(その方はカレラ推しらしいです。拍手喝采)
アドバイス、誤字報告等も大変ありがたいので、作者に何かしら呟いてくれると嬉しいです
次の議題―それは、国の復興について。
「よしっ!それじゃあ、国の復興を効率良く行うため、そして私達の軍事力の強化のために。
みんなに名付けをしようと考えているんだけど、どうかな?」
…その瞬間、一気に周りがザワつく。
(え、そんなに驚く事なの?)
『―吿。名付けという行為は、"普通は"そう簡単に行えるものではありません。
気楽に名付けをする者は命知らず、とさえ言われる程に、名付け側からすると危険な儀式となります』
出たよ、["普通は"誇張]。
良いもんね、どうせ私は普通になんかなれないんだし。
「私達にとってはとても喜ばしい事ですが…本当に宜しいのですか?ライム様の身に危険が…」
「大丈夫だよ、心配しなくても。私に名付けされたくない、っていう者は、遠慮せず言ってね?」
…とは言ってみるものの、拒否しに来る気配が無いな。
当たり前と言われればそうだけど。
自らの進化の機会を逃す、というのは、弱小種族の地底人からすれば生死に関わる重大な決断だし。
(さーて…心配なのはネタだなぁ)
ルージュ達の時もそうだったが、私にはネーミングセンスが無い。みんなが気に入ってくれれば良いんだけど…
*
私の前に一直線に、国民の列が出来ていた。
目の前に来た者に、星座の名前とか、数字とか五十音順とか、色々なネタを駆使して名付けていったけれど、これは意外と重労働だった。
魔素の負担は感じないが、精神の負担が凄い。
決めた。暫く名付けするのは控える事にしよう。
(てか、1000人も居ると、自分が付けた名前とはいえ、覚えられないんじゃないかなぁ…)
なんて不安を抱えていると、先生がちゃっかりと豆知識を教えてくれた。
『―吿。"魂の回廊"の繋がりがあるため、忘れる事はありません。魂に深く刻まれるためです』
へぇ、便利な機能だなぁ。大事な事を忘れがちな私にとっては非常に助かる措置といえよう。
*
そして、遂に最後。
この国でも上層部らしき4名だ。
その中にはお姫様もいた。
「さてと、なんて名前を付けようかな…」
ふと、お姫様の飾りが月の形をしていた事を思い出す。
この国の戦士長の、熱血そうな男性には『マーズ』。
冷静沈着なクール系男性には『マーキュリー』。
穏やかで知的な雰囲気の男性には『ジュピター』。
そして、お姫様には『ルナ』と名付けた。
火星、水星、木星、月。惑星の名前を付けてみたのだが、見た目にも非常にマッチしている。
我ながら気に入ったよ。
「この4名を、『
この国の発展に、大きく貢献してくれると助かるよ。
これから宜しくね、みんな」
「「「はっ!!」」」
4名は私の前で、忠誠を誓ってくれた。
私は満足気に頷いたが、内心では疲労困憊だった。
(はぁ〜…ようやく終わったよぉ…)
名付け地獄が終わった事に対する喜びと達成感が凄い。
ルージュ達は完全に"色"で判断してたし、7人だったからそこまで苦労することが無かったしね。
ふと視野を広げてみれば、名付けをされて感無量だとばかりに泣いて喜んでいる者もいた。
(…まぁ、あの笑顔が見れただけで、苦労したかいはあったかな)
なんて、私は苦笑いしながらその様子を眺めるのだった。
*
―翌日。
国民は、【地底人】から進化を遂げ、【
体力、知力、能力、魔素量が大幅に上昇。
それに、元々黒かった強膜部分…
分かりやすく説明すると、瞳の白目の所だ。
そこが黒色から白色へと変わり、更に人間らしい見た目にもなっていた。
(…名付けパワーってすげぇや)
いつの間にか我が国は建設ラッシュに突入しているし。
想像以上に国の復興が早く進んでいる光景を目の当たりにすると、唖然とするしかなかった。
