クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~ 作:田中_jack
今回のお話より、大統領への道を大驀進します!!
第92話 第三次フランス革命勃発!!
2129年1月1日。
後に、世界の流れや歴史が変わったと言われる1年が始まった。
しかし、私達にとっては、この年は、昨年以上に多忙だった。
2130年の今だから、はっきり言おう!!
世間の事や評判を気にする余裕など、全く無かったのだ!!
私達にとって、2129年の前半は多忙、後半は動乱と大統領選挙、そして当選で、終わった1年であったのだから!!
何故ならば、2年連続でノーベル賞を受賞なんて、世間が放っておいてくれないからだ!!
毎日続く、日々連続と言って良い取材、講演や挨拶の連続だった。
それに、頻繁にある、天皇皇后両陛下へのご挨拶や中谷元雄大統領と共に国賓や公賓らとの会談や訪問、表敬への対応もあった。
特に私やミスティ、アルベルトやヒルダは、超が付く程、多忙たった!!
そして、スペインとポーランドの一部の愚かな民族主義者が起こした騒動や事件のせいで、第三次フランス革命が勃発してしまい、その収拾をしたら大統領選挙、そして、当選となった。
繰り返して言おう。
それしか、私達の記憶には残っていなくらいに、余裕が無かった!!
それはともかく、2127年から2128年は、私を含めて、私達「グループG拡大チーム」、つまり、「菊の旭日旗グループ」「暴れん坊将軍とその仲間達」、「機動任務対処集団」、総員38人や同期生ら大統領府のスタッフ、宇宙医科大学校をはじめ政府や軍関係者の日々の努力は続いていた。
その結果、スペインやポーランドは、北米東部にかつてあった「アケノミハシラ」の金融資本集団や、前政権までのフランスや南朝鮮、様々な犯罪組織やテロ組織などと連携して、数多くの妨害工作や逆宣伝活動、誹謗中傷やテロ行為、サイバー攻撃、金融不安などの経済社会攻撃などを行ってきたことが明らかになった。
勿論、日本連邦政府などが、その事実を確認し、間違いないと確定次第、どしどし公表していった。
中には、大泥棒の銀行強盗グループがその一味であったとか、迷宮入り直前の資産家殺害事件の犯人がその一味であることが発覚して逮捕されたなど、おどろおどろしい事件も含まれていた。
政治的、軍事的には、2127年から2128年は、こうして過ぎていったのだ。
そして、私達を含めて、日本連邦やアジア太平洋連邦、そして欧州連邦の首脳や政府は次のように確信した。
スペインやポーランドは、北米東部と同様に、「二度あることは三度ある」ことをしでかすであろうと。
また、その悪影響を、フランスや南朝鮮を含めた世界が受けるであろうことを。
そして、私達を含めて、日本連邦やアジア太平洋連邦、そして欧州連邦の首脳や政府は、その対応へ向けて必死の努力を重ねたのだ。
このような状況の下で、2129年は始まったのだ。
2129年の1月から3月末までは、不気味なほど、平穏であった。
俗に言う、「嵐の前の静けさ」の時期であった。
そのためだろうか、我が義理の父、エマニエル・ローゼンブルム国王と、欧州連邦の大統領で私の父である田中隆男と、私の母である田中真利愛より、大統領府の補佐官や顧問を含めた私達の息子や娘の「寿」、つまり、お見合いの写真や経歴を贈って欲しい、と頼まれた位だ。
私の父も母も良いお年頃の男女に、お見合いなどの「良い出会い」を推進する気力と余裕が出来てきたようだ。
この時点で、私の長男長女と次男次女は、アルベルトの長男長女と次男次女と、「非常に良い関係」になっていた。
親同士だが、既に「約束」をしていたのだ。
それらの話については、また後述しましょう!!
お楽しみに!!
