クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~   作:田中_jack

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 2118年4月17日、大波乱の大戦闘「地中海大海戦」が発生しました。
「黄金のタッグチー」の4人、私とミスティ、アルベルトとヒルダの4人が考案した2つの構想と1つの戦術は8絶大な効果を発揮、大成功します。

今回の「地中海大海戦」での大戦果により、日本連邦軍の戦闘能力や危機管理能力の高さが、改めて実証され、「黄金のタッグチーム」の私達4人が作り出した2つの構想と1つの戦術で大成功したことも、併せて大々的に発表されたのです!!

2118年5月5日、ミスティの誕生日に婚約した私達4人。
私達4人を含む宇宙医科大学校の同期生である、1組から4組の元クラス長以外の婚約と、5組全員の婚約が発表され、有名プロデューサーで、宇宙医科大学校の教官でもある、ケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏と婚約者のマギー・ヒイラギ教官、蝶野亜美陸軍准将と末次一郎宇宙軍准将、宇宙医科大学校の私達4人とその同期生(第75期)である、1組から4組の元クラス長、そしてジュリオ元皇太子とドクター・ゲッコー教官の結婚式と結婚披露宴、結婚式も同時に行われました。
そして、私達4人などは、次第に熱い愛の炎を燃やすようになっていきました。

一方、フランス、ガリア帝国やマーメイア共和国などは疲弊の度を深めていきます。
大動乱は、もはや避けられない状況です。

フランス革命から330周年記念日の2119年7月14日、2ヶ月前に政権内クーデターで実権を握ったフランス大統領の愚策と愚考により、ついに第二次フランス革命が勃発しました。

今回は、そのような中で、私達4人を含めた活躍を描きます。
どんな波乱や成果など、劇的な運命が待ち受けているのでしょうか??



第7章 大動乱と大戦争を潜り抜けて
第41話 第二次フランス革命


 2119年7月14日。

フランスで、グローネ・グレッソン大統領が北欧のマーメイア共和国に密かに亡命を図ろうとして失敗したことを切っ掛けに、大統領官邸のエリゼ宮や国会議事堂のブルボン宮を包囲、そしてそのうねりは、パリをはじめフランス全土でデモや抗議活動が巻き起こり、たった1日で無政府状態に陥ってしまった。

後世の歴史家は、この事件が発生した日を「第二次フランス革命」の勃発の日、と呼ぶことになった。

 

同日、2119年2月14日にモモコ連邦の首都モモコで開催された「首脳会議&外交・防衛相会議」の参加各国は、この際に決議された議長声明を改めてフランス政府に受け入れるようにと、声明を発表した。

 

 

同日、午後6時。

ジェノヴァの宇宙医科大学校付属病院の隣にある、日本連邦宇宙軍欧州司令部にて、1本のTV電話が、「黄金のタッグチーム」の私達4人宛てに、東京の国防総省より掛かってきた。

 

「こちら、日本連邦軍統合最高司令官の佐藤大助です。

元気かね??」

今年1月に就任された、佐藤大助日本連邦軍統合最高司令官は、にこやかに言った。

 

「はい、こちらも臨戦態勢で待機しておりますが、私達4人を含めて、皆、元気です。」

私が、代表して返事した。

 

「実は、君達の隣にいる幹部学校ジェノヴァ分校校長、シルヴィオ・ベルルスコーニ3大元帥と、宇宙医科大学校の校長、ウラジミール・ロンメル大元帥にもお聞き頂きたいのだが、パリをどうすれば、無難に解放出来るだろうか??

もう、無政府状態だ。

交渉の相手すら、良く分からない。」

 

「フランス救国会議はどうでしょうか??」

シルヴィオ・ベルルスコーニ3大元帥が提案した。

 

「こちらも連絡を取って彼らと交渉しているが、彼らでも、フランス政府機関との調整や政府との連絡がスムーズには進んでいないようだ。

日本連邦政府としても、手をこまねいている訳にはいかない。

我々には邦人救出や、フランス系の住民の親族や関係者などを救出する義務がある。」

 

「フランスの軍や情報機関には連絡は取れないのですか??」

ウラジミール・ロンメル大元帥は尋ねた。

 

「連絡は取れている。

日本連邦の軍や情報機関が接触を続けているが、フランスの軍も情報機関も、細かい対応や軍や救出部隊の受け入れなどは可能だが、統治機構や行政機関が麻痺している現状では政府間協議が開催出来ず、人道上の支援や行動以外には難しい旨の返答をしてきている。

