クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~ 作:田中_jack
婚約発表を前に、2118年4月12日から、「黄金のタッグチーム」の4人、私とミスティ、アルベルトとヒルダが考案した2つの構想と1つの戦術の試験を行い、成功しました。した。
その最終日の4月17日、大波乱の大戦闘「地中海大海戦」が発生しました。
「黄金のタッグチーム」の4人が考案した2つの構想と1つの戦術は絶大な効果を発揮、大成功します。
今回の「地中海大海戦」での大戦果により、日本連邦軍の戦闘能力や危機管理能力の高さが、改めて実証され、「黄金のタッグチーム」の私達4人が作り出した2つの構想と1つの戦術で大成功したことも、併せて大々的に発表されたのです!!
4月27日の午前10時より、ジェノヴァにて、今回の「地中海大海戦」の戦勝を記念した大々的なその戦勝パレードが、参加部隊らの観閲行進や市中行進を交えて開催され、私ことリデルが突然、市民らの前で演説することになり、熱意ある演説で大歓声を頂きます。
その一部始終をお忍びで来られたVIPの1人が、感激してこう言ったのです。
「素晴らしい、素晴らしい演説だった。
彼こそ、日本を、そして世界をリードできる逸材に違いない!!
すぐにでも、彼の政治家への道を探らなければ!!」
そのVIPとは、日本連邦の阿倍野真三大統領でありました。
2118年5月5日、ミスティの誕生日に婚約した私達4人。
私達4人を含む宇宙医科大学校の同期生である、1組から4組の元クラス長以外の婚約と、5組全員の婚約が発表され、有名プロデューサーで、宇宙医科大学校の教官でもある、ケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏と婚約者のマギー・ヒイラギ教官、蝶野亜美陸軍准将と末次一郎宇宙軍准将、宇宙医科大学校の私達4人とその同期生(第75期)である、1組から4組の元クラス長、そしてジュリオ元皇太子とドクター・ゲッコー教官の結婚式と結婚披露宴、結婚式も同時に行われました。
一方、フランス、ガリア帝国やマーメイア共和国などは疲弊の度を深めていきます。
大動乱は、もはや避けられない状況です。
今回は、そのような中でも婚約後初めてのクリスマス。
私達4人を含めた、熱い愛の炎が燃える様を描きます。
どんな熱愛や波乱があるのでしょうか??
2118年12月23日の午後3時30分。
ジェノヴァの町中は、クリスマス一色だった。
先の「地中海大海戦」で英雄に祭り上げられた「黄金のタッグチーム」の4人、私とミスティ、アルベルトとヒルダは、この日、午前10時から王宮で繰り上げて開催された「アルベルト誕生日パーティー」に参加後、近くの「縁部理桜ホテル」で、午後1時から同期生らとの「クリスマスパーティー」に出席、終了後、王宮に引き返して歩いている最中だった。
今年は研修医の研修が終了し、私達の構想や戦術戦法を退役する前の最後の花道のついでにと、実地試験をしていたところ、予想を上回る成果を出した直後に、「地中海大海戦」の大戦果、その功績で英雄に祭り上げられ、幹部学校ジェノヴァ分校に入校して大忙し、の多忙な1年だった。
そして階級は4月に大尉になったとたん、5月に中佐、9月末には大佐に「特進中の特進」をした。
大佐とは、陸軍や海兵隊で言えば連隊長クラス、海軍では大型艦の艦長や群長、飛行隊長クラス、空軍や宇宙軍では航空団の副司令クラスだ。
大佐の階級とは、単に高級指揮官、現場指揮官として生きるかを考えるだけではなく、公的な役割も格段に大きくなるのだ。
公的、社会的な役割を果たさなければならなくなる立場に立たされる階級なのだ。
私達4人も、18歳そこそこで、将来への夢と展望だけではなく、公的、社会的な役割を果たさなければならなくなることを真剣に考えて、構想、そして実行しなければならない立場に立たされたのだ。
本当に、大転換と大激変の1年であった。
王宮への道を歩いて行く。
この辺りは、文字通り繁華街であり、商店街だ。
いつも、家族連れや恋人、カップルなど、老若男女の様々な人達が行き交う賑やかな地域だ。
気分転換も兼ねて、私とミスティ、アルベルトとヒルダが一緒に進んだ。
おや??
