クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~   作:田中_jack

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前回に引き続き、大当たりに当たった「超ひも理論」と「バラフライ効果」を利用した部隊運用や政治外交についてのお話です。
その成果が、意外な効果と、予想外の展開を見せ始めます。
それは、スペインとポーランドの未解決問題を解決することになったのです!!

「クロスアンジュ」などで活躍している、本作品のキャラクターで、あまり登場の機会がないサリアやシャナなどの方々にも、どんどん登場して頂きます!!



第90話 スペインとポーランドの問題を解決し、ノーベル賞を受賞して大出世!!

ここで、2127年後半には世界が大きく変化したことについて、具体的にご説明しよう。

 

私とミスティとの間、そしてアルベルトとヒルダとの間にも、四男と四女が生まれた6月7日の時点では、以下のような状況であった。

 

・スペインとポーランドの問題は未解決

・北欧のマーメイア連邦、北アフリカのヴェルダ連邦は日本連邦への加盟を検討すらしていなかった

・シリアなどではテロ組織が跋扈

・中南米や北米東部では経済や社会の混乱

・南朝鮮ではようやく日本連邦への加盟を検討し始める

・銀河連邦、宇宙連合への「代表格」に未だに達していなかった

 

2127年の10月26日の大統領交代時までには、以下のような状況になり、問題や目標は全て解決・達成されたのだ!!

 

・スペインとポーランドの問題は解決

・北欧のマーメイア連邦、北アフリカのヴェルダ連邦は日本連邦への加盟を検討

・シリアなどではテロ組織が必死の取締で活動を抑制された

・中南米や北米東部の経済や社会の混乱は収束

・南朝鮮ではようやく日本連邦への加盟を検討中

・銀河連邦、宇宙連合への「代表格」に昇格

 

これらの実績は、志木田茂雄大統領の時代に全て解決され、中谷元雄大統領には、その後の支援や政策実行をなされたのだ。

 

 

 

次に、どのような手法や「魔法」でこれらの問題が解決されたのかを、ご説明しよう。

 

 

2127年6月13日。

 

2126年5月3日にスペインとポーランドが事実上、降伏して「保護国」になってから、1年1ヶ月が経過した。

 

この日、欧州連邦議会は両国への対応にあたり、最終報告をまとめた。

 

それによれば、スペインとポーランドが「マナシステム」に深く関与していたことを改めて公表すると共に、「悪玉星」に100 (じょ)円、つまり1000000垓円にも上る不正利益が挙げられていたが、その後の現在の地球ではインフレや電子マネー、為替の価値変動により、実質的にはその10万分の1である10垓円程度だった。

 

また、スペイン政府は早期の国権回復と政治や経済の立て直しに真摯に努力している姿勢を評価されたので、今年の夏、早ければ7月中までには国権や欧州連邦の代表権を回復することが決定された。

 

しかし、ポーランド政府の国権回復と政治や経済の立て直しが遅れているだけではなく、治安の悪化や国軍や警察などの分裂や腐敗も指摘されていた。

そこで、ポーランド政府へは、早期の国権回復と政治や経済の立て直しを急ぐように促すと共に、治安の回復や国軍や警察などの分裂や腐敗の是正などを求めた。

 

一応は、ポーランド政府も指摘された項目の是正を了承して努力を続けていたが、スペイン政府の対応と違い、急速に成果は挙がらなかった。

政治や経済の破綻に加えて、一般の官僚や役人の質や意欲の低下、国民の勤労意欲や社会のモラルなどの低下も酷いものであったからだ。

 

 

一方、同日の日本連邦議会では、以下の政策を求める決議が採択され、関連の法律も制定された。

 

・スペインとポーランドの問題の早期解決を求める

・北欧のマーメイア連邦、北アフリカのヴェルダ連邦は日本連邦への加盟を検討することを求める

・シリアなどではテロ組織の取締の強化を求める

・中南米や北米東部の経済や社会の混乱の早期収束

・南朝鮮ではようやく日本連邦への加盟に向けた検討を求める

・銀河連邦、宇宙連合への「代表格」に昇格することを求める

 

 

ここからが、私達「グループG拡大チーム」、つまり、「菊の旭日旗グループ」「暴れん坊将軍とその仲間達」、「機動任務対処集団」、総員38人の登場になる!!

