クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~ 作:田中_jack
そのような世界観で、「クロスアンジュ」の制作関係者らは間接的表現ながら世間への批判をしているのでしょうか??
どうも、今ひとつパンチ力が足りないように思えるのは、筆者だけでしょうか??
さて、2120年7月7日、主人公達はようやく結婚しました。
結婚直後の7月11日からの宇宙旅行では大きな成果を挙げ、大マゼラン星雲のガミラス星で、対テロ対応の功績により「大ガミラス最高勲章」を授与されました。
2120年8月10日に地球に帰還した私達。
その日の夜の会議にて、旧ミスルギ皇国と旧エンデラント連合との間で懸案となっていた「例の100京円」の件と、宇宙医科大学校の真の目的である『新人類や新文明の創造』の着手についての宇宙発展の件を、事実上解決したのでした。
2120年10月1日、政治的意図から、私達はいきなり「元帥」に昇進しました。
私達の新婚旅行が「公的なスケジュール」で決定され、これからどんな劇的な運命が待ち受けているのでしょうか??
2120年11月12日、午前5時。
場所は、ジェノヴァの王宮。
本日より、私達は「新婚旅行」の名目での旅行に旅立つのだ。
「新婚旅行」とは、普通はウキウキした新婚の2人が仲むつまじく、楽しい旅行になるはずであるが、私達の場合は、普通ではあり得ない事態に直面し、「新婚旅行」ですら、妥協の産物と化していた。
何しろ、外務省と国防総省が介入して決定された「中近東と地中海沿岸諸国歴訪」の「新婚旅行」なのだ!!
訪問地は、ジェノバからザグレブに始まり、モスクワ、キエフ、イスタンブール、テヘラン、バグダット、バスラ、クウェート、ドバイ、ジブチ、アディスアベバ、ジュバ、ハルツーム、カイロ、アレクサンドリア、テルアヴィヴ、エルサレム、ベイルート、ダマスカス、ニコシア、トリポリ、チュニス、アルジェ、ジブラルタル、リスボン、マドリード、マルセイユ、モナコ、ナポリ、ローマ、そしてジェノヴァに帰還するという、何と30箇所を訪問する11月29日までの17日間の強行スケジュールだった。
私達のこれまでの「戦歴」や「活躍の場」での思い出の多い地域であった事も事実だったので、この目で現在の状況を見て体感してみたかったのだ。
訪問スケジュール期間中は連日連夜、到着後の表敬訪問、記者会見、観光としての訪問先への挨拶、そして次の訪問地への移動の連続だった。
そして、チトー夫妻を含めた75期全員と、76期全員の移動であったので、極めてきつい旅行であった。
これが、宇宙医科大学校時代の「修学旅行」でもあって、その旅行であればなあ、と思わずにはいられなかった。
宇宙医科大学校では、勉学と戦闘などに追われて「修学旅行」すら無かったからな。
まあ、行く先々で、大歓迎を受けたのが唯一の慰めであり、嬉しい事ではあったのだが。
そして、この「新婚旅行」の実現に尽力した、ゾーラやエルシャ、そしてギルガメッシュにも感謝しなければ。
11月29日にようやく私達はジェノヴァに帰ってきた。
そして、その直後、とんでもない連絡が入ったのだ!!
連絡の主は、何と阿倍野真三大統領であった。
「いやー、ねえ、リデル君。
実は相談があってねえ。
君達の新婚旅行が予想以上の大反響で、是非こちらにも来て下さいと、英仏独の3ヶ国などがうるさく言ってきているんだ。
そこで、申し訳ないが、何とか時間が空かないかな??」
「しかし、阿倍野真三大統領閣下。
12月20日以降、来年の1月末までは、大統領府のスケジュールに従い、東京を中心に年末年始の行事予定で我々全員、東京を拠点に活動しなければならない事になっています。」
私は、今後のスケジュールをご説明した。
それに、このスケジュールには、非公式的な行事、例えば天皇皇后両陛下への謁見や定期の会談、伊織の実家や私の実家や親族などへの関係者への親類縁者の挨拶や会談なども予定されていた。
その点は、阿倍野真三大統領も交えた予定であり、既に変更は出来ないはずであった。
それでも、阿倍野真三大統領が言われるのであるから、余程の事態が進行中であるのだ。
「うーん、そうか・・・・。
それならば、この妥協案だ!!
