MetalGear Aoharu revengeance 作:ダイトウカブト
(先生Side)
連邦生徒会室
ロビー
「...い!」
「......先生、起きてください!」
"......?"
「少々待っていてくださいと言いましたのに、お疲れだったみたいですね。なかなか起きないほど熟睡されるとは。」
「もう一度、あらためて今の状況をお伝えします。」
「私は七神リン、学園都市キヴォトスの連邦生徒会所属の幹部です。」
リン「そしてあなたはおそらく、私たちがここに呼び出した先生...のようですが。
...ああ。推測形でお話したのは、私も先生がここに来た経緯を詳しく知らないからです。」
「こんな状況になってしまったこと、遺憾に思います。でも今はとりあえず、私についてきてください。
どうしても先生にやってもらわなくてはいけない事があります。」
「...学園都市の命運をかけた大事なこと...ということにしておきましょう。」
リンに連れられ、エレベーターで上階に向かう。キヴォトスの街並みと空に浮かぶ巨大なヘイローが美しく輝いていた。
ユウカ「ちょっと待って!代行!見つけた!待ってたわよ、連邦生徒会長を連れてきて!
...うん?隣の大人の方は?」
ハスミ「首席行政官、お待ちしておりました。」
チナツ「連邦生徒会長に会いに来ました。風紀委員長が、今の状況について納得のいく回答を要求されています。」
4人の女子生徒が詰め寄ってくる。
リン「ああ...面倒な人たちに捕まってしまいましたね。」
「こんにちは、各学園からわざわざここまで訪問してくださった生徒会、風紀委員会、その他時間を持て余している皆さん。」
「連邦生徒会長は今、席におりません。正直に言いますと、行方不明になりました。」
「「「「!?」」」」
生徒たちは皆驚愕に目を見開いた。
リン「結論から言うとサンクトゥムタワーの最終管理者がいなくなったため、連邦生徒会は行政制御権を失った状態です。」
「認証を迂回できる方法を探しておりましたが、先程までそのような方法は見つかっていませんでした。」
「この先生こそが、フィクサーになってくれるはずです。」
ハスミ「この方が?」
"私が?"
リン「はい。こちらの先生は、これからキヴォトスの先生として働く方であり、連邦生徒会長が特別に指名した人物です。」
「...先生は元々、連邦生徒会長が立ち上げたある部活の顧問としてこちらに来られました。」
「連邦捜査部S.C.H.A.L.E(シャーレ)。
単なる部活ではなく一種の超法規的機関。
連邦組織のためキヴォトスの全ての生徒を制限なく加入させることができ、各学園の自治区で制約なしに戦闘活動を行うことも可能です。」
「シャーレの部室はここから約30km離れた外郭地区にあり、連邦生徒会長の命令でそこの地下に"とある物"を持ち込んでいます。」
「モモカ、シャーレの部室に直行するヘリが必要なんだけど...」
モモカ「外郭地区の?そこ、今大騒ぎだけど?」
「矯正局から脱走した生徒が騒ぎを起こしたの。戦場になってるよ。」
「巡航戦車までどっかから手に入れたらしいよ?
最近雇った警備会社が応戦してるけど、数で負けてるから落とされるのも時間の問題だね。」
「あ、お昼のデリバリーが来たから切るね〜。」
リン「...」
"大丈夫?"
ユウカ「な、なんでこっちを見てるの?」
リン「ちょうどここに各学園を代表する、立派で暇そうな方々がいるので、私は心強いです。」
D.U.外郭
シャーレ
不良「クルセイダーI型の馬力を思い知れ!」
サイボーグ兵「RPG!」
ドカァーン!!
月光「モォォー!」
不良「うわぁ!突っ込んでくるぞーっ!!」
ズガァーン!!!
不良「誰かこれ取ってくれーっ!」
仔月光「アーイ」
バチバチッ!
「アバババッ!?」
シャーレビル正面の通り、押し寄せる不良や戦車の波を、バイザーをつけた兵士や珍妙な機械が受け止め、捌いていた。
スズミ「この数的不利を前に善戦できるとは...」
チナツ「デスペラード...連邦生徒会にまで仕事を任されるとは。」
緑のサイボーグ兵「そこの民間人!シャーレに何か用か!?」
"連邦捜査部の先生です!シャーレに立ち入らせてください!"
