最小限の移転に止めていた。

 

会場は、モモコ連邦と名を変えた旧モモコ公国の迎賓館と、それに隣接する「高級リゾート 縁部理桜ホテル モモコ連邦首都館」である。

本当に、ホテルの名称の変更も早いよね。

いつもプロデューサーのケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏の先見の明には、感心します。

改めてこのお方は、只者ではないことがよく分かる。

 

 

開口一番、ローゼンブルム王国国王が、ジュライ大統領に挨拶した。

「ジュライ大統領閣下、お招き頂き誠に有難うございます。

モモコ連邦は国家の体裁も整い、節目となる今年は凄まじい年でしたなあ。」

 

「有難うございます。ローゼンブルム国王陛下。」

ジュライ大統領が握手して返事を返す。

「まだ私は、大統領と呼ばれる事には慣れきっていませんがね。ははははは。」

ジュライ大統領は笑って応え、ローゼンブルム国王もそれにつられて笑う。

なにしろ、かつて旧ミスルギ皇国ジュライ元皇帝と徹底的に対立し、一時は全面戦争を覚悟したローゼンブルム王国の国王が、ジュライ大統領と共に笑っているのである。

本当に、微笑ましい。

 

「本当に、今年は戦乱の年でしたが、良い事もありましたよ。」

私の父、田中隆男大臣は言った。

 

「去る7月17日、トルコ共和国が、グルジア、アルメニア、アゼルバイジャンと共に、日本連邦へ代表権付きで加入を表明、即日、日本政府などと基本合意しました。

その影響でしょうか、台湾、ブルガリア、キプロス、ギリシャ、アルバニア、そして分裂した旧ユーゴスラビア諸国が相次いで日本連邦へ加入を表明しました。

 

これらの諸国は全て11月11日に日本連邦に加入しましたよ。

もっとも、防衛費などを払えない国や地域は代表権を保有できませんがね。

これで、日本連邦は北米からシベリア、日本列島、満州、ロシア、中近東、地中海沿岸諸国へと、日本列島から北米大陸、ユーラシア大陸へ、大半の陸上での地域で国内移動が可能になったわけです。」

 

リニア新幹線などの超高速鉄道、海峡トンネルなどの交通網の発達やエアカー、宇宙往復機などの利用が当たり前の時代で、またドラゴンなどの平行世界や平行宇宙への往来すら可能になった今、「通勤時間」「通勤距離」などは死語となっていた。

むしろ、色々な国や地域などでの対応能力や、非常事態などの緊急対処能力が問われる時代になっていた。

 

「エンデラント連合が気前よく保障占領の解除に同意してくれて、本当に有難いと思っています。

アーセナル・シュワルツネッガー大統領と、リィザ・ランドック首相兼外務大臣には、心から感謝しております。」

日本連邦政府の志木田茂雄外務大臣は、外交成果を強調して言った。

 

「しかし、撤退させたエンデラント連合の陸軍1個軍は、NATOの後継であるヨーロッパ連合軍司令部のあるベルギーのブリュッセル周辺に駐屯しているのですよ。

どうしても、フランスに対する対抗手段は捨てられないようですね。」

 

「それは、仕方が無い事ではないですか??」

日本連邦政府の中谷元雄国防総省大臣は言った。

「日本連邦政府は、あくまでもフランスとエンデラント連合との仲介役です。

彼らの歴史的な因縁対決には口を挟まない方が宜しいかと。

ナポレオン戦争時代から受け継がれた『伝統』ですから。」

 

 そうなのだ。中谷元雄国防総省大臣の言う通りなのだ。

ブリュッセルの南には、ワーテルローの古戦場がある。

ここには、1815年に、ナポレオンが敗れた「ワーテルローの戦い」が繰り広げられた場所でもある。

その後も、普仏戦争、第一次、第二次の世界大戦を経て、冷戦終結後にはEUで独仏両国は中心的な役割を果たすものの、21世紀には通貨EUROの導入とその運用に失敗、欧州の危機を招いた。

