SPIDER-MAN:Earth『ZZZ』 作:糸吐く不審者
『では、念のため整理します。これからあるじが潜入する建物は、ホロウレイダー集団――――ブラック・スティングが根城としている廃工場です。防犯カメラの過去の映像を確認した限り、去年の段階で残された機材や危険物はTOPSの手によって回収されています』
「おっけ。じゃあその辺のことは気にせず、建物の中で暴れまわって良い感じだね」
『
……うーん、彼の居場所がわからないのが一番のネックか。正直、攫われた人たちを解放してホロウの外に逃げる――――なんてなった場合、一番脅威になってくるのは彼の存在だ。接敵の前に彼以外の団員をなるべく制圧して……最後に彼を無力化してから解放、とできれば良いんだけど。
『二メートル先、廃ビルを右折。その先の裂け目に入れば、あっという間に廃工場内部に入れます。最短距離でドン、ドン、とん、です。該当建物内の防犯カメラには、ダミー映像を流しておきましたゆえ。好きに暴れまわってくだされ』
いくつかの裂け目を通って、最後の裂け目。多分僕ひとりだとここまで十五分以上はかかってたんだろうな……ジニーのおかげで、五分程度でここまで来れた。本当に有難い。
ぐらり、と視界が歪むような感覚。裂け目を通れば辺りの空気が変わり、埃っぽい建物の中に着地する。……パッと見渡した感じ、なんの変哲もない長い廊下だ。
「さて、右に行くべきか左に行くべきか……こういう時っていつも迷うんだよね……」
『あるじ、わたくしのオススメとしては左側から攻略すべきかと。ソースは左手の法則、にございます』
「ああ、ごめん今のは独り言……でも同感。そうしよっか」
言いながら駆け出す。なるべく足音を殺しつつ、それでも最速で。
『それに、そちらの方が敵影との距離も短いので』
「ああ、そうなんだ?」
『しかしそちらの廊下は』
ムズ、と今日何度目かの後頭部をくすぐられる感覚がして、
『あ、』
壁という壁に穴が開き、無数の銃口と思われる筒が僕に顔を見せる。咄嗟に糸を天井へと放って強く床を蹴り、前へ前へと跳躍を繰り返――――っ、っ、今背中ギリギリを銃弾が、今、
「ちょっと!? 罠めちゃくちゃあったけど!?」
『はい。今ちょうど、罠が出血大サービス閉店間際の大セールと……』
「警告が遅いかなぁ!!」
『ですが〝さいたん〟ではありますゆえ……』
「ッ、ッ、〜〜〜〜そ、そうなんだろうけどもさぁ!!」
なん――――なんか微妙に噛み合わないな!! なんなんだろうなこの感じは!!
『あるじの声に気づいた敵影様、三名ご来店でございます』
「わかってる!!」
丁度視界の先。廊下の突き当たりで、通信機へと手を伸ばす敵影が見える。
「させないよ! 僕は
通信機に伸びた右手に、糸を伸ばして身体ごとこちらに引き寄せる。そのままひとり目の身体を蹴り飛ばし、壁に貼り付けて拘束――――、
『そしてショートケーキのイチゴは誰かに奪われてしまう、と』
「軽口に受け答えしなくていいから!!」
『あ。通信回線はジャミングしました』
「ありがとうだけども!!」
二人目は胴体に繋げた糸を手繰り、僕を中心に円を描くようににスイング。三人目を巻き込む形で壁に叩きつけて、纏めて壁に糸で貼り付けた。また喧しく「全身レオタード!」「変態!!」「クソ蜘蛛男!!」とか繰り返すモノだから、口元を糸で塞いでやるのも忘れない。
『
「……今の口笛は一体どこから?」
まあ、その後も。
『あるじ、そこの角を右折で』
「ああうん、最短ルートね」
『いえ。そこにまた罠――――あ』
……その後も。
『あるじ。そこの壁のスイッチを押してみてください』
「……何、隠し扉……?」
『いいえ。床に大穴が開きますゆえ』
「――――ッ、ねえ、楽しんでない!?」
