ウルトラマンエターナル 〜神聖時間軸の守護神〜 作:マーベルウルトラ
「本当の千里眼はシールド上層部の人間だ!」とコールソン自らの手で看破し、すべての反撃スイッチが入ったコールソンチーム──
今回は少し短くなってしまいました。
どうぞ最後までお楽しみください!
移動司令空母『バス』が激しい風を切って着陸したのは、シールドの最重要拠点の一つである高セキュリティ要塞「ハブ」の巨大格納庫であった。
メインハッチが滑らかに開くと、ナッシュと共にいつの間にか居なくなっていた厳しい表情で立ち塞がるヴィクトリア・ハンドと、彼女が率いる重武装のエージェントたちの陣形。
一瞬、車内に張り詰めた緊迫が走るがフィル・コールソンが一歩前に出て、これ以上ないほど穏やかな最高の日常スマイルを浮かべた。
「ハンド、シールドの暗号コードに異常なノイズが走っている。これは一体──」
「──分かっているわ、コールソン。信じられるのはあなたたちだけよ。……すぐにこちらへ」
ハンドは固い握手を交わし、バスチームの面々を作戦室の最厳重扉の中へとスマートに誘導した。
全員の結束が一枚岩となったその瞬間、ホログラムデータベースのコンソールに、ニック・フューリーの冷徹で眼光鋭い最高機密通信が滑らかに繋がったのである。
画面の向こうのフューリーは、一寸の曇りもない鋭い眼光をホールドしたまま、低く冷徹なボス口調で事実を告げた。
「──コールソン、ハンド。
シールドはヒドラにハックされた。奴らはすでに全面蜂起を開始している。
……だが安心しろ。アベンジャーズと真中が、インサイト計画のヘリキャリア3機の首根っこはハックしてある。
奴らの『空からの脅威』はすでに無力化済みだ。」
フューリーの報告に、フィッツとシモンズは大喜びで最高のスマイルを弾けさせる。しかし、フューリーの眼光はさらに鋭さを増した。
「問題はシールド組織の内部だ。まだ足元に潜んでいる暗部──ヒドラの幹部工作員がいる。残らず探し出して、その息の根を止めろ」
「了解しました、長官。ここで残らず消去します」
通信を終えたコールソンとハンドはこれ以上ないほど頼もしい最高のスマイルを浮かべ、即座に反撃の段取りを開始した。
その頃この話を聞かれないようウォードはギャレットと話していた。
「どういうつもりだグラント」
「任せてくださいギャレット様には手出しはさせません」
スカイの天才的ハッキングとサイエンス・コンビのデータ解析が瞬時にハブのシステムを逆探知し、シールドの暗号を裏でヒドラ本部へと横流ししていた「発信源」を完全にロックオンする。
その主は、共同戦線を張っていたはずのシールドのベテラン──ジョン・ギャレットであった。
「──そこまでだ、ギャレット」
ハブの管制室。逃げ場を完全に失い、コールソン、メリンダ・メイ、そして完全安定超人パワーを宿したマイク・ピーターソンの圧倒的な不滅の陣形に正面から完全に包囲されるギャレット。
だが、ギャレットは焦るどころか、大人しく両手を上げて拘束されながら、その面に不敵で醜い笑みを「ニヤリ」と浮かべてみせた。
(ククク……焦る必要など1ミリもない。シールドが崩壊しようが、俺には俺が洗脳し尽くした最高の飼い犬──グラント・ウォードが牙を隠して控えているからな。泳がせておいたGH-325も手元にある。最後にハッピーエンドを迎えるのは俺たちヒドラだ)
まさか自分がウォードによって最初から完璧にハメられているとは夢にも思わないギャレットの、最高に滑稽で浅はかな余裕の笑みであった。
「俺が連れていく」
ギャレットの身柄をハブの最厳重拘留セルへと移送するため、ヴィクトリア・ハンド、そしてグラント・ウォードの二人が同行し、ギャレットの身柄を連行しながら、ハブの長い地下一本道を進んでいく。
コツン、コツンと、三人の足音だけが静かに響き渡る通路。
しかし、ウォードの胸中にあるのは送り込まれた三重スパイとしての、冷徹な誇りとバスチームへの愛だけであった。
(ギャレット……お前を油断させ、ヒドラの残党とサイバーテック社の全貌を根こそぎ正面から木っ端微塵にするための『段取り』だ。
精々最後も俺に騙されているとは知らず、舞い踊っていろ)
通路の最深部。拘留セルのハッチを開けようとしたヴィクトリア・ハンドの後頭部に向けて──
グラント・ウォードは一寸の曇りもない冷徹な眼光をホールドしたまま、自らの銃口をハンドに、ガチャリと突きつけた。
「……え?」
銃口の冷たい感触に、ハンドが鋭い緊迫の瞳でゆっくりと振り返る。
それを見たギャレットの口元が、「やはり俺の最高の駒だ!」とこれ以上ないほど醜い歓喜と歪んだスマイルにニヤニヤと染まっていく。
だが、ハンドへ向けて銃口を向けたウォードの瞳の奥底には、組織の腐敗もヒドラの運命もすべてを完璧に逆ハメし尽くす三重スパイとしての、覚悟が静かに、そして熱く灯り続けていた──。
第76話をお読みいただき、ありがとうございました!
フューリー長官からの通信によってインサイト計画の無力化を知り、シールド内部の真のドブネズミであるジョン・ギャレットの正体を完璧に暴いて完全包囲・拘束するお話でした。
どうぞこれからも色々とお楽しみにお待ちいただければ幸いです!