クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~ 作:田中_jack
その理由を少しだけ申し上げます。
最初の構想では、アンジュをヒロインにしようかと考えたのですが、「クロスアンジュ」の本作ストーリーではタスクとの絡みが次第に深まっていく中で、「アンジュはタスクにくれてやる!!」と思い、オリジナルの主人公を考え出しました。
ミスティは、最初は「航空機で移動中に遭難した悲劇の王女様」にして、主人公らが救出、「ノーマ解放の戦いでの交渉役」にして頂くことを考えていました。
しかし、それだけでは二次小説の幅が狭く、面白みに欠けます。
「ノーマの解放、そして世界を救う戦い」との大風呂敷を拡げるとなれば、どうしても「クロスアンジュ」の作品枠を大きく超えることになり、これが筆者のオリジナルストーリーを考えるきっかけになったのです。
そこで、メインヒロインにはミスティを、サブヒロインにはヒルダを、それぞれ採用することを決めたのです。
この時点で、アンジュは脇役になりました。
これにより、「クロスアンジュ」の「世界を壊して、私は生きる」のストーリーの真髄も、採用しないことになったのです。
アンジュのファンの方、ごめんなさい。
2121年1月31日付けで、私達、20人の「グループG拡大チーム」、つまり、「菊の旭日旗グループ」「暴れん坊将軍とその仲間達」は、「機動任務対処集団」として、大統領直轄の運用部隊に任命されました。
これは、大統領主席補佐官や大統領府大臣と同等以上の格別な待遇です。
2121年2月3日、天の川銀河の中心にある銀河連邦本部やアンドロメダ星雲にある宇宙連合への会議に出席するため、日本連邦の首脳らと同行し、宇宙の各地を訪問しましたが、2月27日にアンドロメダ星雲を出発、周辺を訪問すべく帰途の際に大宇宙の境界部分に跳ばされ遭難、最大の危機を迎えました
そこで、私達は以前にも行った「異次元空間の移動計算を自分の暗算や脳の計算能力などを駆使して見出す」作戦手法で、大宇宙の根本仏からの支援を頂く幸運で、この危機を切り抜け、2月28日にガミラス星に到着、「大ガミラス最高勲章」を頂く栄誉を受けました。
3月10日に私達は、大きな外交の成果などと共に、地球に帰還しました。
11月22日、私達に大きな大躍進の機会が訪れました。
選挙出馬の話が持ち上がったのです!!
2123年4月10日、中欧連邦の初の議会選挙が行われ、比例で私ことリデルと、アルベルトの他に、候補者が足りないという理由でミスティとヒルダも立候補したのですが、4人とも当選を果たし、大躍進しました!!
そして、私達は政治家の道を歩み始めたのです。
2123年4月10日、中欧連邦の初の議会選挙が行われ、比例で私ことリデルと、アルベルトの他に、候補者が足りないという理由でミスティとヒルダも立候補したのだが、4人とも当選を果たした。
実は、敢えて今でこそ言える当時の実態を暴露するが、当時の既存の政治家や、政治を志す人のほとんどは「中欧連邦の議会」や「議員」に何も期待していなかったので、「火中の栗」を拾う人はほとんどいなかった。
立候補予定者が次々に辞退していったため、深刻な候補者不足に陥ってしまったのだ。
そこで、「宇宙医科大学校」出身者やその関係者を含めて、軍や警察、行政機関などで政治に理解と興味を持つ人物を「広範囲に公募や募集」をしたのだが、立候補を表明した人物その数はごく少数、わずか2人だった。
実は、その2人とは、我がプロデューサーのケマル・縁部理桜(えんぶりお)大々元帥と、その妻のマギー・縁部理桜大々元帥だけだった。
はあ、情けない・・・・・。
そこで、2122年12月24日、クリスマスイブの日に、日本連邦の阿倍野真三大統領と、中欧連邦の大統領として、日本連邦の大臣からその責務を任されている、私の父である田中隆男が、ジェノヴァのローゼンブルム王宮でエマニエル・ローゼンブルム国王を交えて緊急会談をした。
「中欧議会の議員選挙での候補者不足は深刻です。
これでは選挙にすらなりません。
阿倍野真三大統領閣下、何とかなりませんか??」
中欧連邦大統領で私の父である田中隆男が懇願した。
「うーん。
中欧連邦は現職や経歴の種類に関わらず、立候補が可能としているのですがねえ。
ここまで候補者不足が深刻でしたら、もう単なる公募だけでは駄目ですね。
我が政府の懐刀、奥の手を使いましょう。」
阿倍野真三大統領が答えた。
「まさか、あの若者達を候補者に??」
エマニエル・ローゼンブルム国王が、はっ、と驚いた様子で言った。
「その通りです、国王陛下。
宇宙医科大学校の75期と76期などを候補者にしましょう。
もちろん、国王陛下のご子息らも含めて。」
この会談で、阿倍野真三大統領の「鶴の一声」で、私やミスティを含めて、実に若い、若すぎる政治家達が多数生まれることになったのだ!!
