バグですが、なにか?   作:社畜から無職へ

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1-02 バグ、大地に立つ!!

 

 ぺしぺしと腰周りを叩いてみる。

 

 しかしソコにあるべき Y も無ければ、柔らかなお尻も無い。

 

 在るのはおへそから下腹部までで、その下は黒い毛と甲冑のごとき甲殻に身を包む漆黒の蜘蛛だった。

 

 だがしかし………

 

 この歳でモジャモジャだったとは、私、一生の不覚!

 

 ちゃんとアンダーケアしとかなければ!

 

 なんて、ふざけて良い時では無い、真面目に行こう。

 

 さて、私は最初の一瞬、喰われたのかと思ったがそうではない。黒蜘蛛の頭部から直接、私が生えて居るのだ。

 

 まるで冬虫夏草の様だな?と思ったが、なら、私が黒蜘蛛に寄生しているのか?

 

 改めて蜘蛛を観察して見る、蜘蛛も私を見る。

 

 すると私と蜘蛛、二人の視点で同時に物を見ていた事に気付いた。

 

 道理で自分の容姿を見る事が出来た訳だ。

 

 あまりにも自然過ぎて、違和感がお仕事を放棄していた。

 

 私は蜘蛛で、蜘蛛は私。

 

 少し珍妙な姿では在るが、取り敢えずこの黒蜘蛛は敵では無い。

 

 珍妙で済まして良い問題かと言われれば、大問題では在るが気にしては先に進めない。

 

 しかし、一つ大切な事に気付いてしまった。

 

 私は女なのだろうか?

 

 自己認識は私は女で在ると告げている。

 

 だが確認しようにも人型の下半身が存在しない、物理的に。

 

 人型の下半身が在れば(お◯ん◯ん)の在る無しで一目瞭然、肉体的な性別の判断は付く。

 

 しかし、自己認識の性と肉体の性が解離している場合もある。

 

 もう数年育っていれば、成長した π で判別出来て居ただろうに。

 

 これは俗にいう(男の娘?)の可能性も出て来たぞ。

 

 解剖学に詳しい訳でも無いので、骨格で男女判定も出来ないし、節足動物門鋏角亜門クモガタ綱クモ目の雌雄の判別はもっとムリ。

 

 こんな状況でジェンダー問題にぶち当たるとは。

 

 これも、時代の流れか。

 

 「ふぅ」

 

 ため息を吐きつつ、遠く(閉じ込められているが)を見る。

 

 仕方ないので私は女だという前提でヨロ。

 

 

 

 ◇  ◇  ◇  ◇

 

 

 

 さて、横道に逸れてしまったが、喫緊の課題は現状の打破である。

 

 今しがた気付いたのだが、壁の後部に亀裂が入っている。

 

 おそらくは私が頭をぶつけた時に角で突いてしまったのだろう。

 

 ピシッ!という音は頭ではなく、壁に亀裂が入った音だったのだ。

 

 角と同じ様な質感の鎌状になった前脚で亀裂をド突いて行くとピシパシと音を立てて亀裂が広がって行く。

 

 暫くの後、ぐるりと亀裂を一周させた。

 

 上手に割れました~♪

 

 適当なメロディーを口ずさみながら、一気に天井を押し退ける。

 

 謎の衝動に駆られて天井を持って腰降りダンスしてみたい誘惑に負けそうになるが、タッパの関係でムリだった。

 

 ぽ~い! 結構軽い。

 

 周囲は真っ暗、光源がないから当たり前か?

 

 だか、私のお目々はちょー高性能! 問題無く周囲を知覚する。

 

 うん、洞窟みたいだ。

 

 てか、まんま洞窟。

 

 伸びをして深呼吸すると、すえた空気の匂いが肺に充満する。

 

 壁を登り地面に降り立つと、今まで自分を閉じ込めていたブツを観察する。

 

 卵やん。

 

 丸っきり卵、白と黒のマーブルな卵。

 

 だがサイズがデカイ。 ダチョウどころではない。

 

 私が二人くらい手を繋いでぐるりと一周出来そうだ。

 

 でも卵は卵。

 

 なら、その卵から出て来たってコトは………

 

 えっ! 私、今産まれたの? 新生児? ベイビー?

 

 キョロキョロと周りを確認しても、同じブツは存在しない。

 

 黒蜘蛛がうじゃうじゃしていたら、それはそれで怖いが、私1人きりと成れば話は変わる。

 

 「誰か説明プリーズ!」

 

 私の叫びが洞窟内に虚しく反響した。

 

 

 

 ◇    ◇    ◇    ◇

 

 

 

 次回予告

 

 第三話「本能の脅威」

 

 私「あえて言おう、バグであると!」

 

 無職「………坊やだからさ」

 

 私「いえ、新生児です。」

 




 後書きという名の今後の言い訳

 今回はガンダム成分極薄ですが、今後の「バグ」のお話には多分にガンダムネタが含有され、無職自身「コレってガンダム2次だったっけ?」と思う事があります。

 ガンダムネタが万能過ぎるんですよ。

 実作業でも原作「蜘蛛ですが、なにか?」の資料を調べる時間と「ガンダム」の資料を調べる時間の割合が1:9以上になっています。

 と言うか、「ガンダム」のネタ在りきでストーリーを繋いで書いてるので「蜘蛛原作」の方は名前の確認位で、無職の記憶を頼りに書いてるので、設定上の間違いや覚え違いが多数在るかと予想していますが、寛大なお心で読んでやってください。

 決して「蜘蛛原作」の膨大な資料を調べたり整合性を取るのが面倒で、「蜘蛛原作」本編以降の(システム崩壊後の世界)のエルロー大迷宮を舞台にしたり、人間が出て来ない訳では多分ないと推測されますがどうでしょう?

 ガンダムネタの比率が更に増えるかもしれませんが、「蜘蛛ですが、なにか?」の2次じゃないんか!と怒らずにお付き合い頂けると幸いです。

 なお、MSはたぶん出ない。

 ポの字や前時代の遺産、作者の悪乗りが暴走しない限りは。

 曜日不定期で、週2で続ける予定です。

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