MetalGear Aoharu revengeance   作:ダイトウカブト

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モンスーンの過去回です
バトルはほぼないです


16話 平和へ沈む

「いいや......虐殺のミームはお前に...

お前が、虐殺を続けてくれる...」

 

「これで...よかったのだ......」

────────────────────

 

 

 

「ハッ!」

 

ここは...どこだ?都市のようだが...

デンバーではないようだ。

 

 

いや、私は雷電に...

 

これは走馬灯という奴か?

 

 

身体は義体のまま...戦術釵(ディストピア)とグレネードもそのままか。

 

分離もできる...機能に異常はないか。

 

 

 

 

それにしても、この規模の都市で一人も人間がいないのはどういうことだ?

 

微かに駆動音が聞こえるが...慎重に行動した方が良いな。

 

 

 

 

無人機のようだが、見たことのない型だな。

武装してるし、下手に手を出さない方が...

 

「侵入者発見、鎮圧します。」

 

ん?

 

銃弾!

 

 

モンスーンの身体がバラバラに分かれ、銃弾は一発も命中しなかった。

 

「随分な挨拶だな?」

 

「...挨拶なしに攻撃したことを謝罪します。

私はミレニアムサイエンススクール、C&C(Cleaning&Clearing)所属、コールサイン04。

飛鳥馬トキです。

貴方はこの都市に無許可で侵入しました。

よって、鎮圧して拘束します。」

 

「私はモンスーン。破滅を呼ぶ風(ウィンズ・オブ・デストラクション)と呼ばれた一人...

飛鳥馬、平和な手段は取れないのか?」

 

 

なぜ少女がメイド服で、銃を持っているんだ?

 

いや、それより状況の観察だ。

 

見たところ栄養状態は悪くない、困窮しているわけではなさそうだ。

 

頭の上に光輪があるな...ホログラムか?

メイド服といい、なかなか奇抜な風体だ。

 

おそらくコイツは使い走り、上の者に接触すればここのことを知れるかもな。

 

街中に監視カメラがある。これを通じて見ているのが飛鳥馬のボスにあたる人物か。

 

 

 

手を軽く上げて、投降の意思を示す。

 

「こちらとしては積極的に争う意思はない。

そこでカメラを覗いている者の元へ連れていってくれないか?」

 

「...少々お待ちを。」

 

 

トキが監視カメラに目をやると、カメラが頷くように上下に動いた。

 

「ボスのもとにご案内します。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「...貴方がモンスーンね。私は調月リオ。

ミレニアムの生徒会組織セミナーの会長よ。

私たちに協力するなら悪いようにはしないわ。」

 

トキの目線がリオにずれ、すぐに戻った。

 

 

ふむ...怪しいが、断ったら戦闘になるだろうな。

 

そうなるとこのトキの実力が未知数だ。

サイボーグでなくとも並外れた強さを持つ人間は稀にいるからな。

 

そも、情報を得る手段が今は無い。

ここがどこなのかすら分からん内に下手に動くのはマズいな。

 

 

「協力か...いいだろう。どういったものだ?」

 

「そう難しいことではないわ。

私兵として活動してほしい。

そして、ここでの出来事は他言無用。

そのかわり、貴方の生活や身分はこちらが保証するわ。」

 

「私たちの学校はキヴォトス屈指の技術力を誇っているわ。貴方だって、定期的なメンテナンスや補給が必要なはず。」

 

「生徒会長である私が許可すれば、貴方は学校の用務員として自由に行動できるし、給料だって出す。」

 

 

確かに、私の義体は整備に手間がかかる...

魅力的。だが何か足りん。

 

「それだけか?」

 

「それと、トキとの模擬戦を。貴方は強いだろうから、彼女の成長に役にたつと思った。」

 

こうでなくては。

 

「ああ、飛鳥馬。貴様もそれでいいか?」

 

「はい、異論はありません。」

 

 

「交渉成立ね。」

 

「モンスーン、要塞都市エリドゥへようこそ。」

 

 

 

 

 

 

 

リオとトキと共に、ミレニアムの街を歩く。

 

 

見たところ平和だ。

そして、全ての女子に光輪がついている。

 

「あれはヘイロー、生徒の持つ神秘の現れよ。神秘の力によって、銃弾程度ではかすり傷しか負わないわ。」

 

サイボーグより硬いんじゃないか?

 

だから飛鳥馬の武器も特殊なのだろうか。

 

というか、それだと死が縁遠い世界なのか?

