What happened in the story ? 作:斬【Zan】
可怪しいな? 行数が少ないのは予定通りなのに、何故か2週間ほど期間が空いた・・・。
いえスミマセン。リアルの方の仕事が忙しくなりつつあり、ここまで纏めるのも
一苦労でした。
何とか今話で、国連総会は終了です。
まぁ、残りのオフ会(?)などのエピソードも本当はあるんですが、そこまで
しなくても良いかと思い、切り上げました。
そんなコンナの第十四話・後編です。
いつもの通り、ご都合主義上等なので、嫌な方はリターンバック願います。
では、どぞ。
2001年12月1日 土曜日 15時55分
アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ニューヨーク市マンハッタン区 国際連合本部ビル
国際連合安全保障理事会 軍事参謀委員会 オルタネイティブ計画本部 緊急対策会議会議場
オルタネイティブ第四計画 計画主幹委員長 香月 夕呼 博士(<<<<<)
オルタネイティブ戦略実働(A−01)連隊 連隊長 エイデン・ピアース 中佐(>>>>>)
「代替案が有りますっ!!」
最初はその言葉に耳を貸す人間はほとんど居なかった。
パニックに近い怒声が飛び交う大会議場に於いて、その声が届かなかったのも要因の一つだが、
何よりもやるせない責任転嫁を行いたいという衝動を抑えられない状況にある人間に、理性的行動を
求める方が無謀なのかも知れない。
だが、この会議場に集まっているのは世界中から、この会議に馳せ参じた政治家や軍人達だった。
彼らの普段の立場を言うならば、怒声飛び交う会議場で自分の意見を押し通すなどのディベートは
日常茶飯事で慣れっこなのだから、誰かが何かの意見を述べている、と言う感覚は早い時期に
認識することができていた。
この絶望的な状況に於いて、二度三度と繰り返されるその言葉に、次第に会議場は落ち着きを
取り戻して来た。
そもそもこの様な状況はどうして起こったのだろうか?
それは、第四計画にその席を置く、エイデン・ピアース中佐に拠って、第五計画がひた隠していた真実が
白日の元に晒した事に依るものが引き金になったからだ。
だが、その絶望的な内容を知った会議場の全ての人間は、悲観であり悲痛なの声を上げた。
通常の野次とは比べ物に成らない程の怒声が飛び交い、誰もそれを収集できないでいた。
その様な”絶望の坩堝”の中、たった一人、その少女は彼女の持てる全ての力を振り絞り、今までに無い
様な大声を張り上げて、堂々と言い放った言葉が、先の言葉だった。
その少女の名は、”日本帝国国務全権代行であり、現政威大将軍” 煌武院 悠陽 その人であった。
>>>>>
「代替案が有りますっ!!」
最初にこの言葉を聞いた時、一番最初に我が耳を疑ってしまった。
”一体誰がこの状況でこんな馬鹿げたことを言うのか?”と思ったのと同時に、その声の主を探したからに
他ならない。
ある程度の予感というか予測は立てていた。 ひょっとして、あの人か? 否、あの人以外に誰が居る?
そんな、半分以上確信のある予想に俺の視線は、自然と彼女に向かっていた。
そして案の定。 彼女はオブサーバー席の中にいて、一際堂々と姿勢を正し、臆すること無く俺に向かって
その言葉を発していた。
その内、その代替案の内容に興味を持った会議場の人間は落ち着きを取り戻し、普通に喋れるくらいの
騒音にレベル的に抑えられてきた。
もう何度か言葉にした、ソレを続けて言う前に、俺から彼女に言葉を掛けることにした。
まぁ、完全に”出遅れている”感は否めなくて、今更声を掛けること自体が茶番なのだろうがな・・・。
俺はゆっくりと自席を立ち上がり、オブザーバー席に居いる”姫将軍”に対して言葉を発した。
「・・・そこから何かを述べようとも、それは単なる騒音の一つにしか聞こえません。
もしも、貴女に提案が有り、何かを成そうとおっしゃるのなら、こちらの主要メンバー席から言葉を
述べられない限り一切が無効でありましょう。 但しっ・・・!」
と、此処で俺は言葉を区切った。
オブザーバー席の殿下は、真剣に俺の顔を見つめている。
いや、ユーコさんや他の面々も俺の発言を今や遅しと待ち構えている。
そんな中、俺は間を開けて言葉を紡いだ。
「・・・但し、今会議における貴女様のお立場は、飽く迄も傍観者・立会人に過ぎません。
しかしながら、そこを押し通しても発言なさりたいのなら、こちらの主要席に移動なされ、オルタネイティブ
計画本部の委員と成られてから、発言なさいませ。
今この瞬間、参加にあたっての資格云々など、多少の無理や不条理は、この際不問と致しましょう。
ですが、此処に立たれる以上は、全人類の命運を担うと言う覚悟を持って頂きますっ。
そのお覚悟は、故国であられる日本帝国摂政よりも当然重く、一国が担う責任以上のものが伸し掛かる
程に大変でありましょう。 そうしたお覚悟が、今の貴女様にあられますか?!」
俺は立場の違いを棚上にし、無礼千万ではあるものの、「C」形のテーブルに着いている各主要メンバー
が持っている矜持と言うものを提示した。
これらの覚悟は、ユーコさんも当然持ちあわせていて、だからこそ、この主要席に座っているのだ。
