マグマ団員成長レポート   作:ボンバイエ

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とりあえずの見切り発車。第三世代大好きなので書いてみたいと思った。


1話

 ――強いポケモントレーナーになるためにはどうすればいいのか

この世界で最も有名であり人気である競技『ポケモンバトル』を行う人間『ポケモントレーナー』

そのポケモントレーナーならば誰しもが必ず考えるであろう疑問。

誰しもが考える問いである為問われた人によって多種多様な回答を見せる。ある者はただひたすら

にトレーナーと戦えと答え、ある者はポケモンとの信頼関係を築くのが重要と答え、またある者は

ズバットを252匹と二ドラン♂を252匹倒せとやけに具体的な回答をする。

 

 ホウエン地方西にある有数の大都市『カナズミシティ』に住んでいる少年――ヒダネは強くなる

ための疑問を誰に聞くでもなく目の前にあった答えになりうるであろう場所、ポケモントレーナー

の養成を主とした教育機関カナズミトレーナースクールに目をつけた。 

 カナズミトレーナースクールは初等部、中等部、高等部の一貫教育制であるが毎年中等部と高等

部に進学する際は外部からの編入試験が実施されている。試験の内容は一般的な学校が行っている

学習内容に則した問題に加えてポケモンに関するあらゆる知識を問われる筆記試験。そして最も重

要視されるポケモントレーナーとしての将来性を試すポケモンバトルの実技試験がある。要は中途

編入でも初等部から在学している生徒たちに並んで問題なく教育を受けられるかどうかを試すため

のものである。

 

 12歳になるヒダネは日々の勉強、バトルの鍛錬の末見事中等部の編入試験に合格した。

――そしてトレーナースクールに入学して一年が過ぎた今現在、ヒダネはスクールが誇る巨大バト

ルエリア内のフィールドにて同学年の少女と対峙していた。

 

「デルビル!ひのこをノズパスの周りに散らせ!」

 

「そんなものすなあらしで吹き散らして差し上げなさい!」

 

 

 デルビル――黒をベースに頭部と背中に骨を被せたかのような模様をした子犬型のポケモン――

がヒダネの指示を聞き、ノズパス――まるでモアイが縮まり動き出したかのようなポケモン――の

周囲に口から火の粉を吹き散らす。それに呼応するように少女の指示を聞いたノズパスが青白い光

の幕をまとったかと思うと突然ノズパスを中心に砂嵐が巻き起こり、あっという間に周囲のひのこ

全てがかき消されてしまった。

 

 くっと小さい呻き声をあげながらもすぐさま次の手を思考するヒダネ、考えている間にもフィー

ルド内一帯にまで広がった砂塵は少しずつデルビルの体力を削っていく。何よりも目の前にいる少

女は頭の回転が速く、のんびりと思考する猶予を与えてはくれない。

 

「がんせきふうじ!」

 

「ッ!かみつくだ!」

 

「その程度の攻撃、ノズパスにはなんともありません!それに――少し指示が遅かったようですね」

 

 案の定少女は先手を打ち彼女とノズパスの十八番、がんせきふうじを発動させフィールドをノズ

パスが生み出し射出した岩石でうめていく。デルビルもヒダネの指示に何とか応えノズパスの背後

に回り鋭い牙を剥き出しにノズパスに襲い掛かるも岩のように固く、高い防御力を有するノズパス

には大したダメージが与えられず、次第に岩石で周囲を覆われついに自らの体にも岩石が降り注い

だ。岩が直撃する直前、デルビルは相手に満足にダメージを与える事ができずヒダネの指示に報い

る事が出来なかった自分を恥じ、ノズパスを睨み付けながら岩石の直撃を受けた。

 

「デルビルーッ!」

 

「そこまで、試合終了。デルビル戦闘不能によりツツジ・ノズパスペアの勝利」

 

 降り注いだ岩石が砕け散り、舞っていた砂嵐が晴れてヒダネがみたのはボロボロになり横たわる

デルビルでありその状態を確認した審判を務めた少年は静かに試合終了と勝者の名前を告げた。

 

