ウルトラマンエターナル 〜神聖時間軸の守護神〜 作:マーベルウルトラ
前話のラスト、セーフティハウスにいるはずのペッパーが何故か一人で街を歩いていた、あの不穏な引きの直後── 。
どうぞ最後までお楽しみください!
セーフティハウスに隠密退避しているはずのペッパー・ポッツが、夕暮れの街の雑踏の中を、何故か一人で無防備に歩いていた
──まさにその時の出来事であった 。
トニー・スタークの死亡説を完全に信じ込み、その隙を突いて最愛の人を拉致しようと、背後の暗闇から音もなく接近してきた、テロ組織AIMの黒づくめの男たち
──高熱のエクストリミスの力を宿した不気味な超人兵士たち 。
それとは別に男たちが乗った大型の漆黒のバンが、猛烈なブレーキ音と共にタイヤを激しく軋ませてペッパーの真横へと急停車したのだった 。
スライドドアが勢いよく開き、その奥から肌の一部を真っ赤に発熱させ、周囲の空気を陽炎のように不穏に揺らがせた屈強な男たちが一斉に飛び出してきたのだった 。
男たちが背後から力任せにその身体を羽交い締めにし、強引にバンの車内へと引きずり込もうとした瞬間、ペッパーは恐怖に顔を歪ませ、怯えたように声を張り上げて激しく怖がっていた。
「──ッ!? やめて、あなた達一体誰なの、乱暴なことはしないで……っ! トニー、助けて……っ!」
涙を浮かべながら激しくガタガタと震え、爪を立ててドアのフチを引っ掻くように必死に抵抗するものの、力強い男たちに強引にテロ組織の車の中へと押し込められ、バンのドアがバンッと無慈悲に閉められて連れ去られていくペッパー 。
だが、男たちに乱暴に車内の暗闇へと拘束され、絶望的な状況に陥ったまさにその時
ペッパーはナターシャから渡されていた最新の近一般的通信機器を胸元で密かに起動し、作戦が成功して浮かれているテロリストの誰の耳にも聞こえない超極小のウィスパーボイスで、静かに暗号を呟いたのだった 。
「──作戦完了。……予定通り、敵の本拠地へと向かう。泳がせるぞ、スターク、ロマノフ」
そうとも知らず、車は大爆走し、連れ去られた先──そこは、テロ組織AIMの巨大な湾岸アジトの薄暗い監禁施設であった 。
鉄格子のベッドに拘束された後も、ペッパーはキリアンたちを前に恐怖で身を縮こまらせ、ただひたすらに怯え、怖がり続けていたのだった 。
「アベンジャーズやトニースタークも私には敵わなかったなペッパーポッツ」
トニーたちを海に沈めて完全にアベンジャーズを全滅させたと脳髄の天辺まで思い込んでいるアルドリッチ・キリアンは、激しく怯えて怖がっているペッパーの姿を見つめ、ニヤリと不敵な悪魔の笑顔を浮かべて勝ち誇ったように言っていたのだった 。
「──もう遅い! 泣き叫んでも無駄だッ! スタークもハルクも死んだ。
これでお前を救う者はどこを探しても誰もいない。お前を究極のエクストリミス超人に改造して、亡きスタークへの最高の復讐にしてやるさ!」
キリアンがマヌケな優越感の絶頂の中、高熱の不気味なエクストリミスを首筋に突き立てようとした、まさにその刹那のことであった!
それまで恐怖に怯えていたはずのペッパーが、ふんと不敵な余裕の最高の笑顔を浮かべて、その口から低く頼もしい、本来の男の声を響かせたのだった
「──残念だったな、キリアン。私はペッパー・ポッツではない」
「な──何だと……っ!?」
キリアンが驚愕に目を丸くした瞬間、彼女の皮膚の輪郭がスッと波打つように激しく変貌を遂げ、キリアンたちの目の前で、衣服ごと【肌が緑色で耳のとがっている宇宙人】──
スクラル人のタロスとしての本来の頼もしい姿へとスマートに変身を解除してみせたのだった 。
キリアンや手下たちが「な、何だこの緑色の化け物はッ!?」とパニックを起こした、まさにその時!
──ドンバゴォォォォーーンッッッ!!!
アジトの頑強なコンクリートの壁が、まばゆいリパルサー光線とエメラルドグリーンの光の残響によって木っ端微塵にブチ抜かれたのだった !
立ち込める煙の残響のなかから、テネシー州での最高の原点回帰を終えて『圧倒的な余裕』を取り戻したトニー・スタークの最新鋭『マーク42』
優斗の特製お守りの加護で自我を完璧に保ったままハルクの力を部分解放したブルース・バナー
そして二丁拳銃をバシッと不敵に構えたナターシャ・ロマノフの三人が、颯爽と現れたのだった !
「おいキリアン、誰が全滅したって? 僕たちアベンジャーズの力とこの天才の頭脳を、甘く見すぎじゃないか?」
トニーが最高の格好良い口調を響かせると、バナー博士はエメラルドグリーンの光を宿しながら真っ先にタロスの元へと優しく歩み寄り、メガネの位置を直しながらいたわりの言葉を告げたのだった 。
「タロス、怪我は無いかい? 君には随分と大変な思いをさせてしまったね、お疲れ様」
ナターシャも凛とした佇まいでタロスの前へと立ちはだかり、二丁拳銃の狙いをキリアンたちへ定めながら、これ以上なく格好良く言ったのだった 。
「タロス、助かったわ。これで奴らを一網打尽に出来る。──貴方は私たちの後ろにいて」
キリアンたちが「何故お前たちが生きているんだァァァッ!」と度肝を抜かれてパニックをさらに爆発させていると!