あの、少々口論をしているような雰囲気のカップルは??
ああ、私達の後輩、ローゼンブルム大学医学部の4年生同士だな。
確か、年は13歳同士、名前は・・・。
男性はロナウド・ダ・ビンチ、女性はポリー・マンシュタイン、だったな。
女性はアルベルト・マンシュタインのいとこに当たる人だ。
「ポリー、どうしたの??」
アルベルトがポリーに尋ねた。
「えっ?? アルベルト兄さんなの??」
ポリーは驚いてアルベルトや私達に振り返った。
口論は終わったようだ。
「どうしたもこうしたも、言い訳は無用だろ。
口論した理由は??」
アルベルトらしい言い方でいとこのポリーをなだめながら尋ねた。
「いやね、私の彼氏であるロナウド・ダ・ビンチが、卒業後は宇宙医科大学校の「特殊機動部隊」を志願したい、と言っているのよ。
私は、そこまで学力も体力も無いのに・・・・。」
「ロナウド・ダ・ビンチさん、それは大変良い心がけです!!」
私は、絶賛した。
「大佐の私がそう言うのだから、間違いはないですよ。」
こういう時は、「大佐の階級」は効果がある。
「そう、絶対にそうですよね。」
ロナウド・ダ・ビンチ氏も、思いがけない支援と支持を得て、喜んだ。
「でも、でも、私は・・・。」
ポリー・マンシュタインは、それでも迷いが吹っ切れていない様子であった。
「大丈夫ですよ。
アルベルトの婚約者が言うのだから、間違いはないです!!」
ヒルダが、はっきりと言った。
「えーーー??
まさか、貴方達は、あの有名な『黄金のタッグチーム』の4人??」
ロナウド・ダ・ビンチ氏が、今更ながらに、驚いた。
「たいして有名ではないですよーーー。
学力も体力も、努力あるのみです。
私でも、今まで宇宙医科大学校を卒業して、今も働けるのですから。」
ミスティが、彼女らしい軽いタッチで発言した。
「そうですか。
私でも出来るのでしたら、ロナウドと共に志願して頑張ります!!」
ポリー・マンシュタインは、自分も志願する、と言ってくれた。
後進の育成も、私達の役割の1つだな。
王宮の目の前で、もうすぐ正門なのだが、ここで珍しいカップルを見つけた。
私達4人が同時卒業したローゼンブルグ大学医学部の同期生で、研修医時代に「特殊機動部隊」に入隊の形で宇宙医科大学校に縁を持った、ナムコプロ所属でモデル、アイドルとしてデビューした高垣楓さん、そして彼女の恋人で、今年、婚約したローゼンブルグ大学医学部の同期生で、同じく研修医時代に「特殊機動部隊」に入隊の形で宇宙医科大学校に縁を持った東郷ヤコブレフ氏の2人がいたのだ。
お二人とも私達よりも年上の方で、同じナムコプロ所属で「特殊機動部隊」に入隊した三浦あずささんと同じ年齢(?)である。
がっちりした体格の武骨、いや、男らしい体格と面構え、まるで「某漫画の狙撃のプロ」のような雰囲気も少しあるような東郷ヤコブレフ氏と、驚くべき美貌の高垣楓さん。
東郷ヤコブレフ氏は宮城県の出身、高垣楓さんは和歌山県の出身だ。
共に、クォーターだ、と聞いている。
私も、人の事はあまり言えないが。
私達でも、本当にうっとりと見入ってしまう、カップルだよな。
「あの、王宮でお話を伺いたいのですが。」
ミスティが思い切って言った。
「いいですよ、ミスティ王女様。」
高垣楓さんが、おっとりした口調で、返事した。
この人、かなりお酒も強い、と聞いている。
王宮で、予定を変更して東郷ヤコブレフ氏と、高垣楓さんを囲んでお茶会をした。
ああ、やはり東郷ヤコブレフ氏は日露戦争で日本海会戦を指揮して勝利した東郷平八郎元帥の家系、高垣楓さんは、雑賀衆の家系と武士の家系の出身か。
「雑賀衆とは何??」
ミスティが私に尋ねた。
「日本の戦国時代には鉄砲の名手と言われた一族だよ。
昔の火縄銃は、ライフリングすら無く、弾丸も球状のものだった時代に、射撃の名手と言われていたのだからね。」
私は丁寧に説明した。
「昔の事ですわ。うふふふ。」
高垣楓さんは笑った。
「彼女の射撃の腕は本当に良いですよ。」
東郷ヤコブレフ氏は、高垣楓さんの射撃の腕を褒めた。
そこへ、「自分の家系や一族の拡大路線を突っ走る」ローゼンブルム王国の国王夫妻が入ってきた。
「うーむ、何とすごい方々だ。
ぴーん、とインスピレーションが来た!!
