クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~ 作:田中_jack
長いようで、短いですね。
この二次小説でも、原作の流れを汲んで、女性を多く登場させています。
軍事や政治絡みも多いので、「宇宙医科大学校」を絡ませているのです。
詳細設定などについては、後日、別項で。
物語は2120年、主人公らは20歳を迎え、大きな転機を迎えました。
「黄金のタッグチーム」の私達4人にとって、将軍になった私達に、「常勝将軍」「暴れん坊将軍」の如く、またもやの大勝利。
4月1日付けで大将に昇進。
そして、4月2日に、ローゼンブルム王国国王が、私達の弟や妹などの婚約を電撃発表しました。
またもや大波乱の中、新たなる任務を命じられ、記者会見した私達。
このままで済むはずがありません。
案の定、お忍びでジェノヴァを訪れたアーノルド英国皇太子と、その婚約者で私のいとこに当たる、キャサリン・ハートさんを狙ったテロが、なんとスペイン王室王子と、その一行60人の犯行で行われたのです。
私達や日本連邦軍、警察などは反撃、英国皇太子らを守り抜いたのでした。
ここ数日で変化する、私達とその周囲の劇的な環境変化。
これからどんな劇的な運命が待ち受けているのでしょうか??
2120年4月3日、午前8時。
場所はジェノヴァの宇宙医科大学校の大学付属病院近くの「ローゼンブルム王国王宮」。
昨日から、小さな「記者会見」をしている記者やレポーターの方々と、昨夜からご一緒にしているのだ。
そして、ジェノヴァを訪れたアーノルド英国皇太子と、その婚約者で私のいとこに当たる、キャサリン・ハートさんも、この王宮で一泊した。
私達全員で、この日の朝食すらもご一緒に食事をした程だった。
そのために、もう多くの記事や動画などがインターネット中継も含めて配信されていた。
昨日、ナムコプロ社長で宇宙医科大学校校長兼付属病院院長でもある、高木順一郎予備大々元帥が命じた「何でも良いから、芸能記事を出しまくる命令」は、形こそはテロ事件の対応にはなったものの、大々的に報道される効果は、正に絶大であった。
一応、私達が受けた命令は忠実に実行し、その結果、任務を達成し成功した訳だ。
この時点では、ジェノヴァなどの警戒態勢は解除されたが、テロや軍事的警戒レベルはまだ高いままだった。
そのため、宇宙医科大学校や付属病院は、本日は通常の業務は行わず(患者の治療や教育は限定されて実施)、戦闘部隊の交代という形で昨日活躍した部隊や人員は、本日の12時より休暇・休息が与えられる。
もう、ここ数ヶ月で「黄金のタッグチーム」の私達4人をはじめ、同期生などの環境や立場がどんどん変わっていった。
そして、4月1日に大将に昇進してからたった2日で、またまた激変してしまった。
大将の階級とは、本当にすごい階級なのだ。
これから、私達はどうなることやら。
午前8時過ぎ。
JUFNNの「とくダネNEWS!!」にて、大倉キャスターが、同じJUFNNの笹井レポーターを中継で呼び出した。
大倉キャスター:
「まずは最初の話題に入りたいと思います。
視聴者の皆様も、既にご存じかとは思いますが、昨日の4月2日夕方にお忍びでジェノヴァを訪れていた英国のアーノルド皇太子と結婚が決定したキャサリン・ハートさんの襲撃テロ事件について、ジェノヴァの王宮にて取材をしている笹井君に聞きます。
笹井君、昨日からお疲れ様です!!」
笹井:
「はい、お疲れ様です。
今回のテロ事件では、私や撮影スタッフ、そして取材した記者らと共に、許可を受けて戦闘に参加するという緊迫した状況の中で、文字通り、命を懸けて現地取材をしました。
有名なケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏と懇意の写真家、篠原紀信氏やスタッフも、撮影の一方で作戦に参加されました。」
その戦闘映像が、TVに流れた。
昨日の銃撃戦やミサイルやロケット弾の迎撃戦闘、テロリストの捜索や逮捕拘束の瞬間などが、次々に流れた。
改めて映像を見ると、激しい戦闘であったことがよく分かる。
今回の戦闘で、よくもまあ、死者や重傷者が出なかったなあ。
正に、神の意志、天の配剤による奇跡だ!!