 

「そうね、生徒が死ぬことは極めて稀ね。

貴方の世界はどうだったの?」

 

私は...殺さなければ殺される。そんな世界で生きてきた。

プノンペンで、人類という種が腐りきっていることを悟った。

その中で、虐殺のミームに呑まれていった...

 

「ミーム?」

 

ミームとは心の遺伝子だ。

憎しみ、絶望、憎悪、復讐心...そうしたミームは、意思とは無関係に文化を伝え、伝染する。

 

憎しみのミームに晒され続ければ、自らもまた人を憎むようになり、さらに広まっていく。

 

 

「...確かに、そういったものはあるわね。」

 

だが...この世界。キヴォトスには負のミームが圧倒的に少ない。

 

自分の意思で、伝えるべき、残すべきミームを取捨選択している。

 

ミームに囚われず、自らの手で良きミームを広めている...

 

私がかつて否定した自由意志。それが、キヴォトスにははっきりと存在する。

 

 

そうか...我々も、変われるのか。

 

「解決したようで良かったわ。

さぁ、ミレニアムを見て回るわよ。」

 

 

 

 

 

 

「来たわよ、ウタハ。」

 

「やあ会長。その方が件のサイボーグかい?」

 

「モンスーンだ。これからここで整備を頼む。

さしあたって、検査を頼みたい。」

 

「ああ、勿論だ。そこに掛けてくれ。」

 

 

 

「なんと...脳以外は全てサイボーグ。

生命維持機能をここまで削って、このタフネスか。なんとも興味深いね...」

 

 

 

「ところで、自爆機能はつけるかい?」

 

「もうついてる。」

 

「おお!」

 

「機密漏洩防止のためだがな。」

 

「...そうかい。ロマンを解すると思っていたが。

いや、見込みはアリか...」

 

「どうした?ぶつぶつ言って。」

 

「じゃあBluetoothは?NFCは?」

 

タッチ決済か...考えたこともなかったな。

 

 

 

 

 

 

 

左手だ!

 

『モモペイ♪』

 

便利だなコレ

 

 

 

 

 

 

 

「彼女と共に動くこともあると思うから、紹介しておくわ。」

 

「和泉元エイミです...よろしくお願いします。」

 

「私はモンスーンだ。」

 

なんだその胸は

 

ミストラルよりデカいぞ。はだけてるし。

私は性欲が無いから別にいいが...

 

おい飛鳥馬なんだその目は

 

 

 

 

 

 

 

メイドだ。飛鳥馬、お仲間だぞ...

 

ん?飛鳥馬どこ行った?さっきまでいたのに。

 

「あ"?なんだ、見ねぇ顔だな?

リオ、このノッポは誰だ?」

 

ちっさ

 

「用務員として働くことになったモンスーンよ。キヴォトスの外から来た人だから、喧嘩はほどほどにね。」

 

「ふーん...C&C所属、コールサイン00。

美甘ネルだ。ミレニアムの荒事担当ってとこだ。よろしくな、モンスーン。」

 

「モンスーンだ。...機会があったら戦り合おう。」

 

「!...ああ!またな!」

 

目がキラキラしてたな。

私やサンダウナーと同じ戦闘狂か?

 

「危ないところでした...」

 

急に戻ってきた。もしや、あのメイド苦手か?

 

「回答は控えさせていただきます。」

 

 

 

ミレニアムでの日々は過ぎていき...

 

 

 

ドガァーッン!

 

爆発?

 

「エンジニア部のロボットが暴走したぞー!」

 

またか!今週4度目!

 

あ、メイド部。

 

「モンスーン!手伝え!」

 

いいだろう。

 

ん?

 

 

 

エンジニア部の開発したであろうワニ型ロボが、無人機に蹴り飛ばされていた。

 

「あー、あれは最近導入された無人機か。

もう鎮圧されちまった...」

 

な、なんで月光がいるんだ?

 

「月光?そんな名前だったような...

セミナーの会計が外部企業と契約したとか言ってたな。」

 

 

 

 

 

早瀬!

 

「モンスーンさん、どうされたんですか?」

 

あの月光はどこから購入したんだ?

 

「月光ですか?アレは購入ではなく貸与ですね。たしか、デスペラード社という企業が...」

 

なんということだ...

 

「あの、なにか...?」

 

早瀬。デスペラードには気をつけろ。

奴らは危険だ。

 

「は、はぁ...」

 

 

デスペラード、月光...ミレニアムで何をしようとしているのだ...?




光堕ちモンスーン!?
モンスーンが歪んだのは環境が大きいので、比較的マシだと思います
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