「すごく嬉しい。ついに僕は狂人から脱却するんだな。僕の、と言うかマーリンの力は事実だもんな!」
『口に出して言うことかい?独り言は狂人風味が強いよ』
「でもこればっかりは開放感が違う。口に出しても変じゃ無いってことだ。実際マーリンはいるんだし。最高か???」
すっかり浮かれポンチになってしまった降谷君に対し。
私は内心どんよりもごもご俯いていた。
私たちは現在図書室に篭って情報収集兼休憩の時間としている。
風見くんもコナンくんも慣れない魔力汚染の中の行軍だからな。
いくら私が中和したとは言え、疲れは拭いきれないようだ。
いやコナン君は自前で中和してたからケロッとしてるけど、何十キロも歩くのは純粋に疲れるし。
さて、そんな中で私がどんよりしてるのには理由がある。
つい先日、76年ごとの外宇宙より巨大構造物の飛来があった。
これは2500年以上続く恒例行事だ。
最初はすわヴェルパーかと身構えたものだが。
どうやらこれは地球の鉱物資源…特に金を集めるためのユニットらしい。
採掘者の合図とともに採掘物を持って帰る手順のようだが、何か不具合があるのかいつも何もせず帰っていく。
その命運が、先日一人の男によって変更されたのだ。
そのせいで、霊子に莫大な揺らぎがあった。
迷惑な大泥棒であることよ。
奴が生まれてから私の計画が狂いっぱなしだ。
一言私に言ってから活動してほしいものである。
そのせいで、今回も降谷くんを陥れるようなことになってしまった。
私は小さくなってぶつぶつ文句を言った。
何も知らない降谷くんがふと思い立ったように私に質問してくる。
「今回の怪異の正体なんなんだ?」
『蜘蛛だよ。大きな蜘蛛。ボリューミーでコクがありそうな零落した神だよ』
廃神社に住みついた怪異の状態である。
結構強烈な能力を持ち、神が零落したタイプの強大な霊基を持つ。
でもこんなちっぽけな神、ビーストの幼体である私にかかれば一捻りだ。
まだ羽化していないのにも関わらず、信仰の影響で一等惑星級にまで膨れ上がってしまっているからな。
たぶん今回の怪異も美味しいのだろうとじゅるりと舌なめずりする。
感情も美味しいが、やっぱり怪異の肉肉しい味わいもいいものだ。
今私たちがいるのは図書準備室だ。
コナンくんと風見くんの二人は図書室でゆったり休憩しているはずである。
私たちは古い資料を捜索中。
「あった、これか…昭和13年」
『それだね』
降谷くんが古い和綴の記録をパラパラとめくった。
どうも記録によると昔はこの近くに小学校があったらしい。
それが凄惨な事件を受けて移転、古い小学校の校舎は取り壊しになったらしい。
降谷くんがするりと目を細めた。
「何があったと思う?」
『怪異が子供達を巻き込んで霊基を膨れ上がらせたかな。もしかしたら子供達に遊びと称して儀式を吹き込んだのかもね』
「厄介だな。今回の連続失踪事件も同様にその怪異の仕業か?」
『恐らくは』
ここ最近この地域では失踪事件が多発している。
外国人犯罪グループがこの付近で消息を絶ったのも、この蜘蛛の怪異に喰われたと考えた方が良さそうだ。
この異界に立てこもって力を安定させ、ゆっくり活動を再開しようとしているのだ。
降谷君がため息をついた。
「面倒な。日本にゴーストバスターの専門部署なんて無いぞ。他にこんな怪異がいくつもあるのか?」
『そんなに無いよ。あっても大抵教会がエイメンしてくれてる』
「自国内に対応組織がないのは不安だが…こればっかりはどうしようもないか」
降谷君が眉間に皺を寄せると、そのタイミングでキイ、と扉が開く。
風見くんとコナンくんだ。
「降谷さん、よろしいですか」
「なんだ風見。休憩はしっかり取れたのか?」
「ええ……その……」
風見君は言い淀んで視線を逸らした。
私はここまでつぶさに風見くんの思考を読んでいるからわかるのだが、外でひっそり降谷くんの独り言を聞いていたのだ。
それで余計に心配になっている、と言うわけである。
ひょこっと顔を出したコナン君が優しく微笑んだ。
「僕らも改めてマーリンっていう人について整理して情報を聞きたいんだ」
「ん?あー、色々小出しに説明してるからね。たしかに一度整理した方が良さそうだ」
降谷くんは図書室中央の椅子を並べて、いかにも機嫌良さそうに腕を組んだ。
ほんっとーに申し訳ないのだが。
全ての黒幕は私である。
偶発的に起きた蜘蛛の怪異を利用して、降谷くんが悪魔憑きで騙されていると誤解させるように小細工した。
蜘蛛の怪異の異能、すなわち猜疑心を煽る分断の力をあえて放置した。
その上で、ネットで工作して誤解を助長させた。
霊子の揺らぎで啓示が大きく狂ったから、計画に修正が必要になったのだ。
ここで諸伏景光&宮野明美生存報告をするより、ワンクッション挟んだ方が降谷くんの今後も好転する。
許せ降谷くん、骨は拾う………!