これも、フランスの大統領以下、愚かな政策や骨抜き政策の因果応報の結果だ!!」

佐藤大助日本連邦軍統合最高司令官にしては珍しく、フランス政府を激しく非難した。

 

「シルヴィオ・ベルルスコーニ3大元帥を司令官、ウラジミール・ロンメル大元帥を2大元帥に昇進の上、副司令官として、日本連邦軍の「機動集団の枠」であるタスクフォース500万人を第一陣に、英国軍などの協力も得つつ、パリ解放作戦を開始したい。

パリには、こちらの陸軍だけでも方面軍集団3個が動員され、フランスとの国境近くやベルギーとフランスとの国境付近に待機している。

パリ占領は可能だが、問題は混乱の解消や邦人救出などだ。

 

食料援助、人道支援や邦人救出のために連合艦隊や輸送航空部隊なども投入可能な限り動員する。

最長でも、1週間以内に事態を沈静化させたい。

そうしないと、マーメイア共和国やポーランド、ガリア帝国などが好機と見て行動を起こすだろうからな。」

相当、大規模で、かつ、困難な作戦任務だ。

その後、とんでもない話が付いてきた。

 

「そこで、『黄金のタッグチーム』の君達4人には、演説やTV出演などをもって、デモや抗議活動に参加している多数の人達をなだめ、抑えて欲しい。」

 

「演説やTV出演などで、ですか??」

思わず、私が質問した。

そんな作戦、聞いたことも見たこともない。

どうなのだろうか??

 

「そうだよ、リデル君。

昔の言葉で言えば、『宣撫工作』、今の言葉では『広報宣伝活動』かな。

今までの輝かしい戦歴や政府広報の仕事などで、非常に有名な君達ならば、出来る!!

君達は伊達に大佐になった訳ではないだろう??

地位や階級相応の功績や実績があったから、大佐になれたのだよ。

勿論、同期生なども一緒に連れて行くから。」

私はこの作戦は、実に独創的な作戦だ、と直感した。

 

「了解しました。

佐藤大助日本連邦軍統合最高司令官。

前代未聞の作戦を実行し、成功させます!!」

私は、敬礼しつつ、大佐の立場からも、いける、と思ってこの作戦を了承したのだ!!

 

「おおー、分かってくれるか!!

さすがは、リデル君だ!!

骨は拾ってやるから安心してね!!」

佐藤大助日本連邦軍統合最高司令官は、喜んで言った。

 

(後に、佐藤大助日本連邦軍統合最高司令官は、「黄金のタッグチーム」など、日本連邦軍の将兵が死傷する事態になれば、直ちに厳しい懲罰、つまり軍事的な報復行動に出ることを日本連邦政府や阿倍野真三大統領から命令されていたことを明らかにしている。

その為に、非常に有名な「黄金のタッグチーム」の広報宣伝活動に望みを託していたのだ。)

 

私はやる気満々だったが、私の側にいた他の3人、ミスティ、アルベルト、ヒルダは真っ青な顔になっていた。

大佐がこれではいけないなあ。

 

 

作戦計画が決まれば、後は行動だ。

もはや一刻の猶予もなく、とにかく時間がない。

 

フランスのパリには、周辺に日本連邦政府がフランス政府との航空宇宙協力協定で使用している飛行場や宇宙港、関連施設や研究開発施設がある。

通常の配置人員は、研究開発関係者、輸送等の関係者を中心に2000人だ。

既に輸送部隊や特殊部隊が移動していたので、ここを拠点にすべく、私達を含めた宇宙医科大学校や「特殊機動部隊」など、宇宙軍と空軍を中心に移動した。

当然、ラグナメイルやその支援航空機なども一緒だ。

 

 

 パリ郊外の飛行場などへの部隊の移動、パリ市内への機動準備は、翌日7月15日の午前3時に終了した。

日本連邦軍の「機動集団の枠」であるタスクフォース、第一陣500万人をフランスとの国境や領海、領空ぎりぎりまで配置移動も完了した。

 

既に、フランスの大統領は国外逃亡を図ったとして身柄を拘束され、フランス政府の首脳部は機能を失い、フランスは行政機関全てが最早機能していなかった。

フランス国防相が臨時の大統領になり、フランス軍のパリ警備部隊が、事実上政府の役割を押しつけられていた。

彼らですらも、現在の無政府状態の収拾が独力では出来なくなっており、「何とか食料や警備などの支援して欲しい」との依頼が舞い込んでいた。

私達は、この要請に応える形で、パリ解放の作戦を実施することになった。

 

 

午前4時、パリ解放への作戦「シャンゼリゼ作戦」が開始された。

日本連邦軍の「機動集団の枠」であるタスクフォース、第一陣500万人が、英国軍などの協力と派兵も得つつ、パリ解放に向けて機動を開始した!!