立候補は地域に配慮して、出身地や縁の深い地域別に立候補をする定番の方式を多用した。
例えばシャナはモスクワから、サリアはウィーンから、ロザリーはパリから、アンジュはマルセイユから、チトー夫妻はザグレブから、エルシャはイスタンブールから、セイバーはロンドンから、モニカはモナコから、アルベルトとヒルダ、私とミスティはジェノヴァから、それぞれ立候補する、という具合に。
出身地域が遠く離れている人は比例に廻って頂いた。
この刺激もあってか、一般公募からも、ごく少数ではあるが教員や警察官、各種の経営者、科学者、技術者や研究者、そして芸術家などの立候補者も出てきたのは幸いであった。
そして2123年4月10日、中欧連邦の初の議会選挙で、「宇宙医科大学校の75期と76期など阿倍野真三大統領が推薦した全ての立候補者」が当選した。
その直後、翌月の2123年5月1日に私とミスティ、アルベルトとヒルダとの間に次男と次女が生まれた。
共に、次男と次女の双子だ。
妊娠しても選挙運動を最後まで行ったのは、本当に偉い!!
それにしても、長男と長女に続いて、次男と次女もお互い、同じ誕生日になってしまった。
何の因果で??
どうしてこうなるのだろうか??
これも、私達を目標へと進ませるための「神の声、天の声」なのだろう。
中欧連邦の初の議会選挙の2ヶ月後、2123年6月10日に、中欧連邦の初の公選による大統領選挙が実施され、初代大統領には、私の父である田中隆男が選出された。
私の父は、これを機会に中欧連邦大統領の職務と自分が立ち上げた医療法人の業務に専念することになった。
そのために、日本連邦の大統領府大臣は、国防総省の副大臣である佐藤大助氏が後任として就任した。
私達は中欧議会の議員に選出されてから、最初の大きな課題に取り組んだ。
中欧連邦の拡大問題である。
2123年の夏は中欧連邦が「欧州連邦」、そして、「欧州地中海連邦」の実現への大事な一里塚になった重要な期間だった。
そのために、欧州各地の救国政党などを廻っては説得を繰り返す日々であった。
2123年7月20日には、加盟国全員が、何とか中欧連邦の拡大で基本合意に達した。
私達はこの成果で、久し振りに夏のバカンスを過ごす時間を得ることが出来た。
私達は、ここ5、6年はバカンスらしいバカンスなど、新婚旅行を含めて過ごしていなかった。
今までの戦役などの「褒美の休暇」も、未だに溜まったまま、消化していないのだ。
だから、お互いに夫婦ともに「中欧連邦議会議員」になったので、かえって夫婦生活や家庭生活への時間が増え、より楽しくなったのは、何とも言えない皮肉ではある。
私達の身分は、「宇宙軍の元帥」であるにも関わらず、大統領府の「機動任務対処集団」として、大統領直轄の運用部隊に任命され、大統領主席補佐官や大統領府大臣と同等以上の格別な待遇。
その他の同期生らも「大統領特別補佐官」である。
そして、「宇宙医科大学校付属病院」に所属しつつ、「中欧連邦議会議員」になった訳だ。
もう、何でもどーんと来い!!
たとえ、どのような敵だろうと、テロリストだろうとも、巨大怪獣であろうとも、私達が撃滅してみせる!!
この年の4月に長男や長女は、アルベルトやヒルダの長男や長女と共に、既にローゼンブルム大学付属幼稚園に入園していた。
だから、少しは余裕が出来てきたのだ。
2123年7月21日。
私達は、子供達と共にジェノヴァの海岸にある王宮別荘にいた。
隣には、私達にも深い縁のある「縁部理桜ホテル」がある。
ゆっくりと、別荘のベランダで安楽椅子に座る。
何だか正直、ほっと一息、の気分になった。
そして、ここ5年、6年の出来事が走馬燈のように頭を横切った。
こんな事、本当に久し振りだなあ。
もしも、の話だが、仮に私やミスティ、アルベルトやヒルダが宇宙医科大学校に入校していなかったら、世界はどうなっていただろうか??