降谷くんがふと風見くんの手元を見て目を瞬かせた。
『風見、何やらやけにスマホを触ってるな。ネットは繋がっていないはずだが』
『緊張してるんじゃないかな。今まで狂人だと思ってた上司の発言だし』
『それもそうか』
降谷くんは納得してふんふん微笑んだ。上機嫌だ。南無阿弥陀。
「あくまで僕の視点の話だが、マーリンと出会ったのは2年と少し前だ」
少し照れくさそうに語り始める。
「僕がそれが夢でないと気付いたのは、ヒロ…同じ潜入捜査官の幼馴染を救ってもらったからだ」
「組織に潜入して2年前に亡くなったっていう?」
「ああ。死体の幻覚を見せる形でヒロを保護してくれたんだ。本当に、あの時のことは感謝してもしきれない」
「降谷さん……」
悲痛そうに風見くんが眉間に皺を寄せた。
コナン君が首を傾げて無垢を装って質問する。
「ねぇ、僕らはヒロさんには会えないの?」
「一旦アヴァロンに取り込まれたことで外に出れなくなってるみたいでね、すぐには無理そうだ」
「そっか」
情報を再確認して、コナン君が沈黙した。
それから何かを決意したように風見くんが手を握りしめ、降谷くんをまっすぐに見る。
「降谷さん、諸伏が生きているという確証はありますか」
すなわち、騙されていないと言う証拠はあるか。
言いたいことがわかったのか、降谷くんは困惑に瞳を揺らした。
こと私と相対して、騙されていないかを確認するのは困難を極める。
私の幻術は実を伴う。香りも感覚もあるし、持続させようと思えば一生涯続けられる。
夢と幻の魔術師を相手に、真実の証明は不可能だ。
「それ、は、マーリンが嘘を言うはずがない。現に俺はヒロにいつも会っている」
「幻術が得意な存在なんでしょう。騙されている可能性はないんですか」
「ない。出過ぎた真似をするな、風見」
憤怒に表情を固くして、降谷くんが風見くんを睨んだ。
友人を愚弄するのは許さない、という意味の怒りだろう。
ナザレの親友が「全部僕らのせいだよこれ。おお父よ許したまえ…」とさめざめと泣いた。
風見くんが怯み、頭を下げた。
「失礼しました」
「大丈夫だ。僕も強く言いすぎた。お前達が信じられないのもわかるからな」
彼らの不安ももっともなことでもある。
本来、魔術を使ったって人が生き返ることはない。
私は見ていたから死ぬ直前で詐称の如き技が使えただけで、死んでしまってはどうしようもないのだ。
彼らの思考が私には手に取るようにわかる。
この場所が現世と異なるというのなら、きっと亡霊もあの世も実在するのだろうと納得したようだ。
UFOも地球に飛来していて、PSYキッカーもいるかもしれない。
さらに百歩譲って神も本当にいるとしようと、そう譲歩もしたらしい。
それでも、死人が生き返ることなどないのだ。
降谷君が明るく微笑んで口を開く。
「心配をかけてすまない。僕もヒロも、明美さんも無事だから。安心してくれ」
沈黙。
念話で降谷君がにがり切った声を出した。
『な、なんか空気が重いんだが。なぜこんな僕の言うことは信じられてないんだ?』
『白状する。敵の小細工で疑心暗鬼になってる。その上で私も分断工作した。本当にごめん』
『はぁ!?!?!?僕の折角の狂人卒業祝いだぞ!?なんでそんなことを!?』
降谷君が仰天して目を白黒させている。