 

ドイツはスイスと連合を組み、「エンデラント連合」を結成する一方、フランスは2088年8月の「ミスルギ皇国建国」により分裂する事態に陥った。

そして2110年、エンデラント連合での政権交代、ミスルギ皇国が「モモコ連邦」の一部になった国体変更など大きな変化により、再び欧州は下克上の世の中になっていったのだ。

 

 

「クリスマス会談」に同席していたアンジュリーゼは、隣にいたタスクに話しかけた。

「私、やっと貴方の恋人だ、と両親に紹介できて嬉しいわ。」

もじもじしながらも、はっきりとタスクの顔を見て、アンジュリーゼは言った。

古の民の系統の血を受け継ぐタスクだから、以前ならば大きな問題にすら発展していただろう。

 

「私ね、自分が皇女殿下には相応しくない、と以前から思っていたのよ。

性格がきついし、すぐに怒るし、教養も浅いし。

ミスティと比べても、おしとやかなイメージの真逆の性格なのよ。

だから、大統領の娘になれて、一人の女の子になれて、本当に嬉しいのよ。」

 

「僕も嬉しいよ。」

タスクが、心からの笑顔で返事をした。

「君は君だよ。それ以外の何者でもないから、性格を気にすることはないよ。

これで僕も君を両親に紹介できるよ。自慢の恋人だ、とね。」

 

「ダンス、一緒に踊りましょう!!」

アンジュリーゼがタスクとダンスを優雅に踊り始めた。

 

 

 一方、私ことリデルとミスティは、アルベルトやヒルダと共に1学期や2学期の思い出話をしていた。

戦闘や行事続きで、お互いに学校の事を会話する暇もなかったからな。

やはり、恋人宣言をしてからは、お互いの距離がますます接近して、もう、距離を感じる会話などは無くなっていた。

 

そして、恋人同士の会話と行動が、私達4人の間の全ての表現になっていった。

世間では、これを「お熱い仲」「アツアツ」「ラブラブ」などと言うのだろうが、私達4人には、それは感じられず、ごく自然のものであったのだ。

もっとも、他のカップル達もそうだったが。

 

 

 一通りの思い出話の後、ミスティが唐突に尋ねた。

「ねえリデル、クリスマスはどこに行く??

私、日本に行きたい。」

 

「うん、いいよ、ミスティ。

でも、確か、24日から10日間、冬休みを利用して日本に行く予定だったなあ。

ジェノヴァに帰るのは1月2日の予定だね、ケマル・縁部理桜(えんぶりお)さんの政府広報などの関係で。」

私が手帳を見ながら、スケジュールの確認をした。

 

移動場所の予定は、東京を中心に、仙台、山形、新潟、長野、横浜、京都、大阪である。

何故か、私の田中家に縁がある場所だらけだが。

もちろん、私やミスティだけではなく、アルベルトとヒルダの「黄金のタックチーム」である私達4人がまとまって行動することになっていた。

 

「それなら、明日22日のミラノ・コレクションを見に行きましょう。」

ケマル・縁部理桜氏が、恋人のマギー教官と共に提案した。

 

「いいですね、一度、ファッションショーをこの場で見てみたかったのよ。」

ヒルダがわくわくして賛成した。

「僕も、地元のファッションを堪能したい。」

ミラノ市出身のアルベルトも賛成した。

 

 

 12月22日。

 

ミラノ・コレクションに招待されたのは、私達4人のはずだったが、何故か、「大型バス」などが用意されていた。

護衛用?と思いきや、宇宙医科大学校の同期生や教官らも全員、招待されていたのだ!!

