感想からのリクエストもあり、ナド・クライ編やらせていただきます!
「少女を探しに?」
「左様。他にも複数名のファデュイを向かわせたのだが…如何せん嫌な予感がぬぐいきれなくてな」
ナタでの戦争が終わり、ナタで戦った戦士としてマーヴィカやシロネン達から戦勝の祭のような催しがあるのを聞いたが、参加を遠慮して即スネージナヤに帰還していた
隊長の件もあって騒ぐ気分にはなれなかったのもあるが何よりも旅人の目が怖かった…
あの時の狩人が獲物を逃がすまいという目は今でも夢に出てきそうだ
そうしてスネージナヤに帰ってきてからは前と変わらずにヴェスナやオデットと一緒に過ごしたり、日本にあった物を再現してはロノヴァに殺されたりとしていた
そんな中で道化に呼ばれたからスネージナヤ・グラードに向かったら、次はナド・クライに出張させられるらしい
「了解しました。今日の夜にはナド・クライに向けて出発致します」
道化に対し、スネージナヤの敬礼をして下がる
部屋まで戻るとすぐに必要なものを纏めて出発の準備をする
衣服に武器、洗剤など出来る限り少なめに済むようにする
「また…どこかに行くのですか?」
「オデットか…道化様から直々のご命令だからな。流石に行かないわけにはな」
「そうですか…気を付けてくださいね」
結局出発するまでオデットはずっとそばにいた
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「はぁ~やっと着いたか」
電車に乗ってスネージナヤの外の近くに行った後、ちょっと楽をしようと雷元素を纏ってナド・クライに向かったカナメはいつもとは違う変な軌道の雷に振り回されてナド・クライの辺境に不時着してしまった
それから数日歩いてナド・クライの一番栄えている場所に辿り着く
ナド・クライの中心部である街は活気づいており、噂に聞いていた無法の街という評価とは真逆に感じる
「さて…早速少女を探したいんだが…」
(あの人って…どんな人だっけ…)
元々一般ファデュイであるカナメに少女とのかかわりは多くない
淑女に連れられてお茶会に参加した時に顔を合わせたことはあるにはあるが大体傀儡と仲睦まじくわいわいしてることしか知らない
(そういや、傀儡様も来てるって言ってたっけ
『アナタもナド・クライに来るそうね。フン…別に淑女の部下だとしても容赦はしないし手足のように使うから覚悟しなさい!』
出発前に言われた言葉を思い出す
カナメの上司である淑女は療養のために現在は前線から退いており、たまにオデットの公演を見に行っているようだ
そのためカナメをはじめとした淑女の配下であるファデュイはちょくちょく他の執行官に貸し出されている
「さて…最初は…」
ナド・クライに来る前に使えそうなものを色々調べたが、秘聞の館と言ういわば何でも屋のようなものを見つけた
もう場所は覚えているので早速そこへ向かう
何も看板の出ていない扉
恐る恐るノックするが、何も聞こえない
ドアノブを捻ってみるとドアは空いていた
「失礼します…」
入ると中はナド・クライと言うよりは少しスメールの砂漠の民を感じる内装をしていた
受付のような場所には黒猫が1匹、お利口さんに座っていた
「お前が受付か?随分賢いんだな」
猫を撫でるとくすぐったそうに頭を擦り付けて来る黒猫
耳裏、顎を撫でてやると甘えるように腹を見せた
「お〜可愛いなぁ〜」
「アシュルがすぐ懐くなんて珍しいこともあるんだねぇ」
猫に夢中になっていると、奥から妖艶な女性の声が聞こえた
そちらの方を見ると深緑色の髪の女性が奥の扉からゆっくりと現れた
「貴女は…」
「秘聞の館のオーナー、ネフェルだ。アンタ…は…」
カナメの方を向いて自己紹介したネフェルはカナメの名前を聞こうとして顔を見た時、突如固まる
その目はまるで死者を見たかのような、驚愕で丸まっていた
「アンタ…カナメかい?」
そして何故か、初対面の彼女はカナメの名前を言い当てて見せたのだった