煌武院 悠陽 殿下は静かに言葉を紡ぎ、俺からの詰問に答えた。
「・・・委細承知しております。 その覚悟も責任も、見事果たして見せましょう。
故に、その場にて発言する権利を欲しますっ!!」
俺は単に頷くしか無かった。 その様を見ていた殿下は、それを契機として行動に移した。
殿下は静かに会議場中央の「C」の形のテーブルに移動を開始した。
その間、俺は彼女の参加をこの議会に認めさせなくてはならなかった。
俺は勝手に採決を取ることにした。
「・・・お集まりの会議参加者に問います。
今この議場にて参加を表明した者の参加を問う質疑を急遽問わせて頂く。
もしも、かの将軍殿下の参加に異を唱える者があるのであれば、否定の声を表し給え。
しかし、かの将軍殿下の参加を認めるならば、沈黙を以ってこの問いに答えよ。」
殿下がこの主要席に到着するまでの僅かな時間、10分も懸らないくらいの短い合間に、
その質問を以って、採決、いや参加公認を取ろうとした。
参加を認めないのであれば、その短時間以内に「否」または「No」と叫べば良い。
そして、主要メンバーの多くは第五計画派に属している。 同じ派閥の者でも無い殿下の参加は、
否定される要素が強かった。
だが、俺の先の追求により、第五計画はその基板となる作戦方針を根底から覆され、もはやその存在
意義すら無力と成らされたと言った方が早い状況だった。
その様な状況に於いて、俺の声は誰にも届いていなかった。
ネーサン・トレイシィー空軍大将閣下にも。
ジョージ・オブライエン博士にも。
では、誰にその声が届いていたのかというと・・・ 誰も居なかった。
そう。 ユーコさんもこの展開について来れていなかったのだ。
オイッ!! 良いのかっ!! もうこっちで勝手に進めるぞっ!!
そうこう言っていたら、件の”姫殿下”は主要メンバーが座っている席の近くに移動してきた。
当然ここまで、”誰も” ”何も” ”言わない” ので、その真意が何処に有ったのかも分からないのだが、
当然の如く、”日本帝国が誇る”摂家衆出身の彼女は、ユーコさんの隣に誂えた席に着席した。
その着席と同時に、オブザーバー席からは賞賛の拍手が送られた。
最初は小さく。 そして段々と大きく。 そして主要メンバーの誰もが正気を取り戻した。
ユーコさんにしても、いきなり殿下が隣の席に座って主要メンバーと同じく会議をしているのだから、
正気に戻った時は、その存在に驚いていた。
他の面子にしても、居るはずのない殿下が主要テーブルに着席しているのを見て、注意をしようとした。
だが、そこは俺が状況を説明した。 すると、一斉に異議を申し開こうとする面々が多くなった。
「・・・しかしですね、そこまで拒否されるのであれば、殿下が着席される前に反対意見を述べるなりして
頂きませんと、意味が有りません。
よもや、本会議中に「ウッカリ寝ていて気が付かなかった」とは申されませんよね?」
と言いつつ、会議中の議事録をとっている人間から、先に起こった煌武院殿下の参加の経緯議事録を
異議を唱える参加者に見せて、確りと正当性のある参加を、他の誰もが異議を唱えなかった事を理由に
渋々参加を認めさせることに成功した。
本来ならば会議の進行は議長であるトレイシィー空軍大将閣下の役目なのだが、『第五計画崩壊ショック』
が強すぎて、すっかり閣下はその役目である仕事を放棄していた。 代わりに俺が議事進行を行った。
まったく、手の掛かることだぜ・・・。
「・・・では、些か手違いなど有りましたが、本題に戻りたいと思います。
それでは改めて、煌武院 悠陽 殿下。 殿下がおっしゃる代替案とやらを提示してください。」
俺の台詞を奪ってまで、割り込んできた大将軍殿下が仰りたい内容を、嫌な予感を交えつつ、そう問うた。
すると案の定、この大将軍殿下はとんでもない発言をした。
「はい・・・。 私の提示する代替案。 それは、貴方です。 エイデン・ピアース中佐。」
・・・? 俺も含めて参加している主要席メンバーは皆、この言葉の意味を考えた。
でも、その意味は分からなかった・・・。 誰もが (゚Д゚)ハァ? と言わんばかりの顔をした。
俺はもちろん体面を気にして、そんな態度は取らなかったがな・・・。
俺は慎重に言葉を選びつつ、先の発言の内容の確認を行うことにした。
「・・・・・・大変失礼ながら、殿下のおっしゃっている意味がよくわかりません。
もう少し噛み砕いて、ご説明して頂けると大変ありがたいのですが・・・。」
この様に、丁寧に言葉を選ぶ必要が、この女性にはある。
と言うのも、こちらの殿下は曲がりなりにも”日本帝国”に於ける、”殿下”と称される地位に居る御方なので、
迂闊に野次や怒声を浴びせるわけにはいかない立場の御方である。
俺以外の周囲の人間も、辛うじてその事は理性で分かってはいる。
だが、この絶望的な状況に於いて、俺以外の何者も代替案を持たない主要席のメンバーは勿論、
オブザーバー席も含めた人間は、ハッキリというと絶望の淵に立っている。
その様な状況で、『気の利かないジョーク』を言われたとすると、会議場に居る全ての人間は、暴発一歩
手前である状態だったと言い換えることができると思う。