「お疲れ様でしたノズパス。ひとまずモンスターボールに戻って休んでください。」

 

「お疲れ様デルビル。ごめんな、俺の指示がたよりないばかりにこんなにボロボロにしちゃって。

 すぐに回復装置で回復してやるからな。」

 

「対戦ありがとうございましたヒダネくん。今日は今一つ集中できていなかったように見えたので

 すがどこかお体でもすぐれないとか……?」

 

「ああ、対戦ありがとう。やっぱり強いなツツジは、俺の完敗だよ。体調に関しては問題ないし今

 日こそ勝つつもりで勝負に挑んだんだけどな。デルビルには本当に申し訳ないことをしたよ」

 

 互いに健闘したポケモンを讃えポケモンを収納してしまう不思議な機械『モンスターボール』に

ポケモンを戻しバトルエリアに備え付けてあるポケモン専用の回復装置に互いにモンスターボール

をセットし装置を起動する。そしてツツジと呼ばれた少女がバトル時の様子を不審に思いヒダネに

声をかける。しかしヒダネ本人には集中できていなかったのは理解できてもなぜ集中できなかった

のかの理由が分からなかった。

 

「お疲れさん二人とも!今日もツツジ先生には完敗でしたなあヒダネは。これで何連敗だ?」

 

「審判ありがとうございましたアキトくん。たしか私の記憶では今回で私の13連勝ですね」

 

「人が気にしていることを平気で言っちゃうその性格。お前はあくタイプだなアキト」

 

「おっいいじゃんあくタイプ!かっこいいしどうせならほのおタイプもつけてくれよ!そしたらお

 前のデルビルと仲間だな。俺もゲットしてくれて構わないぞ。」

 

「悪いがデルビルだけで十分だよ。全く同じタイプのポケモンが手持ちにいるとバランス悪いし

 な」

 

「確かに同じタイプのポケモンばかり揃えて戦うのは難しいでしょう。ですが、いやだからこそタ

 イプを統一した手持ちで戦うのは燃えるものがあり何より楽しいのです!」

 

「ははは、さすが岩タイプ大好きツツジ先生が言うことは重みがありますねえ。ヒダネも見習って

 俺をパーティに加えてみろよ。かみつくくらいなら今でもできるぞ?」

 

「だいもんじが使えるようになってきてから出直してきてくれ」

 

 審判を務めていたヒダネとツツジの同級生――アキトを交えて談笑を交わす。この三人での付き

合いはヒダネが中等部に編入してすぐにできたものでありヒダネにとっては二人とも今や掛け替え

のない友人である。勿論それは他の二人も同様であり初等部から在学している二人からしてもまる

で知り合う前からずっと仲良く遊んでいたんじゃないかと思えるくらいの親しみをかんじている。

軽い談笑から始まった三人の会話はいつしか先程のバトルの反省会になり、近々ある試験の対策を

話し合ったりと様々な話題へと移り変わっていく。そして幾分か時間が過ぎたころ、回復装置がポ

ケモンの回復が終了した信号を発生した。

 

「回復が終わったようですね。それでは私はそろそろ帰りますね。試験の勉強もしなきゃいけませ

 んので」

 

「ああ、今日はありがとう。またよければバトルの相手になってくれると助かるよ」

 

「っとお疲れさんツツジせんせっ!その際は俺ともバトル頼むぜお二人さん」

 

「ええ、是非とも喜んで。それでは失礼いたします」

 

「ありがとう。またなツツジ」

 

 ツツジが装置にセットされたノズパスが入ったモンスターボールを回収し二人に別れを告げる。

対する二人もデルビルの入ったモンスターボールを回収し、ゆっくりとバトルエリアを歩いていく

。放課後の今もなおエリア内の各フィールドでは初等部から高等部までのトレーナーが血気盛んに

ポケモンバトルを行っている。またそれらを観戦に来ている生徒の数も少なくなく、中には先程の

ヒダネとツツジのバトルを陰ながら見ていたものもいてひっそりとツツジちゃん強かったねーなん

ていう声も聞こえる。ヒダネは耳に届いたそれらの声に表向きには何の反応も示さなかったものの

悔しさからか少しだけ拳を握りしめた。そしてどうやら隣にいたアキトにはその声が聞こえなかっ

たようで、不意にツツジの話題を切り出した。

 

