What happened in the story ?   作:斬【Zan】

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うぅっ、CAD試験対策中なのに、逃避癖が出てしまいちっとも頭に入らないっ。

仕事の合間に気分転換でテキストを開いてアレコレ書いている内に、なんと04話が完成。
ダメだ、試験落とした。 ヤケだ。 投稿して憂さを晴らそう・・・。

でも今見なおしてみると、今回はチート無双展開ですなぁ・・・(他人ごと)。
ご都合主義も展開しているので、苦手な方はリターンバックして下さい。

簡単に内容を申しますと、オリ主が甲21号ハイヴ内で色々と無双するみたいです。
05話にはグレイ物質を使ったオリジナル戦術機? モビルスーツ? な撃震モドキが
登場予定です。

そんな訳で04話です。 どぞ。



Muv-Luv 編 第04話

 

 

 

迫り来る黒い濁流に似た、別の何か・・・・・・。

 

言わずと知れたBETAさん達による追撃を俺は受けていた。

 

冒頭に濁流と言ったけれど、得てしてその様に表現する方が合っているのは正鵠を得た表現だと

我ながら思う。

 

 

あの美人の女性大尉さんと別れて俺は、一路新潟県沖の佐渡ヶ島を目指した。

 

移動について光速属性を付加しているので、1秒も懸らないで移動できたのは目論見通りだった。

その後、徐ろに島に上陸した俺は、地上に居たBETAさん達と”鬼ごっこ”をして遊んだ・・・もとい、

彼らの総数を伺っていた。

 

何とか2〜3,000体程のBETAさん達と追い掛けっ子した後、俺は徐ろに爆砕点穴の能力を用いて

甲21号ハイヴ内部に突撃した。

 

勿論、鬼ごっこをしていたBETAさん達も、俺の後を当然追っかけて来て、ハイヴ内部で追撃の続きを

していたら、追いかけてきていたBETAさん達の総数が1万少々に増えていた。

 

参加者が多くなって人気者は辛い・・・・・・などと戯言を述べている内に、コアに近い大広間まで降りてくる

事ができたので、此処で一気に反撃に出た。

 

「・・・♪So everyone, Have a nice day!!!

 (そぉ〜れではぁ みィ〜なさぁん、ごーーき げ・ん・よおぉ〜〜ッ!!!)」

 

俺は振り向きざま、拳銃から9mm弾を一発打ち出した。

 

勿論攻撃属性を付加しつつ、その弾には【対光速弾】【速度変更:光速】【威力:10倍】【ドップラー効果

による音波攻撃】【音波攻撃100倍】を各1ms(ミリ秒)単位で付加して放った。

 

勿論俺は設定が終わった後、光速移動を駆使し安全地帯へと退避しつつ、威力を緩和するために俺の

周りには対光速弾攻撃、対音波攻撃を付加し、自分の攻撃を凌げる様にした。

 

結果、想定通りに、濁流であり怒涛のように俺を追いかけていたBETAさん達一行は、一瞬の間、

それこそ「あっ」っと言う間も無く、塵へと変貌して居なくなった。

 

ついでに大広間の大半も、ドップラー効果による音波攻撃によって倒壊してしまったので、

後続のBETAさん達は巻き添え喰らって瓦礫の下になってしまった様子だ。

 

俺が居たホールそのものも崩壊の危機があり、俺は爆砕点穴を用いて、ハイヴ内部に通路を作り、

五里霧中の末、やっとの事で俺は甲21ハイヴのコアと対面することができた。

 

時間にして、丁度11日の正午35分頃だった。

 

 

 

先程の迎撃行動により、多分ハイヴ内に居るBETAさん達は、俺の後を追撃できないだろう事から、

俺はやっと一息ついていた。

 

そうして目の前にある物体を静かに見上げて少々干渉に浸ってしまう。

俺の目の前には、綺麗な明るい緑色に光る物体、言わずと知れたBETAハイヴ・コアがあった。

 

甲一号の重頭脳級と呼ばれるそれとは異なるものの、このハイヴ・コアも大きさだけで言うならば、

要塞級BETAさんと比較しても、小さく見えないほどの大きさがあった。

 

・・・いや、奴らと比較してどうする・・・・・・。

 

兎に角、俺が今回こんな敵中にやって来たのは、このハイヴ・コアから奴らのネットワークを通じて

情報を引き出すためなのだから、さっさと作業をやってしまおう。

 

ただ、問題があるとすると、俺の能力が果たして奴らのネットワーク、と言うかBETAさん達のプロトコルに

対処できるのか?という、基本的な不安を抱えつつ、俺は静かにハイヴ・コアに掌を当てた。

 

俺の能力的に言えば、ゲーム内に居た設定だと、街全体を管理するctOSにスマホを通じてハッキングを

掛けることができるのだが、今の俺の状態は、スマホを用いなくても同様のことが行える。

だから詰まる所、一々ハイヴ・コアに掌を当てなくても良いのだが、何となく気分でそうしてみた。

 

単に干渉に浸っていたのだが、それにも飽きた俺は徐ろに能力を使い、ctOS宜しくBETAさんの

ハイヴ・コアにハッキングを仕掛けた。

 

そうしてというか、無意識下での作業を続かせること約4〜5分ほど。

 

俺の視界には、”Access 100% Complete!” の表示が出てきた。

一応アクセスできたことについて、俺は”ホッ”と溜息を漏らした。

 

俺の思考通りの情報を表示することができる様になったので、ハイヴ・コアから甲21号ハイヴ内の

全体図と配置されているBETAさん達の種類と数を表示させてみた。

 

すると、俺の頭の中にイメージとして、佐渡ヶ島に居る全てのBETAさん達の位置や種類・数などの

情報が表示されたのが分かった。

 

「・・・おお、すっげー!!」

 

素の状態で感嘆の声を出してしまった。 思考情報処理って初めてだけれど、結構便利だな、これ。

 

よしっ、じゃ今度はこれを・・・・・・。 ああっ、しまった!!

 

俺自身はこの情報を知ることができたけれど、他の第三者にこの情報を公開できないっ!!

ファイルコピーとかそういう物で形に残さないと、ムリじゃん!!

 

・・・・・・などと、素人丸出しを演じてみた。

いや、何のことを言っているのかわからないって? だって、そうじゃないですか。

 

こうも簡単に情報を引き出せるなんて、『BETAさんって、バカの子?』って誰かが言いそうじゃないですか。

だから、此処は簡単に引き出せた情報を見て感動している振りをして、相手の油断を誘うところでしょ。

でしょ、でしょ?!

 

だ・だから、簡単に情報を引き出せたことや、思考情報処理ができたことが嬉しかった訳じゃないんだからねッ!!

 

・・・・・・・・・む・虚しい・・・・・・。

 

誰もツッコミ入れてくれないなんて、拷問だよ。 誰得だよ、これ??

 

何かテンション、駄々下がりなんですけど、この後どうしよう・・・・・・?

ま、他にやる事もないし、大人しく情報の格納方法について、対策案でも考えましょうかね・・・・・・。

 

 

 

”ズズズズ・・・・・・”と言う地響きによって、俺は叩き起こされた。

 

寝ぼけていた眼を擦りつつ、何が起こったのか辺りから情報を取り寄せようとした所、性懲りもなく

BETAさん達からの反撃がやって来たらしい。

 

「・・・・・・へぇ、意外と反骨的じゃない。

 じゃぁ、リターン・マッチと洒落込みまっしょいっ!!」

 

俺は腰にぶら下げている拳銃の残弾数を確認した。

昼寝を行う前に確認した通り、15発プラス1発の弾丸が込められている。 その事を再確認できた。

よしっ、戦闘態勢準備完了っ!!

 

ちらりと網膜投写されている、99式衛士強化装備からの情報を見てみると、現在は18時4分前だった。

丸々5時間はお昼寝できた計算になる。

属性付加に対するペナルティ、4時間のお昼寝が必須、はクリアした事になるので、

この後も十分に属性付加を用いた攻撃には対応できることになる。

 

あれから・・・・・・。 結局、ハイヴ・コアから情報を引き出せた俺は、別の人類側が持つ記録媒体への

情報コピー方法を考案しつつ、遅めの昼食を取った。

衛士用サバイバルキットに入っていた携帯用食料を、Extra能力による”何でも無限”を以って増やし

続けてそれを食べた。

散々食い散らかして満腹感を得れたあと、お昼寝と洒落こんだ訳だが、今は昼寝前よりも体力の充実が

行えている。

 

やっぱ、何やかや言いつつも疲れていたんだなぁ・・・。

 

ま、そのお陰で、今は元気ハツラツ状態なので、さっさと反撃に出たBETAさん達一行を、サクッと音がする

くらい簡単に、やっちゃいまっしょいっ!! テンション上げ上げで、やっちゃうよっ!! 俺!!

 

 

で、肝心のBETAさん達は、未だ俺の視界には出てきていない。 ・・・どゆ事? ”音はすれど

姿は見えず”などと洒落こんじゃっているんじゃあーーりませんか? あの方達、いつの間にこんな

高等テクニックを・・・・・・??

