毎話ずっとクライマックスでヤバすぎる。
(どうしましょうこれ……)
私の目の前では、ダイヤモンド王国の超重要人物であるファンゼル・クルーガーが、変質者として捕まり皆からボコボコにされていた。
「おいコラ変質者!!言い訳して逃れようとするんじゃねぇぞ?」
「いつかマリーの前に現れる前に殺す」
「こちら黒の暴牛イケメンのフィンラルです。変質者を1名確保しましたので——」
「いや待ってくれ!話を聞いてくれ!私は怪しい者では……いや、確かに今はこんな格好だが、決して変質者ではないんだ!!」
(その言い分は無理があるでしょ……)
このままでは騎士団本部に変質者として連行されるだろう。しかし、それで良いのだろうか?
肩書きに対して連行理由が不名誉すぎるのではないのだろうか?
心の中で猛然とツッコミを入れつつ、私は片手を額に当て、どうしようかと悩んでいると、思いもよらぬ所からファンゼルに救いの光が現れた。
「あれ……ゼルのおっさん?」
「この声……アスタ!」
騒ぎを聞きつけ、起きてきたアスタの能天気な声が響いた瞬間、それまでファンゼルを取り囲んでいた不穏な殺気がピタリと止んだ。
アスタがファンゼルと接点がある事には驚いたので、少し質問してみる。
「アスタさんは彼と知り合いなのですか?」
「はい! 魔法騎士団に入る前に剣の扱い方を教えてくれたオレの師匠っす!」
私の問いかけに、アスタはいつものように大きな声を張り上げながら頷いた。
確かにアスタの剣術は我流というにはあまりにも洗練されており、ファンゼルの様な優秀な指導者が鍛え上げたものだと言われれば合点がいく。
しかし、それ故に理解不能だ。
ファンゼル程の優秀な魔導士が、わざわざ敵国の辺境に来てアスタに剣を教える理由が見当もつかない。
何か前提が間違っているのではと考えるが、判断材料が足りない為、ある程度の仮説を立てて私はこれ以上の思考を断念した。
だが、これによりただの変質者から、アスタの師匠兼変質者となり、説明を聞く余地が生まれた為、一度大人しくファンゼルの話を聞く事にした。
◇
「……たく、なんだ誤解かよ」
「本当に追い剥ぎにやられたなんてね」
「そうならそうと早く言えよ」
「だから最初からそう言っていたんだが……」
ファンゼルはヴァネッサの糸魔法で再現された自分の服の裾を引っ張りながら、心底疲れた様子で溜め息をついた。
(いや、どう見ても自業自得なんですけどね……?)
追い剥ぎに遭って服を奪われたという事情は理解できたものの、全裸に近い格好で森を彷徨っていれば、誰だってただの変質者だと思うに決まっている。
半裸だった事への誤解は解けたが、ヤミ団長は神妙な面持ちで彼を見る。
「な、なに?」
「ゼルだっけ?なんかどっかで会ったことある?」
「いやぁ、多分初対面だと思うよ」
(いや、貴方達絶対に戦場で会ったことあるでしょ。と言うかヤミ団長は何で覚えてないんですか……?)
