ロノヴァが拗ねージナヤ   作:怒飲焼

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第15話

「色々教えてくれてありがとうございました」

 

「本当に泊まらなくて良いのか?」

 

クータルの像を後にし、村まで戻る

もう夜が近づいてきている時間帯でラウマさんから夕餉の誘いを受けたが丁重に断った

 

「一応今日も宿取ってるので流石に帰らないと」

 

「たしかにな。またここに来る時は私の家に寄るといい。夕餉でも昼餉でも馳走しよう」

 

ラウマさんに見送られ、村から出る

何故かずっとラウマさんが見てくるから一応見えなくなるまでヒーシ島の外側に歩いていく

 

(もう帰ったか?)

 

岩陰からひょっこりとみるともうラウマの姿は見当たらなかった

これで安心して他の場所を見て回れる

 

(まぁ…ほぼほぼラウマさんと回ってたし分かるが…最後は…)

 

ヒーシ島の左下にある場所、そちら側を向いた時、突如紫色の爆発が起きた

それは何度も起こり、よく見ると青い光がその間を縫って逃げている

 

(なんだあれ…まぁ…明らかにろくなもんじゃないよな…)

 

雷元素を纏い、地を駆ける

紫の爆発が起きている地点ではナド・クライ特有の災害である「ワイルドハント」が多数出現していた

雷元素を纏ったカナメは通り過ぎるだけで魔物を破壊していく

だが、魔物は少しの間ダウンしてからまたすぐ動き出す

 

「あれは…」

 

ワイルドハントの群れの中でティレルとパイモンを守りながら戦う蛍の姿が見えた

雷元素を全開放し、周囲一帯に雷を這わせる

 

「っ!?カナメ!?」

 

雷元素で気が付いたのか顔を綻ばせる蛍

蛍などを避けるように這った雷元素を、地面から空に立ち昇らせる

空に元々存在している自然の雷元素と引き合い、天地を繋ぐ雷柱となった

消えゆく魔物を横目に蛍たちに近づいていく

 

「蛍!!あれはなんだ?」

 

「えっと…ちょっと前にあの紫色の奴に襲われたんだ…」

 

よく見ると全身が紫色の人型が空を飛んでいる

そして…追っている相手は…

 

「少女!?」

 

スネージナヤ時代では見ることのなかった少女の飛行

そりゃ遠くから見ても気づかない

 

「……だんだん速度が落ちてる?」

 

よく見ると少女の速度がだんだん落ちて、高度も下がっていく

流石に体力の問題なのか?

 

「ちょっと行ってくる」

 

「え、ちょっ!」

 

止めようとする蛍の声を振り切って雷元素を纏って跳躍する

 

「……何者だ?」

 

カナメは少女に手を伸ばしていた紫色の人物に蹴りを放つ

だが、その蹴りは腕で止められてしまう

 

「ちょっと上司にちょっかい出されると困るんでね!」

 

雷元素で俊敏になった動きで蹴りのラッシュを叩きこんでいく

最初は防がれるが、だんだんと相手を押し始める

 

「邪魔だぁ!」

 

紫色の人物が手を振るう

カナメは後ろに下がり、空中で苦しそうに浮いていた少女を肩に担いで後ろに下がる

 

「っ…ふん…まぁいい…どうせ結末は変わらないさ」

 

カナメに傷つけられた傷を見てから紫色の人物は撤退していった

 

「カナメ!大丈夫!?」

 

地面に着地し、雷元素の使いすぎで痛む心臓を抑えていると蛍とティレルが駆け寄ってくる

カナメはその2人に手で応えて立ち上がる

目の前には少し息を整えたのか不思議そうにこちらを見つめている少女がいた

 

「はぁ…お久しぶりですね少女様。女皇や道化様、傀儡様に召使様たちも心配しておられます。帰りましょう」

 

少女に手を差し伸べる

これで依頼完了だと安心した時、ぺちっと手が優しく振り払われる

 

「いや」

 

「……え」

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