ウルトラマンエターナル 〜神聖時間軸の守護神〜 作:マーベルウルトラ
ソコヴィアの大空から極秘航空機で新天地アメリカへと飛び立った優斗──
どうぞ最後までお楽しみください!
第54話漆黒の翼と
雲海を優雅に大爆走していた最高格の極秘航空機が、流麗な残響を響かせながら、アメリカのとある秘密の滑走路へと滑らかに大降下を果たした。
ハッチがガシャリと開く前の静けさの中、地上の入国管理や空港職員たちの足音が近づき、「外から飛行機の中を拝見してもいいですか」とマニュアル通りの声が響いてきたのだった。
故郷を奪われ、ヒドラの過酷な人体実験の檻に自らの意志で志願してまで立ち向かおうとしていたワンダ・マキシモフやピエトロ・マキシモフ、そして救い出されたばかりの被験者たちが、違法入国になるかもしれないという思い一瞬だけ胸を締め付けられそうになった、まさにその刹那であった!
精鋭工作員の一人が、ニヤリと不敵な余裕の笑みを浮かべると、リングが交錯する【とあるマーク】を窓越しに職員へサラリと見せると
そのマークを見た職員は、直立不動になり、何も言わずにただ無言で敬礼を捧げ確認することなく、そのまま優斗たちを完璧にスルーして通していく!
アメリカの国家権力すら最初からの裏の段取りで完全に掌握されているその圧倒的な光景に、双子たちはこれまでにないほど驚愕していた。
極秘航空機がそのまま巨大なプライベート倉庫(ハンガー)の奥深くへと滑らかに進入し、ハッチが重厚に開かれたのだった。優斗を先頭にタラップを降りたその時――!
倉庫にズラリと整然に並び、冷徹な気配を纏って待機していた黒づくめの構成員たちが、一寸の曇りもない完璧な動きでバッと深く深く一斉に頭を下げて最敬礼を捧げる!
「「「お待ちしておりました優斗様!」」」
要塞の冷酷な残響を彼方へと吹き飛ぶほどの、圧倒的な敬意と忠誠の残響が倉庫を支配していく。
優斗は漆黒のジャケットを流麗にたなびかせながら、等身大の優しい最高のスマイルを浮かべると、構成員たちに向けてごく自然に手を振って語りかけたのだった。
「みんな久しぶりだね。今日はこの新しい仲間たちを運ぶから、よろしく頼むね。
――それと、さっき連れてきてもらったヒドラの残党たちの身柄は、そのまま任せたよ」
「ははっ! 喜んで! ヒドラどもは、責任を持ってシールドのフューリー長官たちの元へと完璧に輸送いたします、優斗様!」
構成員たちは最最深の敬意を誓うのだった。
倉庫の真ん中には、最高峰の技術によって特別に大改造された【大きなトラック】が数台、威風堂々と鎮座していたのだった!
トニー・スタークの社製コンテナにも負けない最高格の超重装甲を纏った改造トラックの全自動スライドドアが流麗に開くと、車内には外見からは想像もつかないほどふかふかの最高級シートが並び、テーブルの上には湯気を立てる贅沢な温かい料理の数々が用意されていた!
「さあ、みんな乗り込んで。長旅で疲れただろうから、美味しいものをたくさん食べて、まずはゆっくり休もうか」
優斗のぬくもりに満ちた声に促され、ワンダやピエトロ、そして救われた人々は『心の余裕』をその胸に宿し、数台の改造トラックへと分かれて滑らかに乗り込んでいった。
重厚なドアがカチッと美しく噛み合い、数台のトラックは凄まじい馬力の残響を響かせながら、アメリカの夜霧の中へとに発進。
大爆走を続ける改造トラックの広々とした車内。テーブルに並ぶ豪華な食事のぬくもりを前に、実験施設の冷徹な記憶が残る被験者たちは、まだ少しだけおずおずと手を止め、身を固くしていたので。
「あはは、大丈夫だよ。ほら、食べても何も問題ないからね」
みんなの不安を安心させるように、等身大の優しい青年である優斗が、最高のスマイルを浮かべながら最初に自ら一口パクリと美味しそうに食べてみせた!
「うん、すごく美味しいよ。ピエトロさんもワンダさんも、遠慮しないでいっぱい食べてね」
優斗の一寸の曇りもない真っ直ぐなぬくもりに当てられ、ピエトロは久しぶりの温かいご飯にこれまでにないほど目を爛々と輝かせて大喜びで料理を口に放り込み
「ッ! 本物の温かいメシだッ!!」
「ふふ、本当ね、ピエトロ。……優斗、本当にありがとう」
白銀の魔術衣を大切に纏ったワンダも、これ以上ないほど温かい最高のスマイルを浮かべ、談笑していた。
優斗の等身大の優しさが、車内の幸福度を極限まで跳ね上げ、救出された人々も「こんな日常が本当にくるなんて……」と涙を流して笑い合い、最高に賑やかな食事の時間がどこまでも優しく流れていくのだった。
それから、長いこと、何時間も夜のハイウェイを快適に爆走し続けていた車が、ついに静かに急停車し。
運転席の工作員がスマートに振り返り、これ以上ないほど丁寧な口調で言葉を遺した。
「──優斗様。お連れの方々。目的地へと着きました」
「うん、ありがとう」
全自動ドアが流麗に開き、優斗に促されてワンダやピエトロたちが一歩外へ足を踏出たその空間――!
そこは、アメリカのとある壮麗な超豪邸の、驚くほど広大で洗練された【とても大きなガレージ】のの中!
その時、ガレージの奥の重厚な扉が静かに開き、漆黒の夜の帳を支配するような圧倒的なオーラを纏った、見事に鍛え上げられた一人の男性が、数人の精鋭護衛を流麗に引き連れて堂々と大現臨を果たしたのだった!
両腕にはめられた伝説の十のリングを静かに輝かせ、誰よりも家族を一番に想うテン・リングスのリーダー――シュー・ウェンウーその人であったのだった!
その姿を見た優斗は、優しい最高のスマイルを浮かべると、親しげな声でサラリと言い放ったのだった!
「助かったよ、ウェンウー。あの子たち(シャン・チーやシャーリン)は元気にしてるかい?」
優斗からの等身大の温かい問いかけを聞いたウェンウーは、不敵な余裕あふれる最高の笑顔を浮かべると、言葉を返した!
「──フッ、お前にはいつも世話になっている、気にするな。
あの子たちなら近所の家によく遊びに行っているよ。そのうち帰ってくるだろう。さあ、立ち話も何だ、先に話を始めるぞ」
ウェンウーが笑みを宿して手を差し出すと、優斗はそれに応じ握手をした。
「行くよ、みんな」
優斗は優しく双子たちの背中を押し、ウェンウーたちの案内のもと、壮麗な屋敷へと向かってスマートに歩みを進めていったのだった。
第54話をお読みいただき、ありがとうございました!
アメリカ国家権力すらスルーさせる組織のマーク、そして超重装甲の改造トラックで本物の温かい料理を囲み、ワンダやピエトロ、救われた人々の心を最深部から癒やしていくお話でした。
今のところウィンター・ソルジャー編は幕間合わせてあと5話です。60話からドラマシリーズと同じように1話ごとの投稿をしていきます。
エージェントオブシールド1話は大まかな文章は出来ているので今細かく書き直しているところです。
どうぞこれからも色々とお楽しみにお待ちいただければ幸いです!