ウルトラマンエターナル 〜神聖時間軸の守護神〜   作:マーベルウルトラ

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第31話を開いていただき、ありがとうございます!
ついに新オリジナル章『ガーディアンズ:コスミック・ネクサス』がここから幕を開けます!
アスガルドを旅立ち、星々の海へと飛び出した優斗たちのたどり着いた約束の星の始まりをどうぞお楽しみください !


ガーディアンズ:コスミック・ネクサス
第31話コスミック・ネクサス


主神オーディンから次代の王としての至高の宿題を授かった雷神ソーが、一人の大人の男としての真の覚悟を告げ、アスガルドの誇り高き玉座の留守を最愛の弟ロキへと本物の信頼を以て「次期王の代理」として託した、あの出発の朝のことである。

 

優斗、ソー、ジェーン、そして最前線での死線を共に潜り抜けたウォーリアーズ・スリー達アスガルドの精鋭たちを乗せた宇宙船は、アスガルドの大気圏をパシィィィン!と鋭くブチ抜いて大発進を果たし、広大な星々の海へと飛び出していた 。

 

船内では、出発直前のあの張り詰めた空気から一転して、いつもの賑やかな笑い声がが響いていた 。

 

白銀の近未来的な多目的訓練ホールのなかでは、ソーやヴォルスタッグたちが、凄まじい大音響を響かせて訓練を行っていたのだ。

 

「ロキに国を任せてきたのだ、俺も遊んではいられんからな! ほら行くぞ、ヴォルスタッグ!」

 

ヴォルスタッグが巨大な大斧を豪快にブン回し、ソーがムジョルニアと己の肉体から鋭く澄み切った青白い雷をバリバリと迸らせてそれを真っ正面から受け止める !

 

普通なら一瞬で船体が木っ端微塵になるはずの衝撃だが、そこはさすが優斗のためにあの友の星が総力を挙げて作った高性能船であった。

 

大斧が激突し、雷撃が白銀の隔壁に激しく炸裂したその刹那、パシィィィン!と強固なシールドが美しい幾何学的な結晶エフェクトを幾重にも散らせてエネルギーを弾き返し、1ミリの傷もつかないのだった。

 

「がははは! 見ろお前たち、優斗の船はなんと頑丈なのだ! これなら俺の雷も、お前の自慢の大斧も、何一つ手加減せずに全力で叩き込めるぞ!!」

 

ソーが笑顔を浮かべ、戦士たちと手加減一切なしの洗練されたしごき合いをこれでもかと沸騰させていた 。

 

その爽快な訓練が終わり、ソーは汗を拭うと、隣に並び立つ愛しいジェーンの手を優しく引いて、広大な宇宙船の中に完備された様々な部屋を楽しく巡る「船内デート」へと繰り出した 。

 

船内には、高度な医療回路が備わった美しい医務室や、星々の海をパノラマで見渡しながら遊ぶところ(ラウンジ)など、至れり尽くせりの機能が至るところに備えられていた。

 

最新の宇宙幾何学データがまばゆい青いホログラムで次々と流れる研究室(ラボ)へと入った。

 

そのラボを興味深く見渡した地球の科学者であるジェーンは、その見たこともない未知のオーバーテクノロジーの数々にキラキラと目を輝かせ、特に宇宙の何者かが設計したとおぼしき、凄まじい破壊力を秘めた特殊な銃のホログラム設計図に目を留めて大興奮の面持ちで優斗へと向き直って問いかけた 。

 

「真中さん、このラボ、少し調べさせてもらってもいいかしら……っ!?」

 

船の案内をするため二人に付き合っていた優斗が、頭を後ろに少し掻きながら、どこまでも優しいいつもの等身大の笑顔で苦笑交じりに答えた 。

 

「あはは、うん、良いよ、ジェーンさん! ……でも、むやみに触らないでね。このラボ、僕のものじゃないし、友人たちが色々教えてくれるんだけど……僕は難しいことはあんまり分かんないんだ。……あ、それと危険なものもあるから気をつけてね」

 

ジェーンは「ふふ、ありがとう。無理はしないわ」とクスッと笑い声を漏らし、 

 