「この一連の戦闘で、警察SP隊で3人、軍の将兵7人の負傷者が確認されております。
いずれも怪我の程度は軽く、数日で現場復帰できるとの事です。
また、民間人の被害は奇跡的にありませんでしたが、王宮の周辺施設や縁部理桜ホテルなどには、窓ガラスが割れるなどの被害が出ております。
尚、スペイン王室のカルロス6世王子以下60人のテロリストは、全員逮捕、拘束されております。
本来でしたら、軍憲兵隊の取り調べを受け、裁判に掛けられるのですが、今回は特殊なテロであるために、敢えて警察を中心に捜査や取り調べが行われている模様です。」
大倉キャスター:
「何でも、昨日の戦闘では、笹井君と撮影スタッフなども大活躍したそうじゃない??」
笹井:
「まあ、確かにそうですね。
昨日の戦闘に参加したのは、JUFNNの我々の他に、
・写真家の篠原紀信氏とそのスタッフ
・観光庁などの政府広報撮影記録関係者
・大手インターネット紙「JU-CAST」の善永さゆり記者と、彼女の同僚で恋人である高田純次記者
・有名芸能スポーツ紙「ザンスポ」の高橋大輔記者と、その同僚で恋人の林めぐみ記者
・英国の有名芸能新聞「サンデー・ミラー」のマイケル・ジョーダン記者と、その同僚で恋人のスザンヌ・ロレーヌ記者
です。
特に、善永記者は有名な芸能や政治社会関係の記者でして、昨日の夕方にリデル・田中大将らと会う約束を取り付けていました。
タネ明かしをするならば、私達JUFNNはそのおこぼれに乗って取材をさせて頂き、結果として今回のテロ事件の戦闘に参加したのです。」
大倉キャスター:
「うーむ、今度は笹井君が頑張って単独取材を実行してくれないかなあ。
何とかならないの??」
笹井:
「今回の戦闘で、私達取材陣にも、戦闘に参加した軍将兵や警察関係者らと共に勲章が授与されることになりました。
リデル・田中大将などからは、「あなた方は、私達の戦友です」などと、褒め称えられました。
この成果を、次の取材などに生かしたいと思います。」
大倉キャスター
「さて、今回のテロ事件の波紋ですが、国際情勢すら揺るがす事態に世界中が大騒ぎです。
岸田君、日本連邦政府や当事国など周辺国の反応はどうですか??」
岸田:
「はい。
まず、テロリストの出撃地であるスペイン政府は、本日早朝、日英両国政府に対し、公式に謝罪しました。
また、スペイン政府は、スペイン王室でテロ実行犯のカルロス6世王子以下60人のテロリストの爵位などを取り消しました。
更に、テロ実行の資金を提供していた、朝鮮半島南部にある、排他的な民族新聞「ガンキョレ新聞」の論説委員兼本社役員で、スイスのベルン支局長のキム・クネ(金 槿恵)女史と、スイスのジュネーヴ支局長のイ・チョンイル(李 朝日)氏が作った裏金であったことが判明し、2人は直ちに昨日の夜、エンデラント連合の警察に逮捕され、「ガンキョレ新聞」はテロ支援組織に指定、活動や発行などは禁止され、容疑者と同様に、全ての資産や情報は差し押さえられました。
そのテロ資金は、1兆円を下らないだろう、と見られています。
このため、現在はスペイン王室の資金や資産は凍結され、綿密な税務と財務の調査が進められております。
現時点では脱税容疑は間違いなく適用され、王室や王室関係者の逮捕、起訴と追徴課税は免れないと見られています。」
大倉キャスター
「21世紀にも、スペイン王室の大スキャンダルがあったよね。
英国の反応はどうですか??」
岸田:
「英国政府は、日本連邦政府に対して昨夜遅く、公式に日本連邦政府や軍、警察などの行動に感謝の意を伝えると共に、皇太子らの行動でご迷惑をおかけした、と深い憂慮の意を伝えました。
また、スペイン政府に対しては激しく抗議をしており、事件の経緯の速やかな公開と関係者の厳重な処罰を要求しております。
駐スペイン英国大使の一時召還を決定した模様です。」
笹井:
「大倉さん、ここで予定外の事態です。
英国のアーノルド皇太子と、その婚約者のキャサリン・ハートさんが、皆様に一言、感謝を申し上げたい、と、宇宙医科大学校関係者らと共に、中継会見に応じて頂きました。」
アーノルド皇太子:
「この度は、私とキャサリン・ハートの二人を、身を挺してお守り頂き、誠に有難うございました。
また、今回のテロ事件で負傷されたSPや軍の方々には心からお見舞い申し上げますと共に、全ての関係者の皆様からの暖かいご配慮とご恩にも感謝申し上げます。」
キャサリン・ハート:
「まさか、このようなテロ事件に巻き込まれるとは、テロ事件発生の時まで考えもしませんでした。
日本連邦政府や軍、警察関係者、治安や医療関係者らの迅速な対応により、こうして事無きを得ましたことに、重ねて感謝申し上げます。」
リデル・田中:
「我が日本連邦政府と、軍、警察関係者、治安や医療関係者らの迅速な対応や動員体制を今後とも維持強化致しますので、国民の皆様におかれましては、安心して日々の生活や経済活動などを進めて頂き、平穏安寧にお過ごし頂きますよう、お願い申し上げます。
英国皇太子殿下におかれましては、今後ともジェノヴァをはじめ、我が国を何時でもご訪問頂ければ幸いです。
新婚旅行でも、是非お立ち寄り頂ければ幸いに存じ上げます。」
この私の発言に、皆が笑った。
大爆笑だった。
私の発言が、そんなに面白いかな??