感動した!!
やはり、5月5日に東郷ヤコブレフ氏と、高垣楓さんの婚約の儀を執り行ったのは正しかったのだ!!
是非、今後とも宜しく頼むよ!!」
エマニエル・ローゼンブルム王国国王が、国王らしくない過激な言動を、またやった。
はあ、国王陛下も本当にお元気だ。
少なくとも、自分の考えている目標達成に関しては。
国王は、最近、ナムコプロの社長である高木順一郎氏と同じような言動をする。
高木順一郎氏と交流があるのか、はたまた、何か考えているのか??
「本当に、美男子と美女のカップルね。」
グレース・ローゼンブルム王国王妃が、東郷ヤコブレフ氏と、高垣楓さんを褒めた。
「どうしたら、黄金のタッグチームの2組のカップルを、あなた方のようになれるのか、ご指導して下さいな。
特に、うちの娘のミスティが本当にお堅くて困った子なのよ。」
ミスティが、もし本当にお堅い女の子だったら、小学校の時代からずっと、私の前ですぐに裸になって一緒に風呂に入ったりシャワーを浴びたりしませんよ。
ましてや、ベッドや布団で一緒に寝ることも、裸で抱き合うこともないと思います。
ミスティがお堅い子だったら、少なくとも同世代の大半の女の子は、皆、お堅い子になるのですが??
グレース・ローゼンブルム王国王妃も、何をお考えのことやら。
「私が見るところ、ただ1つの答えがあるわ。
熱い愛の炎を、もっともっと燃やすこと!!」
高垣楓さんは言った。
「恋愛は、お互いの差が大きかったり、離ればなれだったりした時の方が、情熱が沸く。
しかし、それは冷却する時間、恋がさめる時間も早いのよ。
私の彼氏、東郷ヤコブレフは射撃の名手。
私も射撃を通して知り合ったのよ。
お互いが切磋琢磨して熱い愛の炎を、もっともっと燃やすのよ。
あなた方は、自然体なのよ。
だから、長い期間も恋愛がずっと続いているのね。
こちらの方が見ていても羨ましいくらいよ。
私達も、そんな恋人同士になりたいわ!!
だから、貴方達はね、もっと熱い情熱をもって、愛の炎を、もっともっと燃やすことが必要よ!!