私達は、パリ中心部の大統領官邸のエリゼ宮や国会議事堂のブルボン宮に空から舞い降りて、無事到着した。

 

午前5時。

「黄金のタッグチーム」の私達4人は、大統領官邸のエリゼ宮のバルコニーに立ち、その前に集合していた群衆を前にした。

 

 

群衆は皆、殺気立っていた。

 

もう、銃を撃つ、という顔だ。

 

余裕など、全く感じられず、あるのは怒りだけ。

一触即発の緊張が走る。

 

 

私達は、演説を始めた。

 

最初は、私が演説して、日本連邦軍などが本日、パリなどで展開して食料援助や邦人を救出します、などと日本連邦政府の基本方針に沿った、広報の内容をお話した。

何だって??

何を言っているの??

食料援助だって??

最初は皆、意表を突かれた表情だった。

 

しかし、次第に打ち解けてきた。

皆の表情や雰囲気に、「ほっとした余裕」を感じ取れたのだ!!

 

次に、ミスティが演説した。

ミスティの父親のエマニエル・ローゼンブルム王国国王よりフランス国民への、和解と協力のメッセージを読み上げた。

フランスにとって、イタリア半島は歴史的な縁が深い地域なのだ。

 

その次に、アルベルトが演説した。

ローゼンブルム王国国王と陸軍士官学校の同期で、現在はローゼンブルム首相として「フォルツァ・ローゼンブルム」党首でアルベトの親戚でもあるピエモンテ・マンシュタイン氏からの、フランスへの暖かい支援のメッセージだった。

 

4人の最後として、ヒルダが演説した。

彼女は自分の体験を語りつつ、こういった。

「マナのシステムには重大な欠陥があり、その欠陥のためにマナを使えない多くの人がノーマだとされ、追放などの迫害を受けました。

しかし、本当にノーマであった人は、現時点では1人も確認されていません。

私を含めて、ノーマとして認定された人は、かつての魔女狩りで魔女とされ処刑された人同様に、全員無実の罪で迫害され、追放や射殺などの虐待も受けたのです。

 

フランスには、そのマナのシステムを導入国に販売し、膨大な利益を挙げたことを明らかにする責任があります。

また、マナのシステムを終焉させ、その欠陥と経緯を公表する責任もあります。

 

フランス革命では、画期的な人権宣言やナポレオン法典を生み出したフランスです。

今回の第二次フランス革命という、政治危機や経済危機は確かに重大な事態ですが、フランスは必ずや、この危機を成果に結びつける事が出来るでしょう!!」

 

群衆の目つきが変わってきた。

 

 

私は、ヒルダの演説の後、「いける!!」と思った瞬間、司会役のミスティが群衆に向けて言った。

 

「次は、リデル・田中が再び演説します。」

 

そして、私は、また演説した

 

日本の浮世絵がフランスの文化や芸術に与えた影響、フランスや日本とのつながりの深さや文化でお互いに尊重しあう姿勢、ナポレオンを私自身は本当に尊敬し、高く評価していることなどを話した後、最後に言った。

 

「330年前に勃発した、フランス革命の困難を乗り越えて、今の私達があります。

今回の困難も、私達は必ずや、乗り越えられます。

 

フランス万歳!!

フランスを支援する日本連邦並びに日本連邦軍万歳!!

フランスと日本、そして世界の未来に栄光あれ!!」

 

ここで、奇跡が起きた!!

 

フランスの群衆が整然と、拍手と歓声で賛同してくれたのだ!!

 

その後、大統領官邸のエリゼ宮から革命広場であるコンコルド広場を通って国会議事堂のブルボン宮まで私達4人は握手を交わしながら歩いて移動、更なる演説を行い、大きな支持を集めた。

その勢いでナポレオンの墓を墓参し、ナポレオンに敬意を表した。

 

 

午前9時。

フランスにする大規模な日本連邦、英国などの食料支援や人道支援が日本連邦政府や英国政府より正式に発表された。

それらは即刻、実施された。

 

午前11時にフランス政府は、シャルル国防相を臨時大統領にすることを正式に発表した。

 

午後1時にシャルル大統領は組閣を終え、組閣後、「救国政権」として早速、必要な大統領令を発令した。

また、過去のマナ使用やそのシステムに関する全ての疑惑などの徹底捜査や徹底検証を開始した。

 

経済対策で一番問題になっている通貨問題を解決するため、現状ではハイパーインフレで事実上使用出来ないフランスフランを停止、円を臨時に使用することになった。

 

