ウルトラマンエターナル 〜神聖時間軸の守護神〜 作:マーベルウルトラ
マレキス軍勢の暴走に対し、優斗とソーがどうしていくのかを少し短いですがどうぞお楽しみください !
「これで最後だ行くぞ、優斗!」
「うん、決着をつけにいこう、ソー!」
お互いをで呼び合い、ロンドンの大空を包むロキの四色結界の真下で並び立った、まさにその時激しく動き出した 。
その二人の神々しいまでの威圧感を前に、勝てないという本能的な恐怖とトラウマに脳を圧殺されたカース・マレキスと数千の化物軍勢が、恐怖を力ずくで掻き消すように『ギチギチギチ……ッ!!』とおぞましい絶望の咆哮を上げた !
理性を完全に喪失したおぞましい自動殺戮兵器の津波となって、彼らは地球のロンドンの大地を爆砕しながら一斉に突撃を開始したのだ。
正面から牙を剥いて迫り来る数千のカースたちの圧倒的な数に対し、優斗の胸の奥で、「この地球に生きる、自分がずっと前から愛してきた人々の愛おしい日常を、マレキスたちに傷つけさせはしない」という、どこまでも優しく、人のために戦う優斗が能力を解放しだした
。
優斗が長靴の足元で静かにロンドンの大地を力強く蹴って跳躍し、サークルアームズを平に一閃 !
放たれた無限のぬくもりを宿した白金色の創生グリッター粒子とフル・ムーンエタニティの優しき大濁流が、空間をきしませながら、突進してくる数千のカースたちの破壊の質量と狂気そのものを真っ正面から優しく包み込み、すべてを完全にその場へと動きを停滞させた 。
──だが、奇跡は、まさにその瞬間に巻き起こった。
優斗の創生光によって空間の動きをがっちりとホールドされ、その真横へと神々しくソーが並び立つのを正面から浴びた、カース・マレキス 。
変貌のストーンによって理性が完全に焼き尽くされ、狂った化物へと成り果てていたはずの彼の血走った隻眼が、ピキィィン……と本能的な絶望の恐怖で激しく凍りつく。
ノイズまみれの脳裏の奥底で、かつて5000年前のあの最悪の戦場で、等身大のまま白銀の創生光を放って戦場を駆ける真中優斗と、その横で凄まじい主神の力を迸らせて完璧な阿吽の呼吸で並走していた、ソーの祖父である先代の王『ボー・ブーソン』の共闘の景色が今の姿に完璧にオーバーラップした!
『オ……オォォ……っ!? ギチッ……ボ、ボー……ウルトラ、マン……っ!?』と、喉を恐怖でギチギチと軋ませてガタガタと絶望に震え出す 。
時空を超えて目の前に現臨した「光の巨神と神のバディ」への絶対的な敗北のトラウマが理性の残響を強制的に呼び覚まし、カース・マレキスは喉を恐怖でギチギチと軋ませてガタガタと絶望に震え出した 。
そのマレキスの絶望のフリーズを置き去りにし、優斗の生み出してくれた完璧な一瞬の隙へ、不滅の親友としての絶対の信頼を宿したソーの咆哮が炸裂した !
裏からロキの四色結界の愛を全身に浴びてセーブの枷を力ずくでブチ破ったことにより、ソーの戦士としての基礎能力そのものが爆発的に跳ね上がり、その全身から溢れ出る圧倒的な王の覇気が戦場を支配し!
「うおおおぉぉぉっ!!!」
ソーが叫んだ瞬間、右手の戦鎚ムジョルニア、そして制限を完全突破した左手の拳の両腕から迸ったのは、今までの荒々しい稲妻を遥かに超越した、極限まで鋭く、澄み切った、神聖な青白い烈光の雷であった !
空間そのものを激しく歪ませるその凄まじい青白い雷の嵐が、カースたちの頭上から豪雨の如く空間爆発を起こして降り注ぎ、化物たちの即座超修復能力の隙を1ミリも与える間もなく、数千の巨体を次々と大地へと力ずくでバキバキと食い止めて完全無力化していった 。
白金色が眩しく輝く戦神の出力を等身大のまま全開放した優斗が引き留め、左右の両腕から空間を歪ませる程の鋭く青白い雷を出すソーの二人が、マレキスの脳裏に5000年前の神話を完全にフラッシュバックさせたまま圧倒していたまさにその最高潮の瞬間であった 。
──だが、理性を失い、大地を爆砕しながら咆哮を上げていた数千のカース化物軍勢、そしてその中心に立つ最悪の生体兵器【カース・マレキス】の持つ『暴走能力』は、あまりにもおぞましく規格外であった 。
自分と部下たちの命の器のすべてを燃料として溶かしたカース・マレキスの即座超修復能力は凄まじく、神の青白い生雷に肉体をバキバキと食い止められながらも、傷口から溢れ出た暗黒物質の溶岩がジュウジュウと音を立てた刹那、雷撃そのものを無効化し超回復させていったのだ !
