ウルトラマンエターナル 〜神聖時間軸の守護神〜   作:マーベルウルトラ

24 / 29
第24話を開いていただき、ありがとうございます!
巨大化大変身を遂げたウルトラマンエターナルと、リミッターを完全に破って半覚醒したソー

光と雷の神撃が紡ぎ出す、フェーズ2・ロンドン最終決戦の大決着をどうぞ最後までお楽しみください !



第24話変わっていくもの

ウルトラマン形態となった優斗と、神の雷のリミッターを完全ブチ破ったソーの二人が放つ、世界そのものをきしませるほどの規格外の力。

 

九つの世界が直列する地球の次元の裂け目──ロンドン・グリニッジの空間そのものが物理的に吹き飛びかねないそのすさまじいエネルギーの漏洩を前に、上空を覆うロキの美しい四色マーブル結界がメリメリと不穏な悲鳴を上げてきしみ始めていた 。

 

──だが、二人の放つ力を察知した、遠く離れたアスガルドの医療室から、全回復した王妃フリッガ、グングニルを構えた主神オーディン、そして分体の姿のまま戦場を見守っていたヘラの3人が一斉に動き出したのだ !

 

さらにそれと完全に同時に、地球のチベット──カマー・タージの奥底からは、至高の魔術師エンシェント・ワンまでもが静かに瞳を開いた 。

 

アスガルド王家が紡ぐ気高き神聖ルーン魔術の色彩波長と、地球を守護するエンシェント・ワンの放つ黄金の魔術幾何学回路が、ロキの張った四色結界を中継ゲートにして連動、共鳴を起こしたのだ !

 

ロキの防衛結界の上へ多次元最高峰の結界が瞬時に上書き補強され、神々の放つ衝撃波から、地球とロンドンに生きる人々に影響もなく完璧に絶対防衛されたのである 。

 

「ソー。僕がこのまま巨大化したら──ソーも、今出せる最高の力をあのマレキスに打ってくれるかい?」

 

優斗がサークルアームズを天へと掲げ、先程ソーの放った「極限まで鋭く澄み切った神聖な青白い雷」の最大出力を真っ正面から すべてで受け止め、チャージした力を使おうとすると──!

 

優斗の持つあらゆる存在を繋ぎ止めて調和するスフィアの力、そしてお互いを呼び合い魂を重ねた「友」の熱い絆が完璧にシンクロし、まばゆい白金色の創生グリッター粒子と青白い稲妻の霧のなかから、赤と紫のマルチタイプから流れるような残像を伴って、優斗の想定していない変化が起こった、その全身へ赤黒い身体にソーの雷の稲妻が美しく走る新形態──【ウルトラマンエターナル・ワイルドハンタートールモード】へと圧倒的な巨大化大変身を遂げたのだ 。

 

その白銀の刺繍と稲妻のマークが施された気高き狩人の鎧を纏った巨神の姿を見上げた瞬間、地上でムジョルニアを構えるソーは、自分と同じ気高き神の雷の力を全身に纏って並び立つ友の姿に、戦士としての、そして本当の友としての言葉にならない喜びと誇らしさを叫んだ!

 

「!! 見ろ、あれが俺の最高の友だ!! 俺の雷の力をそこまで完璧に我が物としてみせるか、優斗ぉぉぉっ!!」

 

ソーはかつてないほどの喜びを爆発させ、今だけは使える左手の雷の制限を完全に忘れて、さらに神としての基礎能力と神威そのものの格を何倍、何十倍もの領域へともぎ上げた !

 

「何をするかは知らんが頼むぞ、優斗!! 俺の今出せる最高の一撃、お前と共にマレキスへ叩き込んでやるわぁぁぁっ!!」

 

ソーが左右の両腕から空間そのものを爆砕するほどの鋭く澄み切った青白い神の雷の最大出力を解き放ち、カース・マレキスたちの超修復させずに一網打尽にすると。

 

ウルトラマンエターナル・ワイルドハンタートールモードとなった優斗が、サークルアームズを最大全開の光の弓へと構え直し、ウルトラゼロから学んだの強力な【ウルトラ念力】を発動した !