 

しかし、先程から響いている”ズズズズ・・・”と言う地鳴りみたいだけれど、全然違う振動音は、

俺が馬鹿をやっている最中でも段々と大きく感じ取れる所までになっていた。

 

「 ーーー・・・・・・・・・ッ?! そうかっ! 母艦級か?!」

 

多分だが、一挙に押し寄せる方法として地中進行によるコアルームへの襲撃を行うつもりではないかと

想像できた。

 

この大広間には、先程くらい多くのBETAさん達が押し寄せても入る事が想像できたので、俺は咄嗟に

コアルームの空間中に移動を思いついた。

早速、乗ってきたオカモチ付き出前用バイクに跨り、属性を付加したバイクで勢い良くコアルームの

空中に移動し、下から突き上げてくる振動に備えた。

 

一瞬、ハイヴ・コアを盾取って長期戦を行おうとも考えたが、俺が重頭脳級BETAさんだったら、

多分甲21号ハイヴ・コア毎破壊しているだろうことを予想して、BETAさん達の攻撃目標である俺を

何も関係のない空中に移動させ、できるならハイヴ・コアを無傷のまま残すように配慮した。

 

コアルームの空中に移動して1分程したら、先ほどと同じく怒涛のような濁流に感じるBETAさん達一行が

ハイヴ・コアルームに押し寄せてきた。

まず最初に、ハイヴ・コアを中心に前後左右となる位置に大きな穴が開いたかと思ったら、

そこからゾロゾロと出てきた要撃級と戦車級BETAさん達。

 

どうやら、自力で地中に穴を掘りつつ侵攻してきた様子だ。

モノの3分もしない内に、フロアの約半分はBETAさん達で埋め尽くされてしまった。

 

続いてハイヴ・コア付近に2箇所ほど真下と真上から大穴が開いたかと思ったら、その穴の中からBETA

さん達が一気に吹き出てきた。

察するに彼らは母艦級から、文字通り「吐出されてきた」連中らしい・・・。

 

吐出されたんだよね?! 間違っても”カタパルト射出”されたんじゃないよね?!

確認したくなるほど、勢いが良かったことを報告しておく。

 

その様にしてハイヴ・コアルームは、”あっ”と言う間にBETAさんだらけとなった。

うん、コアルームの空中に退避していて正解だった。 それと、一応今のところはハイヴ・コアその物も

無事です。

 

でも、俺に1分以上の暇を与えても良いのかなぁ〜〜?!

俺からの攻撃は君たち以上に【エグイ】よ〜〜!

 

では、役者も揃ったことだし、俺も『認識内変動的攻撃』による攻撃を開始した。

1秒間で約1,000体のBETAさん達を相手できるので、ざっと見積もって今彼らは此処に10万に届く

くらい居るみたいだから、100秒少々くらいで対処できるかな?

 

その様に考えつつ、『絶対的距離感覚』を用いて、各BETAさん達の居る距離を測り、迎撃処理を

開始した。

 

そして、結果は見積もり通り、103秒程でアレ程居たBETAさん達は、粉微塵になってしまった。

 

 

 

またもや俺以外誰も居なくなったハイヴ・コアルームにて、俺はハイヴ・コアに先程やって来た今は亡き

BETAさん達が何処から来たのか問うてみた。

 

「・・・・・・フム。

 やはり、重頭脳級はダテじゃない・・・・・・・・・か。 なるほど、近隣のユーラシア大陸と日本本土に

 展開していたユニットの一部を、佐渡ヶ島の甲21号ハイヴ・コアが呼んだんだな。

 作戦指令は甲1号の重頭脳級が。 ユニットの手配指示を甲21号のハイヴ・コアが行ったみたいだな。

 ログにそう出ている。」

 

ってことは、考えたり判断を下すのは、甲1号と言うことになるから、桜花作戦は必須って事になるな。

 

・・・にしても、甲21号ハイヴのコアにはアクセスできるのだが、此処以外のBETAさん達のネットワークへの

アクセスは行えなかった。 つまり”Stand Alone”状態にあるって訳だ。

てっきり俺は、BETAさん達のネットワーク網があって、此処からでも自由に情報の調査が行えるものと

思い込んでいた。

 

だが、”そうは問屋が降ろさない”と言うのだろうか。 甲21号ハイヴ・コアは文字通り『ボッチ』だった。

つまり、この佐渡ヶ島から拾える情報は、甲21号が管理する範囲に居るBETAユニットの情報は拾えるが、

それ以外のハイヴの情報は拾えなかった、と言う事だ。

 

これじゃ、甲21号から甲1号ハイヴへアクセスして、情報の収集とか行えないじゃんッ!!

まったく、こっちの都合も考えてほしいよな! いや、こっちが我儘言っているだけなんだけれどもな・・・。

 

この様子だと、恐らく各ハイヴ・コアは担当する地域の戦略状況を、甲1号ハイヴの重頭脳級BETAさんへ

報告して、その都度そこで指令を受けて仕事をしている、ということかな?

何と言う無駄というか、独善的というか、トップダウン体制も甚だしいなぁ・・・。

もし、甲1号のあ号目標である重頭脳級BETAさんが屠られたら、他のハイヴ・コアはどうするんだろう??

 

仮に、俺が心配してやっている事が現実となったら(いや、攻略するから、そうするけどさ・・・)、

ネットワーク網と言っても、集中制御しているサーバーが無くなったら、情報を処理しきれなくなるから、

その時点でBETAさん達はお手上げになっちゃうじゃん?! 誰がバックアップしてくれるんだろう・・・??

 

閑話休題。

 

兎に角、ここでの情報収集とかしたいと思っていたけれど、これじゃ思うような情報の収集はできないから

早々に引き上げようか・・・?

 

でも、先ほどのログからしても、地球の司令塔は甲1号の重頭脳級で間違いないが、甲1号の上位レイドは

何処か? を検討した場合、甲1号のユニット自体が月から飛来してきているのは事実だから、

桜花作戦を実行した場合、戦略的にどの様な迎撃パターンを考案しないといけないだろう?

 

拠点となるハイヴを”親子”の関係になぞると、少なくとも2箇所は攻略目標にしないといけないだろう。

片手落ち的な介入をすると、もう一方が後ろから襲ってくるのは間違いは無いからな。

 

だから、「目の前にいる敵」として甲1号目標を敵視する傾向が強いけれど、人類の地球圏での生存を

優先させるという観点からすると、有無を言わさずに甲1号目標と月のMoon1の両方を迎撃するのが

正解のような気がする。

 

「・・・・・・にしても、二正面作戦はやりたくないな・・・。

 タイミングを合わせるのが難しいし、第一俺以外の面倒は見ていられないからな。」

 

・・・そうだとすると、桜花作戦において甲1号の重頭脳級を撃破した後は、横浜基地に帰還じゃなくて、

返す刀で月のハイヴ・コアの迎撃に赴かなければいけない、って事か・・・・・・。

うわぁ・・・・・・、メッさハードだわ、こりゃ・・・・・・。

 

 

 

一応、目的というか今後の方針について戦略方針を得れたので、その他の調査などを行うことにした。

 

まず分かった事として、この佐渡ヶ島ハイヴが管轄とする地域について述べると・・・・・・。

 

このハイヴの管理地域は、日本列島の四国・中国地方から東の地域、及び、北海道方面と

択捉付近までを管理している。

 

北部方面で言うとユーラシア大陸の北朝鮮とソビエト連邦の国境線辺りまでが担当区域となっているが、

あんまり北上してしまうと、甲19号のブラゴエスチェンスクハイヴとかち合うらしいので、

直接的にはユーラシア大陸側の管理は行っていないらしい。

 

ついでに甲21号ハイヴの西側区域は、甲20号の鉄原ハイヴが担当区域となっている。

このハイヴは朝鮮半島と九州・沖縄地方も甲20号ハイヴの管轄らしい。

 

そして、やはりと言うべきか、横浜の甲22号ハイヴはBETAさん達を直接管理するためのハイヴでは

無かった。

俺が予測した通り、この横浜ハイヴは言ってしまえば”対人類向けの実験施設”だった。

もっぱら横浜ハイヴでの活動は、甲一号の重頭脳級の指示に従ってルーチンワークを行い、

その結果を重頭脳級に報告すると言う事が、横浜ハイヴの主作業らしい。

 

いや、仕事内容についての違いはあっても、甲22号ハイヴと甲21号ハイヴとの仕事の取り組み方は

どこも一緒だ。 その点は他のハイヴと何ら変わりは無かった。

ただ、一点だけで言うならば、最近は違うみたいだがそのアクセスの頻度は少し前までは

どうやら甲22号ハイヴへの方が多かったらしい。

急にここ最近は何処のハイヴと同じくらいの頻度に落ち着いたようだ。

 

・・・・・・それって詰まり・・・、

「人間についての情報を、ある程度知り得る事ができたので、それほど今は情報を必要としていない」

ってことだろうか?

 

・・・・・・まぁ、今はそこは置いておくとして、甲22号ハイヴは、各BETAさん達への戦略情報を

指示したりはしていない状況であり、それ故、ハイヴ・コアと言う立場で言うと、”以前と比べると

余りお仕事していない”状況らしい。

 

・・・後することとしたら、エネルギーの補給くらいかな?