ファッションや化粧から、歩き方や撮り方、撮られ方、そしてキスや抱き上げ、入浴方法からベッドイン、愛撫のマナーまで、私の彼氏付きで、いろいろ実演や実践で教えてあげるわ。」
この後の実践教育を含めて、私達には極めて先端的で斬新、実践的であり、非常に良いお勉強になりました。
その後も、クリスマスや年末年始など、いろいろ撮影現場やロケ地、「政府広報」の仕事も含めて、東郷ヤコブレフ氏と、高垣楓さんのご指導をたくさん頂き、本当にためになりました。
あの、ケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏からも、「東郷ヤコブレフ氏と、高垣楓さんのご指導の効果は高い!!」と評価を頂いていたのだから、本物のご指導であったことは言うまでも無い。
その評価のお陰か、東郷ヤコブレフ氏もモデルなどで活躍するようになり、カップル同士が射撃の名手であることを売り物にして、世界情勢の背景もあってか、2119年以降、大人気のカップルの一組になった。
現在でも、東郷ヤコブレフ氏と、高垣楓さんのカップルで紳士服や婦人服、化粧品、腕時計、射撃関係などのモデル広告をよく見掛ける。
東郷ヤコブレフ氏と、高垣楓さんのご指導のお陰で、私達4人は、より男らしく、女らしく脱皮したかのように成長していった。
特に、年が明けて2119年の正月早々、親族からですら、「別人のように日々成長している」と評価され、嬉しさで大爆発しそうなくらい、感激したこともあった。
ましてや、私達4人に、特にミスティやヒルダに対して対抗意識の強い、サラやアンジュ、水瀬伊織、サリア、ロザリーなどからは、
「どうして、あっという間にこんなに綺麗になれるの??
こんな短期間にミスティやヒルダの胸も大きくなって、スタイルもファッションセンスも良くなったの??
整形でもしたの??
それとも、何かに化けたの??」
など、まあ、悪口とも揶揄とも取れる発言を散々していたのですよねえ~。(棒読み)
私やアルベルトは、気にする暇も相手にする気もありませんがね~。(余裕の表情)
一番の効果は、お互いの「やる気」なのですがねえ、分からない人には、分からないだろうなあ。(笑)(余裕の表情)
30歳の今でも、東郷ヤコブレフ氏と、高垣楓さんからは、生活やファッション等でのアドバイスを頂いているのです!!
この自信を胸に、「黄金のタッグチーム」である私達4人は、「熱い情熱をもって、愛の炎を、もっともっと燃やすこと!!」を、今まで以上に開始したのだ!!
もちろん、それだけではなく、お互いに婚約しているのであるから、例えばベッドでの愛撫も東郷ヤコブレフ氏と、高垣楓さんの実演や実践から、「お互いに研究しながら」学んだのは言うまでもありません。(照れ笑い)
2119年2月14日、敢えてモモコ連邦の首都モモコで、2118年10月に再選されたジュライ大統領を議長に、日本連邦の各国や英国、エンデラント連合、チェコ・オーストリア連邦、などの同盟国や友好国に加えて、異星やドラゴンの世界などの平行世界の参加に加えて、フランス、ヴェルダ連邦(旧ヴェルダ王朝)の2ヶ国が初めて招かれ、「首脳会議&外交・防衛相会議」が開催された。
議題は、フランス、ヴェルダ連邦(旧ヴェルダ王朝)の救済策と、ガリア帝国とマーメリア共和国、ベラルーシと連邦を組んだポーランド、そして、反英、反仏、反米感情などが高まるアルゼンチンなどへの対処方法であった。
一連の会談には、「黄金のタッグチーム」の私達4人や「特殊機動部隊」など、宇宙医科大学校の生徒や教官、付属病院などの関係機関や関係部隊、卒業生なども警備や審議に参加した。
彼らの支援は、私が日本連邦大統領になってからも不可欠のものであるから、世の中は不思議な縁というものがあるのだな。
議長声明の形で、次のような宣言と政策が公表された。
『議長声明
1 フランス、ヴェルダ連邦(旧ヴェルダ王朝)はお互いに過去の歴史に向き合い、和解すること。
また、過去の挑発や攻撃に対して、公式に日本連邦、モモコ連邦、エンデラント連合、チェコ・オーストリア連邦に謝罪し、事実関係を全て公表すること。
2 ガリア帝国とマーメリア共和国の過去の挑発や攻撃に対して、公式に日本連邦、モモコ連邦、エンデラント連合、チェコ・オーストリア連邦に謝罪し、事実関係を全て公表すること。
3 民族自立や民族自決の権利は、それが世界の誰の目にも正しく、正当である限り、最大限尊重されなければならない。
4 日本連邦政府が行っている、ドラゴン世界からの投資のお返しにと、国民に行っている給付金政策を支持する。
また、ドラゴン世界からの投資のお返しの政策も支持する。
他国でも、ドラゴン世界への投資などを推進する。
5 ガリア帝国とマーメリア共和国、ベラルーシと連邦を組んだポーランド、そして、反英、反仏、反米感情などが高まるアルゼンチンなどへは、彼らの過激な行動や抑圧的な政策には断固として反対する。
我々は、自由を求める全ての人々の味方である。
あらゆる手段やあらゆる処置を講じても、過激な行動や抑圧的な政策を止めさせ、無効化することを、人道の精神に基づいて宣言する。』
議長声明が採択され、議場は大拍手の嵐だった。
その時、美しい光と共に、「天啓」が降りてきたのだ。
ああ、天上界も支援して頂けるのだ!!
