深夜の魔法少女アニメを履修してるタイプのマスコット(超善良)が来た 作:蓋然性生存戦略
『検査結果のお知らせだよ。健康的にはオールグリーン!肉体はちょっと特殊だけどそれだけ!普段通り過ごしてよし!!』
「ヨシ!」
『というわけで魔力訓練していくよー』
身体強化を封印した翌日。
アローズの本体から検査結果が届いたらしく、晴れて私は健康体であることが証明された。
アイアムヘルシー。
『《焔塵卿》に足りなかったフィジカルを補強できる手段として一番手軽だったんだけどね……』
「にしても手刀でタングステン合金真っ二つはやばいでしょ。加減できないよアレ」
『そうなんだよねえ……アレを脚力に変換したらさしものキミでも、制御できるかどうか……』
それはそれとして。
私は魔力効率が良すぎて逆に自力での身体強化を行えずにいた。
健康すぎるが故である。
1の挙動が10になるレベルの超効率化。
あまりにも加減が難しい。
某半裸の鳥頭が愛用する琥珀のグローブに似たような挙動になると思ってもらいたい。
うっかりすれば壁のシミである。
最初は腕を振るだけだったからなんとかなった。
でもよく見たら変身体の腕ぶっ壊れたのである。
自爆技だよばーか!
じゃあ加減しろ、という話ではあるが、細かい制御はそれはそれで難しいのである。
目視で1フレーム単位の操作をリアルタイムでやれと言われているようなものである。
当然のように全てアドリブのビタ押しである。
んなもんできるかボケ。
百発百中でそれができる人間がいるなら、ぜひとも知りたいね。
『知り合いの猫はできるね』
人間って言ったでしょ(全ギレ。
『まあでもいずれは扱えるようにならないとね。地道に体壊さない程度に練習しておいてもろて』
「えー……」
『まずは愛刀の魔力付与を呼吸の如くできるようになるところからね』
「はーい」
まあ実際問題、これができるとできないでは話が違う。
呼吸レベルで制御ができるのなら、暴発することもなくなるだろう。
大事なことだ。
纏うと思った瞬間に纏えるのが理想だ。
「ところでさ」
『ほいほい』
「前に戦争の恐怖としての《Code:1999/7》を倒してほしいって言ってたじゃん?」
『そだね』
「どういう攻撃してくるの?」
『んー、ネタバレはしたくないけどなあ』
「したくないだけなんだ」
『まあ別にしてもいいよ?でもできれば攻略法を手探りで頑張るプロセスって大事じゃん?げ、またフェイクAoEかよ!!(分霊PTで絶妖星〇舞をプレイしながら)』
「ねえ、裏でゲームしてる?」
『りー!!』
「りーじゃねえぶっ飛ばすぞ!!」
こいつ、裏でF〇14やってやがる。
絶コンテンツに挑める育成が済んでるの怖いよ。
『やっぱキャラクリはP〇O2だなあ』
「ねえ、話誤魔化そうとしてる?」
『チッ』
「舌打ちした!?」
こやつ、簡単にクリアされたら悔しいじゃないですかとか言うつもりじゃなかろうな。
『簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか』
「おい」
『まあ冗談はさておいて。あくまでも地球における戦争の恐怖が顕現した姿だ。ある意味では、現代戦争の権化と言っても過言ではない』
「銃撃とかはデフォになりそうね」
『おふこーす!迫撃砲、爆撃、ミサイル、航空戦力、地上機甲部隊、その他もろもろ出てくるよ!!』
「バカなの?」
それ御使の手足りる?
『仮にもSランクのエンドコンテンツレイドバトルだぜ?まだまだ挑めないのは織り込み済み。順調に強くなっていつかは倒してくれるといいなあ、みたいな気持ちだよ』
「そう」
じゃあいつかは倒せる想定なんだ。
ふーん。
『?』
「そして時は動き出す」
『ちょ!?』
はいというわけでね。
かれこれ2か月後。
シバきました、《Code:1999/7・TheWar》。
これがいわゆるユ◯パだ。
『ナンデ!?アイエユ◯パナンデ!?』
「いやぁ、大変な戦いでしたね」
『どうしてだよ!大事なレイド戦なのにカットされるのボクかなしいよ!!』
いやあ、だって、ねぇ?
