「ここは一体どこなんだ?」
ここって本当に異世界なんだよな?俺は不思議に思った。
「ここは異世界の外務局の取り調べ室ですね。転移魔法でアルケリオン王国の領地以外から転移すると必ずここに転移します」
「で、俺はここでどんなことを聞かれるんだ?」
「事前に話を通しているので形式的にここにきた理由、滞在期間などを聞かれる感じですね」
何というか、思ったより俺たちの世界の入国審査と違いがないな。
ガチャ
キャサリンには勝てないがわりかし美人の女性がやってきた。髪は銀髪であった。
「私の名前はベソフ・ガーナだ。お前さん、ペコリーヌから聞いていたがこの世界の住人じゃないみたいだな」
「ああそうだ。俺の名前はジェイコブだ。で、あんたがここで聞きたいのはなんだ?」
「ペコリーヌから聞いていると思うが、ここに来た理由、身体検査などだな。まぁ、事前にお前さんのことは聞いているから形式的なことだけをするぞ」
そう言ってガーナは身体検査などを実施して行った。
「よくもまぁお前さんはこんなに武器を持ってきたな」
「愛する妻を助けるんだったらこれでも足りねぇ」
「愛妻家だな。ただ言いたいことがある。この武器たちをどこかに置き忘れるなよ。それと服装もこっちの服装に着替えてもらう」
「なるほど。こんなことするっていうことは俺みたいな別世界の人間が来るっていうのは知られていないんだな?」
「そうだ。もし、武器を落として、誰かが見つけたら大騒ぎになるし、この世界にない服を着ている人間がいると色々大変だからな。この世界と別の世界が魔法で繋がっているっていうのは公になっていないからな」
「了解した」
俺は着替え後、ペコリーヌと共に外務局を出た。
街並みは中世のヨーロッパのような感じで道は石畳み、建物はレンガ作りの建物や木造の建物などが並んでいた。噴水広場の周りには市場があり、食べ物や工芸品などが販売されており、人がたくさんいた。
「俺が昔読んだ小説みたいな世界だな」
「ここは王国でも大きめの市場ですね。様々な地域の特産品が来ます」
「ほぉ」
色々あるんだなと思い辺りを歩いた。ただ、大きいとは言っても店にある食べ物の数は心許ない。
「お、ペコちゃん。その男の人は彼氏かい?」
果物屋のおっさんが話しかけてきた。
「違います〜。この人は今日初めて地方から来た人です」
「へぇ、よくこんな大変な時に来れたな〜。大変だったろ。りんごをあげよう」
おっさんは2個りんごを渡した。
「ありがとな」
「いつもありがとうございます♪」
「良いってことよ」
地方は大変?やっぱりオリバーが絡んでいるのか?
「なぁ嬢ちゃん、地方が大変って聞いたけどよ。何が起きてんだ?」
「…ここでは話しづらいので後で話しますね」
そう言って俺とペコリーヌはりんごをかじった。
「ここが宿です」
ペコリーヌに案内されたのはキレイめの石造りの宿だった。周りは静かで良さそうだ。周・り・は・物・静・か・そ・う・な・男・が・2・人・い・た・。・そ・い・つ・ら・は・こ・ち・ら・を・見・て・い・た・。・
「部屋は2つ取ってます。お好きな方を「嬢ちゃんと一緒の部屋にする」え!?」
大胆な発言にペコリーヌは顔をさっき貰ったりんごのように赤らめた。
「おっと、そういうことをするためじゃないぜ。中に入ったら詳しいことを教える」
「何でそんな大胆なことを言うんです?心臓止まるかと思いましたよ」
「宿の入り口に男が2人いたろ?」
「はい。それがどうかしました?」
「あいつらもしかしたら俺たちのお・客・さ・ん・かもしんねぇ。あの目つき、こちらを監視しているぜ」
「え?お客さん?あ…、っていうことはじゃ今すぐにここから離れないと」
「大丈夫。俺に任せな。嬢ちゃんは今から言うことをよ〜く聞くんだぞ」
深夜
ガチャガチャ
ある男が客室の扉をピッキングしていた。
カチャ
部屋の鍵が開いた。すっと男は部屋に侵入した。布団がこんもりと膨らんでいた。男はナイフを取り出して…………
「俺の部屋で何してんだ?」
男は後頭部に銃を突きつけられた。
ファンタジーなのにファンタジー要素が少ない気がする