私は深々と頭を下げて美しき土下座の姿勢をとった。
『君の将来を考えるとこれがベストだった』
『そんなわけない今この瞬間に僕の名誉が崩れ落ちている。帰ったらヘッドロックからスナップメイヤー』
『甘んじて受けよう』
『ホント許さないからな。許さないからな。ぬか喜びさせて、一週間は僕の感情食うの禁止だからな』
『うす』
騙されても友達思いの降谷くんは、怒りつつも理解を示し思考を切り替えたらしい。
哀れにも悪魔に取り憑かれて騙された男を演じ始めた。
その思考には涙がちょちょぎれているのが見える。
ホンマごめん。
「どうした風見、ずいぶん酷い顔色だ。また魔力に中りでもしたか?」
「……」
「本当に酷いな……さっきの呪詛返しが効かなかったのか?いや、マーリンに限ってそんな筈は……風見?聞こえるか?」
「も、んだい、ありません」
「コナン君も、体調に異変があったらすぐに知らせてくれ。マーリンと取引して治してあげるから」
コナン君がぴくんと反応した。
降谷くんがあえて蒔いた不穏そうなワードに釣られた形だ。
「取引って、どんな取引?」
「大体は僕のお願いを叶えてもらうために感情を渡してるかな。喜びの感情を食うのが好きなんだよ、マーリンは」
「危険じゃないの?」
「どうだろうね」
にこにこと降谷くんが笑顔を作る。
どこか薄っぺらで、それ以外の感情を食われた男の末路のようにも見えた。
『これだんだん慣れてきたな、僕はもう生涯狂人キャラで行くんだ。なんか前向きになってきた』
『ごめん。本当にごめん』
『無限に謝るべき。雑にこき使ってやるから覚悟してろよ悪魔め』
『誠心誠意尽くさせていただきます』
降谷くんは一周回って悟りを開いたらしかった。
菩薩のような穏やかな表情で笑っている
その裏の壮絶な悲しみに察しがついて、私は必死に謝罪したのだった。
157 : 名無しのこなちゃん民さん
全員、スレ主に黙祷
158 : 名無しのこなちゃん民さん
こんなのってないよ、ひどいよ、あんまりだよ!
159 : 名無しのこなちゃん民さん
つかスレ主ももうちょっとフェイクを薄くしてくれると分かりやすいんじゃが
幼馴染が死んだのはどういうこと?
160 : 名無しのこなちゃん民さん
これまでのまとめ作ってみた
時系列
・数年前に上司はマーリンの夢を見だす
・その後すぐに上司の親友死す→自死?
・段々マーリンが夢なのか現実なのか分からなくなる
・今はマーリンも親友が生きているのも現実だと思い込んでいる
・現在、異空間で悪霊(マーリンとは別)に襲撃されている
考察
A. マーリン悪霊説 生まれ持った霊能力を捻じ曲げられている説も含む
B. マーリン悪魔説 霊能力とは別に悪魔から力を与えられている
C. マーリン守護霊説 別名ほとんど妄想説 (現在少数派)
161 : 名無しのこなちゃん民さん
スレ主ほんと大丈夫かこれ
心が乱れてると悪霊も瘴気も入り込み放題だぞ
早急に確保して保護しないと帰らぬ人一直線だからな
162 : 名無しのこなちゃん民さん
>>160 サンクス
163 : 名無しのこなちゃん民さん
やっぱ上司さんの発言を見る限りそんな悪い人には見えないな
悪魔と契約した魔女(中世的な意味で)説は無いんじゃね?