最期に核ミサイルぶっ放してきたのはさすがに驚いたけど、ギガブロのプラクラに封殺されちゃったし。
結局足りないのって御使の手数なわけで。
じゃあほかの子たちを育成しようってなれば勝てるのは当たり前じゃん?
苦労したのはどちらかと言えば潜伏先割るほうだよ。
『お”ぉぉ……』
まあアローズには気の毒だが、数の暴力VS数の暴力って絵面は派手だけどやることは単調だからさ。
ごめんね。
というかギガブロが仕上げてきたから数の暴力もなんかこっちが押し切っちゃったし。
やっぱダメでしょ、ブラスターメテオ。
アレの殲滅力おかしいって。
敵味方問わないのが難点だけど。
精鋭タンクがガチ防御して痛そうな顔するくらいやばいけど。
某タワーディフェンスソシャゲならナイチンS3とハルカS2なかったら即溶けレベルの火力である。
持ち物検査にも程があるだろ。
タルファイヤーだってナイチンS3ひとつで済んだって。
『いやぁ、ギガブロくんの成長はこのリハクの目をもってしても……』
「成長しすぎでしょあいつ」
『普通に彼が一番のイレギュラーだね』
怖いわぁ。
やはりサ◯ヤ人は恐ろしい。
惑星ベジ◯タは実在した……?
『ギガブロくんが際立って目立っていたけれど、全体のレベルが上がっていた個神的には満足ではあるよ?ユ◯パされなければね』
「だって、特に語ることがないんだもの」
いやまあ、確かに移動要塞に潜入してコアを破壊するという胸躍る展開はあったが。
中から6000度の炎で蒲焼きにしたので特に語ることはない。
奴を攻略する手っ取り早い方法。
それは、私自身が太陽になることだ。
『言ってることおかしいからね?』
「でも御使ってなんか耐えてくれるじゃん?」
『そりゃそういうふうに設計しましたからねえ!理論上は宇宙空間でも活動できますよ!変身すれば!』
まあ、全カットされたTheWarくんだが。
おそらく、《Code:1999/7》の中でも下から数えた方が早い。
なぜならば、攻撃手段が現代戦争で凝り固まっていたからだ。
復活して再びレイドが行われたとしても、初回よりも少ない戦力で勝てると確信している。
宇宙戦争とか魔法戦争とかが混ざってなくてよかったと思わざるを得ないが、それでも核はダメでしょ核は……。
対策装備でメタればなんとかなるが。
『まあ、概念的に相性が良すぎたか。一騎当千のヒーロー集団を相手取るには、規律と規範の軍隊は分が悪かったか』
そういうものか。
そういうものなのだろう。
知らないが。
『でもどうすんだよ、このままじゃ第四の壁の向こうの観測者たちが楽しみにしてたかもしれないレイド戦が!』
「知らんがな」
『仕方ない、Ver2を作るしか……』
「絶コンテンツですか?」
『いいね、採用』
「フッ軽過ぎる」
どうやらやり込み要素が追加されるらしい。
目的と手段が逆転してやいないだろうか。
少し心配である。
『ま、ぶっちゃけ何回も倒してもらう予定だからね。せいぜい周回して装備を整えるといいさ……レイド復活スパンは7日だよ』
「掲示板で共有しとこ」
『イイヨ!』
そういえば、アローズって分霊何人いるんだろう。
私のところには1号と思わしき分霊がいるけど。
『分霊の数>御使の人数』
「御使よりも多いんだ……」
ちょっと多すぎやしませんかね。
神スケールだからか知らないけど。
『御使の保護のために動いてるのが今10万とちょっと、本体の作業サポートしてるのが1万、今も《Code:1999/7》を攻撃し続けてるのが1万、予備兵力が3万。あと相棒が1人』
「規模がデカ過ぎる」
『まあ?これでも神ですしおすし。相棒1人に惨敗するけど』
「相棒さん強すぎない?」
『紛う事なき世界線史上最強の女だからね……1度も勝てた事ない』
「相棒本当に強すぎない?」
相棒さん>>>超えられない壁>>>アローズ全軍……ってコト!?
