この作品の現在の時間系列が原作の数万年前…。
導き出される答えは、そう、
ライム 「時系列とんでもない小説になるじゃん」
程よく世界が豊かになってきたので、私とナーヴァは現在物質世界へと降りてきている。
ここ数百年は仕事の合間に魔法の特訓をしたり、ナーヴァと共同で発明や実験も楽しんでいた。
後の"創造級"《ジェネシス》と呼ばれる最高級の武器も造っちゃったり、好き放題やっていた。
「あー!こんなところで、また危ない実験して!」
「「げっ、」」
「げっ、てなんですか!」
そう言って可愛らしく怒るのはルシアさん。
淡い桃髪に、透き通るようなシアンの瞳。
絶世の美少女と言える外見だ。
最近、ナーヴァが(勝手に)人間の町に気まぐれで立ち寄った際、仲良くなったらしい人間だ。
兄が人間国家を統治しているらしく、王族のお姫様なのだが、今は此処に一緒に住むほどに交流関係を築いていた。
そして―
「兄様もライムも、良くも悪くも似たもの同士ね」
と、私達の様子を見て微笑ましそうにしているのは、"白氷竜"『ヴェルザード』。
彼女も【竜種】の1体にして、ナーヴァの妹だった。
綺麗な白髪のお姉さん。白氷竜の二つ名に相応しい、氷の女王のような存在感と圧倒的美貌だ。
私は愛称で『ヴェルザ』と呼んでいる。
「随分と熱中してるわね」
「いやー、ついつい楽しくなっちゃってですね」
この世界は面白いものが多く、いくら研究しても私の探究心が尽きる事は無かったからね。もう完全にオアシスですわ。
「もう、だからといって、熱中のしすぎには注意して下さいね?もう少しでお食事の時間です、早く参りましょう!」
頬を膨らませて不満そうにしてる。可愛い。
「―ん、あれ?」
今、食事って言った?
私とナーヴァは冷や汗をかきながら顔を見合わせる。
ナーヴァは私の意図を完璧に読み取ったようで、恐る恐るといった様子でルシアに尋ねてくれた。
「…ねぇ、ルシア?ひょっとしなくても、料理を作ったのは…」
「勿論、私です!」
ルシアは胸を張って答えた。
((マジかぁ…))
私とナーヴァは頭を抱える。
ルシアの料理は、はっきり言うと呪物だ。
この前のシチューなんか、紫色で危ない気泡を沸かせた何とも言えない、この世のモノ、ましてや食べ物だと認識したくない得体の知れないナニかだったし。
以来、厨房出禁にしたはずなのに…
ヴェルザの方を見ると、彼女も青ざめた顔で、けれども笑顔で首を横に振った。
止められなかったんですね、察したよ。
「さー、行きますよ、ヴェルダナーヴァ様!」
「ル、ルシア?ちょっと待って心の準備が…」
この様子だと、きっとナーヴァの為に一生懸命作ったんだろうな。
なら、私が頂くのは無礼というもの。
「ルシア、ナーヴァを頼んだよ。私はお腹空いてないから、今回はパスで」
「私も同意よ」
「見事な連携で見捨てないでくれないかな!?」
ナーヴァがルシアに連行されていく様を、私達は笑顔で見送った。
すまないな、ナーヴァよ。
私だって、もうあの呪物を口に入れたくないんだ。
*
「さて、と…」
ナーヴァが死にかけている間に、せめてもの償いとして世界のバランスが整っているかどうか確認しておくとしよう。
『助言者』を起動させ、世界全体を『解析鑑定』する。
PCの読み込み機能みたいな感じで、脳内で情報が処理されていく。
今回、この世界に渡る際に獲得した『概念之王』は、今までの超能力をこの世界の形式で再取得したようなものだ。
『助言者』の扱いさえ覚えれば、後は何の苦労も必要としない。
「―お、スキャン終わったかな」
『―解。結果、特に異常はありませんでした』
「ありがと」
"調停者"の肩書きも伊達になってきたんじゃないかな。
私にしては頑張ってる方だと思うぞ。
*
「いやー、人間の街も結構豊かになってきたね」
能力の一環で、この世界の映像を空中に映し出す。
人間の国家を中心に、モニター形式でいくつもの映像を眺める事が出来た。
こうして世界を一望すると、よりその発展ぶりが伺えると言うものだ。
「そうね。…ところで、兄様は何をしようとしているの?」
ヴェルザの視線を追うと、目を輝かせたナーヴァが今にも遊びに行きたそうな様子で、私が映し出した映像を観ていた。
「何だろうあの食べ物は!?それに、これは見た事が無い服だ…!それに新しい国家もあるじゃないか!」
「カブト虫を見つけた子供かな?」
こんなにテンション上げて、何がどうしたと言うんだ?
「兄様は本当に人間の文化が好きなようですね」
ヴェルザが呆れ気味に呟く。
人間社会に興味…か。
まぁ確かに、日々進歩していく人間の生活を観察するのは、確かに面白い。
ナーヴァは人一倍(竜だけど)、好奇心が芽生えているようだ。
「私のお兄様の国家も、目を輝かせて大はしゃぎしながら見ていましたからね。危うく不審者だと通報されるところでした」
ルシアも微笑ましそうに教えてくれた。
ナーヴァ、何やってんだお前ぇぇぇぇ!
通報されて捕らえられる創造主とか笑えないよ。
良かったな、ルシアの兄の国家で。
「さて、折角だしまた視察に出向こうか!」
ナーヴァの爆弾発言に、ヴェルザと私が慌てる。
「自由すぎますよ、兄様」
「そうだそうだ、私にツッコまれるとか危機感を感じた方が良いぞ!?この前の失態を繰り返すな!」
「大丈夫だって、今度は幻覚魔法かけるから」
「暴走寸前なんだよ、既に!てか引っ張るな!道連れにしようと目論むな!」
―私達がてんやわんやしている様子を見て、楽しそうに笑っているルシアが居たのは、また別のお話。
原作小説全巻読みたいが、金銭的に辛い。
ルシアさんは個人的見解でメシマズ女に仕立て上げました。
料理上手いのかもしれないけど、いくら美少女でも欠点は何かしら入れたいタイプの作者です。
ライムを見てもらったら分かるでしょう?欠点だらけ。
てか、ダッシュって予測変換で出るのね。
( ― ←コイツの事)
大幅修正する事になっちまったじゃねぇか、この野郎。