「ザーリャ駅に?」
「ええ。カナメももう体調良くなったのでしょう?」
治療が終わり、ようやく治療室から解放されたカナメを待ち構えていたヴォジャニーツァ
彼女はカナメの腕を掴んで駅まで向かい、そのままザーリャ駅に向かう
ザーリャ駅には他にもオデットやアリョーシャ、ヴェスナにオデット……たくさんの見慣れた人達がいた
「あ、カナメ!久しぶり!」
「会ってないの2日くらいだろ。これは…」
「うん」
スネージナヤの未来を掴むために、最初の壁である死の執政……ロノヴァを屠る
そのためのメンツがここには集まっている
「……貴方は…」
その中で、見慣れない金髪の男性が立っていた
彼はカナメと目が合うとカナメの元へと歩いていく
「俺はダインスレイヴだ。よろしく頼む」
「カナメです。よろしくお願いします」
互いに握手をする
彼の目の中に、道化と同じ模様があることに気づく
「貴方は…カーンルイア人……ですか?」
「ああ。死の執政は俺にとっても思うことのある相手だ。今回は助力させてもらおう」
他の人との顔合わせも終わらせ、他の人たちと集合する
「後は…奴をどう呼ぶかだが……」
ミティヤさんが顎に手を当てながらブツブツと呟いている
その時、カナメは何かを感じて空を見つめる
「全く。私を困らせるのが…そんなに面白いか?」
「ッ!ロノヴァ!」
ロノヴァが空に現れた
全員が戦闘態勢になる
ロノヴァはカナメの顔を見て、僅かに顔を顰める
「……なぜ、君までここにいる」
「もちろんお前を倒すためだ」
カナメの言葉にロノヴァは少し目を細める
その顔からはどんな感情かは察せれない
だが、少しロノヴァから放たれる圧が強くなる
「……少し自由にさせすぎたか」
ロノヴァが手の中に赤色の球体を作り出す
それを巨大化させ、辺り一帯を呑み込んでしまった
「……この程度か」
景色が変わる
駅から荒野に
空にはレールが捻れ、地には先ほどまで武器を構えていた人間たちが倒れ伏している
「さて……回収を……ん?」
ロノヴァは1点に目を向ける
倒れている旅人
だが、僅かに生気を取り戻している
「はぁ…やはり地脈に属さない降臨者は面倒だな……」
地脈に属さない降臨者はロノヴァの死の権能でも完全に殺しきれない
「殺すなら肉体を含めてしなければならない……」
ロノヴァの指先に赤黒い光が溜まっていく
そして、旅人に向けて、死の光線が放たれた
爆発が起き、粉塵が舞う
ロノヴァはそれを傍目にカナメがいた場所の方を向く
「……」
だが、そこにはもうカナメは居なかった
そして、振り向く
旅人がいた場所を
爆発が起き、肉体が死んだはずの旅人はいつの間にか立ち上がっている
それどころかダインスレイヴも隣にたっている
そして、ロノヴァの死の光線から旅人を守った男は剣を盾のように構えて、立っていた
「……赤月の権能か…」
死を司る赤月…虹月
それを宿したカナメには死の権能は通用しなかった
ロノヴァの死の光線を剣で防いだ
ワザと地面を強く踏み込んで粉塵を起こすことで地面に着弾し、爆発したと思い込ませた
「礼を言う」
ダインスレイヴも目覚めて既に戦闘に移る準備は出来ている
「本当に…面倒だ」
ロノヴァは心底面倒そうに目を細めた