12月1日より、私は中欧連邦の田中隆男大統領と英仏独などの9ヶ国とベネルクス3ヶ国、そしてドラゴンの世界を訪問する。
それに君達も全員同行することで、良いよね!!」
これで、12月1日より、2回目の「新婚旅行」が決定した。
もう、異常事態だ!!
私達は、12月1日より、日本連邦の阿倍野真三大統領と中欧連邦の田中隆男大統領である私の父の英仏独などの9ヶ国とベネルクス3ヶ国、そしてドラゴンの世界を訪問する歴訪の旅に同行した。
事実上の「2回目の新婚旅行」であった。
一言で言えば、もう、大変だった。
疲労を癒す暇すらもない、連日の大歓迎に大晩餐会。
それでも英国ではアーノルド皇太子ご夫妻との晩餐会は楽しかった。
バセットやセイバーの故郷や家族との面会も嬉しかった。
久し振りでご面談させて頂いた、マーメイア連邦のスウェーデン王室の皇太子、グスタフ・アドルフ皇太子ご夫妻との夕食会も楽しかった。
ドラゴンの世界では、多くの方々との懐かしい再会も嬉しかった。
そう、今までの全ての出来事が、走馬燈のように駆け抜けて思い出される、そんな日程だったのだ。
私もミスティも若干10歳にして宇宙医科大学校に入学して以来、本当に普通の学生生活では絶対にあり得ない、世間一般の常識的な学生生活とは無縁の、特殊な学生生活やその後の人生は、まさに天に導かれた運命であった、と感じずにはいられなかった。
何故ならば、今、こうして生きていられることが奇跡だ、といしか言いようが無いくらいの厳しい運命を生き抜いてきたのだから。
この「2回目の新婚旅行」の最終訪問地である、ベルリンに降り立ったのは12月13日であった。
今年6月に「エンデラント連合」から改名されたドイツ連邦共和国の首都で、中欧連邦の第2首都でもある、ベルリン。
そして10月には日本連邦に完全加盟した国でもある。
その大統領官邸で正午より開催された歓迎会。
新たにドイツ連邦共和国の大統領である、アーセナル・シュワルツネッガー大統領、その夫人であるリィザ首相兼外相が歓迎の挨拶を行い、乾杯の音頭と共に、楽しい歓迎会が催された。
ここでも、当然の事ながら政治の駆け引きが行われていた。
日本連邦の阿倍野真三大統領夫妻と、中欧連邦大統領である私の父、田中隆男大統領府大臣と、私の母が、私達「グループG」の16人に加えて、秋月涼と秋月伊織(旧姓:水瀬)のカップル、そして御手洗 翔太と御手洗 雪歩(旧姓:萩原)のカップルを別室に呼んだのだ。
この20人の「グループG拡大チーム」とその直系の人脈などの関係者は、この日から「菊の旭日旗グループ」「暴れん坊将軍とその仲間達」などと呼ばれることになる。
そこには、アーセナル・シュワルツネッガー大統領、その夫人であるリィザ首相兼外相が、子供4人と共におられた。
ちなみに、このグループは、親戚関係で繋がる関係である。
なにしろ、私の義理の父である、エマニエル・ローゼンブルム国王の仲人活動により、2120年の4月2日私達の妹や弟らが複雑な婚約の縁を結んだことを発表されたのだから。
具体的には、次のような「婚約の縁」という名の良縁がある。
少なくとも、再来年以降には関係者が続々と結婚する予定だ。
・リデル・田中元帥の末妹の愛美さんが、東郷(旧姓:高垣)楓元帥の弟である高垣巌君と婚約
・アルベルト元帥の弟であるシュレディンガー君が東郷(旧姓:高垣)楓元帥の妹である高垣麻美さんと婚約