『いやしかし追っ手の五人が穴の底に落ちてゆきましたので。これが、わたくしの狙いでございますれば』
「っていうか彼らはなんでこんな改造を施してるのさ!!」
……まあ、うん。ダウナーポンコツAIにトコトン振り回され――――あ、落ちてった追っ手はちゃんと、激突する前に宙吊りにしておいたよ。
「……、………………」
『何やら疲労困憊の様子。頭押さえて、痛い痛いですか? ムズムズの過剰摂取かもしれませぬ。未だ変わらず、ネット回線はオフライン。ですが、わたくしに出来ることもあるかもしれませんので、何なりとお申し付k』
「キミを消す方法、で検索」
『わぁ〜〜〜』
有難いと思うのと同時に、かなり疲れ果てていた。いや、本当に有難いと思ってるのは事実なんだけどね。
「……どういう感情なの、それ。冗談だよ、冗談」
『わたくしの内部データに蓄えた〝みーむ〟に初めて乗っかってくれたので喜びを表現しておりました』
「…………、…………」
絶望的にズレてるのもまた事実なんだけどね。
思わず大きなため息が漏れ出る。敵地のど真ん中だというのも忘れて額を抑える僕の耳元で、ザ、ザザ、と短いノイズが鳴った。これは彼女なりの咳払いのようなモノなんだろうか。
『……申し訳ありません、あるじ。その……わたくしは長い間、ひとりで過ごしていたので。こうして誰かと会話を交わせて、舞い上がっている自分が居るのです』
囁くような、まるで唇を尖らせながら俯く姿が想像できるような声だった。
『ここは敵地のど真ん中。ええ。わたくしとしても、呑気なことを言っている自覚はあります。ですが――――あるじとの会話を、楽しく思っているわたくしも居るのです』
「……わかったよ。そう言われると弱いなあ」
『楽しいや寂しいといった感情を、わたくしが持ち合わせているのかどうかはまた別の話ですが』
「台無しだあ」
『
「そのSEの使い所、今かなあ?」
これも彼女なりの照れ隠しなのかもしれないな。感情が本当にあるのかどうかは、この際横に置いといて。
さて、作戦再開。ジニーによると、確認できる連中は全員片付いたらしい。新たにカメラに映り込む影も特にない、と。
……まあそれも、例の蠍男を除いて――――という話ではあるけれど。
いくら見回しても彼の姿は見当たらない。建物の最奥……固く閉ざされた鉄の扉を無理やり蹴り開けると、そこに見えるのは無数の鉄格子だった。
「……趣味悪い部屋だな」
僕の独り言を聞いても、右耳のイヤホンは沈黙を貫いている。僕と同じことを思ったのかどうかはわからないけど、アレだけ喧しかった軽口は返ってこない。
空室となった鉄格子を横目に歩みを進めていく。暗い暗い部屋の中をほんの少し歩いていったところで、僕の鼓膜をざわめき声が揺さぶった。
「スパイダーマン……?」
「スパイディだ……」
廊下の一番奥。突き当たりの鉄格子の向こう側に、力なく項垂れた町の人たちが見えた。
……マップにつけられたマーカーから何となく察しては居たけど、それでも一瞬面食らうくらいに数が多い。ざっと数えた感じ、二十人以上は居るんじゃないかな。これ。
なんでこんな所に、とか。助けに来てくれたのかも、とか。掠れた小さい声を聞きながら歩みを進めて、
「もう――――」
大丈夫、と。出かかった言葉が、喉元に引っかかって戻っていく。
たった三文字。されど、三文字。喉元を通って胃袋に戻っていった言葉は重さを伴い、僕の胃袋を掻き回すような錯覚があって。
視界が、ふらつく。
鉄格子の向こうで不安げに僕を見つめる瞳。浅く繰り返される呼吸。壁に凭れ掛かる、その様子。
――――ごめんな、ピーター。本当は迎えにいく……つもりだったのに……。
最悪の光景が、
――――確かにおまえには、凄まじい力がある。でもな、ピーター。その力の使い道を誤ってはいけない。もう俺たちは助からないんだ。わかるだろ?