要は、殿下の代替案が実に結びつかなければ、『いつ切れてもおかしくない』状況であった。
その様な状況下で、殿下はゆっくりと先の発言の詳細を語り始めた。
「・・・私が皆様に申し上げたい案と言うのは、我が日本帝国における佐渡ヶ島の奪還を行って戴いた、
エイデン・ピアース中佐に再度のハイヴ・コアへの攻撃プランを提示して貰いたい、と言うことです。」
待ちに待った代替案の内容が、此処で披露された訳だが、その余りにも他力本願的な暴論に
主要メンバー席は勿論のこと、オブザーバー席にいる人間も呆れ果ててしまった。
だが、単に呆れている場合でもないので、その中でも実に繋がる道筋を構築する様に、主要メンバー席の
人間から質問が提示された。 それを問うたのは、ユーコさんだった。
「・・・恐れながら殿下。
殿下の仰る代替案の骨子というものは、ピアース中佐が展開する、ハイヴ・コアへのピンポイント攻撃の
詳細を此処で明らかにせよ、と言う事で相違ございませんでしょうか?」
「はい。 その様に解釈してくださって問題有りません。 香月博士。」
フム。そう言う事か。
しかし、趣旨は分かったが、手の内を早々簡単に披露できるほど、俺の攻撃方法は何人(なんびと)にも
理解はされないだろう。 と言うのも、この内容についてはユーコさんにも話していないことだからだ。
ユーコさんとくっつく前だったら・・・
「物理法則無視してんじゃないわよっ!! 何よ、その出鱈目な攻撃方法はっ?!」
って、文句の一つも出てきて、往復ビンタの刑が確定だったのだが、くっついてからは多少丸くなった
から、呆れ顔で溜息になるんだろうな・・・。
い・イカンっ!! 碌な予想しか思い浮かばない・・・。
それに今も、何となく胡散気にこちらを見ている、ユーコさんの視線が痛い・・・。
この場は、ちょっと誤魔化しが必要だろうな。 今話すのはタイミングが悪い。
「・・・如何な殿下からの要請であっても、そう簡単にハイヴ・コアへの攻撃方法を明かすことはできません。」
「何故(なにゆえ)ですか? ピアース中佐?」
「(それは説明しても皆に受け入れてもらえる情報じゃないからです とは言えないよなぁ・・・)
説明したところとて、万民がその手順を踏めば再現がなされるという仕様の物で無い事が一つ。
これは私の持つ「イノベイター能力」と同じとご理解いただきたい。
また仮に、私以外の人間に同じ事が成せたとしても、その威力は強大すぎて、人類が扱うのはとても
難しいと言う理由である事が一つ。
そして最後に、これが最も主張したい事柄ですが、そう簡単にその方法を行使できないから、と言う
理由があるからです。」
「? ・・・その、何か私や他の人間、例えば香月博士を介したとしても、それを為すことは困難であると?
その理由、不合理でないのであれば、是非とも披露をしていただくわけには参りませんか、中佐?」
「そうですなぁ・・・、殿下は兎も角、香月博士、いやユーコさんは俺と直接関係するから、この際だから
簡単に述べておくとしようか。
その理由は、私の”寿命を削っている”からと言うのが最大の理由です。
先の香月博士に依る実験の副次的効果と言いますか、様々な平行世界上の人間の残生存時間の
ストックがあったのですが、私が扱う能力の代償として、それらの時間が削られているわけです。
ですので、通常の人間の寿命が有ったとしても、この能力を行使しようとした時点で残生存時間が
無くなり、一瞬で死亡することは間違いのない事実です。
故に、何人足りとも同じように能力の行使は行えない、と申したのです。
正確な残生存時間を計測しておりませんが、多分大きな作戦に参加できたとして、後1・2回で限界を
迎えるはずです。
その為、地球圏のハイヴ・コア全てを破壊することは多分可能でしょう。
ですが、事をやり終えたとして私の残っている寿命、残生存可能時間が思いのほか減っている事は
疑いようのない事実でしょうな。 精々持ちこたえて来年の2月いっぱいまでの寿命となるでしょう。
そう言う類の能力なんです。」
何時も俺が普通に話すままに、その様に報告した。
当然このネタは事前に打合せた中には含まれていない。 咄嗟にその内容がブラフかどうかは、
ユーコさんと俺とで感じたままに理解し合う、と言うルールのみ取り決めていた。
だから、最初ユーコさんは、俺が話した内容もブラフ・ネタの一種だと思って、その様に取り乱すことは
しなかった。 だが、女房としての勘が正常に機能したのか、十拍程して突然俺の胸ぐらをつかんで
詰問してきた。
「・・・・・・私、その話聞いていないっ!! ・・・ほん・・・とう・・・の・・・事なの・・・?」
「ああ。 本当の事さ。
俺のタイムリミットは、長くて02年02月いっぱいが限界なんだ。 それ以上生きることはできないだろう。」
真実を受け入れることができないユーコさんは、顔を伏せてしまった。
だが、此処で話を終わらせることはできない俺は、煌武院殿下に向き直った。
俺は此処で、殿下が申された事の詳細を問い正す事にした。
「・・・煌武院殿下。
あの時、私が殿下に『甲21号ハイヴ攻略の手柄を日本帝国が行ったと発表なさいませ』と奏上した事を
覚えておいでですか?