それ以外は特に仕事をしていないとの情報を得た。

 

 

続いて、BETAさん達の”お仕事”と言うか、作業状況と言うデータを見る事ができた・・・。

この情報を見た時、俺は頭がぶっ飛びそうになる程、怒りに我を忘れそうになった。

・・・ある程度、オルタネイティブの情報で分かっていたことだけれども、改めて直に目の当たりにすると、

オルタ世界の白銀君に本当に同情を禁じ得ないと思った。

 

・・・気を取り直して簡潔に述べると、重頭脳級BETAさんから見ると、他のBETAさん達を「資源採掘用

ドローン」としているらしい。

ああ、”ドローン”という言葉は一種のロボットと同じ意味だが、必ずしもその姿は創造主と似たような

形を取っていない系の作業機械と言う分類に属している。

 

・・・・・・ただ個人的に言うならば、戦車級やら要撃級のデザインをもっと何とかして欲しいとは思った。

アレの外見を考えた奴、・・・・・・センス最悪だぞ。

機能さえ満たせば外見はどうでも良いとか言う考えは、何とかして欲しかった。

 

まぁ、BETAさん達が自分達で認めた”生命体”で無い以上は”有効な資源”として扱う、と。

だから、資源である”炭素体”をベースにしている我々人類も”資源の一部”でしかない、と。

 

そう判断している・・・、・・・らしい・・・。

 

って事は何だ? BETAさん。

アンタは”生命体”と認めていない”資源”に対して、調査されたり情報を提示している事も

”自然災害の一部”って、括りで纏めているってことかい?

 

BETAさん達やその上位種達の社会では、”生命体”以外の何かによる現象は、

全て”自然現象”だったり”自然災害”だったりするのかな?

 

我々地球人を生命と認めないから、資源として扱っても良いとか、

テメー等はテメー等以外の生命体全体に喧嘩売ってんのかッ!!

 

「生命体」の定義については色々意見が別れるだろうから、そこは炭素体である我々も、

珪素系にだって生命活動が起こる可能性等を考慮したり、生命体に関する定義や認識を改める

余地が有ることは認めよう。

 

だが、テメー等の無知無能を棚上げにして、他所様にご迷惑を掛けるなんてなー、言語道断だッ!!

 

百歩譲って『突発的な対応ができなかった』と言う事態が発生しても、それを改善する姿勢なりを

見せて見ろッ!!

 

ここまでワザワザ”BETAさん”って丁寧語で表現してきたが、思わず”さん”付けを辞めてやろうかと

本気で怒ってしまった・・・。

 

<・・・・・・まぁ、アンタの言いたいことは分かるけどねぇーー。

 そう言う”設定”を元にしているのだから、コレばかりは私も何とも言えないわ・・・。

 

・・・と守護天使様に注意された・・・・・・。

 

・・・イカンな。 ・・・俺が熱くなってどうする。 ・・・俺は主役じゃないっ!!

よしっ、ここはクールになろう。 いや、クールに行こう! 熱くなっちゃダメだ!

 

・・・・・・ま、兎に角。

収集した”資源”は、甲1号ハイヴに集積され、他星系に搬出するために加工して、積み込んで定期的に

地球から銀河中心方面に向けて打ち上げているらしい・・・。

 

珪素以外の資源を何に活用しているかまでは分からなかったが、どうせ碌な使い方でないことは

容易に想像がついた。 多分だが、連中にとってはそれ程重要でもないような理由で収集している

のだろうと思った。

 

 

続いて、ハイヴ・コアに接続して、あれこれ情報の収集を行っているのだが、どうにも漠然とした情報しか

収集できない。

 

肝心の重要な情報は、何か別の意思に拠って隠されている感があった。

 

一応俺は甲21号ハイヴのコアに対して、正式ではないもののアクセスコードを取得し情報を

得ているのだが、アクセスコードのランクが低いせいか、目的とするような情報にたどり着かない事が

妙に引っかかっている。

 

「・・・・・・(妙だな? 何故か上位のネットワークのドメインへのアクセスが制限されている。

 ここのハイヴ・コアの上位って、何処になるんだろう??)・・・・・・。」

 

・・・そう。 元から甲21号ハイヴ内にあった情報については、閲覧することができた。

 

だが、それ以上の上位ノードやドメインについての情報については、辿り着くことすらできないでいる。

これって、ひょっとすると・・・・・・。

 

「・・・・・・ッ!!(ま・まさか・・・・・・。 いや、それ以外に考えつかない。

 こうも情報について制限を受けるなんて、常時監視体制ができているって証拠だろう。

 

 ってことは、甲21号ハイヴ・コアの上位って、甲1号ハイヴ・コアである重頭脳級BETAさん本人って事

 じゃ無いのか?)・・・・・・。」

 

俺がその様に推測した直後、俺の推測は確信に変わった。

 

「ッ!! なっ?!

 そ・そんなっ!! 要撃級以上の500万を超えるドローン・ユニットの集合を、甲1号ハイヴ・コアが

 甲21号ハイヴ・コアに対して要請したッ?!

 

 しかも要塞級は100機以上って、完璧にこのハイヴを手中に収めるべく、対策を施してきたって事か?

 甲21号と周辺のハイヴ・コア、甲19号、甲20号、甲25号、甲26号にも同じ指令が発令されたッ!

 

 現着予定時間は、12日の午前0時って、幾ら何でも無茶ぶりすぎるッ!!」

 

俺はこの情報を見た時に戦慄を覚えた。

 

どうやら、俺がここのハイヴ・コアに対して、10万少々のBETAさん達を迎撃したり、色々と情報の収集を

行いすぎて、重頭脳級BETAさんに興味を持たれた、と言う事らしい。

 

ワザワザ500万超のBETAさん達を呼び寄せるなんて、先程の10万少々の攻撃が効かなかった事に

対して、次策の対処ができているじゃないかっ。

・・・にしても、俺という”異物”を追い出すためにしては、随分と大げさ過ぎるじゃないか?

 

だが、そこは流石に重頭脳級BETAさんと言う事だろうな。

つまりは、”母艦級を2つとかじゃ足りない”と判断したらしい。

 

随分とモテモテだな俺。

 

今までこんなにモテた事ないぞ。

 

ちっとも嬉しくないけどなッ!!

 

俺の脅威度って、フェイズ4ハイヴが4つ分って、ドンだけ〜〜ッ!!

 

ま、そっちがそう来るってんなら、上等だッ!! 受けて立ってやろうじゃないかッ!!

 

10万程度のBETAさん達じゃ、物足りなかったんだ。 それの大凡50倍?!

ピコ秒単位くらいで、1時間以内で対応しちゃるっ!!

 

 

<・・・盛り上がっている所悪いんだけれどさぁ〜〜、

 この調子で行くと、多分アナタ途中で負けちゃうと思うわよ?

 

「・・・はい?! えっ、マジで?!

 えっと、何でかなぁ〜?」

 

<・・・だって、アナタ今の状況で言うと、時間単位は1フェムト秒(1fs=1✕10^-15 約1,000兆分の1秒)を

 認識できるみたいだけれど、通常使っている『認識内変動的攻撃』の処理単位がミリ秒で設定されて

 いるのだから、いきなりそれをフェムト秒に直そうとしても対応できないから。

 結局向こうの戦略勝ちって、オチになっちゃうから。

 

 私がアナタにチート能力を提供したのだって、こう言うポカが多くて救いようがなかったから、

 こんな致せり尽くせり的な能力を設定したんだモン・・・・・・。

 

「・・・・・・えっ?!

 いや・だって・・・・・・?? ・・・・・・・・・あっ!! そ・ゆ事ッ!!」

 

”いきなり何を言っているのか?” と言いそうになったが、よくよく考えてみると確かにミリ秒単位で

迎撃処理をしているが、いきなり処理単位の時間がフェトム秒に切り替わるわけではなかった。

 

他にも心当たりがあった。 それは、ミリ秒で処理したシュミレーションに則り、単純計算を行ってみると

それが良く分かった。

 

つまり、『認識内変動的攻撃(ミリ秒単位)』で対応した場合、1ミリ秒処理を行っても1,000体/秒で、

これが1分で対応した場合、最大でも6万体のBETAさんしか対応できないのだ。

結果、1時間あたり対応できる個体数は360万体しか対応できないので、500万体のBETAさん達は

ハッキリ言ってしまうと、処理落ちしてしまう。

 

アテナはそのことを言っているのだと、瞬間的に理解した。

 

この事実を直前に言ってもらって、俺的には助かったのだと思っていたら、そう言う事ではないことに

気がついた。

対処できないと言う結論が出ているのだから、本日の夜中の0時までに迎撃方法を検証する必要が有る

訳で、しかし、そう簡単にチート能力を駆使したとしても簡単に対応できるはずもないことは理解できて

しまっていた。

 

どう対応すべきなのか? と言う案件に、俺は瞬間的に袋小路に嵌りそうになっていた。

そこに、アテナから小悪魔の如き囁きが齎された・・・。

 

<・・・・・・まぁ実際、アナタ的にも十分結果は残せていると思うから、ここは潔く"戦略的撤退”を

 決め込んでも誰もアナタに文句は言わないんじゃない・・・・・・?