黒の暴牛の団長とダイヤモンド王国の元軍事指揮官。いくら他国の元高官とはいえ、過去の戦場で刃を交えた可能性は極めて高い。だというのに、ヤミ団長は煙草の煙をくゆらせながら気のせいかとあっさり追求を諦めてしまった。
ファンゼルの話を聞いて行くと、どうやら彼は行方不明となった婚約者のドミナを探しており、ノエルが最近購入した魔力を安定させる魔道具がドミナの作成した物らしく、声をかけた所、変質者と思われてこうなったらしい。
その魔道具は城下町のブラックマーケットにある魔道具の販売店で購入しており、その際に名乗っていた名前が彼女のフルネームの一部であった為、ファンゼルはドミナが生きていると確信した。
「ドミナが……! 無事だったのか……! 良かった、本当に良かった……!」
ノエルの話を聞いたファンゼルは、涙をボロボロとこぼしながら胸を撫でおろしていた。
「ありがとうノエル。君のおかげで私は大切な人と再会することができそうだ」
「別に私は何も……」
ファンゼルの大袈裟とも言える涙ながらの感謝に、ノエルはツンと素直になれない態度を取りつつも、どこか照れくさそうに視線を泳がせている。
「団長さん。行っても良いかな?」
「別に良いんじゃねぇの?……あ、でも誤認逮捕の件でゴチャゴチャ言うなよ」
(全然誤認逮捕じゃないです、むしろそのまま捕まえたら大手柄ですよ)
私的にはここで彼の正体を皆に打ち明けて、騎士団本部に連行した方が国のためになるのではないかと真剣に悩んだ。
しかし、このような雰囲気の中で言えるほど、私には空気の読めない勇気も、場の空気をぶち壊す悪役になりきる覚悟もなかった。
「じゃあねアスタ。短い間だけど久々に君に会えて良かった。魔法帝になれよ」
「おう!あんたは幸せに暮らしやがれ!」
アスタとファンゼルが別れの挨拶を済ませ、アジトを出ようとした瞬間——こちらに向けられる僅かな殺気を感じ取る。
「皆さん伏せて下さい!」
私が声を上げると同時、外部からアジトに攻撃魔法が放たれ、その衝撃で建物全体が大きく揺れ始めた。
衝撃と爆煙がアジトの入口付近を包み込み、天井から小さな木くずや土煙が舞い散る。黒の暴牛のメンバーたちも一瞬で警戒態勢へと切り替わった。
「皆さん無事ですか!すぐに迎撃を……あ」
皆に指示を出し、襲撃者を迎え撃とうとしたが、1人だけ明らかに別格の殺意と怒りを滲ませる気配がした為、そちらを見ると……
「え?何これ、どう言う状況?……とりあえず誰をどうぶっ殺せばいいの?」
運悪く瓦礫を頭に直撃させたヤミ団長が、額から一筋の血を流しながら青筋を立てていた。
その場にいた全員の背筋に、冷や汗が吹き出す。
「とりあえず作戦会議でもするか……皆殺しパーティーの始まりだ」
こうしてスイッチが入ったヤミ団長を筆頭にやる気に満ちた団員達が謎の刺客を蹂躙する計画を練りはじめる。
そんな中、私は静かに思考しながら襲撃者達の正体を考察していた。
(こちらの魔力感知外ギリギリから仕掛けるあたり、襲撃者達は良く訓練されていますね。となると……正体はファンゼルさんを処刑、あるいは回収するダイヤモンド王国の暗殺部隊でしょう)
これまでの言動を見るに、彼の性格はまともで心優しく、非人道的な軍の方針は明らかに合っていない事は明らか。
故に、現在の彼はダイヤモンド王国からクローバー王国に亡命し、逃亡している最中なのだと考える。
だが、そんな彼を見逃すほどダイヤモンド王国も甘くは無く、現在のように多くの刺客を差し向けて来ているのだろう。
「すみません。このまま戦闘を始めるとゼルさんが被害に遭うかもしれないので、避難も兼ねて城下町に向かいたいのですが良いですか?」
「……まあ確かにな、俺たちの戦闘に巻き込まれて死なれても縁起悪いしな。アスタ、ノエル、フィンラル! お前らもそいつ連れて城下町へ行け。」
「えっ! 団長、オレたちも外の敵と戦うんじゃないんすか!?」