あの時殿下は、私の下策について、特に私が画策した思惑について述べた時、『私の心情を云々申すは
無礼である』とおっしゃいましたね?
しかれども、今回の会議にて殿下は『代替案がある』とおっしゃって、今その席におられる訳ですが、
その具体的内容が”私”と言う事は、それは殿下に拠って提供なされる策とは言えないのでは
無いかと存じ上げます。 そのことに対してお答え頂けますでしょうか?」
俺がそう問うと、俺の横に座っておられる殿下は、神妙な面持ちで問われた内容について回答された。
「・・・ええ。 今でも確りと、あの時の事は憶えております。
確かに、中佐の指摘も最もなことだと、私も感じております。
些か、私がこの様な会議に不慣れであるため、中佐はじめ出席者の皆様方におかれては、違和感を
持たれるかも知れませんが、どうぞ落ち着いて、今一度私の言葉に御耳を拝借したいと存じます。」
主要メンバーに言い聞かせている母親の様に落ち着いて、しかし、主導権を他の面子に渡させない
鬼気迫る迫力を以って殿下は言葉を続けた。
「・・・あの時、ピアース中佐は中佐の献策の説明に於いて、『上げてもいない手柄を自身の功績として
自慢するかのような行為を、しかし、それを恥と知っていて、それら清濁の諸事情を合わせて飲み込む
事により、更に多くの効力を発揮する』の下りを思い出しました。
ピアース中佐、そして主要メンバーの皆様。
現状の地球に住む、我々10億強の人間の生存をこの先どのように確立すれば良いとお思いですか?
その為のオルタネイティブ計画だった筈です。 ですが、第四と第五計画の先程の内容は、
お互いがお互いをけん制し、いえ、互いが潰し合っている状況でした。
その様な中で、このオルタネイティブ計画本部本体は、私達の生命や財産をこの先も守れると
言い切れるとお思いですか?
私は、・・・いいえ、私も含めたこの会議場に居る参加者皆様は、絶望の坩堝に叩き落とされた心境でした。
しかし、先程も申しましたように、ピアース中佐からの報告に有った、『グレイ6の有用性から新戦術機
構想を策定した』と言う報告が有ったことを思い出しました。
この件については、私はピアース中佐が甲21号ハイヴを攻略した際の吉報を聞いた際にも、
『収集情報については機密に当たるので詳細は報告できない』と聞かされていましたので、その場は
納得して引き下がりました。
只どうでしょう? この会議であれば、如何な計画本部の機密であっても、多少の情報の公開があっても
良いのではないでしょうか? 私はそこにこそ希望を見出したいと思いました。
ですが、私があの時に『案がある』と申しても、皆様の耳に届かない結果により、聞き入れなかったと
思います。 故に苦肉の策として『代替案がある』と申し上げたのです。
これで答弁となっておりますか? ピアース中佐?」
俺はその答弁を聞いていて納得した。
だが、主要メンバー席のフランス代表部である、政治家からこの答弁について突っ込み、いや質問が
飛んできた。
「あ、あの、少しよろしいでしょうか、煌武院殿下?