 

「(・・・・・・確かにその意見にも一理ある。

 ・・・・・・・・・けれども・・・・・・。 そう・・・ だけれども・・・・・・ッ!!)

 

 いいや、ここで引くわけにはいかないッ!! 確かにアテナの言う意見にも一理あるッ。

 だが、ここで逃げ癖が付くかの様な展開はやらない!!

 そんなの『エイデン・ピアーズ』のスタイルじゃ無いッ!!

 『ビジランテ』が妥当な行動を取ってしまったら、そんなの”Watch Dogs”じゃ無いッ!!」

 

<・・・・・・フッ。

 強気に攻める気概は買うけれど、先程みたいなウッカリ的な対応が今後とも続くんじゃ、

 守護天使役の私としては、”とっても不満”なのよ。

 

 別にここでの作業はもう済んでいるんでしょ?! 億やの兆だのと言う単位にまたがるBETAを

 一々片っ端まで屠るなんてナンセンスよ。

 

 肩肘張っていないで素直になって、引く時は引いた方が良いわよ、絶対ッ!!

 

「・・・・・・ああ。 その意見は正しい・・・。

 だがな、反撃できるネタがあるのに、尻尾を巻いて大人しくなんて、俺の矜持が許さないっ!

 

 今更ながら、『プライド』云々などと綺麗事を言うつもりはない。

 

 だが、立ち向かわなくてはいけない場面で、尻尾を丸めるなんて見っともない真似だけはしたくないっ!!

 

 したくない事はやらない。 俺は俺のやりたいようにしか動かないっ!!」

 

<・・・・・・分かったわ・・・。

 じゃぁ、その意気を見届けさせてもらいましょう。

 

 『折角アドバイスしてあげたのに・・・』なんて烏滸がましいことは言わないわ。

 『私を楽しませて頂戴・・・』とも言いませんとも・・・・・・。

 

 でも、貴方の口から後悔とか懺悔の言葉も聞きたくはないの。

 貴方の事だもの。 私の”耳をふさげば良い”なんて、当然言わないわよね?

 

 じゃ、確りと・・・・・・ね。

 

「ああ・・・・・・。分かっている。

 アテナ・・・。 ありがとう。」

 

 

俺は決意を新たに、怒涛のように押し寄せるBETAと言う名の”絶対死”に立ち向かおうとした。

確かにアテナから死についての警告を受けていなければ、本当の意味で「(自分の死因について)

訳も分からず呆然と、それを迎えていた」だろう。

 

その事を気づかせてくれただけでも、有難かった。

だから俺は、アテナに感謝を表す為に謝意を述べた。

 

だが俺は、4ヶ月後になって、この時のやり取りを再び思い出すことになる。

 

この時俺は、真逆アテナが入れ替わっていたことに気づいていなかったからだ。

詳細は先の未来に述べるとするが、このやり取りが一つの”チェックポイント”であった事を、

ここに記しておく。

 

 

適度に心熱く、しかし、頭がクールに冴え渡っている俺こと『エイデン・ピアーズ』は、

この後のBETA迎撃に心を馳せていた。

 

それは、具体的なBETA迎撃方法について具体的な方法が確立できていなかったからだ。

 

従来通りの『認識内変動的攻撃』で対応するには、その方法での処理単位がミリ秒単位でしか

対応できない為、どうやっても1時間以内に500万体を超えるBETAを迎撃できないことが容易に

想像できた。

 

これを迎撃するためには、処理単位をミリ秒からマイクロ秒単位あたりまで引き上げて対応する必要が

あった。

 

だが、具体的に攻撃しているスタイルが確立しないことには、『認識内変動的攻撃』が成立しないので、

迎撃途中でチューニングを行う必要が有る。

 

確かに対応することはできるだろうが、咄嗟の事で最後まで対応できるのかについては、些か不安も有る。

 

しかも、迎撃処理にはリミットがあり、60分間で500万体を超えるBETAを迎撃処理できなければ、

属性付加能力の使用時間を超えてしまい、俺自身の意識が眠ってしまうのだ。

即ち、その時の状態は反抗もできないことを意味し、死と同義だった。

 

そうなってしまうだろう予想こそ、今俺が抱えている問題点だと言えた。

 

「(今俺が持っている能力を駆使し、その中で対応できるように戦略の幅を広げるにはどうしたら・・・?)」

 

だがここで、俺はとあることに着目した。

それは、俺の”認識領域”というものだった。

 

俺の能力で『絶対的距離感覚』の現在の最大値は1km(1,000m)を認識できた。

俺を中心にして、最大値1km以内の上下左右の空間については、瞬時に目的物までの距離などが

分かる事ができる。 ここで得られた情報を元にして『認識内変動的攻撃』を用いることで、対象となる

敵・BETAユニットを粉砕することができた。

 

「(・・・いっそ、この認識できる範囲が広がったら・・・・・・??)」

 

何気に思ったことだが、迎撃範囲の拡大と言うのは、案外理に適っていた。

 

「よしっ、迎撃方法が分かった。

 早速情報を仕入れるとしようか・・・・・・。」

 

俺は甲21号ハイヴ・コアに対して、この佐渡ヶ島ハイヴの全体図と、ハイヴ・コアからどのくらいの距離に

何が配置されているのかを検分を始めた。

 

続いて、”絶対的距離感覚”のレベル上げを行い、佐渡ヶ島ハイヴ全体を用いた迎撃の準備を行う事に

した。

 

俺の推測が正しければ、俺を排除に来るBETAさん達は既存のハイヴ内通路を使うことが想像でき、

地下深くに張り巡らすように伸びているその通路を通じて、日本本土やユーラシア大陸から

この佐渡ヶ島にやって来ることが予想された。

 

また、母艦級と呼ばれるハイヴの通路を作ったり、BETAさん達を運んでくる用のBETAも居るので、

当然地中侵攻などという突飛な戦略を駆使する奴も居るので、地中から出てくるBETAにも対応を

する必要があった。

 

兎に角、何処からやって来るにせよ、俺の認識できる範囲を広げておくに越したことはなく、

俺は目印となる単位距離に対して認識できるように、”絶対的距離感覚”のレベルを上げることに専念

した。

 

 

 

 

・・・・・・レベル上げを行うこと2時間強・・・・・・。

 

一応目安としてだが、俺のチート能力である『絶対的距離感覚』はLevelを4から6まで引き上げる事に

成功した。

しかも、18時半から2時間強もの時間を費やし、休みなど無しの状況で、とくかく必死にLevel上げを

行った。

 

気がつけばもう21時をちょい過ぎた辺りと成り、予告のあった午前0時まで残り3時間と言う余裕さを

叩き出すことができた。

 

「・・・・・・フィーーー・・・・・・。 疲れた ・・・・・・なぁ  。」

 

夕飯も食わず、休憩もなしだったので、一気に疲労困憊となってしまった。

 

しかし、俺の能力的に言うと、午前0時から狩り始めたとして、午前1時までに500万体強のBETAさん達を

屠ることができなければ、俺自身がこの世とお別れとなってしまうので、正味あと4時間少々が勝負の

分かれ目と言って差し支えない状況だ。

 

その為、あまり気負いすぎる感は無いものの、全くの脱力という訳にもいかず、少々脱力した状況だった。

 

 

「・・・・・・さて。 Levelを6まで引き上げたことで、1kmの認識が一気に100kmまで認識できるように

 なれた。俺を中心として100km四方を確認してみようか・・・・・・。」

 

この時点での俺は、それ程BETAさん達の集まり具合はできていないだろうと思っていた。

だがしかし、俺の予想は見事に外れ、甲21号ハイヴの外苑部分には既に10万単位の集団が居た。

しかも日本本土側とユーラシア大陸側とに別れ、綺麗に南北に別れる感じでその集団が集まりつつあり、

更にその数を増やす勢いが感じられた。

 

えっ?! ちょ・ちょっとッ 待ってよッ BETAさん達ッ!!

集合時間まで後3時間はあるんだよっ!! 分かってんのっ!! 早すぎるよっ!!

それとも『BETAさん時間』とか独自の集合ネタ時間設定でも持っているのッ?!!

