ウルトラマンエターナル 〜神聖時間軸の守護神〜 作:マーベルウルトラ
ジョン・ギャレットを完全に油断させるため、ヴィクトリア・ハンドの後頭部にガチャリと銃口を突きつけたグラント・ウォード── 。
どうぞ最後までお楽しみください!
ハブの最厳重暗黒房へと続く、冷たく薄暗い地下一本道。
ヴィクトリアハンドの後頭部に向けてグラントウォードが銃口を突きつけたその瞬間、世界の時間は張り詰めた沈黙のなかで静止したかのように思われた。
「終わりだハンド」
銃口の冷たい感触に、ハンドの瞳が鋭い緊張のなかでゆっくりと振り返る。
それを見たジョン・ギャレットは、喉の奥から下卑た笑い声を漏らし、これ以上ないほど醜い歓喜のスマイルをその面にニヤニヤと染め上げていった。
「 流石だ、流石だぞグラント! ハンド、驚いたか?
こいつは最初から俺の最高の飼い犬だ。泳がせておいた『GH-325』も、すべては俺がこの身体を完全に復活させ、新たな世界の王(千里眼)となるだったというわけだ!」
ギャレットは完全に安心しきり、自らの勝利を確信して、これまでひた隠しにしてきたヒドラの計画を自慢げにペラペラと喋り散らかし始めた。
「いいか、シールドの時代は今この瞬間を以て完全終了だ!
空ではインサイト計画のヘリキャリア3機が世界の不穏分子を一網打尽にする準備を進めている。
サイバーテック社のデスロック計画も、ムカデ組織の超人兵士たちも、すべては俺たちの手駒だ。地球の全世界同時蜂起の最初から計画されているんだよ!
お前たちが信じていたシールドの上が、どれほど腐りきっていたか、その身に刻みながら暗黒房で震えるがいい!」
すべてを勝ち誇ったように、これ以上ないほど浅はかに独白を終えたギャレット。
──しかし、ウォードの一寸の曇りもない冷徹な瞳は、その醜い独白をただ静かに見下ろしていた。
「……全て喋り終えたか、ギャレット」
「あ? 何を言って──」
次の瞬間、ウォードの肉体がハンドからギャレットの方へ反転した。
ガチャリと小気味よい金属音を立てて、銃口の向きが180度、ギャレットの眉間へと完全にロックされる。
「──お前はもう、用済みだ」
「な、グラント、お前何を──」
バン! と地下通路に乾いた一発の銃声が爆音となって弾けた。
眉間から足元へ銃を向けたウォードの手から放たれた弾丸は、寸分の狂いもなくギャレットの右膝を正面から正確に撃ち抜いていた。
「あぎゃああああああっ!? 俺の足が、膝がァァッ! な、なぜだグラント! お前は俺の駒のはず──」
激痛のあまりのたうち回り、悲鳴を上げるギャレットを冷徹に見下ろしながら、ウォードは銃身を回してホルダーへと格納した。
そして、目を見張るハンドに向けて、これ以上ないほど格好良い不敵な三重スパイのスマイルを浮かべてみせる。
「──ハンド。俺はある目的のためにずっとこいつの部下になっていた。……あとは頼む」
「……ええ、最高だったわ、ウォード。よくやってくれたわね」
ハンドがこれ以上ないほど頼もしい最高のスマイルで頷き、警備兵たちを呼んでのたうち回るギャレットを最厳重セルへと確保していく。
ウォードはそのままスマートにハブの管制室(バスチームの元)へと合流した。
コールソンやスカイたちは、ウォードがギャレットをハメ倒した本物のヒーローであったことを最高の笑顔で迎え入れる。
そこへ、ハブのメインハッチから、宇宙側での移住を完璧に終えて極秘裏に地球へ戻り、潜伏していたタロス率いるシールドのスクラル人たちが合流してきた。
タロスは緑色の肌を誇らしげに揺らしながら、低く頼もしい男らしい口調で、ウォードに向けて『あの方(優斗)』からの至高の戦果報告を告げた。
「待たせたな、ウォード、コールソン
──今、あの方(優斗)から直々に通信が入った。
先ほど東欧ソコヴィア支部のヒドラ実験施設からすべての被験者と人々を無事に救い出し、ソコヴィア支部は跡形もなく完全消滅したと伝えられたぞ!」
「……、流石はあの方だ」
光の巨神の勝利を聞き、ウォードはニヤリと最高のスマイルを浮かべて不敵に返した。
「なら、あとはこの地球の、この組織の内部に潜み、あの方の日常を脅かそうとするこいつら(クズ共)だけだな」
ハブの周囲、そしてバスを囲んで一斉に蜂起しようと武器を構えたヒドラの工作員たち。
それを見下ろすタロスの瞳に、不滅の反撃の炎が爆発する。
「行くぞウォード! あの方の大切にしているこの美しい星を汚すヒドラを、残らず制圧するぞ!」
「──ああ。ここからは本気で行くぞ、クズ共」
ウォードはウェンウー直伝の風の気功体術の構えを限界突破で解き放ち、その鋭い眼光を爆発させた。
コールソン、ウォード、完全安定超人パワーのマイク、そしてタロスたちの不滅の制圧網が一斉にロック。
ウォードの洗練を極めた寸勁の一撃がヒドラ工作員を正面から木っ端微塵に粉滅させ、マイクの圧倒的超力が敵の重武装を壊し、タロスたちの完璧な擬態奇襲が退路をシャットアウトしていく。
ハブ内のヒドラ残党は完全制圧へと追い込まれたのである。
すべてのヒドラを制圧し、静まり返ったバスのリビング。
すべてを終えて衣服の誇りをスマートに払うウォードの元へ、スカイが最高のスマイルを咲かせて駆け寄ってきた。
ウォードが護るために裏で全てを『確認済み』で動いていた事実を知り、胸の奥の「師であり兄、それ以上の特別な感情」が、かつてないほど愛おしくトクトクと跳ねる。
「おかえり、私の教官。……最初から全部、ウォードの段取り通りだったんだね。最高にかっこよかったよ」
「……フッ。俺の大切な弟子に手を出すなと言っただろ。……お前が無事で、本当によかった」
スカイのこれ以上ないほど深い愛を宿した瞳に見つめられ、ウォードは少し照れくさそうに顔を背けながら、これ以上ないほど格好良い不器用な日常のスマイルを浮かべた。
コールソンが等身大の優しい父親のような温かい眼差しで二人を見守り、メイがクスクスとお茶目に笑う。フィッツとシモンズ、マイクの楽しげな笑い声が弾ける。
第77話をお読みいただき、ありがとうございました!
ギャレットからすべての裏情報を引き出した瞬間に銃口を180度反転させて膝を撃ち抜き、優斗の話を聞き三重スパイとしての完璧な段取りを証明したウォードが、駆けつけたタロスやコールソンたちと共にハブのヒドラを一網打尽に制圧するお話でした。
コールソン役のクラークグレッグさんがコミコンへの参加が決まり来日しますね。
どうぞこれからも色々とお楽しみにお待ちいただければ幸いです!