・アルベルト元帥の妹であるクリームヒルトさんがリデル・田中元帥の叔父マイケル・ハート氏の娘で、アーノルド皇太子と結婚したキャサリンさんのいとこである、ダイアナロス・ハート氏と婚約
・私の妻、ミスティ元帥の妹である四女のナナが、秋月涼元帥の弟、秋月明君と婚約
・私の妻、ミスティ元帥の弟である四男のヘンリーが、ヒルダ元帥の妹、ベローニャさんと婚約
・ヒルダ元帥の弟、アプルディーニ君が、御手洗(旧姓:萩原)雪歩元帥の妹、萩原由美さんと婚約
「はははは。
日本連邦の一員になってからは、初めてお会いしますね。
将来の世界を支える『菊の旭日旗グループ』の皆様。
今後とも、宜しくお願いします。」
ドイツ連邦共和国のアーセナル・シュワルツネッガー大統領がにこやかに挨拶した。
何となく、下心満載の雰囲気だ。
「こちらこそ、今後とも宜しくお願い申し上げます。」
私は皆を代表して、努めて冷静な気持ちで挨拶した。
シュワルツネッガー大統領の子供達からキスと花束を頂いた。
「あなた方も、もうすぐ、このような歓迎が出来る立場になりますよ。
うふふふ。」
リィザ首相兼外相が笑って言った。
「有難うございます。」
私は笑って感謝した。
「可愛らしいお子さんですね。
私も、このような子供に恵まれたいなあ。」
ミスティが、笑顔で答えた。
「さて、皆さんも長旅やメチャクチャなスケジュールでの新婚旅行、大変お疲れ様です。
しかし、これは全て、政治的な、ある目的のために行ったのです!!」
日本連邦の阿倍野真三大統領が、はっきりと言った。
「リデル・田中元帥、君達の外遊は、大きな、大きな大成果を上げた。
正に、世界中の人々が君達を支持しているのだ!!
これで、我が人類にとって、大きなカルマとなっていた「マナシステム」の負の遺産の精算が、今日、これからの政府発表により、全て終了する!!」
日本連邦の阿倍野真三大統領の、真剣そのものの顔と目付きに圧倒された。
中欧連邦大統領である私の父、田中隆男大統領府大臣も、真剣な顔だ。
勿論、マナシステムを使用していた旧エンデラント連合にて政権交代して、すぐに廃止を決定した、ドイツ連邦共和国のアーセナル・シュワルツネッガー大統領とリィザ首相兼外相も真剣な顔だ。
もう、鬼気とした雰囲気と、気迫が感じられた。
「マナシステムに関する、今までの調査結果と被害者の公表、不正蓄財などを悪華夷やレプタリアン過激派、ザイア星のザイア民族の調査結果を含め、銀河連邦や宇宙連合の調査結果の追加なども踏まえて、あと10分後の午後1時から、このベルリンで記者会見を行い、公表する。
勿論、同時に専用の回線や調査機関、Webのホームページなどでも全ての結果を公表し、あらゆる国や国際機関、大学、主要図書館などへも結果とその膨大な報告書類を送付済みだ。」
日本連邦の阿倍野真三大統領が、命すらかけて行う固い決意で行動する気迫で言った。
「つまり、今までのマナシステムに関する報告内容や公表内容では不十分であった、という事ですね??
阿倍野真三大統領閣下。」
私は確認するように尋ねた。
「残念ながら、そうだったのだ。
勿論、確認された事実をその度に適宜公表してきた事は、決して間違いではなかった。
マナシステムに関しては、私も我が国も、何も隠してはいない!!
この事は、神に誓って言える。
しかし、だ。
私達の必死の調査や確認ですら、宇宙規模の搾取詐欺システムとも言える、マナシステムの闇は深かったのだ!!