 

『居ないだろうと思っていたら、そこに居た』 正にそんな感じで、地表は勿論地中にも、

BETAさん達は集合地点である甲21号ハイヴ・コアルームに吶喊するべく(?)、甲21号ハイヴ外苑に

集まっている。

 

俺はその様を、自前の距離感覚を通じて感じ取っているのだが、これらから類推するに、どの様な攻略

作戦が展開されるかというと・・・・・・・・・。

 

「・・・・・・多分・・・、 こりゃ 一気駆け宜しく、怒涛の様に押し寄せるつもり・・・・・・だなっ!!」

 

そう。 恐らく俺に息付く暇を与えないで、”有無を言わさず押し寄せる”作戦に出るつもりだと分かった。

にゃ〜〜ろ・・・。 小癪な真似を〜〜・・・。

 

勿論甲21号ハイヴの地下に張り巡る様に展開されている通路を通ってくるのは勿論のこと、

ご丁寧に自前で掘り進んでやって来る部隊も居るみたいで、集合時間に合わせるかのように徐々に

その数を増やして近づきつつ有るBETAさん達。

 

こうして俺が彼らを感知していることも計算に入れた上で、今の状態のまま待機しているように感じられた

ので、俺は今少しのこの”嵐の前の静けさ”的な時間を利用して、戦闘準備を整えることにした。

 

一応迎撃するのに使用するのは、99式衛士強化装備に備わっている拳銃ではなくて、難民キャンプ内で

拾った自動小銃と交換するためのマガジンを用意した。

こちらの方が弾数が多く出せるので、多重攻撃に向いていると感じたためだ。

 

武器の確認が終わったので、恐らくタイムリミットを過ぎたら幾らハイヴ・コアルームと言えども

無事に済むわけには行かないだろうから、必要となる物資は予め自分の装備内に収納しておいた

方が無難なので、出前バイクも「ビジランテ」装備の中に分類して収めておいた。

 

身軽になった所で、それ程お腹が空いているわけでもなかったが、腹ごしらえを済ませ、用便も足しておいた。

 

この後にはもう行うこともないので時間を確認すると、22時15分前くらいになっていた。

随分とゆっくりさせてもらった様だ。

 

「・・・・・・? あっ、そう言えば、グレイ物質の有無を確認し忘れていたな・・・。」

 

そう。 ハイヴと言えば、G弾の原料であるグレイ11はじめ、他にもグレイ6や9などの戦略物資があり、

アメリカなどは特にこれらの物質を欲しがるので、ハイヴに入ったら、コアルームとアトリエと呼ばれる

BETAさん達の工場と、グレイ物質の保管場所は真っ先に抑えておく必要があったのを思い出した。

 

今直ぐBETAさん達が押し寄せてくる気配もなかったので、俺はハイヴ・コアにグレイ物質に関する

情報を引き出し、保管場所の情報を引き出した。

 

すると、コア・ルームの近くに目的地が有ることがわかったので、サンプルの回収がてら保管場所に

行くことにした。

 

依然BETAさん達に動きがないことを確認した俺は、戦略物資である所のグレイ6/9/11の

各物資を確保した。

 

確保と言っても、詳しい情報を得ていなかったこともあり、目の前に無造作に積まれた砂のような

素粒子の小山がそれらしい。

今ひとつピンと来なかったと言う事もあり、それが大したお宝であると言う自覚もなく、

サンプル用に用意したスチール製の円筒形の小筒の中に、それぞれの物資を慎重に入れた。

因みに、各小筒には約500ml の容積があり、俺は3種類の戦略物資の入手に成功した。

 

「・・・・・・ま、高が0.5リットル。

 でも、俺の能力があれば、ガロンでもトンでも増やせるから、これ位で良いか・・・・・・。」

 

そう呟きつつ、ハイヴ・コアルームに戻ってきたが、先ほどと何ら変わりなく、外苑で待機中の

BETAさん達は一向に動く気配を見せていなかった。

 

完全に自分たちの作戦に自信が有るのだろうか、それとも俺の能力を完全に舐めきっているかの

どちらかだろう・・・。 うん、多分後者だな。

 

瞬間的にイラッ と感情がぶれてしまいそうになったのだが、そこは何とか忍耐強く我慢をした。

 

取り分け戦略方針に変わりはないものの、従来の方式で迎撃してやろうという作戦が何となくだが

薄れていく。

 

本来ならば、クエストの方針を途中で変更することは、突発的な事象(スタート地点が変更された、

ターゲットとの距離が開いてしまった、クリア目標の変更、 等のゲーム上での仕様変更の事)を除き

余り行わない方なのだが、この時は珍しく、迎撃方針の変更を考えてみた。

 

「(・・・・・・フン。 こちらを焦らしているつもりかも知れないが、早々思惑に乗ってやるものか・・・。

 だが、従来の方式での迎撃よりも、もっと効率の良い方法とか無いだろうか? ・・・・・・)」

 

そして、ハイヴ・コアにアクセスしつつ、ハイヴ・コアを丁度真上から俯瞰するイメージの図を

頭の中で見ていると、コアルームを中心としてバームクーヘンのような年輪をイメージすることができた。

コアルーム自体が甲21号ハイヴの底辺近くにあり、これ以下には通路はあっても部屋や大広間の

様な場所はない。

また、コアルームはハイヴ全体から見て約200分の1に満たない割合なので、反対に言えば

この付近のみ守りきれれば、後はどうとでもなるような気がする。

 

改めて甲21号ハイヴを真横に見てみると、このハイヴ・コアルームは丁度モニュメントの真下にあり、

ここを中心に地上に向かい放射線状に通路や大広間などが配置されている。

その形状をどう言えばよいのか分からなかったが、まるで”蟻の巣”の様に複雑な構成となっていた。

 

また、甲21号ハイヴは佐渡ヶ島という島にある為、ハイヴの形状は大陸に有るフェイズ4と異なる。

つまり海に面しているので、地中に占める割合が徐々に海中に該当する分だけ無いと言えた。

 

現状”ハイヴ外苑に集合している”と表現したが、あくまで地中のハイヴに入ってきていないと言う意味で、

現状況を述べるならば、佐渡ヶ島のありとあらゆる場所(地表・モニュメントの表面・海面)は大中小の

BETAユニットで埋め尽くされているし、島に上陸できていないユニットは、海中に待機していいる状態だった。

 

この様な状況で、”約500万体を超える”BETAさん達が集合する訳だが、・・・・・・ちょっと想像が

できなかった。 何処にそれだけのユニットを格納できるのか? と言う事がだ。

 

仮に地中の通路や大広間に全て入り、それこそ天井などにも待機できたとしても、精々100万体が

格納できれば御の字で、流石にその5倍の500万体超はムリだろう・・・。

 

やはり、余った分は海中とかで溢れるのか? と思い、一応当人(ハイヴ・コア)に聞いてみることにした。

 

「(えっと・・・・・・、甲21号ハイヴの全ての格納機能を用いて、BETAユニット500万体超を格納する

 方法を提示しろ・・・・・・・・・と。)

 やっぱムリかなぁ・・・・・・?」

 

思ったことの回答に、甲21号ハイヴ・コアが出した答えは・・・・・・、

「ユニットのオーバー。格納不可。」だった。 ま、当然か。

 

500万体と言う数については、俺に迎撃させないための数字であることは分かるものの、

だとすると俺を屠った後に、集めた500万体超のユニットはどの様に運用するのか?が気になり、

続いて質問してみた。

 

その回答として、甲21号ハイヴ・コアの計算では、集めたユニットは通常運行であれば、エネルギーの

補給は3ヶ月に一回でも良く、その期間中に次の拠点へ移動し、そちらでエネルギーを補給させる、

との回答を得ることができた。

 

「・・・やっぱりなぁ・・・。 幾ら何でも500万体超のユニットはエネルギーの補給が行えないよなぁ・・・。

 ・・・・・・ぅん? じゃ、反対にここのハイヴは何体のユニットのエネルギーを補給できるんだ?」

 

ちょっと話が横にそれる気がしたが好奇心を抑えることができなかったので構わずに質問したら、

とんでも無いことが分かった。

「広間や通路など、ハイヴ内に入ることができれば、エネルギーの補給や指令通達は可能。」が

答だったからだ。

 

「・・・は? ・・・いやいやいや、待て待て、待って。

 エネルギー補給とか指令通達とかは良いとして、伝達方式とかどうなってんの?

 有線とかコンセントの類とか要らないの? ってか、無線か? Wi−Fiか? Qi(キー)か?

 方式は何を使っているんだ?」

 

意外な回答にちょっとパニクった。

 

しかし、俺とハイヴ・コアとの意思疎通もそう言う意味では、テレパシーではない。

これら一連のコミュニケーション機能は、実際にはグレイ物質を介して行われている事が、この後分かった。

 

つまり簡単に言うと、ハイヴ内の通路や部屋の壁には、予めテレパシーの様な思考情報処理に関しての

仕組みが組み込まれており、それらを制御したりしているのが”グレイ物質”だと言うのだ。

 

また、その仕様にはハイヴを構成する時に使用されるのがグレイ6らしく、思考をハイヴ・コアに飛ばして

連絡や情報の交換、果てはBETAユニット間の情報共有やらエネルギーの供給にも用いられている

との事だった。

そしてこのグレイ6の優れている所は、ハイヴ内に侵入した異物(BETAじゃない全て)が何処にいるのか

を検出できるので、ハイヴ内に入り込んだ異物を排除する方法を即座に指示することができると言う事が

分かった。 ハイヴ・コアにとってグレイ6は神経と同じだな、こりゃ・・・。

 

続いて、BETAユニットを構成する物質としてグレイ9が用いられ、主にエネルギーの供給とエネルギーの

蓄積・保存、作業指示による記憶保存、作業効率向上についての判断処理装置を構成する物質として

用いられている事が判明した。 じゃ、BETAユニットを分解できたとしたら、グレイ9も入手できるって事

になるのかな?

