気まぐれで原初を育てたら溺愛されました   作:礼夢

8 / 8
序章最終話です。
ストーリーが早足になってしまい申し訳御座いませんでした。
改めてこの小説を読んでくれているみなさん、お気に入りに登録して下さった方々、評価を付けて下さった方々、本当にありがとうございます。
暇だったんで1日3話投稿。(家事をしろ)


story7

〈ルージュside〉

今日がライムと過ごせる最終日。残された時間は僅か。

各々が元の世界へと戻るための準備をしている中でも、ライムは自室で何かに没頭していた。

「ぬわーっ!?」

…そして、時たま爆発音と共に聞こえる叫び声。

「…いや…本当に何をしてるんだよ」

「母様の事ですから、きっと素晴らしい事をしているのでしょうけれど…今のところ、理解不能ですわね」

と思わずブランと苦笑する。

「理解不能、か。ライムらしいな」

「だな!」

「そーだね」

と、ジョーヌとヴィオレと共感した。

いつも出鱈目で、誰よりも優しいライム。

ライムに拾われて良かったと、内心では深く感謝していた。

…直接言ったら調子に乗りそうだし、絶対言わねぇけど。

(正直、ライムが居るこの生活が、"当たり前"のものだと思ってたからな)

正直、自信は持てない。だが、味方してくれたライムに情けない姿は見せたくない。

ー今まで受けた恩を少しでも返すべく、己を貫き通して強く生きなければならない。

そう思案していたその時。

バァン!と、勢いよくライムの部屋の扉が開いた。

爆発の影響でか、少し焦げた白衣を纏ったライムが顔を出す。

「間に合ったー!」

「「「母様!?」」」

慌てて何人かがライムの側に近寄り、身を案じる。

「平気だって。それより、みんなに渡したいものがあるんだ」

*

〈ライムside〉

取り出したのは腕輪。各々みんなの色に、私分の銀色を合わせた合計8個の腕輪だ。

みんなは物珍しそうに観察し、私を真似て全員が装着した。

「よし、みんな着けたね?」

反応は上々。満足な結果だ。

「あの、これは…?」

ブルーが尋ねる。

「普通の腕輪だけど、ちょっと改造施しててね。魔素の定着に役立ったり、暴発しないように制御機能加えたりとか」

安全装置と言えば聞こえは悪いが、まぁそんなところだ。

「あともう1つ理由があって。というか、此方が本音なんだけど」

そう切り出して、自身の腕輪を指す。

「私の…相当昔の家族、というか家系はね。腕輪を着ける事が伝統だったんだ。

『絶対の絆』の象徴なんだってさ」

「「「…!」」」

「離れてても、私はみんなの事絶対に忘れないし、いつでも味方だから!…それだけでも、伝えたくて」

…ヤバい。思ったよりも恥ずかしい。

今頃私の顔は真っ赤だろう。

7柱の悪魔は、そっと静かに微笑んだ。

ーその時。

『ー吿。召喚の準備が完了しました。用意が出来ましたらYESと念じて下さい』

「…あ、迎えが来たみたい」

脳内に響く、無機質な自動音声案内後、足元に魔法陣が浮かびあがり、辺りに幻想的な光が灯る。

ーどうやら、此処で少しのお別れみたいだ。

最期に思いを形に出来て良かった…そう思い、みんなの事を強く抱きしめる。

ー大きくなったなぁ。

「みんな、この世界に来てくれて、私と出会ってくれてありがとう!

またいつか、絶対会おうね!」

また会う日まで、ほんのちょっとのお預けだ。

そして、決意を秘めて念じる。

(ーYES!)

と。

『ー了。確認しました。それではこれより、召喚に移ります』

バシュン!という音とともに、私の姿は一瞬にして消えた。

*

〈ルージュside〉

強い力を放ちながら、ライムは異世界へと召喚された。

ー本当に、一瞬の出来事だった。

「…行っちまったな」

他の奴等も、暗い顔になっていく。

ーそんな時だった。

『ー吿。"原初の悪魔"の転送準備も完了しました』

(…?何だ、この声)

