ロノヴァが可愛すぎて…もしミティヤ以外に殺さなきゃいけない奴いたら?って思ってから思わず書いちゃいました!
まぁ話の流れとかいろいろ考えてロノヴァが出てくる機会は限られてくるんですが…楽しんでいただけたら幸いです!
時間軸的にはナタ始まる前でカナメは旅人とは面識があります
あといろいろあってロザリンとか本来死ぬ人が生きてる時があります
「全く…何故こうもタイミングが悪い…」
オデットが去った後、またカナメだけが取り残された部屋に、2つの影を持つ女が降り立った
金色の髪に白い衣装で身を包んでいる彼女は、カナメの元まで近づくとその頬を撫でる
それだけで青白かったカナメの肌は血色を取り戻し、息をし始めた
「ロノヴァめ…自分だけ見て消してしまうとは…」
『レインドット?何を言ってるの。本来テイワットには無いものを作ったのだから…この男は…』
「ナベリウス?どうした?続きを言ったらいい」
『はぁ…』
彼女…レインドットの脳内で小言をボヤいていたナベリウスは少しの間を置いた後、黙り込んでしまった
満足したレインドットはそのまままだ眠っているカナメの額にキスをする
「ッ…」
それと同時に呻くカナメ
そのまま目を開けた彼の目前には微笑んでいる美女の顔
「………レインドットさんか」
「おはよう」
「………また死んでたんですか俺…」
「それどころかきみのお友達に見られてしまっていたようだ」
「マジか…」
転移してから早7年…日本を感じたい一心で拙いながらも様々なものを作ってきたカナメ
しかし、尽くロノヴァに殺され、消滅させられている
さすがに殺されてるところを人に見られる訳にはいかないので毎回人払いをしているのだが…
(なんでオデットが………あっ…)
『明日の夜、話がありますの。空けといてください』
『はいはい』
(そういえばんな事言ってたな…)
約束をすっぽかしていたことを思い出したカナメ
どう言い繕うか考えていると、後ろからふわりと甘い香りが漂ってくる
後ろから抱きついてきたのはレインドット
「レインドットさん…今はちょっと忙しいんですよ」
「そうだろうね。まぁ、私には関係の無いことだし、勝手させて貰うよ」
「はぁ…お好きにどうぞ…」
抱き着いているレインドットを無視して何とか動き、コーヒーを淹れる
だが、やはり動きにくい
後ろを見ると白々しい顔で斜め上を見ていた
「あの…やりにくいんで離れてくれませんか?」
「それほどのことを要求するなら、対等な対価が必要じゃないか?」
「………」
仕方なく、抱き着かれたまま後ろを向き、カナメ側も抱き返す
少ししてから満足した顔のレインドットから離れる
「ふぅ…さて…この穏やかな気持ちのまま私も珈琲を頂きたいところだが…」
『レインドット、人が来てる』
「残念だが、ここまでのようだ。では」
最後に頬に口づけをしたレインドットはそのまま帰っていった
ようやく休めると一息つこうとした瞬間、ドアが蹴破られた
「カナメ!?…カ、ナメ?」
ドアを蹴破ってきたのは幼馴染とまで言える冬契軍のヴェスナ
金に近い髪をロールにし、冬契軍の制服に身を包んだ少女は汗をかきながら部屋に入って来た
そして、呆然と立っているカナメと目が合い、彼女も固まる
「ヴェスナ?そんなに急いでどうしたんだ?」
白々しく何もなかったように振る舞う
さすがに友人にいらぬ心配はかけさせたくない
「え…あれ?」
「どうして…」
後から来たオデットもまるで死人を見たような顔をしている
恐る恐ると言った動きで近づいてくる2人はカナメの体をぺたぺたと触り始める
「ちょっとオデットさん?少しいい…」
「…え、ええ…」
何やら遠くで話している2人
チラチラとカナメの方を何度か見ている
(さすがに無理か?)
話が纏まったのか2人はこちらに歩いてきた
「えっと…オデット?約束破って悪かった…っと…」
約束を破ったことを謝ろうとした時、カナメの胸にオデットが飛び込んできた
受け止めると、プルプルと震えていた
「………大丈夫か?」
「……………大丈夫です」
少しカナメの体を抱きしめた後、スンとした顔でカナメから離れる
冷静ないつものオデットに戻っているが、目元が少し赤く腫れている
「まぁ…オデットも疲れてたのよ…ほら、今日は部屋に帰って寝なさい」
「分かりましたわ…今日は失礼しますわ…」
沈んだ様子で去っていくオデット
その背中を見送っていると、横から引っ張られる
引っ張ったのはヴェスナ
にこやかな笑顔でそのままベッドに座らされる
「ねぇカナメ?本当は…彼女の言う通りじゃないの?」
「……なんのことだ?」
「嘘は無駄よ~何年の付き合いだと思ってるの~?貴方がこんなに小さい時からよ?」
「お前と俺は同い年だ…しかもその身長の時は一緒にいない…」
自分の腰の付近に手を当てて当時の背丈を表すヴェスナ
だが、生憎彼女とカナメは同い年だ
風の精でフェイである彼女は長生きしているように思えるが、実際はただの人間であり19歳のカナメと同い年である
「でも、スネージナヤで…テイワットで貴方を一番理解してる自身があるわ!」
「まぁ、そういうことにしとこう…だけど、ほんとに俺はただ寝てただけなんだって。良く言うだろ?「死んだように眠る」ってさ」
「眠るように死んでいるじゃないかしらそれは…」
「ほら、明日俺隊長とナタに行かなきゃいけないんだ。寝ていいか?」
「………分かったわ」
カナメはベッドから立ち上がり、歯磨きをしようと洗面台に向かう
歯ブラシを濡らし、歯磨き粉を付け、歯磨きをしようと鏡の前に行ったとき、何故か服を着替え始めたヴェスナが鏡に映っていた
「ヴェスナ!?お前何してんだ!?」
「何って着替えてるのよ。冬契軍の制服で寝ると思ってたの?」
「いや…まさか…」
スネージナヤに転移してから何度も関わっているヴェスナの行動に嫌な予感が走る
「ええ!今日は泊まるわ!」
「…………………」
カナメは予想通りの言葉に頭を抱える
イラつく目をしながらにやついているヴェスナはいつの間にか寝間着に着替え終えると、そのまま洗面台の鏡を開いて中に置いてあった歯ブラシを使い始めた
「誰のかと思ったらお前のかよ…」
「どうせ泊まるんだし置いといたほうが便利でしょ?」
たまに増えている知らない物たちはヴェスナの私物だったようだ
さっさと歯磨きを終えたヴェスナはベッドに寝転んだ
そして掛け布団を開き、入ってこいと言わんばかりに手を広げた
「ほら、早く寝ましょう?明日早いんでしょ?」
「………はぁ…」
ここで粘っても無駄なことは知っている
諦めて布団に入ると、ヴェスナは思いっきりカナメを抱きしめ、すぐに眠りについた
前はドギマギしていたであろうカナメも、何度もされて慣れてしまったからか、すぐに意識は夢の世界に旅立っていった