少なくとも欧州は、大型怪獣とか、人造人間らの草刈り場や戦乱の地になっていたかも知れない。
また、悪華夷などの悪意ある異星人や生命体による深刻な攻撃を受けていたかも知れない。
そんな世界に生きるのは絶対に嫌だ。
やはり、少なくとも私達の人生は間違ってはいないはずだ。
夕方、皆でROマークの精舎で祈りと研修を受けた。
そして、改めて人生の目標は何か、大黒天や大金星の人生をどう掴むのかを皆で考えた。
10月1日、中欧連邦の拡大が決まり、スペイン、ポルトガル、アンドラを含めた全地域が加盟する「欧州連邦」と改名の上、2123年12月1日に改めて再発足することが決定された。
それを記念して、中欧連邦軍と日本連邦軍の部隊が合同で大規模軍事演習を10月10日から1ヶ月間の期間で開始された。
これは、建前上は「宇宙からの不測の事態に備えた演習」であった。
しかし、本音は「人造人間や、その背後に控えた秘密組織への攻撃」「悪意ある異星人の摘発や浸透の抑止」であった。
事実として、北米や中南米、欧州、アフリカ、中近東を中心に特殊部隊の攻撃や秘密地下組織の摘発、人造人間の捕縛や治療、それでも攻撃してくる連中の「殲滅」なども行った。
勿論、私達も参加して「狙撃」「ラグナメイル等による戦闘」「諜報活動」「宣伝活動」なども積極的に行い、文字通り全地球規模で活動した。
2123年11月7日。
作戦も一段落して終盤に入った頃、中欧連邦第2首都のベルリンを経由して、独のアーセナル・シュワルツネッガー大統領より緊急連絡が入った。
「ヒトラーのミュンヘン一揆から200年の明日、11月8日に、第5次ミュンヘン一揆を起こすことを、南朝鮮の極左過激派「サランヘー集団」とスペインの極左過激派「スパルタクス・レコンキスタ集団」が計画しています。
ヨーロッパ統一戦線の分派過激派も加わっている模様です。」
私達は、即刻、東京の大統領府に連絡した。
緊急会議の結果、「治安出動」「防衛出動」「ミサイル防衛等の出動」が決定され、あくまでも軍事作戦は極力避け、それまでのソフトランディングは私達「機動任務対処集団」の指揮に委ねられることが決定した。
戦闘方法は、21世紀初頭から派手に使用された、「プレデター」や「グローバルホーク」のような無人機を多用するだけではなく、マイクロマシンや、天然・人工の動植物を利用した監視や偵察活動、果ては生物ウイルスや細胞、胞子を利用した追跡や攻撃方法まで、生物系ですらも多種多様な手段を駆使した。
勿論、EMPパルス攻撃やハッキング、サイバー戦、宣伝戦、心理戦なども当然行われた。
もう、何でも有り、だ。
11月8日。
私達は、ミュンヘン市内を陸軍1個軍などの「大規模軍事パレード」実施するとともに、プロイセン時代からの各種行進曲や愛国歌、軍歌などを中心に軍楽隊などに演奏して頂いた。
中には日本軍の「陸軍分列行進曲」とか、ドイツで有名な「ケーニヒグレッツ行進曲」「バーデンヴァイラー行進曲」「エリカ行進曲」「世界に冠たるドイツ」「パンツァーリート」「ジーク ハイル ヴィクトーリア」とか、中にはきつい内容のものもあったが、独で高まる民族主義に応えるには、こういうやり方が良い。
そして、止めは「ドイツのコスプレ大会」をミュンヘンやベルリンで開催した。
これを11月8日は徹夜で実施したのだ!!
その間に、警察や憲兵隊はテロリストの検挙を徹底的に行った。
更に、我が陸軍部隊などが、「200年前のミュンヘン一揆の再現」と称する攻防の再現映像撮影を実動と共に行い、現代風の「ミュンヘン一揆」を再現すらした。
軍隊が、歴史的事件を再現するのだから、どんな人でも反対などをしようがないではないですか~(棒読み)
こうして、第5次ミュンヘン一揆への奇想天外な対応により、第5次ミュンヘン一揆は「不発」に終わった。
後年、2130年に私が日本連邦大統領に就任した年に、南朝鮮の高名な歴史家の高友歩氏がこのように評価している。
「2123年の第5次ミュンヘン一揆に南朝鮮の極左過激派「サランヘー集団」は、南朝鮮政府の資金や裏金、1000京円を全て掛けていた行動だった。
スペイン政府は過去の過ちに気付き、既に過激派組織を壊滅しようとしていたので、これには一切関わらなかった。
この事が、スペイン政府の早期の国権回復につながったのであると同時に、南朝鮮の最後の息を止めた歴史的事件となったのだ。」
2123年12月1日、中欧連邦が「欧州連邦」に拡大した。
同日、スペイン政府は正式に国権を回復した。
更に同日、驚くべき事に、英国政府が、日本連邦への加盟を正式に申請してきたのだ!!
北朝鮮の加盟に向けた審議や調整中に飛び込んで来たこのニュースに、世界は大変驚いた。
2123年はこうして、過ぎていった。
今回は、選挙で勝利、政界入りを果たした主人公らのその後の展開を、2123年を中心に描きました。
宇宙医科大学校の真の目的が『新人類や新文明の創造』であったことが判明しました。
私達は政治家の仲間入りを果たした後、どのように実行していくのか??
私達に対する期待もますます膨らむ中、大統領就任に向けて、何を求められ、成果を挙げるのか??
次回はいよいよ、次のステップへと進みます。
次回をお楽しみに。