重なって、見える。
大丈夫。大丈夫なんだよ。まだエーテル侵食の反応も出ていない。繰り返す呼吸は浅く、短いモノだけど誰も彼もの視線が僕に向いていて、全員、ちゃんと息をしているのに。
『――――じ、』
歩みが止まらない。前へ、前へと。あの日の後悔が背中を押して、あの日と同じ、赤、あか、あかが、
『――――じ、――――!』
眼前に広がって。視界を染め上げて。叔父さんが、叔母さんが、ぼくの、まえに、
『あるじ、右から敵性反応が!! しっかりしてください、〝スパイダーマン〟!!』
「ッ!」
耳元の声が現実に意識を引き戻す。咄嗟に奥歯を噛み締め、後頭部の痛みが現実を訴え、僕の視界にはサイレンの赤が――――右手は、無理やりこじ開けようと鉄格子に触れていた。頭痛でグラつく意識を揺さぶるように、室内には喧しいほどの警報音が響いている。
「ぁ、づ!」
身体が大きく吹き飛ばされる。背中に何度かの衝撃を受けて、建物の外に転がり出たところで、僕は思いっきり殴り飛ばされて壁を突き破ったことを理解した。
口の中に鉄の味。でも『ムズムズ』は絶えず僕の焦燥を煽っている。だから霞んだ視界を何とか擡げて────目の前には、僕を見下ろすマクシムが居た。
「鉄格子を開いて安心しきったところを、なんて考えちゃいたが。おまえも人間なんだな、
身体を転がすのも間に合わず、肋骨が軋むほどに強く踏みつけられる。地面に押し付けられた僕へと、尾が振り下ろされ――――、
「――――ッ、ッ!」
「力比べかァ? いつまで拮抗できるかな。ほら、ほら、刺さっちまうぞ?」
両腕で受け止めて、必死に押し返そうと力を込めても徐々に針先が迫ってくる。息苦しさもあってか、上手く腕に力が入らない。
『っ、あるじ!!』
「ほォら、言わんこっちゃない!!」
臍の真横に鋭い痛み。反射で身体が大きく跳ね上がり、何かが身体の中に流れ込んでくる不快感がある。
満足げに針が引き抜かれる――――と、同時に。踏みつけていた足の力が緩んだ。
「はは、はははは!! 呆気ないなスパイディ!! もう終わりだよ。この尾にはな、エーテ――――」
「っるさいな。お喋りなのは耳元だけで良いっての!! 脚、退かせ!!」
咄嗟に両手を尾から離して、僕を強く踏みつけていた右足を引っ掴む。そのまま振り回すように何処かへ放り投げ――――あ、しくじった。あのまま尾を捩じ切ればよかった。痛みとそこから来る怒りって、判断を鈍らせるから嫌なんだよな……。
刺された腹部がじくじくと痛む。不快で不快で仕方ない。ようやくゆっくりと立ち上がって、マスクをズラして血が混じった唾を地面に吐き捨てた。
「っあ〜スッキリ……まっず。っていうかすごい痛いんだけど。どうしてくれるのさ、スーツにも穴空いたし」
「……、」
「何、そんな鳩が豆鉄砲みたいな顔して。今更そんな顔しても加減しないよ?」
『いや、その。あるじ? あるじあるじ。本当に何とも無いんですか……?』
……何だよ二人揃って。いやそりゃあ……、
「すっごい痛いけど。血、出てるけど」
『そうではなく。……シリンジが動くような音が、あの尾から聞こえてきましたので。あの口ぶりからするに、何か注入されたのでわ……?』
「……???? 良いんじゃない? ピンシャンしてるし」
こちとら何かしらの実験に使われた蜘蛛に噛まれてるんだ。よくわからない何かを体に注入したところで今更。
「――――バケモンか?」
「あっ! ノンデリ発言!! 傷つきました!!」
あーキレた。キレました。過去の傷を抉った挙句、人のことを化け物呼ばわりまでしやがって。もう加減はしないぞ。