その搾取システムは、我が国が率先して実施した『愛の革命作戦』で破壊したが、もし、その政策を実施していなければ、欧州は全てマナシステムの奴隷となっていただろう。
また、地球は世界戦争で一度は滅びたドラゴンの世界のようになっていたかも知れない。
その恐るべき実行計画や軍事作戦計画も入念に計画や準備が進んでいたことも掴んだのだ。
そして、現時点で事実上解決している「100京円問題」だが、リィザ女史の送金抜き取りにより、旧ミスルギ皇国の乗っ取り計画は阻止され、マナシステムの排除が進んだのだ。
これらの事を全て公表する!!」
午後1時。
日本連邦の阿倍野真三大統領夫妻と、中欧連邦大統領である私の父、田中隆男大統領府大臣と、私の母、アーセナル・シュワルツネッガー大統領、その夫人であるリィザ首相兼外相と、その子供4人と共に、『菊の旭日旗グループ』である、グループG拡大チームの20人が、記者会見した。
そこで、マナシステムに関する全ての負の遺産を洗いざらい公表すると共に、恐るべき陰謀や世界征服、いや、世界破滅すらしかねなかった作戦計画も公表された。
それによれば、旧ミスルギ皇国でクーデターを発生させ、ミスルギ皇族のアンジュなどを「ノーマ」として殺害する計画や、マナシステムを製造していたフランスでのクーデター計画、日本連邦との戦争計画やアフリカや中南米諸国の征服計画、マナシステムで巨額の利益を得ていた企業や個人のリストと資産など、驚くべき内容のオンパレードであった。
今までのマナシステムに関する不正情報公開に加え、今回の発表は、「ヨーロッパ統一戦線の残党」など敵の「残存勢力やシンパの勢力」にとっては、更なる壊滅的な打撃だった。
マナシステムの製造やその利権は、フランスだけではなく、スペインや南朝鮮も深く関与していたことが発覚した。
不正利益は、100 (じょ)円、つまり1000000垓円にも上る。
しかし、現在の地球ではインフレや電子マネー、為替の価値変動により、実質的にはその1万分の1である100垓円程度だった。
その金額は、全て不正蓄財として日本連邦政府が没収した上で、「追加加算税」「テロ制裁金」「マナシステム被害の補償金」などを各国や各地域で連携して対象へ攻撃し続けた。
地下金庫なども全て摘発されて金庫の中までこじ開けられ、没収された。
更に、金などの貴金属や宝石類などの不正な蓄財や不正経理も明らかになり、対象の王族や政治家、企業家や起業家、犯罪組織やその構成員、芸能界やスポーツ界などでの有名人から無名の金融トレーダーに至るまで摘発や捜査が改めて進んだ。
有名な企業や個人商店に至までにマナシステムで利益を不正に受けていた者は、法人ですら解散や資格停止の処理をされた上で、不正に生み出した利益や資金の資産没収などの攻撃と制裁を受けた。
中には宇宙空間へ資産を移動したりした者もいるが、地球同様に厳しい宇宙の監視体制のお陰で、宇宙空間に投げ出した「資産」や小切手、不正領収証にいたるまで、全て回収され、解読された。
午後6時、晩餐会。
「これで、現在の首脳達も、ほっとしただろう。
10年後までには、次の世代、君達の時代になる。
年末年始の東京を拠点とした君達の行動は、その試金石になるだろう。」
阿倍野真三大統領は、意味深げにこう断言して言った。
「12月20日は1614年に当時の仙台藩より派遣された支倉常長がマドリードに使節として到着した記念すべき日だ。
それから506年後の今年12月20日には、アルベルト君の誕生日パーティーがジェノバで開催された後、東京に向かう。
歴史の因果を感じるねえ。」
2120年12月20日。
アルベルトの誕生日パーティーがジェノバで開催された後、私達75期と76期全員が東京にむかった。
「3回目の新婚旅行」だ!!
ここで、私が日本連邦大統領に就任するための力になった、運命的な出来事が立て続けに待っていた。
今回は、2回の新婚旅行の内容を描き、3回目の新婚旅行が運命的なものになる、と断言しました。
どのように今後、私達は結婚後、発展繁栄への道に進んでいくのか??
宇宙医科大学校の真の目的が『新人類や新文明の創造』であったことが判明しました。
私達は今後、どのように実行していくのか??
「新婚旅行の成功」で、私達に対する期待もますます膨らむ中、今後、何を求められ、成果を挙げるのか??
次回は東京を中心に、アジアに関する出来事から、一躍、要職へ就任するまでを描きます。
次回をお楽しみに。