スレ主のこと本気で心配してるっぽいし、狂ったふりというのは心情的には否定したい
164 : 名無しのこなちゃん民さん
悪魔にしても悪霊にしても基本的に「人間に憑りつくもの」だからなー
悪魔憑きは体に悪魔が入って勝手に体を動かすやつ(精神が狂ったように見えるのは悪魔の演技)で、悪霊は憑いた悪霊が人間の精神を狂わせる、みたいな解釈だろ
糸が繋がって呪力の印が押されてるって……完全に契約の方に見える件
165 : 名無しのこなちゃん民さん
ここで画期的新解釈を提案するために颯爽と俺登場
悪霊によって精神が狂った上司は悪魔と契約したのだ!!!!!
166 : 名無しのこなちゃん民さん
>>165
事をややこしくするのはやめーや
167 : 名無しのこなちゃん民さん
質問なんだが、悪魔が契約者の願いをかなえて死者を復活させるのはあり?
教えてエロ…い人じゃなくてもいいから!
168 : 名無しのこなちゃん民さん
>>167
無し
キリスト教において死者復活はキリストに関わる大奇跡だから、悪魔なんかに再現できたら事案じゃろ
そも向こうの世界観では命っつーのは神から「いのちの息」(創生記より)を吹き込まれてできたってことになってるから悪魔には無理的な
世界的にも死者蘇生がある奴は少ないはず
ハイチのヴードゥー教はそれっぽいけど、正確には罪人への刑罰として魂を取り上げた動く死体って話だからニセカルトの界隈で言われる死者蘇生の儀式ってのは嘘っぱち
169 : 名無しのこなちゃん民さん
まじで上司に憑りついてる(契約してる?)やつって何なん…
170 : スレ主◆meRlin
休憩を終え、現在移動中
異様に長い廊下の先に巨大な両開きの防火扉がある
防火扉のすぐ左に下へ続く階段があるんだが、防火扉から常にガンガン、ガッ、ドンッ、って音がしててあからさまに中に何かいるぞ…
上司は「この空間の主じゃないから襲われても死ぬことはない。心配するな」って言ってる
でも一歩近づくたびに寒気と冷や汗が止まらないので正直勘弁してほしい
【長く長くどこまでも続いているかに見える廊下の写真。奥に異様な雰囲気を発する錆びた防火扉が見える】
171 : 名無しのこなちゃん民さん
ん゛ん゛ん゛……
アウトです(真顔)
172 : 名無しのこなちゃん民さん
零感の俺だけど写真の雰囲気からして怖いわ
こんな廊下が長い小学校とか苦痛しかないやろ
移動教室で目的の部屋まで行くのに一時間かかる奴…
173 : 名無しのこなちゃん民さん
今回の写真は見ても平気?
174 : 名無しのこなちゃん民さん
>>173 悪いことは言わないからやめとけ
いますねーこれはいますねー
さっきから俺のパソコン周りの盛り塩結界が五分ごとにお釈迦になるレベルで居ますねー
175 : 名無しのこなちゃん民さん
【悲報】耳の良い俺氏、歌声が聞こえてしまう
扉の向こうから細く枯れた歌声がする…オワタ……
歌詞聞き取れる範囲で書いてみた↓
此の竹の葉が萎ゆるが如、青み萎うか? なります、なります(合いの手)
此の塩のみち乾るが如、みち乾ゆか? なります、なります(合いの手)
此の石の沈むが如、沈み臥すか? なります、なります(合いの手)
176 : 名無しのこなちゃん民さん
なんでこんな連続で大物ばっかいるんだよここ…(白目)
177 : 名無しのこなちゃん民さん
>>175 (合いの手)って呪言を変に陽気な感じにすんなしww
文言が古代っぽいが、呪詛(トコヒ)かね
もし呪詛(トコヒ)なら詛戸(トコヒド)を正しい位置からずらせば無力化できるって昔聞いたことがある
詛戸ってのは呪いの媒体、呪物のこと
178 : 名無しのこなちゃん民さん
扉閉まってる状態でコレか……
空いたらやり手の坊さんでも撤退を決める悪霊だなこりゃ
かなり真面目に上司が何者なのか疑問
こんなのに平然と対処できるとか寺生まれのTさんかよお前は
179 : 名無しのこなちゃん民さん
悪魔にしろ悪霊にしろ、上司についてるやつは超級の奴で確定
180 : スレ主◆meRlin
なんだか霧がかかったように翳んで見えづらい
上司とはまだ手を繋いだままだったんだが……
上司が手帳を貸せと言ったので俺の手帳が上司さんの手に渡った
ちなみに、名探偵君は目の不調はおろか悪寒すら感じないそうだ
181 : 名無しのこなちゃん民さん
名探偵君強すぎワロタ
182 : 名無しのこなちゃん民さん
七つまでは神の子だからね
そういうアレも関係してるのかな?
