クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~ 作:田中_jack
アート設定資料集も発売されるようです。
もっと早く発売して頂きたかった、と考えるのは筆者だけでしょうか??
物語は2120年、主人公らは20歳を迎え、大きな転機を迎えました。
「黄金のタッグチーム」の私達4人にとって、この後は、中将としての立場で政治的、戦略的にも動かなければなりません。
2120年1月19日、コロンビアとアルゼンチンが武力行使をしたことで「中南米戦争」が勃発し、英国やブラジルなど日本連邦の同盟国側に立って参戦、私達も作戦に参加、2月5日に勝利を飾り、2月15日に帰国しました。
その後、3月3日に正式に私の親戚筋であるキャサリン・ハートさんとアーノルド皇太子との婚約が発表された直後、メッテルニヒ・フォン・ガリアと名乗る、旧ガリア帝国の影の皇帝とも言われた、外交と謀略、陰謀が好きな策略家兼政治家と、彼が率いる「欧州統一戦線」のテロ組織が「ロンドン戦争」を引き起こし、最後は自滅攻撃とBC兵器まで使用しました。
私達はこれに必死に対応し、なんとか3月15日までには終了することが出来ました。
この一連の「欧州統一戦線」の騒動・動乱で、彼らの資金洗浄の実態、麻薬や覚醒剤、危険ドラッグ等の売上金の実態、マナのシステムの欠陥と闇など、多くの闇、多くの地下経済の実態が暴露されたのです。
そして、旧ガリア帝国がその元締めであり、コロンビアやアルゼンチンも同じ穴のムジナであったことも暴露されたのです。
これには、多くの外国人が居住するロンドン市民らにとっても、衝撃的な事実であったのです。
3月16日、ようやくジェノバに戻れた私達。
その後、ジュライ大統領と私の提案で、サロン機能を持つ『喫茶アンジュ』という名称と特殊法人としての組織を立ち上げることになりました。
将軍になった私達に、今後どんな波乱や成果など、劇的な運命が待ち受けているのでしょうか??
2120年3月18日、午後7時過ぎ。
ローゼンブルム王国の王宮にて、私達や周辺各国のサミット参加首脳らが集合し、「非公式的な晩餐会」が終了後の雑談や会談でサロン機能を持つ『喫茶アンジュ』という名称と特殊法人としての組織を立ち上げることになった、その時。
「夜分遅くなって、すみません。」
マーメイア連邦、スウェーデン王室のグスタフ・アドルフ中将ご夫妻が、突然尋ねてきたのだ。
「サロン機能を持つ『喫茶アンジュ』の、最初の客になりたいのですが。
皆様、宜しくお願い申し上げます。」
グスタフ・アドルフ中将は戦闘中でさえ見たことが無い、相当な深刻なお顔をされていた。
何だろうか??
早速、エンブリヲ氏やアンジュ、アレクトラが活躍して頂く場面が出てきたのだろうか??
ベッカム・キングリッジ氏とナオミ・キャリアさん、秋月涼氏と水瀬伊織さんが慌ただしく挨拶をした。
そして、「喫茶アンジュ」の業務を開始、「コーヒーが配膳」された。
非常にお高いコーヒーになりそうだな。
「マナシステムでの敵主力である、レプタニアンの過激派を退治して頂きたいのです。
マナシステムを使用していた我が国ですが、どうしても彼らの浸透を招き、ゾンビコマンド化するなどのテロ戦やゲリラ戦を一部で行い、対策に頭を悩ませているのです!!
早急な対策と撃滅が必要かと。
勿論、日本連邦政府など関係国政府には既に要請しており、協力も取り付けてあります。」
グスタフ・アドルフ中将は、こう語った。
「やりましょう。
我々は目的を果たすのみです!!