「ボスから話は通ってる!デルタ3、4、月光7番!先生をシャーレ入り口まで護衛しろ!」
淡い茶色のサイボーグ兵たち「了解!」
兵士が周囲の不良を追い払い、長い脚のロボットが身を挺して銃弾を遮る。
サイボーグ兵「ボス!先生を...っていない!?」
「...そこの仔月光!地下まで先導しろ!生徒の皆さん、ここは私たちに任せて先に行ってください!」
「アーイアーイ」
ハスミ「ありがとうございます。」
スズミ(このロボット、ちょっとかわいい...)
(サンダウナーSide)
シャーレ地下
ワカモ「うーん...これが何なのか、全く分かりませんわね。これでは壊そうにも...」
「裏口警備の反応が消えたから来てみれば...とんだ大物だな。」
タブレット端末を持つワカモ、その背後からサンダウナーの人斬り鋏が挟み込もうと迫る。
ワカモは姿勢を地面すれすれに低くしてハサミを回避、振り向かず後方へ狙撃銃"真紅の災厄"を発砲。
「甘いな」
チュドーン!!
腰の盾が前方に展開され、爆発反応を起こす。
至近距離で爆風を喰らったワカモは跳ねるように距離を取る。
「あらあら、壊しがいのあるカラダ...」
「災厄の狐、お前の残虐性を見せてみろ。」
サンダウナーの面頬が装着される。
サンダウナーは6枚の盾を前方に展開、ワカモに向かって突進。ワカモは上に飛び跳ね、背部を撃ち抜く。
バン!!
「俺の保身は完璧だ」
盾が素早く背部に回りこみ、弾丸を吹き飛ばす。
振り向きざまに人斬り鋏を振るう。
「大振りすぎますわ」
ワカモは銃剣を取り外して挟ませ、サンダウナーの腕を固定する。頭部に銃口を向けて発砲した。
「ふぉぉっ!!」
サンダウナーが大きくのけ反り、さらに巨体が蹴り飛ばされる。
「オートマタに比べて頑丈なようですが、この程度ですか...無法者の大男、少しは期待していたのですのに、がっかりです。」
「手加減されていることも分からんか、だからガキだというのだ。」
マスティフ「グォッ!」
ガシッ
背後から忍び寄るゴリラ型の無人機マスティフがワカモの左足を掴み、床に叩きつける。
ドゴォン!!
「乙女の脚に触るものじゃありませんよ。」
銃剣を装着してマスティフの脚を切断、頭部を撃ち抜いて機能停止させる。
「そちらが敵地に出向いているのだ、卑怯とは言うまいな?」
「ええ、何百と徒党を組もうと、全て壊すだけですから。」
ドアが開き、二人の目線が集中する。
"えーっと..."
"シャーレの先生です..."
「ほう、お前が先生か...」
「あらあら...あららら...」
ワカモ「し、し...」
サンダウナー「死?」
ワカモ「失礼いたしましたー!!」
ワカモの面から覗く頬が赤くなり、凄まじい速さで部屋から出て行った。
「は?」
"...?"
((何だったんだ?))
リン「お待たせしました。...何かありましたか?」
"ううん、大丈夫。"
「大事ない。」
サンダウナーは納刀し、臨戦態勢を解いた。
リン「サンダウナーさん、今回の警備を引き受けてくださってありがとうございました。」
「気にするな、貰ったカネに見合う仕事はする。」
リン「これより先生に、連邦生徒会の機密事項をお話します。サンダウナーさんは席を外していただけないでしょうか?」
「...ふむ。わかった。俺は女狐が来ないか見張っておく。」
しばらく後...
「先生はやり遂げたようだな。」
混乱は少しづつ鎮静化していった。
不良たちはヴァルキューレに追い回され、散り散りに逃げていく。
「随分と儲けさせて貰った、やっぱり紛争はカネになるな。」
サンダウナーは笑みを浮かべ、独りごちた。
サイボーグ達は擬似的なSOPを搭載してます
サンダウナーはヴェリタスの存在を知りません