さて、話題休閑。
歴史的な大事件となった、第三次フランス革命が勃発するまでの経緯をお話しよう。
2129年4月1日、いわゆるお役所用語では年度始めの日。
昨年度までの検討と予算の投入により、欧州を含むユーラシア辺境部の不安定化や北米東部の不安定化が強く懸念される中で、日本連邦軍などの改編や国家安全保障体制の強化などを検討し、実行してきた。
私は、国防総省大臣として、朝の大統領府の国家安全保障会議で次のように報告した。
「2129年4月1日現在で日本連邦軍は、次のように改編・増強します。
始めに、基本地域軍集団4個を中心とした8000万人の防衛体制は堅持します。
その内訳は、アジア太平洋地域軍集団18000万人と欧州地域軍集団1800万人、欧州大西洋機動防衛軍1800万人、アジア太平洋機動防衛軍として1800万人。
そして、中央の中央直轄統合軍261万人と中央宇宙軍95.4万人の部隊を基幹とする、中央軍集団400万人に加えて、同様の編成のタスク・フォース400万人の体制です。
この8000万人に加え、統合軍261万人と中央宇宙軍95.4万人の部隊を基幹とする、統合機動軍集団400万人を5個新設し、正規軍の合計は1億人とします。
この統合機動軍集団の5個は、タスク・フォース400万人と同様に、別途の人員定数を設け、軍の教官や出向枠の拡大や、宇宙医科大学校のように現役と予備役の双方を兼任出来る人員枠の拡大を進めるためでもあります。
次に、別枠としての各地の国や地域の兵力である地域統合軍は、従来の現役40個、予備40個体制から、加盟国の拡大予定や範囲拡大により現役80個、予備80個体制とします。
この部隊は、これまで以上に準軍隊などを積極的に受け入れて再編、教育や訓練を行います。
そして、地域統合軍は4個ずつ、正規軍の陸軍方面軍集団の地域別に20の集団にします。
これは、現役、予備役ともに同様の配置を行い、後方支援や警備防衛体制の穴埋めや補充などにも当てます。」
軍のこの傾向は、2130年現在でも基本的な変化はない。
更に、私は作戦計画について、次のように述べた。
「対スペイン対処作戦計画は、『シュリーフェン作戦2129』、対ポーランド対処作戦計画は、『ソユーズ2129』、対北米東部対処作戦計画は、『北米大陸打通作戦2129』を、それぞれ計画しております。
『シュリーフェン作戦2129』は、かの有名なシュリーフェン作戦にヒントを得たもので、フランス、特にパリを迂回包囲しつつ保護、そしてスペインからの攻撃やテロに備え、スペインの制圧をはかる作戦計画です。
『ソユーズ2129』は、かつての冷戦時代、旧東欧がNATOより攻撃を受けた場合の防御訓練演習「ソユーズ」にヒントを得たもので、ドイツのベルリンとヨーロッパロシアのモスクワを出撃基地として、ポーランドの制圧をはかる作戦計画です。
『北米大陸打通作戦2129』は、かつての米国の「対英国作戦」を逆手に取ったもので、
北米東部の要所を制圧占領しつつ、敵勢力の壊滅を進める作戦計画です。」
続いて、アルベルト・マンシュタイン文部科学大臣が発言した。
「航空宇宙開発、宇宙観測や異星との連携強化、海洋開発、各種エネルギー開発には、予算や人員を3倍に増加させて従来の計画を前倒しして推進しております。
また、幼年教育や初等教育の質の向上や徹底理解教育にも力を入れ、教育水準の底上げを進めています。
これは、宇宙時代を担う、次の世代への人材教育のためでもあります。
更に、各種学校の医療や防災体制の充実や、テロ、ゲリラ、特殊部隊への対処や凶悪犯罪への備えも充実させております。
国防総省や国土交通省などの協力で、地震や火災、NBC防護や避難誘導体制の確立と充実を、地域住民や地方自治体などと一体で推進しております。」
内外の治安状況やテロ情報について、連邦政府テロゲリラ担当補佐官で、元ジェノヴァ地区警察庁長官で王宮のSP出身、加藤稔氏が発言した。