ちなみに、この国の名前は、私の家系名をとって、[アナスタシア]に決まったらしい。
…なんて事をしてくれてんだ?私はそんなの聞いていないぞ。
思ったより恥ずかしいからやめてほしかった…
トヨタとかニトリの社長も、きっと同じ思いをしたんだろうな。
―この日、歴史に新たな国名が刻まれる事になった。
幻の大国、[アナスタシア]。誕生の瞬間である。
*
さてと。四天王にも役職を与えないとな。
(※カッコつけて『宿星四護』なんてそれっぽいネーム付けちゃったけど、四天王の方が分かりやすいし、話すときはそっちでいかせてもらう)
国を収める王的な立場になったとはいえ、全てを1人で統治しよう、なんては考えていない。
むしろ楽したいし(本音)。
これから、四天王にはそれぞれの役割を全うしてもらいたい。
「マーズは、戦士長だったんだもんね。じゃあ引き続き、軍事部門を任せても良いかな?」
「承知致しました」
マーズは、進化を遂げた現在、この国で私の次に強い。
魔素量も豊富だし、腕っぷしもかなり良いとの噂。
これ以上の適任者は居ないだろう。
「ここから派生して、警備部門とかも立ち上げる予定だし。
頑張ろうな、マーズ!」
「お任せ下さい!ライム様のご期待に必ず応えてみせます」
頼もしい戦士長だぜ。
私とマーズはグータッチを交わした。
思ったより気さくなヤツだ。
すぐ仲良くなれそうだな。
マーキュリーは、隠密活動が得意だったとの事。
なら、適任な役職は…
「諜報部門、任せても良いかな?」
調停者の私としても、居てくれると非常に助かる役職。
自分の実力をきちんと見定める事が出来ていて、なおかつ慎重な性格。
マーキュリーに是非とも任せたい仕事だった。
「承知。国の内部から、外界の情報まで。
俺があらゆる管轄を受け持ちましょう」
「な、なんと頼もしいんだ…」
どうしよう、あまりにも優秀な人材すぎて、私の方が頭が上がらないよ。
「でも、無理はしない事。OK?」
「はっ」
ジュピターには、政治の部門を任せてみようと思う。
王国随一の知恵者だと、ルナからの推薦があったし。
国の平穏を保つためにも、何かしらの決まり事だったり法律なんかも考えたいものだ。
「これからの国の統治には、君の存在が必要不可欠だよ!
頼りにしてるからね!」
「お任せを、我が主」
本当、優秀な奴等だ。
ジュピターとはそのうち、研究部門にも花を咲かせられたら本望なんだけどな。
ルナは、私の秘書的立場を名乗り出た。
正直に言うと、非常に助かる。
私は基本的に計画性皆無、スケジュール完全無視の気まぐれ生活を送ってきていたのでね。
私は調停者の仕事もあるし、ルナには手伝ってもらう事も多くなりそうだ。
ちなみに、ルナは姫の立場を降りたらしい。
国王の血族だったらしいのだが、今後は私に仕えると決めた以上、姫という肩書きは無用だ、と判断したらしい。
覚悟が凄いよ、ルナさん…
「私はみんなが生活しやすい国を創りたい。
だけど、みんなが平和に楽しく過ごすためには、私達も全力で楽しめる環境じゃなければいけない。
これから沢山忙しくなるだろうけど、理想の国を目指して、頑張っていこう!」
「「「はっ!!」」」
―調停者に、魔王に国王。
肩書きのよくばりハッピーセットで、明らかにキャパオーバーかもしれないけど、その肩書きに相応しい私で在り続けられるように頑張りたい。
どうせ、無限にある命だ。
楽しそうな事には、とことん手をつけていこうじゃないか。
(頼りにしてるよ、先生!)
『―了』
こうして、私の魔王生活が急変していく事になったのだった。
転スラのOPでは、第三期1クール目、第四期2クール目のものがお気に入りです。
え?なんでかって?
推しがカッコいいかr(((
暇だったんで1日2話投稿。