ソーも「良かったなジェーン!」と目を細める、これ以上ないほど温かいぬくもりに満ちた時間が流れていった 。

 

その掛け合いののち、優斗が作った出来立ての美味しい特製スープやご飯を、探索の終わったソーや訓練をしていたウォーリアーズたち全員でワイワイと囲んでいた。

 

みんなで大満足でご飯を食べ終え。

 

宇宙船の自動ナビゲーションがピピピピッ……と鳴り響き、優斗が「あ、みんな、窓の外を見てごらん!」と声をかけた 。

 

ソーやジェーン、戦士たちが一斉に窓の外を見つめた

 

──どこまでも美しく広大な宇宙の暗闇のなかに、極彩色の美しい光の輪を纏った、友の星が、息を呑むような大スケールで眼前に大接近して現れたのだ 。

 

特製の巨大宇宙船は、星の精鋭たちが管理する幾何学的に美しい宇宙船停留所(ポート)へと静かに滑り込むように着地し、シューゥゥンとハッチが開かれて一同がタラップを降りた 。

 

そこに広がっていたのは、地球やアスガルドという閉ざされた世界では絶対に見ることのなかった、あまりにも多様な宇宙の真の姿であった !

 

見た目は地球人とほぼ変わらない美しい肌色をした人々『ザンダリアン』が整然と行き交うその真横で、肌が真っ青な種族、全身が人工的な金属質の種族、見たこともない奇妙な宇宙の異星人種族たちが、街の至るところに溢れかえってガヤガヤしていたのだ 。

 

「おお……! これが世界か……! 父上が仰っていた通り、世界は本当に広大だな……!

 

一人の大人の男として、世界を見て学ぶ宇宙の旅の果てしない広大さに、ソーは魂を激しく震わせ、ジェーンも科学者としての知的好奇心を大爆発させて目を輝かせていた 。

 

その一同の前に、待ち構えていたノヴァ軍ザンダー星兵士たちが、優斗の姿を認めた瞬間に一斉にバシィィィンッ!と居住まいを正して完璧な最高敬礼を捧げ、敬意に満ちた声で大広場に響き渡るように語りかけた 。

 

「──そちらの方達が、ノヴァ様やライラ殿の仰られていた『アスガルドの賓客』の方達ですね。……真中優斗様、お帰りなさいませ!」

 

優斗がいつもの優しいスマイルで「うん、そうだよ! ただいま!」と元気に手を振ると、兵士たちは恐縮しきった様子で、これ以上ないほどリスペクトが宿った言葉を重ねた。

 

「では、私達が目的地まで共に行き、ご案内いたしましょう。……まあ、この星で『光の巨神』である貴方に、歯向かう者など天地がひっくり返ってもいないと思いますが、念の為に。……万が一にも貴方様に何かあれば、ノヴァ様からどれほど激しく怒られてしまうか分かりませんので!」

 

ザンダー星の最高統治者ノヴァ・プライムから一兵卒にいたるまで、優斗に対して「万が一何かあればいけない」というほど、全宇宙の救世主として大切に遇されている事実 !

 

これには、隣にいた雷神ソーも度肝を抜かれ、「がははは! 優斗、お前ミッドガルドだけでなくこの宇宙の彼方でも、人々を救っていたのか!?」と停留所に響き渡るような大声を響かせ、ウォーリアーズたちも「流石は俺たちの自慢の友だな!」と本当に誇らしげに胸を張るのだった 。

 

宇宙の驚愕に包まれるなか、一同は兵士たちに先導され、白銀の幾何学的な美しさを湛えたノヴァ最高医療施設へと到着した 。

 

自動扉がシュウゥゥンと開いたその先に待っていたのは、あの滅びゆく星からロケットたちと共に優斗によって救い上げられ、今はザンダーの高度な医療技術を学びながら優斗の与えたウルトラヒーリング(光の癒やし)の力を身につけた、カワウソのライラであった 。

 

ライラは優しい瞳を向け、「優斗、お帰りなさい! あなたが連れてきてくれた賓客の治療の準備はすべて整っているわ」と清らかな声で普通に語りかけてきた 。

 