『ワ、ワァ……』
「泣いちゃった」
『アローズチャンヲイジメヌンデ……』
「もち化してもダメです」
『チョワヨー!』
ミームモンスターと化したアローズは放っておいて『ひどい!』ひとまずは装備である。
《Code:1999/7・TheWar》を倒した戦利品で、私も少し装備を作ったのだ。
弓である。
分類としてはコンパウンドボウになるのだろうか。
死◯装に合うのは和弓なのはわかっているが、現代戦争の恐怖として顕現したボスの素材なので、どうしても機械仕掛けになる。
それでも頑張って和風チックにしたが。
アローズと頭を突き合わせて作った会心の逸品である。
『具体的な仕組みは省くけど、要は相手を焼き貫く弓に仕上がっている』
「ねえ、これエフェクトが凄い見覚えあるんだけど」
『燃える弓なんて古今東西いくらでもあるさ!!』
まあ、あるけど。
『これで明確な遠距離攻撃手段が確保できたというわけだ』
「そうね。これで対応幅も広がる。次のレイドも簡単になるでしょうね」
『そうだねえ、沢山狩って欲しいねえ……』
「で、狙いは何?」
それはそれとして、私はぶっちゃける。
なんで最初にTheWarを倒して欲しかったのか。
何故最初に提示したのか。
弱いから?段階を踏んでほしいから?
それもあるだろう。
だが伝え方に違和感がある。
もし段階を踏んでほしかっただけであれば、すべて開示しておススメを提示するという方法もあったはずだ。
というか今までのアローズならする。
ということはだ。
意図的に情報を絞ったな?
『ナンノコトカナー』
「ただ倒して欲しいわけじゃないでしょ。何か狙いがあると思うんだけど」
『しかし、超善良マスコットアローズには、狙いがあった……』
「CV銀河○丈?」
誤魔化すつもりはないらしい。
さて、何を企んでいるのやら。
『まあバレちゃあ仕方がない。ぶっちゃけるとねえ、欲しいんだよね、《Code:1999/7》の力が』
はい?
『まあ、何。アレだよ。ボクも自分の強化に余念がないわけで』
「
『調伏成功の暁には自分の物にしていいって上司から言われてて』
「
『ちょうど現代兵器分野は薄かったから欲しかったんだよね』
「
『すんません今回ばかりは私利私欲で利用しましたァ!!』
あまりにも鮮やかな土下座。
私じゃなかったら見逃してたね。
「正直に言ってくれればいいのに……」
『だってぇ……なんかこう、申し訳ないじゃん?』
「黙ってるのもなんか悪くない?」
『それは、その、おっしゃる通りなんですが……』
「別に私たちがお世話になってる側なんだからさあ、もっと強気で良いんだよ」
『うす、この度は申し訳ありませんでした』
全くもう。
なんで変なところで気を使うかな……。
コイツさては根っこはコミュ弱者だな?(特大ブーメラン)
・《Code:1999/7・TheWar》
全カットされた悲しき超大型レイドモンスター
下から2番目に弱い。
どこぞのギガンテスが航空機とかドローンとか戦車を撒き散らしながら機関銃で弾幕を張り迫撃砲とミサイルを打ち上げながら爆走する。
分かりやすい弱点はない。
追いつめられるとコアに潜入される前にエキゾチック核ミサイルをぶっ放して痛み分けにしようとしてくる。
今回はギガブロがプラネットクラッシャーで消し飛ばした上に内側から柳に蒲焼にされた。
「TheWarが何をしたって言うんだ!!」Byアローズ
・新武装のコンパウンドボウ《暁月》
《戦禍解放》と叫ぶと滑車部分が回転しながら燃え上がりはじめ、最終的に上下に広がった幾何学翼のように白く燃え上がる。
最大まで引き絞ると小さな山なら軽く穿つ威力の白色火焔の矢が放たれる。
相手は蒸発する。