アスタが身を乗り出して叫ぶが、ヤミ団長は容赦なくアスタの頭を片手で掴み上げた。
「バカ野郎、外の虫ケラどもは俺が一瞬で肉塊に変えてやるよ。さっきまで寝てたお前の出る幕なんてねぇんだよ……ぶっ殺すぞ!」
「は、はいぃぃっ! 行きます、城下町行きますっっ!!」
ヤミ団長の圧倒的な殺気とミシミシという頭骨の鳴る音に、アスタは涙目で即答した。この男の「ぶっ殺すぞ」が文字通りの意味であることは、アスタが一番よく理解している。
一見理不尽な命令に見えるが、病み上がりのアスタを気遣った団長なりの配慮なのだろう。
(何と言うか、本当に不器用な優しさですね……)
言葉遣いは最悪で殺意に満ち溢れているというのに、どこか温かい。ヤミ団長という人間の奇妙な魅力に、私は心の中で苦笑した。
「何だテメェ、今俺のことバカにして笑ったか?」
「気のせいじゃ無いですかね?」
私は完璧なポーカーフェイスを保ったまま、すっと視線を逸らした。ヤミ団長の殺気が一瞬こちらを向いた気がしたが、ここで動揺を見せれば瓦礫の代わりに私の頭が肉塊にされかねない。
ヒヤヒヤさせられつつも、私たちは手早く準備を整え、フィンラルの空間魔法へと滑り込んだ。
こうして刺客達の殲滅はヤミ団長達に任せ、城下町に着いた私達はノエルの案内の元、ドミナに会う事が出来たのだが……
「どんだけ迎えにくるのが遅いのよ、この宿六!こんなか弱い女の子を長い間放置しやがってーっ!」
ドミナはファンゼルと再会するなり喜ぶのでは無く、全てが急所を射抜く拳の嵐を容赦なく打ち込み始めた。
見てるこっちも痛くなりそうな連続パンチでファンゼルをボコボコにした後、ゆっくりと拳を下げて彼の胸に飛び込む。
「本当に……ぐすっ、心配だったんだからねぇ」
ドミナのその言葉と涙を目にしたファンゼルは、ボコボコにされて腫れ上がった顔にどこか情けないような、けれど心底愛おしそうな笑みを浮かべ、彼女を優しく抱きしめ返した。
「すまない、ドミナ……本当に寂しい思いをさせた。だが、もう離れないよ」
「当たり前でしょ、バカ……!」
ベタな展開だが、やはり感動的な再会の光景は実際に目の前で見ると何か心を動かされる物を感じてしまう。
(……うん、まあ、一件落着でめでたしめでたし……とは、当然いかないですよね)
私は二人の感動の再会に心を動かされながらも、冷静に周囲の気配へ全神経を研ぎ澄ませていた。
「感動の邪魔をして大変恐縮なのですが……そちらの女性は知り合いですか?」
私の指摘した方向を見ると、そこには黒髪の少女が立っており、その人物を見たアスタとファンゼルは血相を変えて警戒する様に身構える。
どうやら2人は彼女の事を知っている様で、警戒している様子から見るに恐らくダイヤモンド王国の暗殺部隊の1人なのだろう。
だが、そんな2人を他所にその少女は落ち着いた様子で何処か気が抜けている。
「こちらに敵意はありません。けど……私に利用されて下さい」
「どう言う事だ、マリエラ?」
ファンゼルが腫れ上がった顔を引きつらせ、ドミナをかばうように前に出る。アスタも鋭い視線でマリエラを射抜いていた。
(……ふむ、敵意がないというのは嘘ではなさそうですね)
私は仮面の下で彼女の様子を観察しながら、冷静に状況を分析する。彼女から流れる魔力には、刺客特有の「殺気」や「執着」がなく、どこか冷ややかで諦観に満ちていた。
「とりあえず話だけでも聞いてみましょう。怪しい動きをしたら即座に制圧しますのでご心配なく」
私が静かにそう促すと、緊張で固まっていたその場の空気がわずかに和らいだ。
マリエラと呼ばれた少女は、感情の読めない無機質な瞳でゆっくりと私たちを見渡す。そして、小さく息を吐くと、淡々とした口調で語り始めた。
「私はダイヤモンド王国から、ファンゼル先生……あなたを暗殺、あるいは捕獲するために派遣された部隊の一員です。ですが……もう疲れました。私自身、この不毛な軍の命令に従い続けるつもりはありません」