 

最後にグレイ11についてだが、これは惑星に存在する資源を回収し、回収した資源を更に精製することで

BETAの創造主達が用いる原材料の一つとなるらしい事が分かった。

G弾の原料ともなるから、単純に考えて重力に影響を与える物質と言う事が考えられたが、

それ以外にも効果が期待できるので、本当に謎物質だと思った。

 

因みに、アメリカのG弾はグレイ11を特定の状況に置いて暴走させているので、制御がされていない。

これを完全に制御できれば、ひょっとして宇宙船の動力源に使えるかも知れない大発見となるだろう。

だが今のこの世界は誰かさんを除いて、全世界の人間は生きることに必死過ぎて、そこまで

グレイ物質などの研究ができる環境に無いことは、言うまでもない。

 

白銀君が因果導体となっているのも、専らこのグレイ11が暴走したことによる影響が、脳と脳髄だけと

成った鑑 純夏嬢に掛り、彼女の恋慕に近い念が平行世界上に居た別世界の白銀 武君に達したと

考えられるので、本当の意味で正しく研究しないといけない。

ウッカリでも、間違って爆弾に使うなんてことは言語道断な行為だと言えた。

 

閑話休題

 

兎に角、意外な事実が判明したので、今後の参考にさせてもらう事にした。

 

戦略の参考として、俺としては認識内に多数のBETAさん達が居たとして、それらをまとめて屠る方が

良く、反対に言うと少数ずつ分けて来られる方が手間と処理時間がかかる関係で厄介なのだ。

 

だから、認識できる俺を中心とした直径100km以内にできるだけBETAユニットを詰め込んで

一気に処理したい、と思った。

 

「(・・・・・・ってことは、ハイヴ・コアルームを中心として、半径1kmの球状のエリアを【耐光速】属性を

 付加して、防壁を展開すればBETAさん達はそれ以上進撃できない、よな?)」

 

ここで一つの疑問が生じた。

BETAさん達から見て、この障壁を破るには光線級BETAさんが攻撃を行えば、どうなるのか? と

言う事にだ。

しかしながら、同時に「何故ハイヴ内では光線級や重光線級BETAさんを用いて、

異物(BETA以外の何か)を排除しないのか?」と言う疑問も思いついた。

 

俺が張り巡らそうとしている防壁についても、【耐光速】属性を付属させれば対応できるとは思うが、

今まで光線級をハイヴ内で使用したという例を聞いたことがなかったので、聞いてみることにした。

 

そうして齎された答えは意外な内容だった。 理には適っていたが。

ハイヴ・コアからの回答では、「光線級が発生させている熱光線が、グレイ6・9に悪影響を及ぼすから」

と言う内容だった。

 

つまり、グレイ6はハイヴ・コアにとっては神経と同じ役割なので、ハイヴ内部で使用された場合、

最悪コアに影響を及ぼす恐れがあるので使用できない、と言う物らしい。

また、グレイ9にも影響を及ぼす事として、各ユニットへの命令伝達が光線の影響に寄りリセットされる

のと、各ユニット間で情報の共有を行っているので、単体を攻撃すると周囲に居る他のユニットにも影響が

でてしまうので攻撃できない、と言う事らしい。

 

通りで、地上に居るBETAさん同士で光線級からの攻撃時に退避する行動を取っているのは、そう言う

理由だったのか、と納得してしまった。

 

と言うことは、対策案としては光線級や重光線級を除き、【耐光速】属性の障壁を2重3重に展開し、

ハイヴ・コアルームを防御してしまえば幾ら500万体超のユニットが押し寄せてきても対応が取れ、

上手く迎撃できれば1時間以内という制限を無視して対応できる、と言う事だ。

 

ハイヴ内には光線属種のBETAさんは入れないので、押し寄せるユニットを堰止めつつ順序良く

迎撃すれば何とかなる見通しを立てた。

 

ここで先ほど突入してきた母艦級が開けた穴に目が付いた。

 

「先程は溢れ出るBETAユニットに気を取られていたから忘れていたけれど、母艦級を迎撃した記憶が・・・。」

 

俺がそう呟くやいなや、コアルームの上下にその口を開けていた母艦級BETAさんは、途端に動き出した。

俺が気がついたので、急いで撤退する積りだ。

 

急いでいるらしく、突撃してきた穴に後退しつつ、大きく開けている口を閉じようとして、牙というか

歯というかを本体から伸ばしつつあるので、俺は腰にぶら下げている自動小銃から2発の弾丸を

発射して、属性付加攻撃を加えた。

狙うは母艦級BETAの正面から尻尾に向けて光速弾で射殺した。

 

BETAの母艦級は全長が1,800mもあるので、それが動き出すとなると震度5くらいの大騒ぎだ。

俺も立っているのがやっとだったが、絶対的時間感覚を用いて属性付加と照準を付けて打ち出した弾の

補正を行ったので、問題なく弾は母艦級の中を飛んで行き尻尾まで貫通した。

 

先ほどまで動いていた母艦級BETAだったモノは、途端に停止し、その死亡を俺に知らしめた。

 

一騒動の後にコアルームの天井と床に開いた大きな穴を眺めつつ、骸となった母艦級は切り離して

コアルーム全体を属性付加による防壁を展開し、突貫してくる500万体超のBETAさん達に備えること

にした。

 

 

 

二重三重に展開した防壁のお陰で、12日の午前0時を回っても甲21号ハイヴ・コアルームには、あ号

目標である甲1号の重頭脳級BETAさんの寄越した500万体超のBETAさん達はやって来れなかった。

 

相も変わらず、甲21号ハイヴを取り巻く状況は、午前0時を過ぎたので迎撃に来たBETAさん達が

押し寄せて来ている。

 

島の地上やらモニュメントなどに集るアリのように、お祭りに来た群衆のようにひしめき合って

上陸したBETAさん達や、ハイヴ内に入れたBETAさん達はエネルギーの供給も行えているらしいが、

それらを合わせても150万体少々しか居ない状況であり、残り350万体強は、日本海の海底を歩いて

移動中らしい。 俺の認識範囲である100kmの距離感覚に引っかからない所に居るらしい。

 

そんな中、俺はコアルームの手前1kmに【耐光速】属性を付加した防壁を設定し、

これを200m毎に展開させコアルームに来れなくしておいた。

 

この防壁を展開しておいたお陰で、その手前まで怒涛のごとく押し寄せていたBETAさんの先頭部隊は

防壁に衝突して先に進めなくなった。

で、後続のBETAさん達に追突され、先頭付近に居た部隊は全滅してしまったが、それでも1,000体前後の

ユニットしか被害に合わなかったらしく、後続のBETAさん達は何とか障壁を突破しようとアレコレ対策を

行っているらしい。 ガコガコとかギコギコとか、重量のある機器がぶつかるかの様な変な音が

コアルームの遥か先から聞こえては来るけれど、BETAさん達は一匹たりともコアルームに近づけていない。

 

 

で、俺はゆっくりと休憩中・・・ではなく、回収しておいた戦術機の残骸を適当に広げ、同族修理を

開始した。 所謂、「ニコイチ」とか「サンコイチ」と呼ばれる、使えそうな部品を流用して、まともな1機を

作ろうとしている。

 

本来ならば、戦術機ハンガーなる専用の整備機器が必須なのだが、BETAさん家のハイヴ・コアに

そんな気の利いたものは用意していない。

クレーンとか欲しいところだが、そこは戦術機に備え付けられている強化外骨格・通称『89式機械化

歩兵装甲』と言う、のを用いての整備と成った。

 

ただ、この機械化歩兵装甲を動かすにあたっては、戦術機の座席であるコネクトシートが、87式フェード

バックインターフェースと成って、その外側に配置されるものなので、つまり、戦術機のコックピット

ブロックがまともに残っている事が前提なのだが、集めた戦術機の残骸には、まともに残っている

コックピットブロックがなかった。

 

「・・・・・・ええいっ、こんちくしょうッ!!