お二人の中では、話の内容の確認が行われているのでしょうが、傍で見ている我々には何の話か
全体像が見えません。 もし宜しければ、甲21号ハイヴ攻略の報告の会見での内容と、その遣り取りに
ついて詳細を我々にも提示して頂けないでしょうか?」
なるほど、この場に居る俺達以外の面子は、ユーコさんも含めて内容を知らないな。
俺が思い出せる範囲での内容を提示しよう・・・。
「・・・分かりました。 それでは皆さん、正面スクリーンをご覧ください。
当日の遣り取りについて、議事録を提示します。 一応、私の記憶に齟齬はないと思いますが、
もし間違いが有りましたら、煌武院殿下、誤字脱字と訂正の指摘をお願いします。」
巨大スクリーンはオブザーバー席向けに提示され、主要メンバー達は手元にある小型ディスプレイに
その内容が掲示された(各国の言語ごとに翻訳して表示させた。巨大スクリーン上には公用語として
英語で表示した)。
暫くこの内容について確認をしていた主要メンバー席の中から、イギリスの代表部から海軍のマクラー
レン提督が質問を寄越してきた。
「・・・ピアース中佐。 この提示された情報は大変興味深い内容だと思う。
特に、この”新戦術機構想”とある部分と、何よりこの元と成った”グレイ6の有用性の高さから、
一時実験的に試用した機材や部材など、それらを扱う専任の研究チームは、横浜基地司令部付き
教導部隊の一部として組み込んだ”と言う辺り、煌武院殿下が仰るように検討の価値があるだろう。
何故先の報告に於いて、これらの情報の提示を行わなかったのだ?」
「ハッ、先の報告にも有りましたように、『現段階的には”青写真”の様な段階』と言う事が主な理由で
あります。
その様な不確かな”現象”について、人類の要である第四計画が、この中に組み込む訳にはいかな
かった為、その点をご理解いただけたらと思います、マクラーレン提督閣下。」
「・・・ピアース中佐。 貴官も私も所属国は違えども、その先祖は同じアイルランド系の人間だ。
だから、貴官がこの一連の報告を行っていて、その信念や心情について、私は何ら違和感を覚えず
自然と聞けた。
私も作戦を立案するにあたっては、自分以外の人間に提供するにあたっては、一分の不安も入れ無い
様に構築を行う。 故に”不確かな現象”を計画に盛り込みたくなかったと言う、スタイルには共感を
覚える。
だが、こうも思うのだ。
もし、作戦に参加するのが己一人・・・、いや、その様な作戦は構築できないから、同じ故郷の部隊で
参加者を固めて運用に持ち込むのであれば、たとえ不確かでもオブライエン博士が申していたように
G弾を有効な手立てと認定して”是”として認可しなくてはいけない、とも考えている。
と言う事は、私のお抱えの部隊があったとして、有効な手段であれば実行に移す可能性はあると思う。
そう言う判断のもとで良いので、もしその様な策があるのなら、この場で披露してもらえないだろうか?」
ムゥ・・・。 さすが年の功と言うべきか、マクラーレン提督は情報の引き出し方が一味違うな。
煌武院殿下と同じ”将官”であっても、煌武院殿下は感情がストレートに来るのに対して、マクラーレン
提督は感情的に包囲してくる感じがする。 つまり、掘りを埋めて逃げ道を塞ぎに来ているんだな。
ま、隠すつもりもないから、この辺りで新戦術機構想について披露を行おう。
「・・・両将軍閣下より、その様に要請されれば、披露しないわけには参りませんね。
分かりました。 何より拙い策で第四計画に上げられ無かった内容ですが、披露させて頂きます。
尚、最初にお断りしておきますが、この策は”青写真”、つまり、計画の初期段階であります。
必ずしも予定している結果と成りうるかは、未知数であることを念頭においてお聞きいただければと
存じます。」
この様に前置きして、新戦術機構想の内容を公開した。
必要に応じて図解の解説も挟んだが、それらの内容は巨大スクリーンと公開用の資料ファイルを
オルタネイティブ本部計画のファイルサーバに上げておいた。 関係者への制限は設けなかったので、
オブザーバーであっても、本会議に参加している人間は誰でもこれらの情報を持ち帰ることができる様に
しておいた。
その様に準備しておきつつ、最初に説明したのはグレイ6を用いた感覚制御について話を始めた。
その内容は、徐々に機体の状態を瞬時に把握できるような情報処理システム・思考情報処理技術を
用いることで、『誰にでも扱うことができる戦術機』を基本コンセプトにしつつ、規格として”第五世代
戦術機”の構築を行った事の説明に移行した。
また、この第五世代戦術機には”正”と”準”の2種類を設計し、”正”の方はムーバブル・フレーム構造を
用いた正規の戦術機として、そして、”準”の方は、コックピットと機体関節部分にグレイ6を用いた制御
装置を配する事で、従来の第一世代から第三世代機に至るまでに換装させることが可能となり、
戦術機不足の解消が狙えるプランとして披露した。
「・・・そして、実験用と合わせてですが、ムーバブル・フレーム構造の正規第五世代戦術機を110機
建造しました。
訓練や機体カスタマイズに使われる予定数を除いて、一般兵仕様として使用できるのは90機程です。
これらの機体は、現在横浜基地の90番格納庫特設ハンガーに建造済みであります。
また、訓練には操縦席を複座式に変更した機体12機を予定しております。残りの8機はメンテナンス用
として、ストックしてあります。」
ここまでの説明を行った時、ソビエト連邦代表部の軍人から質問というか、詰問が来た。
「ちょ、ちょっと待ち給え! 第四計画として運行の目処が立っていないのに、既にそこまでの戦術機の
