「カナメさん、実験を開始します」
とある実験室の中で、カナメは体を解す
目の前には傀儡が作った機械たちが置いてある
上では研究員に召使と蛍、パイモンが見ている
今は赤月の力を飲み込んだカナメの力を解析し、邪眼を改良しようとしている最中である
「ああ。いつでも開始してくれ」
カナメは合図を出す
そうすると目の前の機械が起動し、立ち上がる
機械達はマシンガンや丸のこを使って攻撃を仕掛けてくる
カナメはそれを避け、赤黒い雷を使って攻撃する
雷は機械に触れると触れた箇所を崩壊させる
崩壊は伝播し、機械達は灰になって崩れ去った
「これで終わりか?」
「第1フェーズは今の敵で終了です。アビスの汚染はどの程度進んでいますか?」
「汚染ってか…アビスそのものみたいなものなんだけど…まぁ、特に問題は無い」
「わかりました。では、第2フェーズに移行してよろしいでしょうか」
「問題ない」
次に先程より大きな機械が現れる
この機械も先程と変わらず、雷を使って葬っていく
赤月の力が馴染んだ雷元素は今までとは比べ物にならないくらい強力だった
次は崩壊では無く、別の倒し方をしてみる
雷元素と水元素を纏い、攻撃する
爆発的に強い感電が発生し、周囲に雷が撒き散らされる
機械の装甲を貫き、機械は穴だらけになって機能停止した
「お疲れ様です。今回の実験結果も良好でした」
「特に力を使っても干渉は無さそうだな。更に力を解放して良さそうだ」
「では、第3フェーズを開始します」
アナウンスと共に更に多くの機械が現れる
カナメはアビスの力を深く意識し、解放する
「ん?」
その時、視界に異変が起きる
たくさんの機械がいたはずなのに、その姿が消え、1人の人型の姿が現れる
赤黒い影…そいつはカナメと同じように剣を構えている
「……なるほどな。お前が第3フェーズの敵か」
カナメは剣を構え、赤黒い影に挑みかかった__________________________________________________
蛍side
「ねぇ、カナメの様子、可笑しくない?」
最初に気づいたのは蛍だった
一見、カナメはマシナリー達と戦っているように見えるが、何やら様子がおかしい
機械相手に戦うような戦い方ではなく、まるで人間相手に戦っているような
「…実験は中止だ。私が止めてこよう」
アルレッキーノが研究室の窓を割り、カナメのいる戦闘室に着地する
カナメは既にマシナリーを全て破壊していたが、まだ戦闘態勢を保っている
「カナメ。私だ。もう実験は終わっている。帰ろう」
アルレッキーノが声をかけているが、カナメは反応しない
それどころか件を構え、アルレッキーノに攻撃をしかけた
「ッ!やはりアビスが…」
アルレッキーノはカナメを傷つけないようにしながら攻撃を受け流していく
だが、カナメの攻撃は苛烈で段々と肌に傷が出来ていく
「……少しの傷は免れないか」
アレルッキーノは鎌を取り出し、カナメの剣を防ぐ
そのまま剣を鎌で絡め取り、遠くへと弾き飛ばす
剣を弾かれたカナメはそのまま拳で攻撃を仕掛ける
「久しぶりに稽古をつけてあげよう」
鎌を仕舞ったアルレッキーノは徒手空拳でカナメと渡り合う
それどころか的確にカナメの攻撃を防ぎ、隙を突いていく
段々とカナメが劣勢になり、カナメは咄嗟に後ろに飛び退いた
それをアルレッキーノは見逃さずに地面から鎌の刃のようなものを呼び出し、カナメを固定した
「あとは任せて!」
アルレッキーノに続いて降りてきていた蛍はその間にカナメに近づき、カナメの体に触れる
そのままカナメを蝕んでいるアビスを吸い始める
段々とアビスの量が少なくなり、苦しそうにカナメは地面に床を着く
「ほ、蛍…もういいから。それ以上吸ったら俺無くなるって」
苦しそうだが、それは今アビスを蛍に吸われているからであり、別にアビスによる命の危険は見受けられない
「そ、そっか…良かった」
蛍はアビスを吸うのを辞める
カナメは少しホッとしたように胸を撫で下ろし、手を差し伸べてきたアレルッキーノの手を掴んでその場を後にしていく
(あれ…ちょっと…イイ?)
先程のカナメの表情とアビスを吸う感覚を思い出し、蛍は少し体を震わせた
アビスが体を構成しているカナメからアビスを吸うことで実質的にカナメを吸っていることに快感を覚え始める蛍概念