私も、積極的にマナシステムの終焉に関与します!!」
チェコ・オーストリア連邦の円鰤夫(エンブリヲ)氏ことエンブリヲ・フォン・フリードリッヒ首相が参戦を表明した。
「私も、共に参戦します!!」
マリアーノ・フリードリッヒ(旧姓アントワネット)広報大臣兼外務大臣が言った。
「エンブリヲ首相閣下だけに先鋒の切り込みをさせる訳にはいきませんな。」
エンデラント連合のアーセナル・シュワルツネッガー大統領は言った。
「私も、エンデラント連合の最後を見届ける、国を代表する政治家として、参戦します!!」
流石は元軍人にしてチロル地方などで活躍した実業家、清々しい程に堂々としている。
「当然、私も参戦しますわ。」
エンデラント連合のリィザ・ランドック首相兼外務大臣が積極的に言った。
「私も、平行世界のドラゴン系の出身。
マナの問題を自分で片付けたいのですよ。」
「皆様、ちょっと、ちょっと待って下さい。」
中谷元雄国防総省大臣が慌てて言った。
「一国の元首や大臣が参戦するのは、現代戦では如何なものか、と。
私も軍人の出身であり、参戦したい皆様のお気持ちは良く理解しております。
正直、私も参戦したいのですがね。」
「軍の作戦に同行する各国政府の観戦武官などが入った派遣団、の方式ではどうでしょうか?」
志木田茂雄外務大臣が提案発言をした。
「志木田茂雄外務大臣、それでは、戦時国際法上、戦闘に参加出来ないです。
どうせやるならば、軍人扱いにした上で、軍の部隊として参戦するしかない。」
モモコ連邦のジュライ・飛鳥・ミスルギ大統領が言った。
「私も軍人出身だ。
グスタフ・アドルフ中将の言われる点は実感として理解しているのです。
かつてのフランス、マナシステムで潤っていた頃のフランスからは、この手の攻撃を数多く受けていたのですが、過激派のレプタニアンが関わっていた、とは。
この際、敵勢力の徹底殲滅あるのみだ!!
私も、参戦する!!」
「ジュライ大統領のご提案で行きましょう!!」
ローゼンブルム王国のピエモンテ・マンシュタイン首相が、大賛成した。
「私も軍人出身。
お国の為に、最後のご奉公のつもりで、参戦しますぞ!!」
こうして、半分は「喫茶アンジュ」、もう半分は「酒の勢い」で、関係各国が連携して、一気に敵主力を片付けることになってしまった。
2120年3月20日。
「黄金のタッグチーム」を含めた宇宙医科大学校付属病院の日本連邦と英国、英国連邦の担当者など同期生達ら75期と76期生は東京に来ていた。
勿論、日本連邦政府の招待で。
東京での目的は、天皇皇后両陛下の主催される21日の叙勲、22日の「春の園遊会」、23日の天皇皇后両陛下への謁見、とスケジュールはびっしりだ。
私達4人を含む同期生らの宿泊先は、「秋葉原ワシントンホテル」であった。
特に「黄金のタッグチーム」の私達4人にとっては、かつて第二次フランス革命の予測や議論をした、懐かしいホテルだ。
3月21日、私達は皇居にて叙勲「桐花大綬章」を授かった。
叙勲者には、阿倍野真三大統領夫妻、私と私の妻、志木田茂雄外務大臣夫妻と中谷元雄国防総省大臣夫妻、ローゼンブルム王国国王ご夫妻、グスタフ・アドルフ中将ご夫妻、アルベルト君やヒルダさんと共に、叙勲されるご両親など、戦闘に参加した方々の両親も、授与に一緒に立ち会われる栄誉も受けた。
これは、皇室でも異例の対応、最高級の栄誉なのである。
また英国王室からは「ロンドン戦争」後の混乱もあったが予定通り、キャサリン・ハートさんとアーノルド皇太子出席され、共に叙勲を受けられた。
3月22日は、天皇皇后両陛下主催の「春の園遊会」に参加した。
園遊会の会場は文字通り、中南米戦争やロンドン戦争での功績者などで、軍人や政府関係者一色だった。
それでも、天皇皇后両陛下は一人一人に気さくにお声を掛けられていた。
本当に有難い事です。
3月23日。
天皇皇后両陛下への謁見の日。
この時点で、既に過激派のレプタニアン攻撃作戦計画が阿倍野真三大統領に提出され、了承、サインもされていた。
また、天皇皇后両陛下を始め、日本連邦構成各地域の首長や首相クラスのVIPにも、作戦の実行が伝えられていた。
天皇陛下は、私に、このようなお言葉を述べられた。
「過激派のレプタニアン攻撃作戦は、実行するしかないのでしょう。
『黄金のタッグチーム』の皆様であれば、真摯に、かつ確実に実行できるでしょうが、どうか、一般市民への被害は最小限に抑制出来るように、宜しくお願い致します。」
「御見心の慈悲深いお心、誠に痛み入ります。」
私は天皇陛下のお心使いに感激して、ご返答申し上げた。
「エンデラント連合のリィザ・ランドック首相兼外務大臣が旧ミスルギ皇国の近衛長官時代に行った100京円横流し事件に関して、過日、お預かりした内の100京円分を当てております。
どうか、政治状況などを鑑みれば、その金額の執行に時間が掛かることをお許し頂きたく、この場をお借りしてお願い申し上げます。」
「わかりました。
5年でも10年でも掛かって良いですから。
宜しくお願い致します。
また、今回の作戦に300京円、その後のケアなどへ300京円を準備しました。
今回もその金額の執行、宜しくお願い致します。」
「ははっ、確かに御見心のご意志、確実に実行させて頂きます。」
私は緊張してご返答申し上げた。
「リデルさんとミスティ王女様、アルベルトさんとヒルダさんの結婚、是非、この目で見たいですね。」
皇后陛下が、私達4人にこのように語られた。
「もし機会を頂けるのでしたら、心からご招待申し上げます。」
私は、このように皇后陛下にお答えした。
「もし質素な当方の王宮にお招き出来るならば、ジェノヴァの全ての人の心が、最高の至福の時を迎える事になるでしょう。」
ミスティが、流れるような言葉で、皇后陛下にお答えした。
この流れるような言葉を語ることが出来る点は、さすがは王女様だよね。
「もう、慈悲深いお心に感激して何をご返答してよいやら、全く分かりません。」
アルベルトが、感激して泣いていた。
この男にも、こんな純粋なところがあったのだな。
「はい、もしご招待させて頂けるのであれば、この上ない名誉であります。」
ヒルダは感激して、笑顔を浮かべながらもはっきりとした口調で答えた。
うん、正に軍人の鑑だ。
3月25日、午前4時。
過激派のレプタニアン攻撃作戦が開始された!!
