クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~   作:田中_jack

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サンライズ殿は「ラブライブ!」などでも高い評価を得て実績を挙げています。
クロスアンジュでも、その力をもっと発揮して頂きたかったですね。
まあ、今後の展開に期待しましょう。

フランス革命から330周年記念日の2119年7月14日、2ヶ月前に政権内クーデターで実権を握ったフランス大統領の愚策と愚考により、ついに第二次フランス革命が勃発しました。

その対応として、「黄金のタッグチーム」の私達4人は、佐藤大助日本連邦軍統合最高司令官より演説やTV出演などで革命を沈静化させる命令を受け、フランスの首都パリに乗り込み、沈静化に成功します。

その後、フランスやエンデラント連合、北欧諸国などの歴訪に同行した私達。
政府専用機などでマーメイア共和国の首都ストックホルムに向かう私達に、攻撃が加えられます。
私達はその攻撃を撃退し、マーメイア共和国宇宙軍のグスタフ・アドルフ大佐らと連携、勝利とマーメイア共和国の政権交代の成果、そしてポーランド、ガリア帝国とマーメイア共和国の秘密同盟の破綻、という大成果を得ます。

今回は、そのような中で、私達4人を含めた活躍を描きます。
既に第二次フランス革命や、マーメイア共和国動乱により、軍事バランスや国際情勢が崩れ、変化する、更なる大きな動きが始まっていた中で、どんな波乱や成果など、劇的な運命が待ち受けているのでしょうか??



第43話 中欧連邦構想を打ち出す外交攻勢開始

 2119年8月1日。

 

ようやく外遊から帰国することが出来た。

本当に、志木田茂雄外務大臣や、私の父、田中隆男大臣は、すごいよ。

外交やその行事で受けるストレスは、本当に半端ではないのだから!!

しかし、本当に、参加した全員は疲れただろう。

何とか、大佐権限で休暇を取得出来るようにしなければな。

バカンスのシーズンだし。

 

 

 翌日の8月2日。

ここで、私達に大きな出来事があった。

なんと、日本連邦政府よりマーメイア共和国動乱に参加した、予備役や文民、全ての連邦軍将兵に、休暇が与えられることになったのだ!!

但し、その前に精密検査を含む医療検査と適性検査を受けなければならない、という条件付きであったのだ。

 

あーあー、困った。

世間では「医者の不摂生」ということわざがある。

この言葉通り、医者は不規則でストレスも溜まりやすい、不摂生な生活を強いられる。

「精密検査を含む医療検査と適性検査」を、参加した現役だけで500万人を越えるぞ!!

予備役などを含めると、1000万人近くになるのでは??

 

おそらく、動乱終結直後の医療検査や適性検査の目的はPTSDの発症を抑えること、怪我や人間関係等からのストレスの発見や早期治療、そして敵対する勢力がこちらの油断に乗じないようにする予防と防諜、将兵らが「戦勝気分で」不祥事などを起こさない予防策、などだろう。

 

私の父、田中隆男大臣と共に、今回の外遊に参加した全関係者は、ジェノヴァの宇宙医科大学校付属病院に検査のため、との名目で「静養」することになった。

志木田茂雄外務大臣も、一旦東京に戻り、公務後、すぐに私達に合流した。

皆、家族などを引き連れての静養だ。

いくら志木田茂雄外務大臣や、私の父、田中隆男大臣は非凡で強靱であっても、私達は皆、人間です。

医療検査や静養も必要です。

 

 

8月2日から8月6日まで、丸4日間、医療検査とリラックスした運動やゲームを「ドラゴンの世界」など平行世界を含めて、皆で参加した。

ボーリングとか、カラオケとか、輪投げ、テニス、ゴルフからトランプやチェス、オセロ、将棋などのゲーム関係の競技まで、30種目(?)をこなした。

特に、めったに仕事以外で、特にプライベートの集団で行動出来ない志木田茂雄外務大臣や、私の父、田中隆男大臣とは、忌憚の無い話や雑談を行えたことは、私達全員にとって、何よりの宝となった。

 