そして、ミラノの会場に着くや、大反響というべき「歓迎」を受けたのだ。

もう、こうなったら、ミラノ・コレクションなどは関係がないほどの歓迎ぶりだった。

勿論、ミラノ・コレクションで発表された様々なファッションもすばらしいものであったのは事実だが。

 

サラマンディーネが、恋人のレオポルドと共に、本当に興味深くファッションを堪能していたこと、ロザリーが恋人のジョージと、ファッションの内容について詳しく討論していたことが、特に印象に残った。

ロザリーと、その恋人ジョージは、共にフランスの首都パリの出身だからな。

 

また、11月14日付けで編入し、新たに組まれたクラス「3組」に所属する、

ジル(本名 アレクトラ・マリア・フォン・レーベンヘルツ)

パメラ(本名 パメレーベ・マイコフ)

ヒカル(本名 ヒカル・愛田)

オリビエ(本名 オリビエ・アテナイ)

とも「再会」した。

クラスが違うと、なかなか会えないのも、この学校の特殊な事情なのだろうか??

 

こうして、私達は2110年のクリスマスを迎えた。

「黄金のタックチーム」である私達4人はプロデューサーのケマル・縁部理桜氏と、その恋人のマギー教官と共に12月24日より、日本に10日間の予定で移動した。

12月24日は、東京都心にある秋葉原のホテルで一泊することになっていた。

 

 

 12月24日夕方、日本の東京にある幹部学校校内の会議室。

 

 宇宙医科大学校校長のシルヴィオ・ベルルスコーニ氏が、幹部学校校長の君塚博氏と会談していた。

そこに、宇宙医科大学校の一年生の担任、マギー教官も出席していた。

 

「たった半年あまりの期間で、これだけの撃墜数や戦果。

結構、結構。

ヴィルキスなどのラグナメイルを10歳そこそこの生徒達が操縦し、これだけの戦果を挙げているのは奇跡的です。」

マギー教官は戦果報告を見ながら言った。

「特に、『黄金のタックチーム』の活躍は凄まじいわねえ。

どこからこのような戦闘力が発揮できるのか、担任としても不思議で仕方がありません。」

 

「私も学校長として心から思うが、彼らにはまだまだ隠れた才能が眠っている。

動かしているラグナメイルにも、だ。」

シルヴィオ・ベルルスコーニ氏が言った。

「既に、彼らは陸軍で言えば数個師団分、空軍で言えば中小国の空軍以上の働きをしている。

正に、隠れた戦略軍だ。

彼らには悪いが、費用対効果では、これ程の効果のある戦闘部隊はない!!」

 

「うーん、是非、『黄金のタックチーム』の彼ら4人に面会してみたい。」

君塚博氏は強い希望を込めて言った。

「私も、教育者の一人として、彼らには強い興味を持っています。」

 

「それでは、今夜の夕食を一緒にいかがですか?ベルルスコーニ校長に君塚校長??」

マギー教官が勧めた。

 

「それでは、ご同伴に預かりましょうか。」

「そうしましょう。」

ベルルスコーニ校長、君塚校長は共に同意した。

 

彼ら2人の校長は、軍隊の階級では「大将」「元帥」クラスである。

それに対して、「黄金のタックチーム」である私達4人は、もともと宇宙軍の予備役であり、かつ、一年生であるので「兵長」クラスの下士官に過ぎない。

一緒に食事をするなど、正に異例中の異例、破格の注目度である。

これも、プロデューサーのケマル・縁部理桜氏の有名力、そして、大統領からも表彰された「黄金のタックチーム」であることへの期待と注目度が大きく働いたのだ。

 

 

そして、この夕食が、また「黄金のタックチーム」である私達4人を大きく羽ばたかせることになったのだ。

 

 




 さて、クリスマスと冬休み。
「黄金のタッグチーム」である私ことリデル、ミスティ、アルベルトとヒルダの私達4人を含めて、新キャラも加え、宇宙医科大学校の同期生らを含めて、どのように発展していくのか??
恋も仕事も学業も益々ヒートアップの予感??

次回をお楽しみに。
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