「最初から加減なんてしてないけ、ど!!」
さあて、リベンジマッチ。僕の跳躍に反応して、マクシムが構えを取り直す。
ジャブ、右フック。前蹴り。どれも全力で放ったつもりだけど、彼の目にはしっかりと〝見えている〟らしく、最低限の動きでその全てを躱されてしまう。
……うん、反射神経は普通に高い。あの尾みたいな装備に甘えて立ち回るようなら――――なんて期待したけど、そんなことはないみたい。流石郊外出身。それなりに揉まれてきた、って感じか。
「ッ、……!」
死角から迫る尾を咄嗟にしゃがんで躱し、両足目掛けて糸を射出。縛りつけたはずの糸は、振るった尾から滴る『何か』が付着した瞬間に黒く変色して溶けていく――――。
「……あっ、もしかしてその尻尾に仕込んでたのって、結構な濃度の『エーテル』だったりする!? なんてモン人の身体に注入してるのさ!!」
……軽口には誰も応えない。代わりに彼の右の拳が眼前へと迫り、両手で受け止めて身体を捻ることで勢いを逃す。尾の追撃は、見えなくてもわかっている。
両手足に力を込めて、思いっきり背後へと跳ぶ。目の前スレスレを針の先が過ぎ去り、地面へ深々と突き刺さった。
「……凄まじいバネだな、アンタ。けど何となく、
「知ったかは恥ずかしいからやめといた方が良いよ?」
「さて、どうだかな」
突き刺さった尾がくの字にひん曲がり、バネの要領で勢いよく跳んだマクシムが構えたのは、左の拳と振り上げた尾。
「……、……!」
――――僕の『ムズムズ』は、その両方を『本命』だと告げていた。
対応が遅れる。咄嗟に後ろに飛び退いても、『ムズムズ』が収まらない。次から次へと、多方向から迫る攻撃のどれもに等しく殺意がこもっているのに、ギリギリまで正解がわからない。
「はは! やっぱそうかよ。第六感、ってヤツか? スゲェなオイ」
それに気づいて戦法に取り入れるキミもキミだけどね。
……器用なモンだよ。放たれる拳にしろ蹴りにしろ、振るわれる尾にしろ……僕が回避行動に移るまではどちらも本命。片方を振るって僕の反応を見た直後、まだ振るっていないもう片方を回避先に叩き込んでくる。
思った以上に厄介だな。ちょっとイヤな汗出てきたかも。
『あるじ』
「ごめん、今忙しい」
『大丈夫です、わかってます。なので、端的に』
後退、後退、跳躍。意識は変わらず目の前の攻撃の全てへ。神経が、すり減っていく気配がある。
『あるじ、わたくしを〝信用〟してみませんか?』
「――――、」
『この周辺……外壁のカメラをフル動員して、あの蠍の動きを観察していました。わたくしであれば、【本物の本命】を計算できます。ギリギリまで引きつけて、避けるというのは、いかがですか』
背中が何かにぶち当たる――――壁だ。
『あるじ、右の前蹴りです』
咄嗟に左に跳ぶ。聞こえてきた声と違わず、右足の前蹴りが壁にぶち当たり、脆くなった工場の外壁が軋む音が聞こえた。
「――――おっけ。尾の攻撃は口笛一回、右脚の蹴りは二回、左脚は三回。手は……どっちでも四回で良いや。いける?」
『了解しました』
再び尾の跳躍。眼前に迫るマクシムの身体と、構え――――は、詳しく見なくていい。一旦、最低限の動きで『本命』をギリギリまで引きつけて躱すことに専念しよう。
『――――、♪』
「尾」
耳元で、短い口笛が四度。
「拳」
まだ。まだ、躱すだけ。余力はある。大丈夫。今度は、二度。
「右脚」
続けて一度。
「尾」
次は二度。
「右脚」
三度。左脚。
――――ああ、うん。そろそろかな。