──ガシャンッ!!!
アジトの天井の頑丈なガラスがド派手に粉砕され、上空から親友ローディーが、アイアン・パトリオットがまばゆい光と共に現れた!
「ああ、トニーもいたのか。
好都合だ。大統領と俺を奇襲したことを、そこのトカゲ野郎どもに骨の髄まで後悔させてやる。
お前らの自慢の再生能力ごと、アベンジャーズの総火力で跡形もなく消し飛ばしてやるよ」
上空から現れた親友ローディーがリパルサーをギュルゥゥゥンッと唸らせるなか、アベンジャーズの包囲網に完全に行き場をなくしたアルドリッチ・キリアンは、怒りと焦りに顔を真っ赤に発熱させながら、狂ったように叫んだのだった 。
「──おのれアベンジャーズ、ならば私が自らこの究極のエクストリミスを打ち、神となってお前たちを焼き尽くしてやるッ!」
キリアンが最後の悪あがきとして、手元に残されていた最高濃度のエクストリミスを自らの首筋へと突き立てようとした!
──ヒュオォォォ!!!
突如としてアジトのコンテナの影から、空間そのものを優しく片付けるような、凄まじい『風』の嵐が吹き荒れた!
嵐の如き突風はキリアンの手元を正確に直撃し、彼が自らに打とうとしていた不気味なエクストリミスのガラス注射器を粉々に粉砕。飛び散った中身の液体すらも気功の熱量で一瞬にして白煙へと蒸発させて吹き飛ばしたのだった !
「な──何だとっ!? 私のエクストリミスが……っ! 誰だァァァッ!?」
想定外の方向から悪あがきを粉砕され、唖然として叫ぶキリアン 。
立ち込める風の残響のなかから、一寸のブレもない美しき歩法で、漆黒の髪を持つ一人の目つきの鋭い中華系の男性が颯爽と駆けつけ、少し強い口調のまま
「──『マンダリン』の名を語る偽物を追っていたら、奴らに遭遇した。俺も加勢する!」
その青年の繰り出す太極の如く流麗な立ち振る舞いには、無駄が一切ない驚異的な技術が宿っていたのだった !
「マンダリンの偽物? お前もあのトカゲ野郎(キリアン)に随分と怒っているみたいだね。……大歓迎さ、派手にいこうか!」
トニーがマーク42のマスクの中でニヤリと不敵な余笑みを浮かべて応じると、アベンジャーズ総力戦の火蓋が切って落とされたのだった!
触れるもの全てをドロドロに溶かす高熱の拳を振り回して襲いかかってくるエクストリミス兵たちに対し、青年は一寸の怯えもなく微笑むと、流麗な身のこなしの武術を開放したのだった !
高熱のエネルギーを風のように軽やかに受け流し、一瞬の隙を突いた寸勁の衝撃波で高熱の超人たちを赤子同然にボコボコに圧倒・翻弄していく驚異の体術 。
これにはバナーも「彼の体術には一切の無駄が無い……本当にすごい技術だねまるで真中君だ」と感心し、ハルクの完全制御された剛腕を振るって巨大なコンテナを紙屑のように軽々と投げ飛ばし、敵をまとめてなぎ倒していったのだった 。
アベンジャーズの前には、テロ組織AIMなどただのトカゲの集まりに過ぎなかった 。
ナターシャの超絶技巧の電撃弾が次々と急所を撃ち抜き、ローディーのウォーマシンの凄まじい面制圧重火力がアジト一帯を圧倒するなか、トニーのリパルサー光線が周囲のエクストリミス兵たちを完膚なきまでに木っ端微塵に全滅させたのだった !
すべての手下を失い、衣服を焦がしてボロボロになって床へと膝をついたキリアンの真前へと、トニーはマーク42の足音を重々しく響かせて堂々と歩み寄ったのだった 。
トニーがマスクをパカッと開け、王者としての不敵な余裕あふれる最高のスマイルを浮かべると、格好良い口調で静かに言い放ったのだった 。
「──キリアン、君の負けだ」
「──な、何故だ……ッ!? 何故、私はお前に勝てないんだァァァッ!!!」
何一つとして目的を果たせず、完璧にひざまずかされたキリアンは、血を吐くような大困惑と絶望の叫びをアジトの闇に響かせることしかできなかったのだった 。
トニーは「君が私の大切な仲間を傷つけ、世界をマヌケな爆辞で踊らせようとしたその瞬間に、君の敗北の段取りは最初から出来ていた」とフッと鼻で笑い捨てたのだった 。
「ふぅ、これでハッピーの仇討ちは完了、裏の段取りも完璧だな」
本来の姿から作戦のためペッパーへの擬態してくれたタロス、 そして加勢してくれた謎の中華系青年と笑みを交わし合うアベンジャーズたち 。
キリアンの計画はアベンジャーズや助っ人により崩れ去ったのだった
第42話をお読みいただき、ありがとうございました!
アベンジャーズに包囲され、自分にエクストリミスを打とうとしたキリアンの最後の悪あがきを、アベンジャーズや謎の助っ人と共に倒していく話でした。
どうぞこれからも色々とお楽しみにお待ちいただければ幸いです!