気まぐれで原初を育てたら溺愛されました   作:礼夢

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序章最終話です。
ストーリーが早足になってしまい申し訳御座いませんでした。
改めてこの小説を読んでくれているみなさん、お気に入りに登録して下さった方々、評価を付けて下さった方々、本当にありがとうございます。
暇だったんで1日3話投稿。(家事をしろ)


story7

〈ルージュside〉

今日がライムと過ごせる最終日。残された時間は僅か。

各々が元の世界へと戻るための準備をしている中でも、ライムは自室で何かに没頭していた。

「ぬわーっ!?」

…そして、時たま爆発音と共に聞こえる叫び声。

「…いや…本当に何をしてるんだよ」

「母様の事ですから、きっと素晴らしい事をしているのでしょうけれど…今のところ、理解不能ですわね」

と思わずブランと苦笑する。

「理解不能、か。ライムらしいな」

「だな!」

「そーだね」

と、ジョーヌとヴィオレと共感した。

いつも出鱈目で、誰よりも優しいライム。

ライムに拾われて良かったと、内心では深く感謝していた。

…直接言ったら調子に乗りそうだし、絶対言わねぇけど。

(正直、ライムが居るこの生活が、"当たり前"のものだと思ってたからな)

正直、自信は持てない。だが、味方してくれたライムに情けない姿は見せたくない。

―今まで受けた恩を少しでも返すべく、己を貫き通して強く生きなければならない。

そう思案していたその時。

 

バァン!

 

と、勢いよくライムの部屋の扉が開いた。

爆発の影響でか、少し焦げた白衣を纏ったライムが顔を出す。

「間に合ったー!」

「「「母様!?」」」

慌てて何人かがライムの側に近寄り、身を案じる。

「平気だって。それより、みんなに渡したいものがあるんだ」

 

*

 

〈ライムside〉

取り出したのは腕輪。各々みんなの色に、私分の銀色を合わせた合計8個の腕輪だ。

みんなは物珍しそうに観察し、私を真似て全員が装着した。

「よし、みんな着けたね?」

反応は上々。満足な結果だ。

「あの、これは…?」

ブルーが尋ねる。

「普通の腕輪だけど、ちょっと改造施しててね。魔素の定着に役立ったり、暴発しないように制御機能加えたりとか」

安全装置と言えば聞こえは悪いが、まぁそんなところだ。

「あともう1つ理由があって。というか、此方が本音なんだけど」

そう切り出して、自身の腕輪を指す。

「私の…相当昔の家族、というか家系はね。腕輪を着ける事が伝統だったんだ。

『絶対の絆』の象徴なんだってさ」

「「「…!」」」

「離れてても、私はみんなの事絶対に忘れないし、いつでも味方だから!…それだけでも、伝えたくて」

…ヤバい。思ったよりも恥ずかしい。

今頃私の顔は真っ赤だろう。

7柱の悪魔は、そっと静かに微笑んだ。

―その時。

『―吿。召喚の準備が完了しました。用意が出来ましたらYESと念じて下さい』

「…あ、迎えが来たみたい」

脳内に響く、無機質な自動音声案内後、足元に魔法陣が浮かびあがり、辺りに幻想的な光が灯る。

―どうやら、此処で少しのお別れみたいだ。

最期に思いを形に出来て良かった…そう思い、みんなの事を強く抱きしめる。

―大きくなったなぁ。

「みんな、この世界に来てくれて、私と出会ってくれてありがとう!

またいつか、絶対会おうね!」

また会う日まで、ほんのちょっとのお預けだ。

そして、決意を秘めて念じる。 

 

(―YES!)

 

『―了。確認しました。それではこれより、召喚に移ります』

 

バシュン!

という音とともに、私の姿は一瞬にして消えた。

 

*

 

〈ルージュside〉

強い力を放ちながら、ライムは異世界へと召喚された。

―本当に、一瞬の出来事だった。

「―行っちまったな」

他の奴等も、暗い顔になっていく。

―そんな時だった。

『―吿。"原初の悪魔"の転送準備も完了しました』

(…?何だ、この声)

確か、此方の世界に飛ばされる前にも、同じような声を聞いた気がする。

聞こえたのはどうやら俺だけじゃないようで、他の奴等も少し戸惑っているような素振りを見せた。

…元の世界に帰る時間みたいだ。

「…行くか?」

俺が問いかけると、全員が黙ったまま俯く。

「…正直、母様が居ない世界なんて…」

「ライムが居ない世界には、行きたくないですよ」

「…ボクも」

参ったな…思わず頭を抱える。

この世界で何年待ち続けても、何の意味も無い事は全員が把握していた。

現に、ノワールから聞いた話では、『一生かかるかもしれない』要件らしい。

『…案。[世界の創造主]から1つ、提案があるそうです』

「提案?」

ノワールが首を傾げた。

俺は静かに状況を整理した。そして冷静に判断する。

―ライムが居ない今、この場をまとめられるのは俺しか居ないからだ。

「…提案とやら、聞かせろ」

『―了。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…というものです』

「「「!」」」

全員の瞳が希望で満ちているのが分かった。

勿論、この提案には「条件」もある。

だが、これ以上無い良い提案だと言えた。

「ルージュ」

ノワールの声と共に一斉に、全員が決意を秘めた瞳で此方を見てきた。

「…ああ」

―また、彼奴に会うためなら。

『―吿。転送を開始しますか?ーYES/NO』

迷いなく念じた。

 

―YES、と。

 

 




川上先生が描く原初って全員美しい。
目…いや、心の保養。

pixivとかで原初のFAよく漁るが、もっと家族パロ描いてくれる方いらっしゃっても良いのでは!?
いや、俺もそこそこ描ける方だけど他の絵師さんからの供給がやはり1番嬉しいじゃないか!

《またもや追記》 
とんでもねぇ誤字があったので直しました。無念
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