第2話
さて、茨木華扇の似姿に転生した俺は、常識外れな鬼の身体能力を駆使して、鬱蒼と茂っている森の中の小さな川を難なく下っている内に、森を出て盆地のようなひらけた場所に出ていた。
そしてそのままもうしばらく川に沿って歩き続けていると、昔の日本などの資料なので見かける古い木製の橋の形状をした建築物を発見した。
「あれって木製の橋かな?何か大昔の資料とかでしか見たことない形状けど、もしかしてここって昔の日本なのか?とにかく橋があるってことは道もあるってことだし、急いで向かってみよう」
と俺は遠目から見つけた橋の形状が昔の資料でしか見たことのない古い形式ものだったので、もしかしてここって昔の日本なのかと考えつつも、とにかく橋があるのなら道もあるだろうと言うことで駆け足で向かって行き。
そして遠目から発見した橋に到着するとそこにはごく最近に餓死したと思われる女性の死体を発見してしまい、思わず美味そうな死肉だと思ってしまった自身に怯えを感じた。
とにかく湧き出てくる食欲を抑えながら、餓死した女性の着ている服を見てみたところ、小袖と言う大昔の日本の庶民の格好をしていたので、間違いなく昔の日本である把握する。
「やっぱりここって大昔の日本で間違いないな、そんで茨木華扇のヤンチャ時代の似姿に転生したってことは、ここって平安時代頃の東方の世界と言うことになるのかな?」
と俺はここが大昔の日本で、自身が茨木華扇のヤンチャ時代の似姿に転生していることからして、今は平安時代頃の東方の世界なのかと推測する。
だが、そうだと確信できることを何も知らないので、とにかく今分かることはここが昔の日本であることは間違いない判断した。
そして今の俺は全裸であり、目の前には服を着た餓死した女性の死体があると言うことであり、背に腹には変えられないと判断した俺は死体から服を剥ぎ取って着た。
「ちょっと腐敗汁が染み込んで臭うけど、全裸よりマシだから我慢するとして、さてこの餓死した人間の死体はどうするか、地面に穴掘って埋葬してっうぅグゥ」
と俺は腐敗汁染み込んで臭う小袖に、嫌な気分を抱きつつも、このまま全裸のままでいたら変質者になるので、我慢して着続けることにし。
そして残された餓死した女性の死体をどうしたものかと考える。
ここは無難に地面に穴掘って埋葬してやろうとしたところで、この死肉を食べて空腹を満たしたいと言う本能的感覚が空腹と共に意識に訴えかけてくる。
振り返って思えば茨木華扇のヤンチャ時代の似姿に転生してから何も食べるに森の中を歩き、ここに来るまでずっと川に沿って歩いていただけであり、そろそろ空腹になっても可笑しくないくらいには時間が経っていた。
そんな空腹感を抱き始めていたところに、目の前には良い感じに腐敗した人間の肉があるのだ、そうとなれば如何に我慢ができようか。
俺は空腹感と湧き出てくるの本能に抗うことは出来ずに、気が付けば目の前に転がっていた餓死した女性の死体の半分以上喰らい尽くしてしまっていた。
「うぐぅ美味い空腹が癒えた、けど人間の肉ってこんな味なのか、ならもっと嫌ぁこれ以上はダメだ、でもぉ…」
人間を食らったと言う理性的な嫌悪感と、空腹を満たしたという本能的な幸福感という案反する感情に動揺を抱くが、これ以上目の前に死体があれば食べてしまいかねない。
なので俺は常識外に優れた鬼の身体能力を駆使して、地面に穴を掘って、そこに食べ残しのように散らかってしまった女性の死体をきちんと墓石に見立てた石を置いて埋葬を終えるた。
まさか空腹だったとは言え、自身が本能に負けて人間を喰らってしまったと言う事実からは逃れなれない、そして心底理解したのである。
如何に綺麗で美しい容姿をしていたとしても、茨木華扇に転生した今の俺は間違いなく人間を喰らって生きる魑魅魍魎の化け物であることをそして、認識する自身の中に生きた人間を食らいたいと言う欲があることも。
そんな欲求を抱いている今の俺に恐怖を覚えるが、だけど死にたいとは思わない、だって死ぬと恐ろしいことである。
あの時トラックに身体が轢き潰されて死んで行く恐怖を味わったのだから、また死ぬと言う経験を再び味わいたくもない。
「なら鬼の本能のままに人間を喰らう畜生として生きて行くしかないか、善人ぶって死を選ぶと絶対に嫌だし、とりあえず住める場所を探すか」
善人ぶって死ぬくらいなら、鬼として人間を喰らってでも生き行く、そう考えた俺はとりあえず目下の目的として自身が住める場所を探すことにした。
如何に人間の何倍も頑丈な身体を有した鬼の体だとしても、精神は不自由無く生きていた現代っ子である、当然雨風凌げない環境での生活など無理である。
それとついでにここが東方の世界ならいずれ酒呑童子と名乗る小さな子鬼である伊吹萃香や、語らずは怪力の大鬼である星熊勇儀がどこかに居るかもしれないので、探してみることにした。
まぁ前者はこの時代ならば、村外れに寂れた廃寺とかが無いか探せば良いし、後者に至っては今が平安時代の中頃ならば恐らく京都の近くに存在する大江山に行けば会える可能性もある。
とにかくそうと決まれば、早速行動に移すべきだろう、幸いにもこの橋は頻繁に人間が通っている形跡が見ゆけられる道ようであり、この橋から続いている道に沿って歩いて行けば、いずれどこかしら村に辿り着けるかもしれない。
あと俺の運が良ければ、道すがらに旅人とかに出会えて、そいつにここいらで住処に出来そうな場所や京都がどの方角に進めば辿り着けるかを聞ければ儲け物である。
今回はここまでです。
とりあえず短いですが、森から出て行き倒れの死体から服と剥ぎ取って、その肉を食って埋めて、ここが東方の世界だと思っている転生主は伊吹萃香と星熊勇儀にで会えるかもしれない大江山に目指して歩み出したところで終わりました。
次回は大江山でこの世界における酒呑童子に出会いそして別れと原作の茨木華扇と同じく右腕を失う場面まで進めるつもりです。