ストーリーが早足になってしまい申し訳御座いませんでした。
改めてこの小説を読んでくれているみなさん、お気に入りに登録して下さった方々、評価を付けて下さった方々、本当にありがとうございます。
暇だったんで1日3話投稿。(家事をしろ)
〈ルージュside〉
今日がライムと過ごせる最終日。残された時間は僅か。
各々が元の世界へと戻るための準備をしている中でも、ライムは自室で何かに没頭していた。
「ぬわーっ!?」
…そして、時たま爆発音と共に聞こえる叫び声。
「…いや…本当に何をしてるんだよ」
「母様の事ですから、きっと素晴らしい事をしているのでしょうけれど…今のところ、理解不能ですわね」
と思わずブランと苦笑する。
「理解不能、か。ライムらしいな」
「だな!」
「そーだね」
と、ジョーヌとヴィオレと共感した。
いつも出鱈目で、誰よりも優しいライム。
ライムに拾われて良かったと、内心では深く感謝していた。
…直接言ったら調子に乗りそうだし、絶対言わねぇけど。
(正直、ライムが居るこの生活が、"当たり前"のものだと思ってたからな)
正直、自信は持てない。だが、味方してくれたライムに情けない姿は見せたくない。
ー今まで受けた恩を少しでも返すべく、己を貫き通して強く生きなければならない。
そう思案していたその時。
バァン!と、勢いよくライムの部屋の扉が開いた。
爆発の影響でか、少し焦げた白衣を纏ったライムが顔を出す。
「間に合ったー!」
「「「母様!?」」」
慌てて何人かがライムの側に近寄り、身を案じる。
「平気だって。それより、みんなに渡したいものがあるんだ」
*
〈ライムside〉
取り出したのは腕輪。各々みんなの色に、私分の銀色を合わせた合計8個の腕輪だ。
みんなは物珍しそうに観察し、私を真似て全員が装着した。
「よし、みんな着けたね?」
反応は上々。満足な結果だ。
「あの、これは…?」
ブルーが尋ねる。
「普通の腕輪だけど、ちょっと改造施しててね。魔素の定着に役立ったり、暴発しないように制御機能加えたりとか」
安全装置と言えば聞こえは悪いが、まぁそんなところだ。
「あともう1つ理由があって。というか、此方が本音なんだけど」
そう切り出して、自身の腕輪を指す。
「私の…相当昔の家族、というか家系はね。腕輪を着ける事が伝統だったんだ。
『絶対の絆』の象徴なんだってさ」
「「「…!」」」
「離れてても、私はみんなの事絶対に忘れないし、いつでも味方だから!…それだけでも、伝えたくて」
…ヤバい。思ったよりも恥ずかしい。
今頃私の顔は真っ赤だろう。
7柱の悪魔は、そっと静かに微笑んだ。
ーその時。
『ー吿。召喚の準備が完了しました。用意が出来ましたらYESと念じて下さい』
「…あ、迎えが来たみたい」
脳内に響く、無機質な自動音声案内後、足元に魔法陣が浮かびあがり、辺りに幻想的な光が灯る。
ーどうやら、此処で少しのお別れみたいだ。
最期に思いを形に出来て良かった…そう思い、みんなの事を強く抱きしめる。
ー大きくなったなぁ。
「みんな、この世界に来てくれて、私と出会ってくれてありがとう!
またいつか、絶対会おうね!」
また会う日まで、ほんのちょっとのお預けだ。
そして、決意を秘めて念じる。
(ーYES!)
と。
『ー了。確認しました。それではこれより、召喚に移ります』
バシュン!という音とともに、私の姿は一瞬にして消えた。
*
〈ルージュside〉
強い力を放ちながら、ライムは異世界へと召喚された。
ー本当に、一瞬の出来事だった。
「…行っちまったな」
他の奴等も、暗い顔になっていく。
ーそんな時だった。
『ー吿。"原初の悪魔"の転送準備も完了しました』
(…?何だ、この声)
確か、此方の世界に飛ばされる前にも、同じような声を聞いた気がする。
聞こえたのはどうやら俺だけじゃないようで、他の奴等も少し戸惑っているような素振りを見せた。
…元の世界に帰る時間みたいだ。
「…行くか?」
俺が問いかけると、全員が黙ったまま俯く。
「…正直、母様が居ない世界なんて…」
「ライムが居ない世界には、行きたくないですよ」
「…ボクも」
参ったな…思わず頭を抱える。
この世界で何年待ち続けても、何の意味も無い事は全員が把握していた。
現に、ノワールから聞いた話では、『一生かかるかもしれない』要件らしい。
『…案。[世界の創造主]から1つ、提案があるそうです』
「提案?」
ノワールが首を傾げた。
俺は静かに状況を整理した。そして冷静に判断する。
ーライムが居ない今、この場をまとめられるのは俺しか居ないからだ。
「…提案とやら、聞かせろ」
『ー了。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…というものです』
「「「!」」」
全員の瞳が希望で満ちているのが分かった。
勿論、この提案には「条件」もある。
だが、これ以上無い良い提案だと言えた。
「ルージュ」
ノワールの声と共に一斉に、全員が決意を秘めた瞳で此方を見てきた。
「…ああ」
ーまた、彼奴に会うためなら。
『ー吿。転送を開始しますか?ーYES/NO』
迷いなく念じた。
ーYES、と。
川上先生が描く原初って全員美しい。
目…いや、心の保養。
pixivとかで原初のFAよく漁るが、もっと家族パロ描いてくれる方いらっしゃっても良いのでは!?
いや、俺もそこそこ描ける方だけど他の絵師さんからの供給がやはり1番嬉しいじゃないか!
《またもや追記》
とんでもねぇ誤字があったので直しました。無念