「スペインやポーランド、北米東部を中心に、極端な民族主義的な活動グループが増加しており、今年6月から7月には、何らかの「活動」を開始するでしょう。
そのグループの中には、元軍人や元警察官などの元政府関係者の他に、現役の傭兵や軍人、警察官なども含まれ、テロ組織との連携することが考えられます。
スペインでは、政府や軍は我が国と連携をしているのですが、バスク地方やカタロニア地方でのテロ組織やゲリラ組織が活動しており、我が国やフランス等を巻き込んだ動きが予想されています。
一方、ポーランドでは、政府や軍の内部での派閥抗争が激化しており、予断を許さない情勢です。
また、北米東部では、地域間や社会階層間での対立が激化しており、こちらも予断を許さない情勢です。
彼らが動けば、フランスや南朝鮮が悪影響を受けることは避けがたいものがあります。
スペインやポーランド、フランス、南朝鮮には、それぞれ「救国委員会」が存在して頑張ってはいるのですが、それぞれの国の絶対多数の賛同を得るまでには至っていません。」
中谷元雄連邦大統領が、会議をこのように締めくくった。
「敵対勢力が行動を起こすことを極力遅らせること。
そして、臨戦態勢、警備体制の強化を進めて頂きたい。
何かあれば、即、軍事行動を含めて命令を出す。
私達が今、出来ることは「備えよ」です。
欺瞞工作、外交工作は、高木順一郎特務宣伝大臣と、植村仁志外務大臣、馳仁志大統領府大臣にお任せします。」
その2ヶ月後の6月1日。
ついに始まった!!
その発端となる行動は、意外にもポーランドであった。
ポーランドの過激な民族主義者や強硬派が軍や警察などを動かし、デンマークのボルンホルム島や首都のコペンハーゲン上空の領空を無人機や有人機で領空侵犯を繰り返したため、デンマーク空軍や陸軍が反撃してこれらを攻撃、撃墜したのだ!!
当時、デンマークには日本連邦軍が要請に従って待機しており、各種軍派遣部隊も反撃に出た!!
ポーランドは、更にバルト海沿岸へのミサイル攻撃やテロ攻撃などを開始したのだ!!
オスロ、ストックホルム、ヘルシンキ、などの北欧主要都市は、無人機攻撃や爆弾テロ攻撃などの攻撃にも晒された。
日本連邦軍は、デンマーク軍やマーメイア連邦軍などと連携し、ミサイル防衛やテロ対処を行うと共に、攻撃した部隊などを制圧・撃滅すると共に、ポーランド領内への侵攻体制を整えた。
6月3日午前5時、作戦を継続すると共に、日本連邦政府は正式に、対ポーランド対処作戦計画『ソユーズ2129』の発動を決意し、戦時国際法に基づいて、最終警告をポーランドへ行った。
「首都ワルシャワを含めた都市や産業地域への攻撃を含め、ポーランド全土をあらゆる兵器で攻撃し、制圧する作戦を、この警告後、96時間後に開始する!!」
6月3日午後5時の時点で、ポーランド軍の攻勢やテロ攻撃は停まった。
彼らの「攻勢限界」が見えてきた。
6月6日午前5時、ポーランドの首都ワルシャワで軍事クーデターが発生し、政権が崩壊した。
同日午前8時、新政権が全権を掌握したことを発表、「ポーランド救国委員会」が停戦を決定すると共に、我が国などへの戦闘停止を求めた。
6月6日午後5時、停戦と戦闘停止が発表され、戦闘は終了した。
ここまでは、ある程度は計算通りであった。
ところが、ポーランドの戦闘停止後12時間後に、全く予想外の出来事が、北米東部で大規模な人種暴動が発生したのだ!!
発端はニューヨークの、「アケノミハシラ」がかつて建っていた、マンハッタン地区から、ウォール街にかけての金融街やビジネス街での、人種差別反対、極端な格差反対のデモに、マフィア達や人種差別主義者らが殴り込み、発砲したことだった。
現場は大混乱と暴動に発展、死傷者で溢れ返った。
正に、修羅場になってしまったのだ!!