確か、此方の世界に飛ばされる前にも、同じような声を聞いた気がする。

聞こえたのはどうやら俺だけじゃないようで、他の奴等も少し戸惑っているような素振りを見せた。

…元の世界に帰る時間みたいだ。

「…行くか?」

俺が問いかけると、全員が黙ったまま俯く。

「…正直、母様が居ない世界なんて…」

「ライムが居ない世界には、行きたくないですよ」

「…ボクも」

参ったな…思わず頭を抱える。

この世界で何年待ち続けても、何の意味も無い事は全員が把握していた。

現に、ノワールから聞いた話では、『一生かかるかもしれない』要件らしい。

『…案。[世界の創造主]から1つ、提案があるそうです』

「提案?」

ノワールが首を傾げた。

俺は静かに状況を整理した。そして冷静に判断する。

ーライムが居ない今、この場をまとめられるのは俺しか居ないからだ。

「…提案とやら、聞かせろ」

『ー了。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…というものです』

「「「!」」」

全員の瞳が希望で満ちているのが分かった。

勿論、この提案には「条件」もある。

だが、これ以上無い良い提案だと言えた。

「ルージュ」

ノワールの声と共に一斉に、全員が決意を秘めた瞳で此方を見てきた。

「…ああ」

ーまた、彼奴に会うためなら。

『ー吿。転送を開始しますか?ーYES/NO』

迷いなく念じた。

ーYES、と。

 

 




川上先生が描く原初って全員美しい。
目…いや、心の保養。

pixivとかで原初のFAよく漁るが、もっと家族パロ描いてくれる方いらっしゃっても良いのでは!?
いや、俺もそこそこ描ける方だけど他の絵師さんからの供給がやはり1番嬉しいじゃないか!

《またもや追記》 
とんでもねぇ誤字があったので直しました。無念
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

転生したら雪だった件(作者:アイリス様。)(原作:転生したらスライムだった件)

学生の八重佑月はある時事件に巻き込まれ死亡した。▼だがそこで人生は終了せず八重佑月はある異世界へ送られることとなる▼だがそこで待っていたのはある竜種との出会いだった▼そこで八重佑月はどんな行動をするのか▼リムル達も絶対出させます▼時系列としてはリムルが来るずっと前です、ミリムが暴れる少し前ぐらいかな?▼主人公の強さはチートとまでは行かないけど無双できるぐらい…


総合評価:68/評価:-.--/連載:5話/更新日時:2026年08月29日(土) 17:05 小説情報

転生時の要望が違う形で受け取られた件(作者:篠白 春夏秋冬)(原作:転生したらスライムだった件)

「転スラ」に「蜘蛛ですが」の主人公を参考にしたオリ主を転生させる話。▼見た目は蜘蛛子を男性化したようなものだと考えていただければと思います。▼スキルに関しては筆者の解釈をもとに構成したので誤解釈等あるでしょうが、そこには目をつぶってください。▼タグは随時更新していきます。▼投稿に使用しているPCが起動不可となりました。▼代替としてBluetoothキーボード…


総合評価:3246/評価:8.04/連載:120話/更新日時:2026年09月27日(日) 03:23 小説情報

NARUTO 〜渦巻く団扇の物語〜(作者:セイヴァー)(原作:NARUTO)

 神様のミスにより亡くなった主人公。▼ お詫びとして転生した世界は、他作品のキャラも登場するNARUTOの並行世界▼ 転生先の世界で新たに ゛うずまきヒスイ゛ として生きる為に今日も奮闘する。▼どうも、おはこんばんにちわ、初めましてセイヴァーです。▼この度、読み専から一転して作品を投稿することにしました。▼誤字脱字や設定の矛盾点等かあるかもしれませんが生暖か…


総合評価:228/評価:7.2/連載:10話/更新日時:2026年07月13日(月) 10:00 小説情報

忍界最強さんを魔法科にぶち込んでみた(作者:魔法科をトンチキにしたい。)(原作:魔法科高校の劣等生)

魔法科高校に忍界最強の戦闘狂モチーフのオリ主をぶち込んで▼魔法科のシリアスを破壊してトンチキ(予定)にした呪物。▼達也とかは胃痛枠です。


総合評価:134/評価:-.--/連載:2話/更新日時:2026年06月02日(火) 01:39 小説情報

轟家で突然変異個性はまずいんじゃないか?(作者:逸般人Lb)(原作:僕のヒーローアカデミア)

 私は思った。「炎司のおっちゃんって突然変異の子供産まれたらどうしたんやろ?」ついでに思った。「冷さんしゅき…」▼ これは、不幸にも轟家で突然変異個性として産まれた少年の物語、あるいは炎司のおっちゃんの胃が死に、冷さんが子供を愛する物語である。


総合評価:278/評価:7.67/短編:4話/更新日時:2026年07月28日(火) 13:30 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>