 

不可視の念力で数千のカース化物たちの空間そのものをがっちりと完全停止させて足止めし、そこへセブンの光刃『エタニティスラッガー』と、ゼットより間接的に学んだウルトラマンAの光線カッター『エターナルバーチカルギロチン』を融合させた光刃の超乱舞を叩き込み最後にウルトラ念力を使い爆発させた !

 

マレキスたちの肉体を空間ごと再生出来ないようにミリ単位の精度でバラバラの細切れに切り刻んだ、彼らの体内で暴走していたカースごと、白金色の創生グリッター粒子の大爆発を起こして一網打尽に融かし消し去っていく光がロンドンの大空に炸裂した !

 

だが、そのあまりにも容赦のない、美しくも苛烈すぎる究極の大技の見た結界の仲間たちは、それぞれの反応をしていた!

 

必死に美しい四色結界の出力を維持していたロキは、優斗の手によって数千の怪物が無慈悲に細切れにされていく光景を真っ正面から見た瞬間、スマートなプライドを綺麗に置き去りにして、端正な顔をこれ以上ないほど引きつらせてガチ引きしていた !

 

「……っ!? な、何なんだあのウルトラマンは……!? 普段はあれほど穏やかだというのに、戦うとなると容赦なく空間ごとバラバラの細切れにするのか!? 狂っている、あの脳筋の兄上とはまた違うベクトルで恐ろしすぎる……っ!ニューヨークでやられていたら考えたくもない!」

 

しかし、その真横で最大出力を放っていたソーは、引き気味の弟とは真逆のテンション限界突破の大興奮を見せていた!

 

「がはははっ!!! 凄いぞ、優斗ーーーっ!!! 何だその空間ごと切り刻む凄まじいキレ味の技は!? 俺の雷の力と合わさって、これ以上ないほど細切れになっているではないか! 素晴らしい、流石は俺の友だ!!」

さらに、結界でダーク・エルフの残党を大斧で叩き伏せていたウォーリアーズ・スリーと女戦士シフも、優斗の細切れ創生大爆発を見て、大真面目に脳筋の咆哮を響かせて大騒ぎしていた!

 

「おい見ろファンドラル! ウルトラマンの奴、怪物をまとめて肉のミンチにしちまいやがったぞ!!」

 

「ああ、あれならどんな即座超修復の化物だろうと再生する肉体すら残らん! なんという豪快で男らしい戦い方だ、気に入ったぞ!!」

 

シフまでもが「ふん。ウルトラマン私以上の暴虐の力を見せるではないか。戦士としてこれ以上ないほど見事だ!」と腕を組んで大真面目に感心し、ロキだけが「君たち戦士の脳みそは一体どうなっているんだ……っ!?」と頭を抱えて困惑し続けるのだった 。

 

白金色の光の濁流が細切れにされたカースたちの肉体をふんわりと包み込んだその刹那、自らの命の器を燃料としてドロドロの溶岩のように融け崩れていた彼らの崩壊宿命が、シュンと清らかな音を立てながら完全に無効化されていったのだ !

 

カースがおぞましい黒煙となって綺麗に蒸発し、数千の化物たちの姿が、マレキスにストーンを入れられる前の【気高きダーク・エルフの姿】へと、修復・再生されていく。

 

血走っていた隻眼から暗黒の過負荷が消え、静かに元の理性と記憶が戻った、ダーク・エルフの長マレキス 。

 

数千年の怨念や戦いの過酷な苦しみから完全に解放されたマレキスは、美しい四色の結界に護られたロンドンの天を見上げ、優斗の放つ『人のために戦うぬくもり』に包まれながら、歪んだ魂を底底から融かされつつ、ぽつりと零した 。

 

「……フ、…ウルトラマン。牙を剥く敵を救うとは、どこまでも訳の分からん奴だ……。だが、あぁ……この温かみは、5000年前に出会った、お前の力そのものだな……。我らは、あまりにも長い間、暗黒の闇に囚われすぎていたのだな……」