その中で、私達がいつも気にしている問題が出た。

その一つは、軍隊などの社会的意義と、抱える矛盾に関するものだ。

 

軍隊はいつの時代も、他の企業や団体の組織同様、人間の組織だ。

政府や首脳部が信頼されなくなったら、いくら国家に忠誠を誓う軍人でも、耐えるにしても限界というものがある。

そこにつけ込まれて、最悪の場合には、国家国民が悲惨な運命を辿ることにもなりかねない。

最近の歴史ですらも、旧ミスルギ皇国(現在のモモコ連邦)、エンデラント連合、フランス、旧ヴェルダ王朝(現在のヴェルダ連邦)、マーメイア共和国、ガリア帝国と、多くの実例が物語る。

 

だから、第一線で警備し、戦う軍隊や将兵達、警察、消防、医療、政治、治安維持や大災害等の対応の職業などは手厚く優遇し、政治もしっかりしたものでなければ駄目なのだ。

大体、21世紀になっても、休日出勤や休日出動が「金銭の補償」がない業種として挙げられていること自体、大きな問題である。

 

現在の我々も、21世紀当時ほどではないが、宇宙医科大学校の生徒は予備役の扱いで、かつ「極めて安い報酬」で命を危険にさらしていた。

私達が入学してから、ある程度は改善されているが、それでも前世紀までの因習を引き摺っている面は多い。

それでも私達が日々頑張れるのは、やはり、最優先に日々使命感をもって仕事や任務に当たっているからだろう。

 

これらの疑問を、仮にも大佐である私達が言うのもおかしな事ではあるが、人間の組織である以上、当然、限界がある。

これを何とか解決や改善出来るのは、やはり、最終的には「政治」なのだ。

特に、志木田茂雄外務大臣や、私の父、田中隆男大臣は、そのように政治の大切さを何度も何度も強調していた。

 

 

そして、もう一つは、婚約した私達同期生などの結婚の時期についてであった。

なにしろ、当の私達は、高い評価をうけるのは、穴があったら入りたい気分であるが、日本連邦では「統合軍が少なくとも数個分以上の存在価値がある」と、1300万人クラスの軍部隊と同等以上の戦力分析や戦略評価を受けている、宇宙医科大学校とその付属病院のスタッフ、特殊機動部隊、そして大学校の生徒や教官、卒業生などの存在である。

「黄金のタッグチーム」の私達4人や同期生らですら、「隠れた戦略軍大集団」とか、「隠れた日本連邦軍の1つの軍種」、「日本連邦の懐刀」、とまで言われている位である。

私達同期生などの結婚の時期は、本当に大きな問題なのだ。

つまり、私達は存在そのものが、この頃から「政治的で、大戦略的な価値」を認められていたことになる。

 

「少なくとも、結婚は集団で、一気に行って欲しい。

そして時期は来年か、それ以降の2年後程度でお願いしたい。」

志木田茂雄外務大臣や、私の父、田中隆男大臣は、そのように語った。

戦略的に揺るぎない体制を維持するためにも、ガリア帝国やポーランド、アルゼンチンなどの不安定要因をある程度片付けてから結婚して欲しい、というのである。

 

こうなれば、その「不安定要因」をどんどん、消していかなければ。

 

こうした私達の体験や想いは、後に、「黄金のタッグチーム」の4人などが、政治を執るきっかけになった。

 

 

 8月7日。

医療検査や適性検査には全員、異常がなくOKサインが出た。

これで、やっと通常の公務に復帰できる。

・・・・と思いきや、呼び出しが来たのだ。

呼び出したのは、何と、また、日本連邦軍統合最高司令官の佐藤大助司令官である。

今回の外遊に参加した全関係者は、すぐに東京に来て阿倍野真三大統領を表敬訪問しなさい、との命令であった。

100%、政治的な効果を狙った行為だ。

政治の季節がまた始まった、と全員が感じた。

 

 