「つまりマリエラ…… 君は軍を抜けると言うのか?」
ファンゼルの問いかけに、マリエラは小さく頷いた。
「はい。ですが、暗殺部隊を統率しているガレオ中隊長……彼の指示により、私はあなたに接近し、監視する任を与えられていました。私がこのまま任務を失敗すれば、私自身も裏切り者として処分されます」
そもそも暗殺部隊に失敗は許されない。ターゲットをみすみす逃すような真似をすれば、見せしめとして処分されるのは目に見えている。
だが、彼女はそのような結末を受け入れるつもりもなく、とても大胆な計画を実行した。
「なるほど……つまり、貴方は暗殺部隊にわざと黒の暴牛のアジトを襲撃させ、それによって反撃に出た団長達に壊滅される様に誘導した、というわけですね?」
「その通りです。ドミナさんの居場所がバレていたので時間が無かったのと、先生がたまたま入った魔法騎士団の中でも黒の暴牛の暴力性は良く聞いていたので、部隊を一人残らず叩き潰してくれるかなと踏みました」
マリエラは淡々とした声で言い放った。敵の暗殺部隊を他国の魔法騎士団に押し付けて一方的な殲滅を狙うとは、なかなか肝の据わった手口である。
だが、この作戦が成功すればダイヤモンド王国の損失は莫大であり、ファンゼルやマリエラが今後襲われる可能性は低くなるだろう。
「今頃その暗殺部隊はヤミ団長に返り討ちにされているでしょうから、作戦は成功したと言えますね。それでこの後、貴方はどうするのですか?」
「私は先生たちみたいに一生逃げ続ける覚悟もないですから、この計画が成功したらクローバー王国の魔法騎士団に出頭しようと思っていました。なので私をこのまま捕まえて下さい。それでめでたしめでたしです」
「……本気でそんなに上手いこと行くと思っているのか?」
マリエラの話を聞いていたファンゼルは真剣な表情で静かに首を振った。
「今まで君がしてきたことからして、重い処罰が下される可能性もあるし、収容所の中だって軍からの報復を受ける可能性もある」
「それならそれでいいです。死、以外なら甘んじて受けます」
マリエラの決意は硬い様で、彼女の迷いのない言葉に、一瞬だけ場が静まり返った。
「私に下される処分はリスタートするための代償と、今までの贖罪だって考えています。だからどんな重い罰でも受けなきゃダメだと思うんです」
「マリエラ……」
彼女の覚悟は本物で、その表情には一切の迷いがなかった。
彼女の言う通り、自分の罪には相応の罰を受けて責任を持たなければならない。
例えそれが自分の意思とは関係なく、強制的に国の兵器として従わされていたのだとしても、犯した事実に変わりはない。
でなければ被害者たちの無念は報われないし、なにより自分自身を一生許すことができなくなる。
「ふざけるなぁぁぁっ!」
重たい空気と静寂が立ち込める中、その静寂を切り裂く様に空間魔法の穴が開き、その中から怒号と共に1人の男が現れた。
その装いから見るに、今回の暗殺部隊の中でも位が高い人物だろう。
部隊を壊滅させられた怒りなのか、あるいは部下に嵌められた憤りなのか、その顔は青筋を浮き立たせて真っ赤に染まっている。
「ガレオさん!貴方中隊長なのに部隊を見捨ててきたんですか?ひどいです!」
「お前にだけは言われたくないわ!」
あまり敵方に同情するのはよろしくないが、こればかりはガレオの言い分が正しいと思わざるを得ない。
「そんなに処刑されたいなら今ここで俺がしてやる!空間創生魔法"開かずの赤い部屋"」
ガレオの魔法が発動され、マリエラとその近くにいた私を巻き込む様に向かってくるが、それを回避する事は難しくない。
しかし……
(私1人だけなら問題ありませんが、彼女は間に合いませんね)
ガレオの発した魔法名から察するに、恐らく別空間へと強制的に飲み込むタイプの魔法だろう。
