CLANNAD ~Sequel of After Story~   作:gachamuk

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幻想世界物語 Ⅱ

 魂だけの存在となった人形は、あてどなく世界を巡った。人形の願いをかなえてくれるだけの力を持った、自分と同じ魂を持つ人間を探して。

 人形と同じ魂を持つ人間はすぐに見つかった。その人間は、なぜかヒトデが好きだという女の子と一緒にいて幸せそうに笑っていた。けれど、見つけた彼には、人形の言葉は届かなかった。

 人形が落胆し、別の世界へ行こうとしたそのとき。その人間から光の玉が飛び出し、そっと人形に寄り添う。

 ――僕を慰めてくれるのかい? ありがとう

 人形の声なき声に、光の玉は小さく瞬いてふっと消えた。

 それを見届けた人形は、また違う世界へと旅立った。

 その世界でも、人形は同じ人間を見つけた。今度の世界では、その人間はよく似た双子の女の子の姉のほうと幸せそうに歩いていた。けれど、この世界の人間も、人形の言葉を聴くことはできなかった。

 落胆した人形が、別の世界へと旅立とうとしたとき、先ほどと同じように、光の玉が人形に寄り添って、ふっと消えた。

 

 その後も、人形は、その人間がいるいろんな世界を旅し続けた。

 その人間が、双子の妹と歩いている世界、ヴァイオリンが好きな頭のいい女の子といる世界、年下の桜並木を護ろうと必死な女の子といる世界、大勢の強面の、だけど心はとても優しい人たちに囲まれて笑う女の子と一緒にいる世界、年上で不思議な猫を抱く女性に微笑を向けている世界、とても妹思いの、だけど素直になれない不器用な友達を見て笑う世界、走るのが好きだけど走れなくなった男の人を励ます世界、人間の日々の生活をとても心配してくれた恩師に感謝する世界。

 そのどの世界の、どの同じ魂を持つ人間でも、人形の声を聞くことはできなかった。彼を見つけるたびに、彼から光の玉が飛び出して寄り添ってくれるけど、人形は徐々に疲れてきていた。

 それでも諦めるわけには行かないと、元気を振り絞ってたどり着いた世界は、あの終わってしまった世界の少女とよく似た雰囲気を持つ少女と、小さなアパートで幸せそうに暮らしている世界だった。

 その世界の人間は、どこか人形に反応しているような、そんなそぶりを時々見せた。だから、人形は、彼と少女を見守りながら、時々、声を掛けるようにした。

 けれど、ある日、少女が原因不明の病に倒れ、た辺りから、人形の声は届かなくなった。

 人形が悲しくなりながら、そっとその世界を旅立とうとしたそのとき、旅行に行こうとした途中で倒れ付した人間と少女から、小さな光の玉が飛び出し、人形に寄り添って小さく瞬いた。まるで、励ますかのように。

 

 そうしてたどり着いたのは、人形と同じ魂を持つ人間が、妻と娘と一緒に幸せそうに暮らす世界だった。

不安に思いながら、人形は人間に声を掛ける。

 

 ――僕の声が聞こえる?

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