 8月8日。

今回の外遊に参加した私達全関係者全員が、東京の大統領府、大統領官邸で阿倍野真三大統領を表敬訪問した。

阿倍野真三大統領からは次のように、私達に激励とねぎらいの言葉を頂いた。

「皆さんが、フランス、マーメイア共和国の再生のきっかけを与えたくれたこと、命を懸けて多大なる貢献をされたことで、両国や両国の国民も正しき思いに目覚めました。

今後とも、我が国や他国の国民の信頼と期待に応えられるよう、一層の奮闘を期待します。」

 

「フランスやマーメイア共和国とは、関係を更に発展させ、同盟国、友好国として末永く友好関係を築いて行きたい、と思っております。」

なるほど、阿倍野真三大統領の本音は、そうなのか。

私達も、ほっと一安心した。

 

そのついでに、一言、気になる発言もあった。

「皆さんの結婚、結婚式、そして結婚後の生活には、より一層の配慮をしますので、今後とも、更なるご活躍を期待しております。」

やはり、こう来たか。

同期生ですらも、既に結婚しているカップルがいるからね。

 

しかし、阿倍野真三大統領や私達の思いとは裏腹に、マスコミなどの報道は凄まじく、

「『黄金のタッグチーム』の4人、次なる極秘作戦計画は??

ガリア帝国とポーランドの首都を奇襲攻撃で爆撃か??」

「ジェームズ・ボンド007のような裏の情報戦にも宇宙医科大学校は進出か??

既に諜報戦活動の部隊や教育制度を充実させたとの情報もあり!!」

「阿倍野大統領に呼び出された今回の外遊関係者は、全員、寿退役か、配置転換か??

あの有名な宇宙飛行士、ガガーリン大佐の二の舞は駄目だと、阿倍野大統領の側近は語る」

などと、まあ勝手な事を書きまくってくれるよ。

皮肉の一つでも言ってやりたい気分です!!

 

 

 8月9日にジェノヴァに戻り、生還戦勝記念大パレードに参加した。

そして、何故かここでも、「黄金のタッグチーム」の4人は、演説をさせられた。

本当に、いつも話すネタを用意しなければならない立場になるとはねえ。

 

そして、翌日の8月10日から、ようやく遅い「夏休み」が始まった。

一応、8月20日までは「休み」だが、医者の悲しさか、今年は「当直」で、付属病院にこもりっきりで準備をしていた。

そう、今回の外遊に参加した私達全関係者全員が、東京目黒の「統合幕僚学校」の高級課程を履修しつつ、防衛医科大学校や「政府の大戦略検討」に参加するためだ。

 

8月21日から、9月末まで、東京目黒の「統合幕僚学校」の高級課程を履修しつつ、防衛医科大学校や「政府の大戦略検討」を徹底的に行った。

「HOI」のような戦略シミュレーションも徹底的に行ったのも言うまでも無い。

そして、阿倍野真三大統領や中谷元雄国防総省大臣、志木田茂雄外務大臣らにも報告、了承を得た。

この目玉は、19世紀以来、脈々と構想されている「中欧連邦構想」により、ガリア帝国とポーランドに外交攻勢をかけるものだった。

 

 

 

 2119年10月8日。

ガリア帝国の第1皇女であったアレクトラが、「中欧連邦構想」を、ウィーンにて発表した。

もちろん、ガリア帝国とポーランドへの痛烈な批判と当てつけであった。

アレクトラと、その夫であるチトー氏は、獅子の如く、ガリア帝国とポーランドを批判し続け、両国の経済や社会問題の解決には、「中欧連邦構想」しかない、と宣言した。

 




 今回は、「中欧連邦構想」を綿密に調べ、考え抜いた上で、ストーリーを描きました。
現実の問題として、EUは行き詰まっているので、中欧連邦構想は現実性のある構想なのですね。

私達4人を含めて宇宙医科大学校の同期生らは、どのように今後発展していくのか??

「中欧連邦構想」の発表で、ガリア帝国やポーランドなどを含めて、大動乱、大戦争への道を、世界はひた走る中、今後の情勢の変化は??

日本を含めた世界はどうなるの??
私達に対する期待も膨らむ中、今後、何を求められ、成果を挙げるのか??

次回をお楽しみに。

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