 

午後2時。

「黄金のタッグチーム」の私達4人は、ケマル・縁部理桜(えんぶりお)予備中将や、司令官のシルヴィオ・ベルルスコーニ3大元帥、副司令官のウラジミール・ロンメル2大元帥らと共にフランス国営TVの緊急ニュース番組に出演した。

私達4人を含む軍関係者は、午後1時にようやく食事にありついたばかりだったが、そこで緊急ニュース番組に出演の依頼が、フランス国営TVより有名なプロデューザーであるケマル・縁部理桜(えんぶりお)予備中将に舞い込み、予定外の緊急出演となったのだ。

 

「食料援助などの人道支援活動は、順調です。

フランス国民の皆様には、どうか、今一度、お住まいの地域の皆様と共に無事を確認し合い、助け合って、落ち着いて行動して下さい。」

司令官のシルヴィオ・ベルルスコーニ3大元帥が、まるで地震発生時の災害対応のような内容で、人道支援活動は順調であることを強調した。

 

「パリ市内やその周辺など、重要都市や港湾、飛行場などは各種軍部隊や憲兵師団などが警備しております。

日本連邦軍のタスクフォース軍部隊、500万人を中心に、英国軍なども参加してフランスの人道支援や防衛体制を敷きつつ、万全の警備活動を展開しております。

都市などの巡回は、フランスの警察や軍、憲兵隊などと共同で行っております。

フランス国民の皆様の一層のご助力、ご協力をお願い致します。」

副司令官のウラジミール・ロンメル2大元帥が、防衛警備体制は万全であることを強調した。

 

これ以外の内容は、全て「黄金のタッグチーム」の私達4人の演説内容や、これまでの功績、そしてかなり突っ込んだプライベートな内容の話となった。

まるで、JUFNNの番組で大倉キャスター司会の「とくダネNEWS!!」のような内容になってしまった。

事実上、この緊急ニュース番組の放送で、フランス国内の緊張状態は解消されていったのだ。

 

 

7月16日午前6時、「第二次フランス革命」は沈静化した、とフランス政府が発表した。

各地に終結していたデモ隊も解散、抗議活動も沈静化した。

邦人など、外国人の保護も万全の対策を行い、革命動乱終結に伴い、国外脱出組のフランス帰還すら開始されていた。

 

たった2日、しかし、私達4人を含む軍人などには、2年位の時間に感じられた2日間だった。

 

 

7月16日より、軍部隊も逐次撤収する命令が通達された。

但し、撤収する前に、フランスで食事やお土産の購入などを「必要最大限」に行うこと、とされた。

それに対する「支援費用」も支給された。

 

これには、経済の刺激策、内部需要の掘り起こし、そして、フランスの警察や軍、憲兵隊に対する支援も兼ねていた。

なにしろ、フランスの警察や軍、憲兵隊ですら、ここ1ヶ月は食事さえ事欠く有様であったからだ。

だから、日本連邦軍や英国軍は、彼らに「気前よく」食事をおごり、酒を酌み交わしたのだ。

 

私達4人を含む、宇宙医科大学校の同期生なども、もちろん全面協力した。

特に、事実上のパリ出身であるジョージ・ルイス氏とその婚約者のロザリー(本名ロザリアス・ロルカ)は熱心で、パリなどの旧友や親しくしていた方やお店を尋ねては、お土産や在郷軍人会や宇宙医科大学校から送られた「慰問袋」などを渡したり、買い物をしたりしていた。

 

7月18日、本格的に日本連邦軍や英国軍の撤収が開始された。

同日、「フランス救国委員会」のメンバーが、初めてシャルル大統領と会談、今後の政策や経済立て直しなどについて意見を交わした。

 

7月21日、私達4人を含む、宇宙医科大学校の同期生などもフランスを後にして撤退した。

この日が、フランスに展開していた日本連邦軍や英国軍の全部隊が撤収した日となった。

 

何故、1週間で急いでフランスから撤退したのか??

既にこの時、軍事バランスや国際情勢が崩れ、変化する、更なる動きが始まっていたのだ。

 




 今回は婚約発表した「黄金のタッグチーム」らの更なる大成功を描きました。
私達4人を含めて宇宙医科大学校の同期生らは、どのように今後発展していくのか??

第二次フランス革命が勃発して終結しましたが、大動乱、大戦争への道を、世界はひた走る中、今後の情勢の変化は??

私達に益々大きな発展と大波乱の予感です。
フランスは、日本を含めた世界はどうなるの??
私達に対する期待も膨らむ中、今後、何を求められ、成果を挙げるのか??

次回をお楽しみに。
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