建造を行えたというのかね? 一体何処からその様な資金や材料などの物資を調達できたのだ?!」
「機体の資金と部材ですか? そんなの簡単ですよ。
廃棄された戦術機数機分をリデュースして部材を確保しました。 これにより材料費は殆ど掛りません
でした。 後は私の『イノベイター能力』と連動して動くことができる『工作機械』があれば、特に問題は
ありませんから。 便宜上”建造”と言う言葉を使用しましたが、ムーバブル・フレームは殆ど新規規格
となりましたので、最初からの構築となりました。
ですので、報告した”リデュース”と言う言葉の意味は、廃棄された戦術機を材料として溶かし再生成
した、文字通りの”復活”でありますが、ほとんどが別物の新素材として”新品”として使用されています。
私がこれらの機材を横浜基地司令部の付きの部隊に組み込んだ理由の一つとして、これらを建造した
機材が動かせなかったから、と言うのがその理由です。」
と、ここまでの話を聞いていた、会議場に居る人間は、呆れるのと同時に感嘆の息をもらした。
ドヨメキが方方に起きつつあるが、俺はそれを無視して言葉を続けた。
「・・・そして第五世代機の仕様を簡潔に申し上げますと、超電導物質であるグレイ9の研究も進み、
更に性能向上ができましたので、半永久的な常温超電導ラジエーターを開発することができました。
保有電力の確保と言う意味の、グレイ9を使ったバッテリーも別途標準装備され、電力保有に
対応しているので、通常の戦闘行動時間が大きく跳ね上がりました。
これにより、電磁投射砲が標準で装備される運びと成り、近接戦闘用として高周波仕様戦術機用
長刀を開発することができました。
補給も弾の補給のみに専念できるので、ランニングコストも大幅に改善される運びと成っております。
ただ、第五世代機は基本的には地上戦を想定された機体ですので、従来の戦術機同様飛行ユニットが
別途必要となります。
その為に、飛行・跳躍ユニットは別途取り付ける必要が有り、その為の従来スペースは空けております。
それで、最後となりましたが、この第五世代戦術機の名称を発表します。
正式形名ではありませんが、型式番号は『Type−01G5』となり、略式名称は『異端者(Ketzer(ケッツァー))』
と呼んでおります。」
この発表を聞いた主要メンバー席の驚きは只事ではなかった。
それはその筈で、未だ第四世代機のリリースには至っていない事もあったが、それがいきなり第五世代機
と言う言葉が出てくるとは思っていなかったのだ。
しかも、最重要物質であるグレイ6と9を最先端技術に作り替えており、それだけでも軍関係者からすると、
この戦術機は垂涎モノの情報だと言えたからだった。
主要メンバー席の中から、中国代表部の軍人が質問の声を上げた。
「ピ・ピアース中佐!! そ・その、第五世代機なる”異端者(Ketzer(ケッツァー))”の配分計画は、どの様に
進んでいるのかね? 各国への配分は? わ・我が国へは何機配分されるのだ?」
「・・・残念ながら、当計画では本計画にすら組み込めなかったので、そこまでの配分については白紙状態
であります。 ですが、これを使いこなせる人間もいないのに、先行して戦術機の配分を決めると言うのも
愚かしいと思いますので、そのご質問にはお答えできません。」
「で・ではっ、そ・その”異端者”を乗りこなせる人間が育ったら、その時配分すると言うのか?」
「・・・計画途中で破棄した案ですので、そこまでは正直考えておりません。
ですが、私が配分などの管理者であったなら、国ごとに配分を行う、と言う事はしないと思います。
何故なら、第五世代戦術機への機種変換を行うための教導部隊は、預けた横浜基地司令部付きの
特殊教導部隊に全て組み込みましたので、此処を経ないことには”異端者”には乗れないと思います。
さて、配分についてのお話はここまでとして、正規分の機体は兎も角、準基準で用意した分は、1,000機
分を生産出来ました。 こちらも早い物順番となると思います。
従来の戦術機適性者であり、既に戦術機にて実戦経験がある現役の戦術機乗りであれば、当然機体を
お持ちであるはず。 その方達が先行して準第五世代規格の戦術機システムとして運用できる為の
ユニットが”準”と呼ばれるユニットです。
こちらの”準”も、特殊教導部隊から思考情報処理の教導を受けていただくと、”準”ユニットを装備した
準第五世代戦術機として対応していただけるでしょう。
こちらは、従来の戦術機ほどのコストも掛りませんので、換装は早いと思います。
ま、機体を稼働させる為のラジエーターやバッテリー、飛行のための跳躍ユニットは従来の戦術機の
物を使用しますので、安上がりなのは当然ですね。」
ここまでの説明を行っていたら、トレイシィー空軍大将の隣に居たアメリカ代表部の軍人から、思考情報
処理の仕様の公開を迫られた。 横浜の特殊教導部隊に習いに行かなくても、基準を満たす部隊を
自前で用意するとの趣旨を言われたので、それについては公開できない旨を説明した。
「・・・何故、思考情報処理の仕様が非公開なのかと申せば、仕様のみ公開しても意味をなさないからです。
思考情報処理については、その制御がとても難しい部分が有ります。
それは、算術などの電子処理できる部分は従来の機械の方が遥かに高速であり、且つ、正確であります。
そこを人間の思考速度を高速化させて、電算機と同様に、いえ、それ以上に思考力のみ加速させると
今度は人間の方の生体がついて来れなくなり、そのアンバランスのまま処理を続けていると、操作者が
死亡する事態となりえます。
現に香月博士もこの処理について、初期の段階でその傾向が有り、私がイノベイター能力で制限を
