バタフリーエフェクトでアニメポケモンのシナリオなんて存在しない、そんな冒険をします。
けど、重要なイベント(と作者が思うもの)は起こさせます。
それでも良いならば、ぜひ楽しんでいってください。
「ア〜ルアルアル!アルの名前はアルセウス!この世界の神セウスねぇ〜!」
暗闇のような、宇宙のような。そんな神秘的な場所に揺蕩っていた俺の前に現れた、画面の向こう側で見た白い麒麟のような神々しさを感じる存在。
それが、モロの君と同じ声でトンチキな発言をされたら、呆気に取られるのもおかしくないだろう。
現に、俺も呆然としてただアルセウスを見つめるだけしかできなかった。
「……おかしいですね。最近流行りの“エアプアルセウス”とやらをすれば、少しは親しみやすくなれるかと思ったのですが」
「いきなり過ぎて呆気に取られるしかできねぇよ」
なんとか気を取り直し、アルセウスにツッコミを入れると、「おや、そうでしたか」と軽く流された。
「では改めて。……私はアルセウス、あなたたちがそう呼ぶものです」
そう言うアルセウスは、アニメやゲームでも見た設定の通りの神らしい、神々しさを放っていた。
その姿に気押されていると「ああ、オーラが漏れてしまいましたか」と言って、先程までの威圧感が消えた。
「流石はアルセウス……。オーラが凄かった」
「ふふふ……。さて、貴方がここにいる事に、そろそろ疑問を抱きはしませんか?」
「?……っ!」
確かにそうだ!なんで俺の目の前に創作物の存在がいるんだよ……!
というか、なんで俺はここにいるんだ?そもそも、ここは何処だよ!なんで俺はそれに違和感を覚えていないんだ?
「ああ、混乱していますね。……では、その疑問を一つずつ解消しましょうか」
「あ、ありがとう……。それで、ここは一体」
「ここは、ここは世界の外側、時と
「そんな凄い所だったのか……」なんて、周りを見渡しながら思わず呟いてしまう。しかし、
「なんでそんな場所に俺が?」
「とてもありきたりな言葉になりますが……。貴方は死んでしまいました」
「……まあ、ちょっと予想してたけど」
自分の死の情報を知ったが、意外とショックが少なかった。……まあ、ラノベなんかでよく見る条件だし、薄らと予感が有ったからか。
「おや、そこまで戸惑っていませんか」
「まあ、ありきたりな状況なので……。けど、死んだからってなんで此処に?」
「ああ、それはですね……」
そう質問すれば、アルセウスはふと視線を上へと向けた。
「貴方が……。死後の貴方の魂が落ちてしまったのですよ。流石に詳しくは私も分かりませんがね」
「さて、問題はそこでは無いのです」と視線を俺へと再び戻して言うアルセウス。「問題って?」と尋ねると、
「この場に貴方が居る事は本来あり得ない事……。ここに長く居続けると貴方の身……と言いますか、貴方の魂が危ないのです」
「危ないって……。具体的には」
「消えます」
「きえますぅっ!?」
驚愕しつつ聞き返せば、「はい。それはもう。ジュッ……って感じで」と更に具体的に説明される。
「なので、早い所貴方をここから出さないといけません」
「な、成る程……」
「つまり、転生です」
「分かりやすぅ〜い」
ピカーと少し離れたところに突然光出す魔法陣のようなものが出現した。
「とにかく、ホウオウの方に貴方の魂を送るのであれに入って下さい」
「あ、転生とかはホウオウがするんだ。っていうか、やっぱりホウオウも居るんだ」
「まあ、私が直接干渉できる世界は貴方たちがポケモンと呼ぶ存在が居る世界だけですので」
「さあ」とアルセウスに促されて向かえば、光っているのはアルセウスのあの背中の部分の形をしていた。
その中心に立てば、更に光が強くなり始めた。
「貴方には特に使命とかは有りません。……ですが、貴方がポケモンと呼ばれる彼らの良き友となる事を願います」
「ははっ、俺はエンジョイ勢でも、プレイ時間は廃人に負けない自信があるぜ!」
これでお別れか。と思いながらアルセウスに向かって笑う。すると、
「……あ、今空いてる存在が、貴方もよく知ってる存在のようですね。えーっと、貴方は“マサラタウンのサトシ”に転生するみたいです」
強くなる光の向こう側でケロリと言うアルセウス。まあ、確かに知ってる存在だけど……、
「こんなギリギリで大事なこと言うなよー!!」
何処ででもあって何処でも無い場所に俺の叫びがこだました。……ような気がした。