 

宿敵マレキスの数千年の怨念が完全に融かし去られた瞬間であった 。

 

解き放たれた温光のなかで、マレキスは優斗の横に並び立ち、左右の両腕に空間を歪ませる程の鋭く青白い雷を滾らせて自分を圧倒した雷神ソーへと視線を移した 。

 

かつて5000年前に自らを封印へと追いやった真の宿敵ボー・ブーソン 。

 

その絶対的な面影と、祖父のそれすらをも凌駕する力のリミッターを完全ブチ破ったソーの真の半覚醒の風格に、本物の王としての最高の敬意を滾らせて告げたのだ 。

 

「──ボーの孫よ。……見事だ。貴様は、いずれあのボーをも超える偉大なる主神となるだろう」

 

かつてダーク・エルフを打倒した先代の王『ボー』の名を以て、ボーの宿敵の口から最大の太鼓判が押された瞬間、前線でムジョルニアを構えるソーも、一人の男として、王子としてその胸へ誇らしげに受け止めた 。

 

地球の愛おしい人々を傷つけることなく、敵の命の器すらも救い上げたウルトラマンエターナル 。

 

マレキスと数千のダーク・エルフの残党兵たちは、一切の未練や呪詛を消し去るように、温かい白金色の光の粒子のなかで、まるで静かに心地よい眠りにつくように、安らかに光の彼方へと消滅を遂げていくのだった 。

 

光の残響のなかから、人間体の姿へと戻ってグリニッジの廃ビルの床へと着地を果たす真中優斗 。

 

多次元魔術回路の連動を完璧に終え、ロンドンの街をふんわりと護りきった美しい四色マーブルの結界をパッと解除したロキが,長い指先で気恥ずかしそうに髪を払いながら優斗の元へ歩み寄る 。

 

「──フン! 見たかねウルトラマン。本当に私の精密な結界が無ければ、君たちの愛する星とやらは君たち二人の衝撃波で塵に還されていたよ」

 

卑屈そうに言いながらも嬉しそうに誇らしげな笑顔を浮かべるロキ 。

 

そこへ、最前線でのダーク・エルフ残党の包囲網を死守し終えたヴォルスタッグやファンドラルたちウォーリアーズ・スリー、そして女戦士シフが、かつてないほど鋭く青白い雷を放ってリミッターを完全に破ったソーの元へ一斉に歩み寄った 。

 

彼らは戦士としての最大級の驚愕と最高の笑顔を以て、かつてないほど頼もしくなった雷神の肩をがっしりと叩いた 。

 

「...がははは! 凄まじい雷だったぞソー! 本当に強くなったな……っ! オーディン様の戦いをを目の前で見ているかのようだった!」

 

「あぁ、ありがとう、みんな!」

 

ソーが大爆発の笑顔で応えると、今度はファンドラルやシフたちが、髪を払っているロキの元へと向き直り、ニカッと笑って不器用な戦士としての最大級の親愛を込めて発破をかけた 。

 

「ロキ様。貴方のあの精密な結界がなければ、俺たちも満足に大斧を振り回せなかった。……どうだ? アスガルドへ帰ったら、今度は俺たち戦士の訓練にも直々に付き合ってくれないか? 君の魔術と俺たちの武芸が合わされば、アスガルドは全宇宙でも戦える国になる!」

 

大好きな両親に認められ、ソーと優斗に信頼され、そしてついにアスガルドの誇り高き戦士たち全員からも「これからは一緒に訓練しよう」と本物の戦友(仲間)として手を差し伸べられたロキ 。

 

あまりの幸福に深く深く気恥ずかしくなり、瞳をわずかに潤ませながらも。

 

「……野蛮な君たちと私が、何故同じ泥にまみれて訓練などしなければならないんだい? 私は精密な魔術の神だぞ!? ──まあ、君たちがどうしても私の美しい結界のなかで大斧の振り方を手解きしてほしいと、涙を流して三日三晩ひれ伏して乞うというのなら……一度くらいは付き合ってあげてもいいが……っ!」