かけ、博士が気絶したところを緊急救助して事なきを得ることができましたが、それ程に危うい事体を
招きかねません。
ですので、仕様基準を満たしていたとしても、それを容易に公開したくないのです。
現在、思考情報処理の研究は、第四計画の本計画に組み込むことが予想されるので、予備研究対象
であります。 それらの研究が纏まっても居ないのに、公開できる段階では有りません。」
勿論これは、真実が20%・虚偽80%である。 相手を騙すには、一つの真実に多くの嘘があれば良い。
思考情報処理の根幹には、イノベイター能力は余り関係はない。
だが、イノベイター能力があれば、思考情報処理をサポートするのが円滑に行える。
この関係を気づかれたくないのと、その本質を勝手にいじられない様にしたいが為の”嘘”なのだ。
と言うのも、第五世代機以降のシステム(思考情報処理や新戦術機用OS・アウターシリーズ)全般に、
製作者権限が組み込まれているのだ。
製作者権限のクラス1は当然俺が。 クラス2は1の次の立場として、ユーコさん・まぁーちゃん・霞を
登録しておいた。 クラス2は後一人候補者が居るが、まだ俺も会っていないので、未登録だ。
そして、プログラム制限であるクラス3を設定しておいた。 一般に思考情報処理を使う人間が、とある
行動を行おうとすると制限がかかり、解除するには上位者からの割り込みを要する仕様を組み込んだ。
とある行動。 それは、対人戦闘など、非人道的な行動を行う行為全般をさせないためのコードだ。
だから、第五世代戦術機を各国に配分することは無いと断言したのだ。
第五世代機以降は対BETA戦のみに使用できれば良い。 これ以上人間同士で戦っている余裕はない
からだ。
そして、クラス0。 0は1や2や3よりも下位に位置するが、今このコードを使える人間はいない。
名称の由来は、00ユニットにちなんだネーミングと成っている。 だからクラス0に該当するのは彼女しか
いない。 俺がいなくなった時に1の全権限を受け継ぐ為の彼女、と言う意味合いを持つ。
相変わらず、俺の言葉について吟味の声が止まない会議場。
俺は続けて、第五世代機『異端者(Ketzer(ケッツァー)・type-01G5)』以降の戦術機構想の続きを披露した。
第六世代機『挑戦者(desafiante(デサフィアンテ)・type-01G6)』、第七世代機『御剣・type-01G7)』、
第八世代機『白銀・type-01G8)』、そして第九世代機『心神・type-01G9)』を紹介しそれぞれの役割を
話した。
「第五世代機の建造は行いましたが、当然これだけで地球圏のBETAを排除できるとは考えておりません。
先に述べた、第六世代機、第七世代機、第八世代機、第九世代機について、簡単に紹介します。
まず、第五世代機と第七世代機は、地上戦闘を主眼に置いた機体と成っております。
そして、第六世代機と第八世代機は、空間機動用戦闘、つまり宇宙での戦闘向けとお考え頂きたい。
では、何故第七世代機や第八世代機が必要と成ったのかと言うと、この二つの戦術機は、戦場に
おけるコンダクター的立場。 指揮官機と言う意味ではなく、この一機が存在することで第五・第六
世代機郡は効率的に戦場を把握でき、集団として行動しやすいと言う立場の者であります。
ヒントはハイヴ・コアそのものでした。 つまり、第七・第八は各戦場におけるハイヴ・コアの様な役目を
持って、戦場を管理することができるのです。」
俺は此処で一区切りとした。 すると、煌武院殿下が挙手して質問をして来た。
「あ、あの、ピアース中佐。 どうして、第七世代機にあの娘の苗字が使われているのでしょうか?」
「ああ。 その理由は簡単ですよ。
第七世代機の一号機専任主幹衛士は剣技に長けている御剣 冥夜少尉に決定しているからですよ。
ついでに、第八世代機の一号機専任主幹衛士は、白銀 武少尉に任せる予定ですね。
白銀少尉は、空間把握感覚が通常の人間のそれと比べると、”変態”の域に入りつつあるので、
適任なのですよ。 あれに対抗できるのは、猫が持つ空間把握能力以上のものが必要でしょう。
まだ、その者は白銀少尉に及びませんので、彼女の苗字は使わなかったのです。」
質問の回答を行った後、第六から第八世代戦術機の建造進捗について報告した。
殆どカスタマイズできれば良いのだが、例に拠って嘘報告をして10%未満と答えておいた。
そして第九世代機・心神の説明に移った。
詳細は省いて、この戦術機が耐宇宙戦闘用であること。 エンジンにグレイ11を使って通常の電力供給
以外のエネルギーを「辛うじて」制御していることを述べて、搭乗予定者を俺専用と述べた。
その専用機についてはブーイングの声がアチコチで聞こえたが、それらを無視して、あの作戦について
説明を行う。
「・・・ここで、私から皆様に対して、一つの作戦についてご報告申し上げます。
尚、この作戦は、皆様からの賛同などを得たいが為に申すものでは有りません。 既に私の中では
決定事項と成っておりますので、ご報告だけさせて頂きます。
来る2001年12月24日において、私エイデン・ピアースは、甲1号のあ号目標ならびに月ハイヴ郡の
ハイヴ・コアに対して迎撃作戦行動を行います。
作戦名は『神々の黄昏』(読み方:オペレーション・ラグナロク)。 本作戦の第一段階は、地球と月に
蔓延っているBETAの司令塔である、ハイヴ・コアの排除を行います。
本作戦の参加者は私一人。 使う機材は第九世代戦術機・心神一機で対応にあたります。」
俺がそう述べると、真っ先に反対意見を述べたのは、煌武院殿下その人だった。
「む・無茶ですっ!! たった一人で事に挑むなど、自殺行為以外の何者でもありませんっ!!