理性を喪失したおぞましい自動殺戮兵器として、カース・マレキスたちは雷を肉体ごと強引に噛み砕き、再び牙を剥いて突撃を再開しようと動き出したのである 。
その異常なまでの超回復の不気味な姿を正面から見すえ、泥のついた農作業服の上から漆黒の戦闘ジャケットを纏った優斗の瞳の奥に、闘志が宿り。
「……やっぱり、自分の命すらもをすべて溶かしている分、回復の速度が異常だね。──よし、それなら僕も、本気でいくよ」
優斗はこの地球に生きる、自分がずっと前から愛してきた人々の愛おしい日常を、これ以上の暴走で絶対に傷つけさせはしないという、どこまでも優しい意志を胸に、隣に立つ友を真っ直ぐに見つめた 。
そして、等身大の優しい笑顔のまま、とんでもない提案を投げかけたのだ 。
「ソー。これから僕は、あの真の姿──【ウルトラマンエターナル(マルチタイプ)】に変身して巨大化する。……その前に、僕に向かって、君のその『神の雷』を、真っ正面から全力で打ってくれるかい?」
その優斗の無茶すぎる言葉に、左右の両腕から凄まじい雷を迸らせていた雷神ソーは激しく双眸を見張り、絶叫した !
「な、何だとお前……っ!? そんな事は出来ん!! いくらお前が光の巨神のウルトラマンだとしても、大切な『友』に俺のこの雷を叩きつけるような真真似、絶対に出来んぞ……っ!!」
友を傷つけたくないと激しく拒絶し、悲痛に顔を歪めるソーに対し、優斗はサークルアームズをがっしりと構え直し、どこまでも頼もしいぬくもりの笑顔で答えた 。
「大丈夫だよ、ソー。僕に策があるんだ。君の鋭く澄み切った青白い雷のエネルギーを、僕のサークルアームズと回路のすべてで受け止めて、マルチタイプへ大変身するための最大全開の創生エネルギーへと変換する。……僕を信じて、全力で撃って!」
優斗のその「友への信頼の眼差し」を前に、ソーの胸の奥から熱い覚悟溢れ出した 。ソーはムジョルニアの柄をギチギチと軋ませ、優斗を護るため、そして地球を護るために不退転の覚悟を決めて咆哮した !
「……分かった、優斗! お前がそこまで言うならやってやる!! だが、手加減は出来んぞ!! 魂を込めて、お前という友へ、俺のすべてを叩きつけてやる!!」
ソーが左右の両腕から空間をメリメリと激しく歪ませる極限の鋭く青白い生雷を大爆発させ、優斗の真っ正面へと最大出力で解き放った!
「うおおおぉぉぉっ!!!」
凄まじい神の雷撃の嵐が正面から優斗の身体を激しく包み込んだその刹那、ロキの四色結界の裏からそれを見守っていたロキ、シフ、ウォーリアーズ・スリー、そしてスマホのカメラを掲げて空を見上げる一般のロンドン市民たち全員が、顎が外れるほどの驚愕がロンドンの街中に広がった!
「──って、おい何をしているんだあの脳筋は!? なぜウルトラマンを攻撃しているんだ!?」
「いや違うぞ、見ろ! 光の巨神が、雷を全て自分の光へとで融かし、チャージしている……っ!!」
「ウルトラマンーーーっ!! 負けるなーーーっ!!」
ソーの放った極限の雷を完璧に創生烈光へとチャージし終えた優斗の頭上に、ピキィィン……と澄み切った『創生回路』が何重にも重なる!
まばゆい光の霧のなかから、赤と紫、そして白銀の刺繍が美しく輝くあの神秘の巨神──【ウルトラマンエターナル(マルチタイプ)】の真の姿が、ロンドンの曇り空全体を包み込むように雄大に大変身を遂げていく !
そして、その神聖なる巨大化大変身の光の胎動のなかから、優斗は地上でムジョルニアを構える友を見つめ、テレパシーの和音を以て、ソーへ次なる作戦を投げかけた 。
『ソー。僕がこのまま巨大化したら──君も、今出せる最高の力をあのマレキスに打ってくれるかい?』
優斗のそのどこまでも頼もしく、自分を信頼してくれている気持ちを正面から受け止めたソーは、不敵に、けれどこれ以上ないほど誇らしげな最高の笑顔を浮かべてロンドンの大空へ咆哮した !
「── 分かった!! お前が何をするのかは知らんが、頼むぞ、優斗!! 俺の今出せる最高の一撃、お前と共にマレキスへ叩き込んでやる!!」
優斗が何をするかは分からない、けれど「優斗がそう言うなら、それが絶対の大正解だ」と魂の底から完璧に信じ切っているソーの、友としての快諾 !
ウルトラマンエターナル(マルチタイプ)から巨大化大変身を遂げていく優斗の光と、ソーの肉体の過負荷すらも家族の愛で内包して放たれる神の青白い最大出力の雷 。
地球の次元の裂け目ごと吹き飛ばしかねない二人の光と雷の神の最大出力を優しく抑え込むように、ロキの四色マーブル結界がさらに眩しい色彩の輝きを強めてロンドンの大空全体を包み込み、数千のカース化物軍勢&カース・マレキスを一網打尽にする、最終決着へ向け進んでいった── 。
第23話をお読みいただき、本当にありがとうございました!
カース・マレキスの絶望のトラウマから、ソーの「友に攻撃はできん!」という葛藤、そして巨神への大変身を描かせていただきました 。
二人の光と雷の最大出力を抑えるように色を強めるロキの四色結界 。
ここから始まる最終決戦の行く末を、色々と想像しながらお待ちいただければ幸いです!