これが発端となって、北米東部では大規模なデモや暴動が頻発していった。
まるで、21世紀初頭、経済停滞後の中国のように。
北米東部の治安悪化は、中南米やスペインなどへ与えた影響も大きかった。
また、日本連邦などの各国は、自国の国民などの救出に追われた。
6月7日午前7時、日本連邦政府は、対北米東部対処作戦計画『北米大陸打通作戦2129』発動を承認すると共に、邦人救出作戦を開始した。
概ね、2週間程度で大規模なデモや暴動が収まったが、経済や社会に与えた影響は極めて大きかった。
これをスペインに潜んでいたテロリストは絶好の好機と見たのであろう。
6月20日、スペインのバスク地方から、フランスのバスク地方へゲリラ組織やテロ組織の侵入が確認された。
少なくても200人規模で、かつて日本連邦などへテロ攻撃をした組織の残党も多数含まれていた。
フランス政府が直ちに警察や軍を動員したが、彼らの行方は判明しなかった。
我が日本連邦へ侵入をはかったテロリストは全員、逮捕したのだが。
6月27日、午後5時に、パリやボルドーなど主要都市で大規模な同時テロが頻発、市街戦と言って良い戦闘が夜通し続いた。
フランス軍やフランスの特殊部隊、警察などは必死で戦ったが、それ以上に手慣れたテロリストは軍や警察の裏を掻いた攻撃で、圧倒する局面すらあった。
6月30日朝、ようやく戦闘は収まったが、パリ市内だけでも即死した死者の数が20000人を超え、有名な観光スポットなどは破壊や損壊など甚大な被害を受けていた。
これに怒ったパリやボルドーなどの市民は、大規模なテロ抗議集会を自然発生的に開始したのだが・・・・。
残念なことに、この時のフランス政府は、未だに軍政の意識が抜けず、軍隊を繰り出してこれらの集会を強制排除、強制解散させたことで、火に油を注いでしまった!!
これは、極めて愚かな選択だったのだ!!
この為に、テロ抗議集会のはずが、反政府暴動に発展してしまった!!
まるで、2014年のウクライナの政権崩壊のように!!
6月30日夜の時点では、もう、フランス全土は無政府状態になっていた。
そして、テロリストやテロ組織などの残党や、新たなテロやゲリラの組織がフランス国内で結成されるなど、放置出来ない状況であった。
日本連邦政府や欧州連邦は、対スペイン対処作戦計画『シュリーフェン作戦2129』を6月30日午後7時に発動を承認すると共に、緊急にフランス全土で自国民などを救出する作戦を開始することを発表した。
また、ノーベル生理学・医学賞を受賞した、ジュリオ夫妻や、その兄妹カップルを特命連絡大使として、パリに派遣した。
7月7日、御生誕祭。
この日には、さすがに暴動などは鳴りを潜めた。
さすがは、大きな力のあるROマークの教団は、違う!!
7月14日、フランス革命から330年目の日の朝4時。
一週間ぶりに、大規模な抗議集会がパリの中心街で開催された!!
武装した市民も大勢いる!!
10年振りの革命劇、第三次フランス革命がこの日、正に勃発した!!
さて、今後はどうなるのか??
ジュリオ夫妻や、その兄妹カップルの運命は??
私達はどのように対処するのか??
今回は、2129年前半までの、第三次フランス革命勃発までを中心にまとめました。
宇宙医科大学校の真の目的が『新人類や新文明の創造』であったことが判明しました。
私達は政治家の仲間入りを果たした後、どのように実行していくのか??
私達に対する期待もますます膨らむ中、日本連邦や欧州連邦に加えて、新たにアジア太平洋連邦が結成され、それらの更なる拡大や大統領就任に向けて、何を求められ、成果を挙げるのか??
次回は第三次フランス革命の中、危機一髪、大統領への道を進みます。
次回をお楽しみに。