183 : 名無しのこなちゃん民さん
それでも写真を見たい命知らずどもに朗報
藻と椿の枝を適当な日ごろ使ってる陶磁器に入れて「私ではなく彼が見ました」と三回言ってふたを閉める
んで閲覧
閲覧した後は陶磁器ごと開けずに捨てる
で、被害が三分の一ぐらいには軽減されるぜよ
184 : 名無しのこなちゃん民さん
>>183 それカシリの一種じゃん
その手のやつって効いたためしがないんだが
185 : スレ主◆meRlin
上司がメモに変な図形を書いて、その絵の中央に血を垂らした
本格的に呪いの儀式っぽくて名探偵君の表情が見ていて辛い……
でも受け取った途端謎の目の不調が明らかに改善されたし、体がわずかに軽くなった気がする
【卵が三重に重なったような図形にオガム文字が書かれている写真。中央に真新しい血痕が残っている】
186 : 名無しのこなちゃん民さん
なんじゃこりゃ読めん
解読班はよ
187 : 名無しのこなちゃん民さん
解読も何も、どす黒く全面が塗りつぶされてて何も分からない件について
188 : 名無しのこなちゃん民さん
目に!痛いほどの!呪力!
え?上司こんなんをさっきの今で作ったの?
この人間を50人ぐらいぶっ殺して作ったようなやつを???
189 : 名無しのこなちゃん民さん
再びケルト専門の俺氏登場
中から外に向かって
「これはアングィヌムである、これはアングィヌムである、これはアングィヌムである、災いは此れをもって私が引き受けるとするものである、以下■■■において■■の鎌が命を捧げる」
って読めるお
190 : 名無しのこなちゃん民さん
>>189
アングィヌムじゃなくてアンギヌムじゃね?
アンギヌムなら蛇の卵のお守りって聞いたことある
ちょうど卵っぽい図形だし
191 : 名無しのこなちゃん民さん
この文面における「私」って誰ですかねぇ…
これまでの経験上最悪の想像をすれば、スレ主たちの代わりに見も知らぬ誰かに災いをひっかぶせる、なんて可能性もあるんじゃねーの?
192 : 名無しのこなちゃん民さん
マジで大魔術決戦過ぎて草も生えない
連続で襲いくる貞子と伽椰子をホープダイヤで殴り倒してる気分
193 : 名無しのこなちゃん民さん
ん……?
長らくスレ主からの書き込みが無いな
保守いる?
194 : 名無しのこなちゃん民さん
>>192 評価する
195 : 名無しのこなちゃん民さん
日付こえた
196 : スレ主◆meRlin
やっと繋がった
今、校舎一階の理科室と思しき場所に居る
俺一人だ。他は誰もいない
理科準備室に繋がるドアからはひっきりなしにカリカリというドアを爪でひっかく音が聞こえる
廊下の方のドアは隙間から血が流れてきている
ついでにみしみしと外側から力がかかっている
音とぼそぼそと何か呟く声もするな
窓は血のついた手形でびっしりだ
【理科室の画像。荒れ果て風化した理科室と今にも崩れそうなボロボロの扉が写っている。黒板には「きえろきえろきえろきえろ」とひたすら赤いチョークで書き殴られている】
197 : 名無しのこなちゃん民さん
>>196
いきなりクライマックス杉
198 : 名無しのこなちゃん民さん
失踪五秒前ってやつか
俺ならとうの昔に失禁してる
というよりスレ主の異常なほどの何なん?アイアンハートが標準設定なの?
