おそらく八雲紫だ。八雲紫が僕の背後に回って手を背中に当てた。当てたはずだ。
そしてその直後、体の中から力が湧いてきたような感覚がした。
「これで大丈夫なはずよ」
確かにさっきと違う感覚がある。これは八雲紫は能力を使ったのか……?
「あ、ありがとうございます?」
「ええ。それじゃあ帰る前に一つだけ、パチュリー。どうやって私の能力を破ったのかしら?」
能力を破った。あの空間の裂け目のことを言っているのだろうか。
「魔法よ」
「それでも簡単には破れれないはずなんだけど。一体どうやったのかしら?」
「大体察しはついているでしょう。次は勝手に覗かないことね」
「わかったわ。それじゃあ」
そう言い残した後八雲紫の近くに空間が少しねじれたように見えた。そのあと、すぐに八雲紫が消えた。
「あの、紫さんの能力って何なんでしょうか」
「ああ、気になる?あの賢者は『境界を操る程度の能力』を持っているわ。目の前から消えたりあなたが急に力を感じられるようになったのはそれのおかげね」
境界を操る程度の能力。何かしらの境界を操って僕に魔力を感じられるようにしてくれたのか。急に消えたのも、なにか空間の境界を操ってどこかに転移したとかそういうことなのだろう。
「とりあえず、あなたが力を感じられるようになったところで、まず基礎的な魔法を教えてあげるわ。正確には戦闘上便利な魔法だけど」
戦闘上便利な能力。炎とか撃てるようになるのだろうか。
「今から本を渡すわ。さあ、こっちに来なさい」
そう言われたので僕はパチュリーが座っているところの近くまで歩き、前まで来た。
「タイトルは読めないけど、結構便利な本よ」
そうして手渡された本の表紙を見てみた。タイトルは「The Foundations of Magical Power」だった。英語だ。思いっきり英語だ。普通に英語を勉強しているので読むことが出来た。パチュリーはこれが読めないのか。名前の響きは普通に英語だったり西洋の言語っぽいのに。まあ、違う世界に来たのだから色々あるのでしょう。
「それの四ページ目を開きなさい」
そう言われたので紙を二回めくった。
四ページ目。中は普通に日本語だった。タイトルは英語だったのに。
四ページ目には「身体能力に関する魔術」と書いていた。
「そのページには身体能力を上げる魔法について書かれているわ。身体能力は大事だわ。基本的にあなたが戦うことになるのは妖怪。身体能力はあなたより何倍もあるわ」
確かに。人じゃないのなら、身体能力も高そうだ。
「そして、その次の見開きには防御魔法について書かれているわ。防御は大切よ。とりあえず、本を自分で読んでちょうだい。質問は受け付けるわ。あと、出来たと思ったら成果物を見せてちょうだい。半端な魔法を使ってもらっては困るわ」
ということで、本を読み始めることにした。
はい。修正点を見つけたため、第二話「あの、階段長くないですか……?」と第十六話「そこで、魔法の出番よ」にて修正を行いました。
霊夢さん、紫さんに言及してなかった……。
第二話では霊夢さんのセリフが変わっているのとルーミアのセリフが増えているはずです。
第十六話ではパチュリーのセリフを変えました。
あと、誤字脱字だったり、なんか変だったら教えてくれると幸いです。
よろしくお願いします。