そ・それに、心神のスペックが未知数ですが、グレイ11を使っているのであれば、今後のためにも
研究を行えば、もっと楽に作戦が組めるはずですっ!!」
「残念ながら殿下、それはできないのです。 私のイノベイター能力を用いてやっと制御が行えているので
私が居なくなれば、これの制御を行える人類はいなくなります。
そうなりますと、折角用意した心神も使い所が無くなり、結局は無駄と成ってしまうでしょう。
それを避けるためにも、此処で一気に使ってしまいたいのです。
また、これ以上のBETAユニットの増加を防ぐためにも、頭であるハイヴ・コアを叩き潰すことにより、
第二段階の作戦が行えるものと信じております。
尚、第二段階の作戦は、残ったBETA各ユニットの排除となります。
この作戦には、既存の第一世代機から第三世代・第四世代機に加え、『誰にでも扱うことができる
戦術機』である第五世代機以降第八世代機などを駆使して対応にあたる事になるでしょう。
もはや対BETA戦闘における全人類の総力戦となると思います。
ですが、残念ながら私は、その第二段階まで生き続けることは叶いません。
慙愧の念に絶えませんが、残りは皆様にお願いするしか有りません。
煌武院殿下、そして、マクラーレン提督。 後のことを頼みます。」
そう述べてから、敬礼をしようと姿勢を正したところで、トレイシィー空軍大将から横槍が入った。
「・・・ピアース中佐。 煌武院殿下の言が正しいと私も思う。
心神なる第九世代機戦術機の運用云々は兎も角、貴官が死に急いでいる感じがする。
もっと自分を大切にし給え。 貴官がそのようでは、戦場で部下が誰も付いて来れないではないか。」
「・・・はい、お気遣いありがとうございますトレイシィー大将閣下。
ですが、私のこれは死に急ぐのではなく、当初から予定されていたことなのです。
いつまで生きれるのか、最後の時が来るまでに、どの様に生きるのかは、人として生まれてきた者に
とっての永遠のテーマでしょう。 私の場合は、天寿を全うしたいと考えております。
神々の黄昏作戦の第一段階での戦死は、私の予定には入っておりません。 必ず生還してみせます。」
「・・・良いだろう。 その言葉を信じよう。
立場は違えど同じ”オルタネイティブ計画”の同志ではある。 生きて戻り給え、ピアーズ中佐。」
そう言って、トレイシィー空軍大将は敬礼をしてくれた。
俺も敬礼を交わし、その礼に答えた。 そして、マクラーレン提督と煌武院殿下に視線を合わせると、
提督も敬礼をしてくれた。 煌武院殿下は渋々ながら、それでも敬礼をしてくれた。
こうして、ラグナロク作戦はオルタネイティブ計画本部の承認を得て、実行されることに成った。
リザルト報告:
繰越経験値ポイント & SPポイント
経験値ポイント : 520ポイント(繰越分)
SPポイント : 2,615,350SP
経験値取得
内訳
開発中
第9世代戦術機(プロトタイプ・『撃震モドキ(仮)』→『心神(仮)』)
仮組立中 達成率50%前後
OS部分達成率20%
(アウター9開発中+空間戦闘機動用モジュール未開発)
戦術機本体部分達成率80%
(ムーバブル構造体。本体駆動部など未調整部分多数)
総合計 2,715,350SP (繰越ポイント:520追加)
はい、第十四話でした。 初の前・中・後編と馴れないことをしたと思います。
行数的に言えば、この第十四話でトータルで3,000行オーバーくらいかな?
でも40,000文字オーバーの可能性もあったので、やはり前後編くらいで
分けていたと思います。
まぁ、出し尽くした感が漂っているので、次の第十五話は当面先です。
と言うのも、リアルの方で忙しさが増してきていまして、下手をすると
地方に出張もありえるので、執筆が遠のく可能性が出てきました。
稼ぎが少ないから、出稼ぎに出されるんですね(苦笑)。
真面目な話し、次は何とか6月中にもう一回くらいは頑張ってみます。
でも、下手をすると7月になってしまうかもです。
12月24日の作戦前に、仕込みネタを一回挟んでから、”神々の黄昏”に
突入予定です。
編集の都合にもよりますが、下手をするとMuv-Luv編最終回まで
5話分、在るか無いかに成る可能性もあります。
ま、この辺りは私のモチベーションの都合に左右されるでしょう。
何とか02年02月末日まで、オリ主を動かして、話を進めたいと思います。
ひょっとすると、Muv-Luv編は”エピローグ”の方が長くなる可能性も
ありますね。 今思いつきましたが・・・。
これから暑くなりますね。 皆さんも夏バテには十分留意してください。
では、この辺で。
♪宇宙戦艦ヤマト2199 OST ”Imperial City Defense”を聞きながら♪