まず、7月15日に私達銀河連邦や宇宙連合、ガミラス星やイスカンダル星などと連携して、宇宙戦艦の合同艦隊で「悪玉星」を奇襲制圧、スペインやポーランドが10垓円もの利益や裏金を不正に持ち出していた全資金を回収した。

もっとも、住民らしい住民はほとんどいなかったが。

 

ここには、他の銀河系などからの不正資金も多数(ほぼ、無限大の金額!!)不正蓄財されており、久々の「大漁に相当する、大摘発??」となった。

最終的には、銀河連邦や宇宙連合からの「被害や捜査などへの助成」が2垓5000京円もあり、12垓5000京円もの資金を得たことになった。

やった、やった!!

 

 

7月18日の午前10時。

これらの大成果を東京の大統領府で志木田茂雄大統領に報告した。

 

「うん、良くやった!!

他の同期生らも、方々で活躍しているから、あと数日で成果は得られるだろう。

今は、ゆっくり静養しつつ、時を待つのだ。」

志木田茂雄大統領からは、ホクホク顔でこのように言われた。

12垓5000京円もの資金を得たことは、それはそれは大きな力になるから、当然であろう。

 

一方、同日、午前10時のウィーン。

世界遺産に登録されている、シェーンブルン宮殿に、バルカン地域の大統領であるローゼン・フォン・アドリア・チトー大統領とその妻ジル(本名 アレクトラ・マリア・フォン・チトー(旧姓レーベンヘルツ))やサリアやシャナ達の特殊機動部隊、総員30人が集まっていた。

 

そのお相手は、スペインとポーランドの「救国委員会」のメンバーであり、仲裁役は、ウィーンを首都とする「オーストリア連邦」のエンブリヲ・フォン・フリードリッヒ大統領とその夫人マリアーノ・フリードリッヒ(旧姓アントワネット)広報大臣兼外務大臣である。

ちなみに、オーストリア連邦の国歌は、昔のオーストリア・ハンガリー帝国の国歌「神よ、皇帝フランツを守り給え」を継承しており、曲はドイツ連邦共和国国歌と同じ、ハイドン作曲の賛美歌を引用している。

 

 

「さて、お集まりの皆様。

ウィーンの定番のカフェ、”アインシュペナー”と、世界でも屈指の5つ星ホテル、「ホテルザッハー」のお菓子、”ザッハトルテ”をお召し上がり下さい。」

マリアーノ・フリードリッヒ広報大臣兼外務大臣が、出席者の皆のテーブルに配膳されたカフェとお菓子を勧めた。

 

皆でカフェやお菓子を楽しみながら、会議が進行していった。

 

「さて、スペインでは順調に解決の方向に進んでいますね。

バスク地方やカタロニア地方の分離独立の動きが気になりますが。」

エンブリヲ・フォン・フリードリッヒ大統領が発言した。

 

「その辺りは大丈夫です、大統領閣下。」

スペイン救国委員会のサロモンテ委員長が言った。

 

「これまでの我が国の政治や経済などの混乱は、財政にしろ、経済にしろ、長年に渡る深刻な財源不足、資金不足に陥っており、これが全ての元凶で、かつ原因でした。

マナシステムの裏稼業に手を染め、不正蓄財を堂々と国家や企業が行っていたなど、本当に恥の上塗りの行為を行っていたとは・・・。

スペインの国民として、いや、人間としても本当に恥ずかしいです!!

我がスペインは、全てをやり直す覚悟です!!」

 

スペイン救国委員会のサロモンテ委員長が泣きながら決意を語った。

まあ、これらが妙な動きをしたら、私達「機動任務対処集団」38人をはじめ、宇宙医科大学校の同期生などの日本連邦関係の諸機関や軍などが容赦しないからねえ。

これまでは、「温情」「武士の情け」で見守ってきただけだからね。

一応、これがスペインに対する「言質」となり、今後の私達を含めた、スペインに対する政策や行動の基本的立場になった。

(実に、この意味が深い内容であったことは、後に明らかになる)

 

 

一方、ポーランドについてはどうか??