「しっかしツツジ先生は本当につえーな。さすがはあの年で将来カナズミシティジムリーダー候補

 筆頭と呼ばれてることはありますわ」

 

「当たり前さ。俺たちの世代じゃ座学バトルともに現時点でトップなんだ。まあそれくらいじゃな

 きゃジムリーダーにはなれないって本人も分かってるんだろうな。本当にツツジは凄いよ」

 

「はああ、スクールに入ってからもう何回も思ったことだがポケモントレーナーの道のりは辛

 く厳しいねぇ」

 

「……そうだな」

 

 

 『ジムリーダー』それは各地方に8人しか名乗ることが許されない称号でありポケモントレーナ

ーの中でも特にバトルの腕前、ポケモンの知識が十分である者が各地方のポケモン協会の非常に厳

しいと有名な審査を通過しなけばいけないのである。現在ヒダネたちが住んでいるホウエン地方に

も同様に8人のジムリーダーがいてカナズミシティにもジムリーダーが存在する。現在カナズミシ

ティのジムリーダーはカナズミトレーナースクールの校長が務めている。ジムリーダーに加えて副

業という形で他の仕事をしている者は少なくなくイッシュ地方と呼ばれるホウエン地方から遠く離

れた場所ではむしろこの人はジムリーダーが副業ではないのか?と世間から思われる者がいるくら

いその風習が顕著である。

 

 そんなポケモントレーナーとして一つの終着点でもあるジムリーダーにカナズミシティで一番近

い存在。それがツツジである。先程のバトルとアキトの会話でヒダネはツツジの強さを改めて認識

する。これまでの戦いはあくまで互いの調整という名目で行っているがそれでも13連敗。未だにヒ

ダネは本気のツツジと戦ったことすらない。普段は仲が良く座学もツツジ程ではないがトップクラ

スの成績を残しているヒダネだがバトルに関してはツツジに完璧に差をつけられている。正しくは

ツツジと他の同級生全員の間に大きい壁があるといっても差支えない。だからこそ彼女は弱冠13歳

という若さながらカナズミシティジムリーダー候補筆頭とよばれているのである。ジムリーダー、

トレーナーは最終的にはポケモンバトルの強さが求められておりそれこそが最も重要なのだ。

 

「じゃあここらへんでさよならだな。またなヒダネ。あまり俺がいうことじゃないんだろうが今日

 のお前はちょっと集中不足だったぜ。戦ってんのはお前だけじゃなくデルビルもなんだ。お前が

 今日みたいな調子で今後ツツジにバトルを挑むってんならそれこそあく・ほのおタイプの俺を出

 せ。デルビルが可哀想だ」

 

「――ははっ。かみつくしか使えないポケモンじゃツツジ相手には勝てないな。大丈夫、今日のよ

 うな真似は二度としない。約束するよ。ありがとうアキト、心配かけさせちゃったみたいだな」

 

「おう。気にすんな」

 

 真面目な話もちょっとした冗談を交えて気楽に話せるようにする。人によっては不快に思うよう

な話し方だがヒダネはアキトならではのそういった気の使い方はきらいではなく肩の荷が降りたか

のように軽く笑って答えた。そしてお互い別々の帰路へと向かおうとしたその時、アキトが突然何

かを思い出したかのようにヒダネに声をかけた。

 

「おっとそうだヒダネ。最近高等部の人がたま~に何かのチームの名前を口にしてるの聞くんだけ

 どさ」

 

「チーム?どこかのプロスポーツチームか何かか?」

 

 

「マグマ団って知ってるか?」 

 

 

 

 

 




初めてssを書いてみましたがいかがだったでしょうか。
アドバイスや感想等ありましたらうれしいです。
次話はもうちょっと文字数増やしたい。
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