 折角、メンテナンスをヤル気に成っても、こんな腕部やの脚部やのの大型部品が移動もできないなんて、

 メンテナンスできねぇーーっ!!」

 

何かかなり予想していた通りに進んでいないことについて、小さな癇癪を起こしかけていたが、

作業が行えないのなら不貞寝でもしようかと、状態の良いコネクトシートに座りなおして、寛ぐことにした。

 

何気なくだが、動かないことは分かっているものの、操縦桿とか操作パネルなどをいぢっていると

フト思うことがあった。

 

「・・・( ・・・・・・ ? そう言えば・・・・・・、

 このコネクトシートの中には確かブラックボックスみたいな戦況記録装置が組み込まれていた

 ような)・・・。」

 

そう、横浜基地にお邪魔して戦術機の整備マニュアルを見ていた時、その様な項目が在ることを

思い出した俺は、コネクトシート周りの装置類を点検してみることにした。

すると、幸いにもブラックボックスと簡易式整備キットを多数見つけることができ、また、コックピット周りの

点検用と思われる整備マニュアルを見つけることができた。

 

一応、以前取得しておいた能力に「完全記憶力」と「最善思考力」があり、マニュアルに間違いが

在るわけではないものの、発展形となっていない分改良する余地がある為、そこをツッコミ所として

そのマニュアルに色々と追記を初めてみた。

 

そして、現状で足りなそうな部分を守護天使特典+Extraで発達した「なんでも工作」能力を用いて

書き込んだイメージの内容をカスタマイズして具現化していった。

そしてできた物とは、思考情報処理のできるPCを作った。

 

「・・・フッ。 つい出来心でやっちまったぜ・・・。

 ・・・・・・バカやっていないで、さっさと覚えている情報の入力をやってしまおう・・・・・・。」

 

このPCには、グレイ6を流用したサブCPUを組み込んでおいた。

コノのお陰で、思考情報処理が行える他、直接ハイヴ・コアの情報を記録できる仕様にした。

 

コマンドとかは用いていないが、俺が思考しハイヴ・コアがその回答を俺に寄越したイメージを、

こちらのPCの中に情報として記録するように仕組んだ。

また、記録情報に置いて、地図やハイヴ構造図などの図形データは拡張子をPDF形式、

文章や数列情報などをTXT形式として分類させHDDに格納できるようにした。

また、情報効率を上げるため、情報格納前にデータ圧縮して保存することで、それ程記憶領域が

大きくないHDDでも運用が可能な仕様とした。

 

後気づいたこととして、USBスロットを5・6個用意しておき、後からキーボード・マウス・プリンタに

接続できるようにし、情報が引き出せるようにした。

 

これにより、先ほど俺が収集したBETA情報を、この小型PCの箱に記録させる事に成功した。

 

 

戦術機の修理を行いつつ、襲撃に来たBETAさん達の動向を見てみると、彼らは何やら土木工事の

様な作業を行っているらしい。

土木工事と称したのは、ハイヴの通路である外壁を削り、壊した通路の破片を戦車級や要撃級が

食べているみたいだった。

 

「・・・?? (一体何をやっているんだ??)」

 

当初その行動の意味が分からず、作業中の手を停めて彼らの行動を観察してみた。

すると、ハイヴ・コアルームに通じる通路の外壁を取り除き、地中の土が現れ俺の展開した障壁

と地面に降り立ち対立するBETAさん達の図となった。

 

そして、何処から来たのか定かではないが、光線級BETAさんが4体ほど彼らの中から、ひょっこりと

顔を出した。

 

「 ・・・へ?! こ・光線級・・・BETAさん??」

 

俺が阿呆なように口を開けていると、光線級BETAさん4体は、一斉に熱光線を照射した。

 

勿論その先には俺が展開しておいた【耐光速】属性の障壁が展開されているのだが、障壁は光線級

BETAさんの攻撃により崩壊した。

 

「あっ?! ・・・・・・ああっ、グレイ6に干渉しないように外壁を自分たちで食べて、障害が無い様にする

 為に、あんな作業をしていたのかッ?!」

 

ちょっと意外な対応をされてしまい、俺は一瞬動揺してしまった。

 

だが、光線級が攻撃した場合を考えなかった訳では無かったので、俺は改善策を実行した。

 

「・・・よし、属性追加完了。

 イシシシッ! 次も同じ手で破れるものなら、やってみろッ!!」

 

俺は人の悪い顔をしつつ、整備中の戦術機の修理を急ぐのだった。

 

 

 

200m先にあった障壁にぶち当たったBETAさん達は、先ほどと同じく先頭部隊が後続部隊に追突されて

壊滅し、もう一度通路の排除を行いグレイ6に影響を与えないように作業を行った。

 

そして、先ほどと同じく光線級4・5体による攻撃を加え、俺の張った障壁を破ろうとした。

 

だが俺は、次の障壁に属性を追加しておいた。

 

通常の【耐光速】の他に【光線乱反射】を追加しておいたので、先ほどと同じ攻撃を行った光線級BETAさん

4・5体は、自ら放った光線が乱反射して来て、自らを焼いた。

ついでに後ろに居た何体かのBETAさんも巻き添えと成ってしまい、グレイ9は影響を受け障壁近くに

いるBETAさん達は数時間沈黙することに成った。

 

BETAさん達は自分たちの攻撃が俺の張り巡らした障壁に効かないことを悟り、通路上からの奪還を

切り替えることにしたらしい。

つまり、ハイヴ・コアルームに至るために、地中を自分たちで掘り進み、目標に達しようと奪還行動を

始めた。

今までハイヴ内に入れないBETAさん達はハイヴ外の海底などに待機していたのだが、それらが一斉に

地中侵攻を始めた。

 

しかし、甲21号ハイヴ・コアルームを中心とした半径800mの球状の障壁は彼らに破られることは無かった。

 

地中を進行して来ても、光線級や重光線級の光線は俺の障壁を破れなかった。

 

地中侵攻を行ったことで、海底に待機していたBETAさん達は佐渡ヶ島に向けて侵攻した。

相変わらず甲21号を中心として、半径50km以内に居るBETAさん達の総数が500万体未満で

ある事を確認できた俺は、ここで反撃に転じることにした。

 

「 ・・・(帰るべきコアが無くなったら、どうするとか考えているかい?)・・・。」

 

俺は先ほど甲21号ハイヴ・コアから収集した情報の中から、甲19号、20号、26号のハイヴ・コアの位置を

思い浮かべた。

 

手持ちの銃火器装備の中から、M16アサルトライフルを取り出し、徹甲弾の装填を確認した。

そして甲21号ハイヴ・コアに狙いを付け、引き金を引いた。

 

発射された弾丸は、アサルトライフルの銃口を飛び出た所で属性を付加された。

 

勿論、【対光速弾】【光速移動】【光速弾威力✕10倍】【空間距離移動】【甲19号ハイヴ・コア座標】

【空間距離移動】【甲20号ハイヴ・コア座標】【空間距離移動】【甲26号ハイヴ・コア座標】 で打ち出した。

 

多分としか言えないが、結果として3つのハイヴ・コアはその活動を停止しただろう。

さて、これで”家なき子”的なBETAさん達が増えたわけだが、今集まっている連中はこの後の行動に

変化が出るだろうか?

 

俺は溜息を吐きつつ、戦術機の修理を急ぐのだった。

 

 

「よしっ、 何とか修理の目処が立ったな・・・・・・。

 ・・・そうそう。BETAさん達の製造過程の映像を取り込むのを忘れていたなぁ・・・・・・。」

 

俺はそう言いつつ、ハイヴ・コアにアトリエで生産されたBETAユニットの製造過程映像を

提示するように思考した。 ハイヴ・コアは素直にアトリエ内で生産された各種のユニットの

製造記録映像のイメージを俺に寄越してきたので、俺はそれらの情報をデータ化し、PCの

HDDに保存した。

 

・・・先程3つのハイヴ・コアを撃破してから、2時間が経とうとしていた。

12日の朝6時頃。 徹夜をしているのだが、何故か疲れが来ない。

所謂ランナーズ・ハイなのかも知れないが、俺的にはゲームなどしていても疲れてしまうと、

どうしても寝落ちしてしまうので、別の要因かもしれなかった。

 

「(・・・・・・ひょっとして、普段食べている衛士用の携帯食料にそれらの成分が含まれているのかな?

あまり美味くないが、あれしか食べるものがないからバカのように食べているしなぁ・・・。

いつか身体に負担がかかると思うので、効率よく作業してさっさと安全地帯に引き上げよう。)」

 

実際戦術機のメンテンナンスについて、腕部や脚部の大型部品については、それ程移動させなくても

何とかすることはできた。

と言うのも、87式フェードバックインターフェースが壊れていようが、89式機械化歩兵装甲を操る事は

Extra特典で使用できたので、状態の良さ気な部分を取り外し・取り付けを繰り返すことで、比較的

早期に対応できていた。

 

そして俺は機体の構成を正しく組み込み、何とか1機分の撃震の発展形の戦術機を構築する事ができた。

 

しかしながら、完成させるには、それこそ本当に製造ラインなどが在る専門の工場が必要で、こんな何もない

所でメンテナンスしていても何もならない事は最初から分かっていた。

言ってみれば、これは本当に暇をつぶすために色々とやって見せているだけなのだ。

 

「誰に? そんなの当然決まっているでしょ?! 甲21号ハイヴ・コアを通じて、重頭脳級である甲1号の

あ号目標BETAさんにだよ。」

 

誰も聞いていないのに、俺は隣の人間に話しかけるかのように言葉を発していた。

・・・兔も角、この事に気づいたのは障壁を攻撃されてその対応力を推し量った時にだった。

 

どうして光線級BETAさんを甲21号ハイヴ内に連れてきた?