この作戦は、我が地球の宇宙軍だけではなく、平行世界や平行宇宙、レプタニアンの穏健派など各異星の部隊も参加している。
前回のザイア星のザイア民族の征伐とは、規模も相手の力も段違いなのだ。
そこで、例によって、「異次元空間を航行中に」、突然、全部隊が、あの世に送られた。
今度こそ、我々もアウトか??
ナポレオンと、高杉晋作、坂本龍馬、そして東郷平八郎の霊が現れた!!
「まあ、しっかり頑張れ。
話はついているから。
アルファー星をベースキャンプに、ベーター星を前進基地にすれば、必ず勝てる。」
ナポレオンの霊は、このように語った。
「私が指揮した、幕末の奇兵隊の如く戦え。
必ず、勝つ!!」
高杉晋作の霊は、熱く語った。
「おいどんら、全く心配する事はなか。
私がかつて『日本を洗濯申し上げ候。』と行ったように、『宇宙を洗濯申し上げ候。』、のような気概を持て!!」
坂本龍馬の霊は、私達を元気づけた。
「T字戦法も良いかもしれない。
私の子孫も参加しているのだから、基本に忠実に!!」
東郷平八郎の霊が、具体的な方法を伝授した。
3月25日中に、アルファー星をベースキャンプに、ベーター星を前進基地とした。
翌日の3月26日に、過激派レプタニアンへの攻撃が開始された。
始めて参戦する各国の首脳などに混じって、エンブリヲ氏をはじめ、ケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏も大活躍した。
正に、白兵戦ですら厭わずに戦ったのだ!!
「我が妻や家族らに真意と情熱を見せよ!!」
と、ナポレオン時代を彷彿とさせる、将兵を鼓舞して戦う戦闘ぶりであった。
敵の過激派レプタニアンはこう言った。
「何のための戦いだ??」
「正義のための戦いだ!!」
これが、私達の共通の合い言葉になった。
最初こそ激戦だったが、それが継続したのは最初の2時間程度であった。
あとは、一方的に私達が有利に作戦を進行させていった。
白兵戦は、短時間ではあったが、熾烈であった。
「私の妻の内股のほくろの数まで、知っている!!」
円鰤夫(エンブリヲ)氏ことエンブリヲ・フォン・フリードリッヒ首相が、そこまで言うか、という過激な発言を繰り返していた。
その気迫も手伝って、敵を降伏に追い込んだのだ。
3月28日。
過激派レプタニアンは、午前11時に降伏した。
午後、マナのシステムで吸い取った資産を含む、全ての資産の全回収を開始した。
その金額、何と3000京円!!
そのうち、1500京円は共同参加して頂いた宇宙連合、銀河連邦に渡した。
残りの1500京円は、分配することになった。
3月31日。
私達は、全員無事にジェノヴァの土を踏んだ。
私達は、返して貰った1500京円の資産をどうするかで、今後も活躍することになった。
今回は、中南米で発生した「中南米戦争」の終結後、英国で発生した「ロンドン戦争」の終結後処理と、過激派レプタニアンの征伐ついて描きました。
私達4人を含めて宇宙医科大学校の同期生らは、結婚準備の時期に来ました。
どのように今後発展していくのか??
「中欧連邦構想」の実現に向けて、戦争後の今後の情勢の変化は??
日本を含めた世界はどうなるの??
『喫茶アンジュ』がサロンとしての起動、順調!!
私達に対する期待もますます膨らむ中、今後、何を求められ、成果を挙げるのか??
次回をお楽しみに。