ミスティ
「今回のテロ事件で負傷されたSPや軍の方々には心からお見舞い申し上げますと共に、1日も早いご回復をお祈り申し上げます。
私は15年前にもテロ事件に遭っていますので、このような突発事態に対処するのは、いかに命懸けであるかを、改めて実感しております。」
うんうん、ミスティの気持ちは、私もよく分かる。
4月3日、正午。
ローゼンブルム王宮の大食堂。
「いやー、全ては大成功、大成功!!」
エマニエル・ローゼンブルム国王夫妻が、我が父母らを交えて、嬉しそうに乾杯をしていた。
はあ、国王や大臣は気楽でいいなあ。
「さてと、田中大臣。
例の中欧連邦構想の件、どうしましょうか??」
エマニエル・ローゼンブルム国王が尋ねた。
「エンデラント連合のアーセナル・シュワルツネッガー大統領署名入りの書簡が、本日未明に日本連邦政府に届きました。
中欧連邦構想の実現に向けて、交渉を加速させたい、と。」
私の父である、田中隆男大統領府主席大臣は答えた。
「いつ、何処で交渉を??」
「やはり、4月10日に会談を行い、ローゼンブルム迎賓館を使用しますか。
迎賓館と言っても、この王宮からは、程近い位置にありますが。
志木田茂雄外務大臣と、中谷元雄国防総省大臣も参加します。」
「何をお土産に、と要求されるだろうか??」
「資金や技術援助でしょうね。
エンデラント連合は6月には改名して、『ドイツ連邦共和国』となります。
その立ち上げ資金や、経済刺激策も欲しがっているのも事実です。」
「例の100京円問題は??」
「それは非公式会談にて取り上げますが、ご存じの通り、我が息子のリデル・田中大将がその決定権を握っております。
志木田茂雄外務大臣どころか、阿倍野真三大統領や天皇皇后両陛下も、それを承認しているのです。」
「中欧連邦は、どうすれば理想的だろうか??
私も、その構想に日々、頭が痛いのですよ。」
エマニエル・ローゼンブルム国王が実情を嘆くと共に、改めて尋ねた。
「エンデラント連合は6月には改名して、『ドイツ連邦共和国』になりますので、彼らは自国の影響力拡大には、本当に貪欲です。
彼らは、ポーランドやフランス、モモコ連邦の併合すら構想しております。
ですから、彼らは国境変更、つまり軍事的な行動すら辞さないでしょう。
ウクライナはポーランドも欲しがっていますから、ウクライナ、スロバキアやハンガリーは、日本とポーランド、エンデラント、そしてチェコ・オーストリア連邦の係争地になりかねませんな。」
私の父である、田中隆男大統領府主席大臣は難しい課題に対して、自分の感想を答えた。
「やはり、『喫茶アンジュ』をどしどし、利用しましょうか。
多少の機密費や経費などは、惜しくはありません。」
4月7日。
ローゼンブルム大学の入学式。
私達4人も、10年前に入学した大学に、来賓としてご招待、か。
年月の流れを感じる。
4月8日。
宇宙医科大学校の85期生入学式だ。
私達4人は75期だったから、もう10年。
そろそろ、宇宙医科大学校は生徒や後進の卒業生に「兵力」を任せるべきだな。
私やミスティの末の弟や妹で79期生だから、もう大丈夫だろう。
4月10日。
ようやく、休暇が来週から取得出来ると心から喜んだのもつかの間の事で、エンデラント連合のアーセナル・シュワルツネッガー大統領と、彼の妻で首相兼外相のリィザ・シュワルツネッガー(旧姓ランドック)がジェノヴァを訪問した。
ローゼンブルム迎賓館にて、私の父である田中隆男大統領府主席大臣と母である田中真利愛、エマニエル・ローゼンブルム国王とグレース王妃、志木田茂雄外務大臣夫妻と、中谷元雄国防総省大臣夫妻、そして我々らも参加して、会談が開かれた。
ここで、白熱した議論が開始されたのだ!!
今回は、「クロスアンジュ」原作のネタが切れ、100%オリジナルとなる最初の話になります。
私達4人を含めて宇宙医科大学校の同期生らは、結婚準備の時期に来ましたが、エマニエル・ローゼンブルム国王が、またまた爆発的な嵐を巻き起こしてくれた波紋が、テロ事件やその後の国際情勢の混乱などに拡がっています。
どのように今後、私達は結婚して発展していくのか??
宇宙医科大学校の真の目的が『新人類や新文明の創造』であったことが判明しました。
私達はどうなるのか??
「中欧連邦構想」の実現に向けて、今後の情勢の変化は??
日本、エンデラント連合を含めた世界はどうなるの??
『喫茶アンジュ』と併せて大将に昇進した私達に対する期待もますます膨らむ中、今後、何を求められ、成果を挙げるのか??
次回をお楽しみに。