そのちょっと前に、俺が甲21号ハイヴ・コアにハイヴ内での光線級BETAが活動できない理由を

聞いたからだ。 確証のある推測だが、俺が質問した内容は、ちゃっかり甲21号ハイヴ・コアのログに

残っており、そのログを甲1号のあ号目標であるところの重頭脳級BETAさんが、見て・考えて・

回答を出した結果が、あの行動だった訳だ。

 

そうでも無ければ、誰が態々「光線級BETAをハイヴ内で使用するには、どう言う措置が必要か」を

考えたりするものか。 それを考えた奴がいたから、あの行動結果に繋がった訳だ。

 

些か逆説的ではあるものの、あの攻撃方式を重頭脳級BETAさんが直接指示したと判断したから、

俺が色々と質問した一連の行動について、その裏をあ号目標さんは読み取っている節が感じる

事ができた。

つまり、俺が何が分からず何の情報を知りたいのかを逆に推測させる事で、対応する手立てを

確立することができ、実行してきたからだ。

 

うっかりグレイ6を流用したサブチップ入りPCを作ったが、これも行く行くは破棄しなければいけないだろう。

そのことに気がついた俺は、整備マニュアルに書き込んだ改善策やらをここでは実施せず、

情報をマニュアルに書き写すだけにした。

変にPCに入力してしまうと、あ号目標さんに情報を取られてしまうからだ。

 

まぁ、対策としては、甲21号ハイヴ・コアをぶっ潰して、あ号目標さんが覗けないようにすれば良いと思うが、

それを行うと、押しかけてきているBETAさん達が此処から居なくなる。

あれ? それって、俺にとっては都合良いんじゃ・・・・・・??

 

今も俺による障壁属性の追加については、お手上げらしく、今もハイヴ・コアルームを目指して

数万と言うBETAユニットが地中を侵攻して来ている。

光線種による排除が無くなり、突撃級が誇るモース硬度と呼ばれる硬い殻で障壁を圧迫しているが、

それは耐光速仕様だから通常速度じゃ破れないよ。

 

3つのハイヴ・コアが撃破されたので、集合してくるBETAさん達の総数がブレるかと思ったが、

そんな期待は何処吹く風の様だったみたいで、相変わらず認識内では300万体を確認できた。

飽くまでも、俺を甲21号ハイヴから排除する積りらしい。

 

では、ここらで甲21号ハイヴ・コアも排除しよう。

 

流石に戦略目標であるハイヴ・コアがない状態に成ったら、ある程度はここの連中もバラけるだろう。

 

それとも、一気に甲22号ハイヴ・コアの横浜基地を目指すのかな?

 

ま、やってみれば分かるか・・・・・・。

 

 

そんな事を言っていましたが、結果は尽く裏切られてしまいました、・・・とさ。

 

いや、甲21号ハイヴとその周りのハイヴ・コアを撃破したけれど、状況に変化無しなのよね、これ。

 

でも、甲21号ハイヴ・コアを撃破したのに未だ此処に突っ込んでくるって、どう言う思考しているのか、

分からんわ・・・。 まいったなぁ・・・。 でも、もうこうなったら、片っ端から対処するしかないか。

とは言え、俺の方でも最大稼働時間は1時間以内だから、正直1時間以内にどれだけの迎撃が行えるのか

確信が持てなかった。

 

まぁ やってみるけど、さ。

 

・・・・・・今現状報告するならば、ミリ秒単位で処理を開始しています。

最初はやはり、佐渡ヶ島平地とモニュメントに集っている連中からです。まぁ、ここだけでも50万程

いらっしゃるので、処理には10分ほど掛かるでしょう。

 

で、続いては、ハイヴ内部ですよね。

 

こちらは通常通路に100万体程と地中進行している分の150万体程が居るみたいなので、4・50分くらいで

対応できるかなぁ?

まぁ、此処で多分1時間なので、60分超えないように気をつけつつ作業をしましょう。

 

で、4時間ほどのお昼寝をして、果たして奪取に来たBETAさん達がどのくらい残っているのか見て、

作業を続ける、と言うルーチンを組んだ。

ううっ、何か量が多くて、鬱で嫌だなぁ・・・。

 

 

 

甲21号ハイヴ・コアを撃破して6時間が経過した。

撃破直後に、甲21号ハイヴを奪取のため襲来してきたBETAさん達を制限時間以内で撃破して、

60分ギリギリまで作業をした。当初の見通し通りに予定数を撃破出来たので、俺は安心して昼寝に

突入した。 ・・・・・・属性付加能力の副作用的なものだから仕方がないのだが、敵中で昼寝なんて、

ゾッとする。本当に無事でよかったよ。

 

で、現在目が覚めて状況の確認を行ったら、相変わらずBETAさん達が残っていた。

その数200万体強だった。 甲21号ハイヴ奪取の為の500万体超の総数そのまんまが、残っていた。

相変わらず俺の張った障壁に対して、突破を試みているらしいが、耐光速属性の見えない壁は健在のまま

残っている。

 

一応、認識できる最大値である100kmを駆使して、ユーラシア大陸や日本本土側の状況をザックリと

見てみると、19,20,26号ハイヴを迎撃したので、それらに属するBETAユニットは、それぞれのハイヴ内に

帰還したらしい。 エネルギー補給ができないのに、どうしてハイヴに戻るんだろう?

まぁ、溢れた分がこちらや甲22号の横浜基地に殺到しなかったのは僥倖だと言える、かな?

 

じゃ、早速残りの200万体強のBETAさん達も、片しちゃいまっしょい!

今度は1時間も懸らないし、ミリ秒単位じゃなくてマイクロ秒単位を試してみよう。

 

 

・・・・・・・・・100マイクロ秒単位(約1万体)

・・・・・・・・・・・・・・・10マイクロ秒単位(約10万体)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1マイクロ秒単位(約100万体)

 

・・・の処理。 ・・・・・・・・・完了。

・・・・・・自分で言うのも呆れるが、3びょ・いや、4秒で200万体処理完了。

本当にチートって、凄いのかなんか良く分からんなぁ・・・・・・。

 

はぁ、疲れた・・・。 丁度12時回ったところか・・・。

 

お昼にするか・・・。携帯食料だけれど。

しっかし、ハイヴ・コアを撃破したのに、ハイヴ内の壁って自然発光したままだな。

明かりが失われなくて助かるけれど、あ号目標さんとかに俺の情報とか漏れていないだろうな?

 

ま、そこは兔も角、さっさと戦術機の補修をして飛べるようにしておかないと・・・・・・な。

 

試作品になるだろうけど、白銀君のXM3と掛けあわせれば、多分戦力の増強になるだろうし、

戦術機が足りなくなるかな?

 

それと、グレイ9を参考にしたラジエーターとかバッテリーとか作れたら撃震ももっとスリム化できるだろうし、

何よりあのエンジンを組み込めたら、燃料とか要らないだろうから、空とか宇宙とかに対応して欲しいなぁ・・・。

 

ま、夢は大きく、現実は厳しい、と。

 

15日までに終わらなかったら、さっさとRTBしてしまおう。

夕呼さんも待っている、多分。 でも、きっと怒っているだろうなぁ・・・・・・。

さんざんコケにしたから、主導権握っていないと拗ねるからなぁ、あの人。

天才だけれど、そう言う部分が子供なんだよな。

 

恋愛対象として年上が良いとか言っているけれど、自分が甘えたいだけなんじゃないのかな?

まぁ、思っていても言わぬが花かな? こりゃ。

余計なツッコミとかしないで、言葉少なめに対応した方が良さそうだ。 うん。

 

じゃ、戦術機の仕上げをして、さっさと横浜に帰ろうかね・・・・・・。

 

 

 

 

 

リザルト報告:

 

 繰越経験値ポイント & SPポイント

  経験値ポイント : 0ポイント(繰越分無し)

  SPポイント : 4,350sp

 

 

 経験値取得

 

  内訳

   11月11日甲21号ハイヴ到着直後迎撃・・・・・・約10,000体のBETA郡

   11月11日甲21号ハイヴ内部迎撃・・・・・・・・・・約100,000体超のBETA郡

   11月12日甲21号ハイヴ内 迎撃・・・・・・・・・・約5,000,000体のBETA郡

       小計 5,110,000体

 

    大・中級型BETA(要塞級・要撃級・突撃級)約4,000,000体

        累計:4,000,000,000 ポイント

    小級型BETA(戦車級・闘士級・兵士級・光線級)約1,110,000体

        累計:約1,110,000,000ポイント

 

 小計:5,110,000,000ポイント(5,110,000SP 相当)

 

   自己能力レベル上げ

絶対距離感覚 Lev4→6 200sp

集中力 Lev1→5 400sp

平行処理能力 Lev1→5 400sp

 

(小計:1,000SP)

 

 

    拾得物

グレイ6/9/11 各0.5kg

 

 

 

   総合計 5,115,350SP

 

 




以上、04話でした。 何か04話って、俺的には鬼門だな。
内容グダグダだし、調子悪いし・・・。

今度の土曜日が試験日なんだけれど、せめて筆記試験だけでも受かるために今から勉強するぞっ!!(手遅れ感が半端無いけど)

『諦めたらそこで終わりだ』って、何処かに書いたかもだが、『もう終わっているのに、悪あがきするぞ!』って言っている様なものだ。 無様だねぇ〜〜(涙)。

ま、自虐ネタはここまでとして、次回更新は心身共にダメージを負っているので、
いつものようにドン亀更新です。できれば2月中にもう一回投稿できたら良いなぁ・・・(希望的願望)。

そんな訳で、次回に続く。
では。
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