 

 

「ポーランドは、全体的に悪いですね。

何とか経済や社会の改革や打開策を探って下さい!!」

エンブリヲ・フォン・フリードリッヒ大統領が発言した。

全く、このお方も、我が日本連邦の財務大臣で私達のプロデューザーでもある、ケマル縁部理桜(えんぶるお)氏と同じく、きつい事でもズケズケと言えるタイプだからねえ。

 

「はい・・・。」

ポーランド救国委員会のオレサ委員長は、元気が無い声で答えた。

 

「我が国には、本当に人材も資金も不足しており、打開策を模索している最中なのです。」

 

これに素早く反応したのは、サリアだった。

「ふざけないでよ!!

そんな事は只の言い訳よ!!」

ツンデレそのものの言い方で、きつく叱った。

持っているナイフをすぐに突き立てるような、きつい目つきだ!!

 

「うるさい、うるさい、うるさい!!

出来なかったら、出来るようにするのが当たり前でしょ!!

何とかしなさいよ!!」

シャナも、サリアに負けないようにと、ツンデレそのものの言い方で、きつく叱った。

持っている日本刀のような「特殊な魔力を持った刀」を、すぐに抜きかねない勢いだ。

 

全く、このご両人のきついツンデレの言い方は、我が宇宙医科大学校の同期生などでも有名である。

 

 

ここで、ローゼン・フォン・アドリア・チトー大統領が発言した。

「私の出身地、バルカン半島は昔からどんなに苦しくても、自力で更生や発展をしてきた。

第2次世界大戦でも、旧ユーゴスラビアは独自の力で、そのほとんどを奪還したのだから。

もっとも、21世紀から22世紀にかけては日本や日本連邦の支援や援助も我が地域の大きな力になったのも事実だが。

その恩に報いるためにと、バルカン半島は日本連邦に正式加盟したのだ。

 

ポーランドは、日本連邦の同盟国でも友好国でもない。

ある意味でスペインよりも関係が悪い。

それにも関わらず、中欧連邦結成時の結成国家としての加盟金をはじめ、欧州連邦へと拡大加盟時の加盟金など、日本連邦から多くの援助を得てきた。

既に阿倍野真三大統領の時代からの総額は1600京円を超えている!!

 

それに対して我がバルカン半島は今までの総額でも100京円に過ぎない!!

少なくとも、金が無いと言うのは、只の言い訳だ!!

そして君達ポーランドは、我が日本連邦に対して忘恩を行っているのだぞ!!

恥を知れ!!」

怒った、怒った!!

 

「レプタニアンの過激派、つまり旧ガリア帝国の残党やシンパがポーランドにたくさん居るのだろう??」

エンブリヲ・フォン・フリードリッヒ大統領が言った。

 

「我がオーストリア連邦でも、未だに彼らが時々出没しては掃討作戦を実施している有様だ。

人造人間とか、改造大型怪獣とかね。

さっさと、それらの連中を君達で始末、殲滅しなさい!!」

 

「うーー。

しかし、しかし、我がポーランドでは軍や警察ですら、あまり信用が出来ないのです。」

ポーランド救国委員会のオレサ委員長は、震えながらも答えた。

 

 

時間は午前11時30分を廻っていた。

 

 

「オレサ委員長、そこを何とかしなさい!!」

私が、はっきりと答えた。

 

急遽、ウィーンに派遣された私達、私達「機動任務対処集団」38人をはじめ、宇宙医科大学校の同期生などが、このシェーンブルン宮殿に移動していた。

 

「既に、志木田茂雄大統領の出動命令は出ています。

レプタニアンの過激派、つまり旧ガリア帝国の残党やシンパの殲滅作戦は、今、この時から開始!!」

私達を含めて、我が日本連邦軍の400万人のタスクフォースなどが投入され、この時かわずか数時間で、ポーランドやその周辺のレプタニアンの過激派、つまり旧ガリア帝国の残党やシンパの殲滅作戦は終了した。

これには、勿論、軍などの諜報機関や各軍などの情報集団、特殊作戦集団の支援も大きかった。

 

 

翌日、7月19日午前10時のウィーン。

世界遺産に登録されている、シェーンブルン宮殿に、昨日と同じメンバーが顔を揃えて会議を行った。

 

「スペイン、ポーランドの問題は解決への道筋が見えてきました。

これの良き成果として、北欧のマーメイア連邦、北アフリカのヴェルダ連邦は日本連邦への加盟を検討することになりました。

また、シリアなどではテロ組織の取締の強化が進み、中南米や北米東部の経済や社会の混乱の早期収束も進んでいます。

 

南朝鮮ではようやく日本連邦への加盟に向けた検討を開始し、銀河連邦、宇宙連合への「代表格」に昇格する方向で進んでいます。」

 

アレクトラが一連の会議を締めくくった。

「地味ながら、このような会議は今後とも必要です。

『喫茶アンジュ』をはじめ、今後とも開催を宜しくお願いします。」

 

 

 

2127年10月5日。

この日から、大々的な朗報が相次いだ!!

私とミスティのノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった!!

 

翌日の10月6日。

ドラゴーニュ・江崎氏と陳文傑氏のノーベル物理学賞の受賞が決まった!!

2日連続のサプライズだ!!

 

その翌日の10月7日。

アルベルトとヒルダのノーベル経済学賞の受賞が決まった!!

3日連続のサプライズ!!

 

そのまた翌日の10月8日。

日本連邦大統領府と阿倍野真三大統領時代からの首脳らに、ノーベル平和賞の受賞が決まった!!

何ですか、この大当たりは??

 

 

2127年10月26日。

フランス革命で総裁政府が倒された日から、332年目の日。

志木田茂雄大統領が辞任し、新たに東京に設けられた「銀河連邦 地球代表部」の大使に就任された。

後任には、中谷元雄副大統領が昇格する形で就任した。

副大統領には、何と、あのヒゲの隊長こと、佐藤大助氏が就任した。

その他の閣僚などは、前政権通りであった。

 

この辺りから、急速に私達の周囲が、加速感をもって変化を始めたのだ。

そう、アジア太平洋連邦の阿倍野真三大統領が、かつて言われていたように、「次の大統領」候補としての私になっていったのだ。

 

 

新政権が発足したこの日。

突然、私とアルベルトが、中谷元雄大統領から呼び出された。

 

「リデル君、アルベルト君。

突然で申し訳ないが、閣僚になって欲しい。

今、すぐに!!」

 

「どのような分野になりますか??」

私は尋ねた。

 

「リデル君は国防総省大臣に、アルベルト君は文部科学大臣になって頂きたい。

馳仁志文部科学大臣は大統領府大臣に、シルヴィオ・ベルルスコーニ国防総省大臣は「銀河連邦 地球代表部」の武官に就任されるから、大丈夫だよ。」

 

正に、青天の霹靂だ!!

 

 

そして、12月10日に、ノーベル賞の授与式がスウェーデンのストックホルム、そして平和賞はノルウェーのオスロで盛大に開催された!!

そこに、私やミスティらも出席し、授与されたのだ!!

 

授与式後の晩餐会では、私とミスティの隣の席には、正に戦友のグスタフ・アドルフ皇太子とその皇太子妃テレジア夫人がお座りになられた。

 

私達は、思い出話と共に、グスタフ・アドルフ皇太子からこのような政策の意向を打診された。

「我がマーメイア連邦も、名称を変更することや、発展的な行動を考えています。

日本連邦への加盟検討も、その一つです。

『喫茶アンジュ』などを今後とも利用させて頂きたいですね。

 

是非、ご助力を、国防総省大臣!!

いや、未来の大統領閣下!!

中谷元雄大統領閣下や天皇皇后両陛下にも宜しくお伝え下さい。」

 

「いえいえ、こちらこそ宜しくお願い申し上げます、未来の国王陛下!!

グスタフ国王陛下にも宜しくお伝え下さい。」

私は、このように答えた。

 

こうして、私達を巡る動きは、更に活発化していったのだ。

 




今回は、2127年後半の国際情勢の激変や攻勢にかけて描きました。
歴史やマスコミへの皮肉、昨今の国際情勢についての厳しい指摘も、前回までと同様に盛り込んだつもりです。

宇宙医科大学校の真の目的が『新人類や新文明の創造』であったことが判明しました。
私達は政治家の仲間入りを果たした後、どのように実行していくのか??

私達に対する期待もますます膨らむ中、日本連邦や欧州連邦に加えて、新たにアジア太平洋連邦が結成され、それらの更なる拡大や大統領就任に向けて、何を求められ、成果を挙げるのか??

次回は大激動の動乱の中で大統領への道を、更に切り開いていきます。
次回をお楽しみに。

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