見ず知らずの彼女の為にリスクの高い行動に出る必要など本来はない。だが、己の罪と向き合おうとしている少女がここで呆気なく消されるのは、どうにも収まりが悪かった。
(……本当にとばっちりばかりですね)
なので私はあえてガレオの魔法に飲み込まれる選択をとった。
この先に何があるかは分からないが、それが彼女を助け出せる唯一の道であるならば、迷う余地などなかった。
だが、予想外な事にアスタとファンゼルがマリエラの前に進み出て、私達と共にガレオの放った魔法に飲み込まれていく。
視界が切り替わる感覚と共に目の前に現れたのは巨大な半球の真っ赤な空間だった。
周りを見渡せば、マリエラ、ファンゼル、そしてアスタまで見事にセットで閉じ込められている。
「空間創生魔法"狭間男"」
目の前ではこの空間の主たるガレオが魔法を発動させ、周囲に人型の武器を持った魔法兵士を大量に作り出していた。
「何だあの気持ち悪い奴ら、そんでこの気持ち悪い部屋!!」
「ここはガレオさんが魔法で作り出した空間で、この気持ち悪い人たちは、ここでしか生み出せない魔法兵士です。強いです……っていうか」
アスタの叫びにマリエラが説明を返しつつ、自分と一緒に閉じ込められた顔ぶれを見て、呆れたような、けれどどこか動揺した声を張り上げた。
「あれが攻撃魔法だったら死んでたかもしれないんですよ? 馬鹿なんですか?」
「うるせえな! 誰かを見殺しにするくらいだったら、馬鹿のほうがマシだっつーの!」
「まったく、アスタの言う通りだよ。目の前で教え子が傷つくのを見過ごすくらいなら、私は何度でも馬鹿になる」
アスタの威勢の良い大声に続き、ファンゼルも腫れ上がった顔に力強い笑みを浮かべ、剣を構え直した。
(はぁ……私含め全員まとめて大馬鹿者ばっかりですね、本当に)
アスタは魔宮の一件で体力が回復しきれておらず、ファンゼルはここに来るまでに色々とボコボコにされた影響で本調子ではない。
「お二人とも良い威勢ですが、怪我の影響で本調子は出せないでしょう。私がマリエラさんを守りながら回り込む兵士達を対処しますので、お二人は目の前の敵に集中して突き進んで下さい」
「ウス!お願いしますクリス副団長!」
「すまない副団長さん、借りを作るよ」
こうして3人とも自分をガレオから守るために対峙する姿を見て、マリエラは私にも疑問の声をかける。
「どうして……今日知ったばかりの私なんかのためになんで……」
絞り出すようなマリエラの問いかけに、私は小さく溜め息を吐いた。
「お二人は単純に善意からでしょうが、私は少し違います。罪を犯した者が、罰も受けずにあの男の手で勝手に処分されるのが気に入らないだけです」
「……え?」
「貴方は『死以外なら甘んじて受ける』と言いましたね? ならば、こんな場所で死なれては困るのです。しっかりと生き延びて、自らの犯した罪と向き合って下さい。それが、私が貴方の為に戦う理由です」
「……生き延びて、罪と向き合う……」
仮面越しの私の言葉に、マリエラは目を見張り、何かを咀嚼するように小さく呟いた。
「おいおいおい、何をカッコつけてるのか知らんがなぁ!貴様ら程度の人数でこの軍勢に勝てると思うなよ! 潰せ!」
高笑いとともに、空間の主であるガレオが手を振り下ろす。それに呼応して、赤い空間にうごめく不気味な魔法兵士たちが一斉に襲いかかってきた。
「なら見せてやるぜ!魔法騎士団の実力を!」
「対多人数の戦闘は豊富なんだ。この程度の困難など切り開いてみせる!」
「そうですね。私達であれば不可能ではありませんよ」
こうして、私とアスタ、ファンゼル、そしてマリエラという珍しい顔ぶれによる、奇妙な共闘が始まった。
改めて見ると、ガレオって他の空間魔導士達とは戦い方が違って独特ですね。
部下の裏切りで諜報員達と貴重な空間魔法使える人材を失ったダイヤモンド王国は泣いていいけど、自業自得なので同情の余地はゼロですね。