それを直に見た瞬間、ソーやジェーンたちは「……な、カワウソが普通に喋った……!?」と度肝を抜かれ困惑を起こした 。

 

そこへ、ラボの奥の扉から機械いじりの工具を持ち、ウルトラ光線の出力を調整するための自作の銃を持った友ロケットがドカドカと大登場した 。

 

「──おいおいおい! 誰かと思えば、優斗じゃねえか!そいつ等が言ってたアスガルドの連中か」

 

さらにその後ろから、「アイ・アム・グルート!(優斗、お帰り)」と大きな体を揺らす宇宙を放浪してた時に優斗が助けたグルートも現れる 。

 

 

そのロケットの姿を見た雷神ソーが、大きな目を丸くしながら「……ジェーン、見ろ! 今度はウサギが喋っているぞ……っ!」と大ボケを炸裂させた 。

 

ロケットが顔を真っ赤にして「──あぁ!? 俺はウサギじゃねえッ!!! ウサギってのはこいつのことだろ!!!」と地団駄を踏んで大絶叫し、自分の後ろからウルトラ念力を宿した本物のウサギのフロアをパッと引っ張り出した 。

 

さらにそのすぐ後ろから、優斗の光によってあの痛々しい車椅子を完璧に脱ぎ捨て、元通り頑丈な自慢の足を手に入れたセイウチのティーフスが、自分の足でしっかりとのそのそと元気に歩いて付いてきた。

 

そのロケットの持つ特徴的な特殊銃を見た瞬間、ジェーンが激しく双眸を見開いて声をあげた 。

 

「……ちょっと待って、貴方、まさかあの宇宙船のラボの『研究者』なの……!?」

 

それを聞いてロケットが顔をひきつらせ、大慌ての猛ツッコミを叩き込んだ !

 

「あぁ!? ……おいおいおい、お前、あのラボの機材を何かいじったりしてねえだろうな!? あそこには俺様が作った超特製の爆弾や、惑星のバリアを一撃で木っ端微塵に破壊するヤバい装置がそのまま置きっぱなしにしてあったんだが……っ!!」

 

優斗が「あはは、大丈夫だよ」と苦笑いした。

 

そこへロケットがソーのハンマーに目を留め、「おい待て、それウルだろ! 俺に見せろ!」と大興奮した 。

 

ソーが「別にいいが、持てたらな」と床へムジョルニアを置くが、ロケットが手を引っかけてもピクリとも上がらず、フロアやティーフスたち総出で引っ張るが、床に根を張ったように全く上がらなかった。

 

それを見つめて優しく笑っていた優斗に対し、ソーが「優斗、お前なら持てるか? お前がこのハンマーを持つ姿、一度見てみたいものだな!」と最高の笑顔で問いかけた 。

 

優斗が頭を後ろに掻きながら、「……え、僕? あはは、どうだろう。無理だと思うよ、ソー」とお茶目に困ったように笑して返す、まさにその一瞬のことであった 。

 

床に置かれていた戦鎚ムジョルニアは、ソーやロケットたちが大騒ぎしていて絶対に気づかないほど、あまりにも淡く、静かに──けれど、明確に真中優斗のいる方角(足元)へと優しく向けるようにして、ルーンのサインを一瞬だけ静かに光り輝かせたのだった]。

 

やがて、ライラ(ウルトラヒーリング)、フロア(ウルトラ念力)、ティーフス(ウルトラバリア)、ロケット(ウルトラ光線)たちやザンダー星の化学者やノヴァ軍お抱えの医師達がそれぞれの驚異の力を手際よく展開してカプセルの絶対衛生環境を作り、ジェーンの治療が静かに開始された 。

 

「よし、治療が始まった、俺たちはここでジェーンを待つぞ!」

 

ソーや戦士たちが医務室の前でジェーンの事を祈りながら治療を待っていた── 。

 




第31話をお読みいただき、本当にありがとうございました!
これまで読者様には隠していた友の星「惑星ザンダー」やライラ達でした。

この後は、キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー編に入る前に、数話にわたってこのザンダー星での賑やかな日常や地球帰還を描く完全オリジナル編をお届けします。

どうぞこれから色々と想像しながらお待ちいただければ幸いです!
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