199 : 名無しのこなちゃん民さん
いったいあれから何が起きたし
上司いないとかハードモード超えて負けイベントに等しいんだが
200 : スレ主◆meRlin
>>198
報告は感情を交えず状況だけを簡潔に述べるべきだと骨の髄まで叩き込まれていてな
本当のところ怖すぎて生まれたての小鹿みたいになっている
手帳を受け取ってからは順調に防火扉の方に進んでいた
問題は階段を下りる直前になったところで起きた
か細い声が聞こえた気がしてつい俺は振り返ってしまったんだ
視界の向こうでは防火扉が細く細く空いていて、そこからガリガリに痩せ細った右手がこちらへと伸びていた
手の主と思われるしわがれた声が怨念の滲み出るような声で何事か囁いた
それで驚いて上司の手を放してしまったのが最大の失態だった
気付けばこの理科室で俺は一人倒れていた、というわけだ
201 : 名無しのこなちゃん民さん
ばっか!!!!!!
おまえってほんとばか!!!!!!!
202 : 名無しのこなちゃん民さん
俺が同じシチュにいた場合手を放す前に昇天してますがな
203 : 名無しのこなちゃん民さん
上司は居るなら居るで怪しさ満点なんだが、いないと単に生存確率0%☆怪奇現象ファイルスみたいな絶望感しか無いな
204 : 名無しのこなちゃん民さん
オカルト界で生きて長い俺から言わせてもらおう
このレベルで生きて帰るのは歴戦の神主さんでも無理
遺言なら今のうちに聞いておくから、せいぜい悔いが残らないようにしろよ
205 : 名無しのこなちゃん民さん
無慈悲杉
でも俺も徳用塩10袋とありったけのお祓い用品で完全武装したとして10分持つかどうかって空間なので妥当な判断
206 : 名無しのこなちゃん民さん
神も奇跡も無いってことがよく分かるスレでしたね
たいへん勉強になりました
207 : スレ主◆meRlin
えっ、あっ、
上司来た
やばい
208 : 名無しのこなちゃん民さん
全員、スレ主に黙とうを忘れんなよ
209 : 名無しのこなちゃん民さん
>>207
えっ?
突如、生々しい肉を裂く音が耳を突いた。
あらん限りの絶叫は女のものとも男のものともつかない異音だった。
廊下のは曇りガラスでよく見えない。
しかしそこに映る影は何か大きく黒い、人とは違う化生であることに違いない。
風見を襲い喰おうとしていた怪異とは別の、規格外の真性の魔性が咆哮した。
蠢くそれは理科室へ侵入しようとしていた怪異を嬲って弄び、ぐちゅぐちゅと臓腑を腑分けするようなおぞましい音を響かせている。
準備室の方から聞こえていたドアを搔く音もいつの間にか聞こえなくなっていた。
狩るものが狩られるものへ、嬲るものが嬲られるものへ堕ちていく。
掠れた声が必死で逃げようと助けを乞うている。
身動き一つ取れないまま、風見は震える息を隠すこともできずにただドアひとつ隔てた蹂躙を見守る。
音が、止む。
キィ、と小さくドアが鳴る。
「あぁ、此処にいたか風見」
鮮血に全身を染め上げた己の上司の笑顔に、風見は言い知れぬ恐怖を抱かずにはいられなかった。
・理科室にいた怪異
神使のなれの果て。
よく熟成した生ハムの原木のような味わい。
「すごく美味しかったよ。もうちょっと量があると嬉しいんだけど」
・降谷さん
なんだかんだマーリンに甘いので怪異を捕獲解体するマーリンに付き合っている。
そんな祟り神みたいなの食うのか……?