『皆様、この正しい想いを胸に、これからの試練を乗り越え、理想を実現するのです!!』
私達を含めて、参加者全員が、胸が張り裂けんばかりの感動と嬉しさが、会場全体を包み込んだ。
この議長声明に対して、ガリア帝国とマーメリア共和国、そしてアルゼンチン以外の国や地域は、「大賛成」した。
この後、驚くべき事態が訪れた。
2119年5月14日、フランスの政権が、「政権内クーデター」により、グローネ・グレッソン大統領が就任した。
彼は、がちがちの移民排斥、対外排斥主義者で、反英、反独、反西、反米、反アラブ、反アフリカ、反中南米、そして、反日、反露主義者だった。
とにかく、外国のほとんどは大嫌いなのだ!!
正に、政界の隠語「グロ」そのものの、心の真っ黒い、かつ腹黒い男だ。
彼の言動で、フランスが世界中から急速に「嫌われ者」になっていった。
そりゃ、100年前や1000年前の事件を持ち出されて「謝罪しろ」「賠償しろ」「金よこせ」と言われて好きになる人はいないよ!!
彼は経済にも疎く、せっかくまとまった日本連邦とフランスの、通貨「円」と「フランスフラン」との100兆円規模のスワップ協定を、就任からわずか2週間余りの5月31日の延長申請期限までに延長申請せず、事実上、廃棄した。
また、生意気にも、その翌日の6月1日に、日本連邦の阿倍野真三大統領がフランスに同情して申し出た1兆円の人道支援と2兆円の円借款を「極悪人である日本連邦の高利貸しに払う金はない!!」などと一蹴し、断った。
これにより、2兆円の円借款は返済支払いが失効し、1兆円の人道支援分を合わせた3兆円分は、フランスフランとその裏付け資産は、文字通り「怒りに震えた日本連邦政府」によって原資と利子1000%分を含めて差し押さえられた。
これにより、その直後からマーケットはフランスの経済政策に絶望し、フランスの通貨やフランス関係の株式や国債、投資ファンドなどが大暴落、月10000%を超える通貨インフレ、つまり「フランスフランの大暴落」が発生したのだ!!
フランスフランは紙屑以下の状態になり、かつてのミスルギ皇国のように、通貨には日本連邦の製品や10万円金貨などの通貨が使用されていた。
これにより、せっかく復興のきざしが見えてきたフランス経済は、あっという間に破綻の危機にさらされた。
まるで、フランスという国家が死刑判決を受けて「ギロチン」にかけられる寸前の状態だったのだ。
ああ、私達が2118年5月5日に、フランス代表の付き添いとしてお会いしたボルタ・リエーヌ氏と、その恋人で婚約者のフランソワ・ブルボン女史に心から忠告していた事が、現実に起きてしまった!!
この事態に、フランスの庶民や学生などの若者、農林水産業者、自営業者、企業なども、「もはやこれまで!!」と怒り狂い始めた。
国家に忠誠を誓わなければならない警察官や軍人、官僚ですら、「もう、こんな出鱈目政府のデタラメ政策にはついて行けない!!」と言い始めた。
なにしろ、通貨崩壊と極端なインフレと物価高で、公務員給与や軍人給与だけでは一家そろってホームレス餓死しかねない状況にまで追い込まれたのだ!!