次いで鳴ったのは、二度の口笛。
「右、あし……!!」
右脚の前蹴りを左手で受け流し、至近距離で顔面目掛けて糸を射出。へばりついた蜘蛛の巣を引き剥がそうと踠いた、その一瞬でいい。
「頭に血、上っちゃった? 糸が意識から抜けたでしょ。ダメだよ、『使わなくなった一手』も常に意識しないと」
「テメェ、――――!」
……まるで自分の手足のように動く尾。ってことは多分、接続部で脊髄か何かしらの神経に繋がってるはず。
なら根本から引っこ抜くと、後遺症とか残っちゃうだろうからね。
「尻尾の、八割ほど、で――――!!」
思いっきり握りしめて左右に引っ張り、鈍い音を立てて尾が二つに分かれる。引きちぎった尾をその辺に投げ捨て、背中に背負ったリュックのサイドポケットに手を突っ込み、
「ふざけんな!!」
「ああ、やっぱり」
振り向きざまに振るわれた回し蹴りを、態と受けた。
ボールのように地面を何度か跳ね転がり、マクシムは額に青筋を立てながら僕に駆け寄ると、
「散々コケにしやがって! ブツブツうるせェんだよ!!」
僕の体を踏みつけるべく、勢いよく足を振り下ろした。
手のひらを緩めて身体を捻り、同時に彼の足の裏は苛立ちを隠さず力強く地面を踏み締めて――――同時に、ガラスが割れるような鈍い音が辺りに響く。
あーあ、そんな力いっぱいに踏むから。僕が転がした罠を踏み抜くんだよ。
「サソリを踏むべからず! ってね。……あ、逆かこれ」
彼が思いっきり踏んだのは未使用の――――たっぷりウェブ生成液が入ったカートリッジ。外気に触れた生成液は凄まじい速度で硬化していき、彼の足首から先を地面に縛り付けていく。
「キミ、元は蹴り技主体のファイトスタイルなんじゃないの? 頭に血が上るとさ、やっぱり癖が滲み出るモンだよね!!」
すかさず左脚を糸で縛りつけ、射出ボタンを押したまま彼の周りを駆け回り、
「はい、『おくるみ』完成っ、と! っあ〜疲れた疲れた!! 強いねキミ」
いや、いやあ……本当に疲れた。久々に嫌な汗かいたもん。いつぶり? いつぶりだろ。まあ良いや。
「で、キミの目的は何。なんであんなに多くの人を攫ったわけ?」
「――――、!」
「ああごめんね。口元糸で塞いでたら喋れないよね」
疲労感で糸を剥がすのもめんどくさい。はい、べりべり〜。はい、どーぞ。
「話すと思ってんのか? そう簡単に!!」
いやまぁ、そうだよね。そんな気はしてた。案外義理堅いんだよね、こういうタイプって。
「はいはい、だよね〜わかってるわかってる。良いよもう。
「……何言ってんだ? とうとうトチ狂ったか、おまえ」
「いやね、お天道様とホロウ様は案外悪さをよく見てるもんだからね。で、何が目的なのかな〜っと……」
……、……しばらくの沈黙。あれ。おっかしーな。
「……、……あの、もしもーし?」
コンコンコン、と右耳を小突いても何も聞こえてこない。……えっ、嘘もしかして充電切れ? ジニーがスマホに入ってきた時は90%くらいあったはずなのに。バッテリー食い過ぎじゃない?
「……、……」
「……、……おい。何だよこの間はよ」
「待って。今モバイルバッテリー挿すから」
ブブ、と充電開始を告げるバイブレーション。スマホの起動画面が表示されたところで、何かもう疲労が勝った。
「あーーーーもう良いや。後で後で。そもそも街の人たちの解放が先。もう!!」
なんかもう。最後まで決まらないなぁ……。
一戦目のボスから『スパイダーセンス』を攻略してきて良いものか、と。次からのボスがハードル上がるのではないか、と。思いながら書いておりました。はわわ…