 

そのロキの快諾に、ソーが「がはははっ! さすがは俺の最高の自慢の弟だ!!」と大爆発の笑顔を見せ、優斗の細い肩とロキの肩を左右の両腕でガッシーーーン!!と力ずくで壊さんばかりに強く強く抱き寄せた 。

 

ロキが「痛いっ!? 離せ脳筋!! 私はこんなに気高き魔術の神として地球の民を護ったというのに、何故こんな野蛮な目に……っ!?」

 

と大困惑して目を白黒させ、ウォーリアーズたちが「がははは! それにしてもウルトラマン、本当に終わらせちまうとは、とんでもない奴だ!」

 

そんなじゃれ合いのなか、ソーはふと、自分たちを心配そうに物陰から見つめていたダーシーやセルヴィグ教授たち、ジェーンの同僚たちの姿に気づき、ムジョルニアを腰へと構え直して真っ直ぐに歩み寄った 。

 

ソーは一人の男としての優しく誠実な最高の笑顔を浮かべ、地球の科学者たちへと真っすぐに頭を垂れた 。

 

「ジェーンの同僚たちよ、心配をかけてすまなかった。安心しろ、マレキスの脅威は我が友、優斗の手によって完璧に融かし消し去られた 。

 

ジェーンの身の安全もアスガルドの医療室で母上たちによって確保されている 。

 

ただ、エーテルに生命力を吸われて彼女の身体は弱ってしまっている、今は無理に動かさず、戦いが終わった後に彼女を完璧に癒やしてくれる優斗の友の元へ連れて行く約束をした 。

 

だから……『ジェーンは少しの間、あちらの世界でゆっくりと体を休める』と、そう思って待っていてほしい。必ず、健康な姿で君たちの元へ送り届けると俺が約束しよう」

 

ニューヨークの中継での荒々しい戦神の姿を知る同僚たちは、あの雷神ソーが、自分たち一般の地球人に対してどこまでも誠実かつ丁寧に状況を報告してくれた現実に大真面目に目を丸くして大困惑しながらも、

 

「じ、じゃあジェーンは本当の長期休暇に入ったってことね……! よ、よかったぁぁ……っ!」と安堵の笑顔を浮かべた 。

 

それらを優しく見守っていた優斗へ、ソーは最高の笑顔を向けた 。

 

そして、ムジョルニアを天へと高く掲げ、雲が晴れ渡り始めたロンドンの大空を見上げて、お腹の底から自慢の爆音の声を大爆発させて叫んだ !

 

「──ヘイムダルーーーッ!!! すべての戦いは終わったぞ!! 俺たちを、我が故郷アスガルドへと連れて行ってくれーーーっ!!!」

 

ソーの頼もしすぎる、すべてをやり遂げた漢の咆哮がロンドンの街全体へと轟き渡る !

 

その叫びに応えるように、天の彼方からまばゆい極彩色の虹の光──ビフレストの架け橋が、グリニッジの大地へと降臨を果たした 。

 

優斗を中心に、新しい誓いを交わし合ったソー、ロ、シフ、そしてウォーリアーズ・スリーの最強の精鋭メンバーたち 。

 

彼らの全身をビフレストの清らかな光が優しく包み込んでいく 。

 

光の残響がシュッと天へと吸い込まれ、ロンドンの地に美しいルーンの刻印の残響を遺して跳んで行った。その時ロキがセルヴィグにすまなかったな人間と言ったのをセルヴィグはしっかりと聞いていた。




第24話をお読みいただき、本当にありがとうございました!
敵すらも本来の穏やかな姿へと救い上げる優斗のぬくもり [2012年]、マレキスが遺した最期の言葉 、本当の「戦友」として結ばれたハッピーエンドを描かせていただきました 。
旅立つその最期の瞬間、ロキがセルヴィグ教授へ遺した一言 。
あの言葉の残響が、これからの未来にどのようになるのかを、どうぞ色々と想像しながらお待ちいただければ幸いです !
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。