更に、神が下した天罰であろう、6月は局地的な大雨や落雷、竜巻の発生や雹が大量に降る事態が各地で相次ぎ、農業や漁業の不振、交通や通信網の麻痺などが続き、更なる打撃がフランスを襲った。
2119年7月7日、私ことリデル・田中の誕生日。
ついに、「フランス救国委員会」が、隣国のモモコ連邦の首都モモコで、第1回会議が開催された。
委員会の委員には、あの、ボルタ・リエーヌ氏と、その恋人で婚約者のフランソワ・ブルボン女史の姿もあった。
彼らも、少なくとも必死で何とかしよう、としている事はよく分かった。
しかし、この時は、日本連邦とその同盟国、友好国は、正に「臨戦態勢」を整えつつあった。
私の誕生日パーティーは、ミスティの誕生日パーティー同様に、いつものように盛大に開催されたが、それも「欺瞞工作」の一環だったのだ。
だから、私達は、「フランス救国委員会」の第1回会議には出席出来なかったのだ。
その代わり、「G機関」こと、スケベビッチ・アル・ガッポリーネ氏とその仲間達には、密かに参加して頂き、日本連邦政府と私達らのメッセージを伝えて頂いたのだ。
そして、世界史に名を刻んだ、2119年7月14日。
フランス革命から330年の記念の日。
その未明には、グローネ・グレッソン大統領が自らの命令で昨年、戦闘により壊滅し、再建もままならないフランス軍のわずかな稼働できる部隊を戦闘体制にした上で、フランスの首都パリに記念の軍事パレードと称して移動、集結させた。
彼は、そのどさくさに紛れて、何とマーメイア共和国に亡命を企てようとして、大統領官邸からパリ郊外の軍事基地に移動中に発見、反政府側に拘束されたのだ!!
その背景には、あらゆる政府機関、情報機関や憲兵隊ですら反政府側になり信用出来なくなった事と、日本連邦政府の裏情報提供があった。
7月14日の朝、グローネ・グレッソン大統領の亡命未遂事件が報じられると、怒りに燃えたパリ市民などが街頭に出て、デモや抗議活動を開始、大統領官邸のエリゼ宮や国会議事堂のブルボン宮を包囲、
「大統領は出てこい!!」
「無能政治家や無能役人共はフランスから出て行け!!」
「裏切り者のグローネ・グレッソンを吊せ!!」
「本当の政治家しか我々は相手にしない!!」
などと、怒りの声を挙げた。
その参加者数は、その日の午前中にはパリ市民とその周辺の人々を巻き込む100万人以上の規模に達し、正に歴史的な大事件に発展していった。
フランスの首都パリに記念の軍事パレードと称して移動、集結していた軍の各部隊は、その群衆の前に「脱帽」してしまった。
命令をひたすら待つだけであった。
瞬く間に、このデモや抗議活動はフランス全土に拡がり、近隣の英国やモモコ連邦、エンデラント連合、日本連邦などでも、フランス系の人々が抗議活動を活発化させていた。
もう、フランスはたった1日で、事実上の「無政府状態」となった。
世界は、後にこの事件が発生した日を「第二次フランス革命」の勃発の日、と呼ぶことになった。
大動乱、大戦争への道を、ころげ落ちる雪玉のように、世界はひた走っていたのだ。
今回は婚約発表した「黄金のタッグチーム」らの大成功と、更なる愛の炎を燃やした姿を描きました。
婚約の正式発表で私達4人を含めて、宇宙医科大学校の同期生らは、どのように今後発展していくのか??
第二次フランス革命が勃発、大動乱、大戦争への道を、世界はひた走る中、今後の情勢の変化は??
私達に益々大きな発展と大波乱の予感です。
フランスは、日本を含めた世界はどうなるの??
私達に対する期待も膨らむ中、今後、何を求められ、成果を挙げるのか??
次回をお楽しみに。