コードギアス~4人の浪人~   作:三戦立ち

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遅くなって申し訳ありません。

4人の浪人、最終話です。 ではどうぞ。


第3話

-AM10:00 カゴシマ湾-

 

「……時間だ。奴らから返事は?」

 

「いえ、なにも。」

 

「よし、予定通り作戦を開始する。陽炎の部隊に伝えろ。」

 

「イエス・マイ・ロード。」

 

武装解除の予定時刻を過ぎサクラジマの反乱軍から何の返答もなく反乱軍に対する制圧作戦が開始する。

 

海上の駆逐艦から主砲による砲撃から始まり陽炎をはじめ上陸部隊がサクラジマへ向けて出撃した。

 

 

 

 

 

 

 

-同時刻、開聞岳-

 

「どうやら軍がサクラジマに攻撃を仕掛けたようだな。」

 

岡村は基地から出てきたKMFを確認した。

漆黒の塗装に右肩を赤く染めたサザーランド。だが軍で使われているサザーランドと違い少しスマートなフォルムの形だ。

 

「よし!まずはあいつらから仕留めるか!」

 

岡村の合図で4人はミサイルを出てきたKMFに向けて発射した。

 

ミサイルの攻撃を受け数機撃破され攻撃を逃れた敵を確認した4人はランドスピナーを下ろし、横に装着してある小型ブースターを起動させた。ブースターのスピードで通常より早い速度で基地へ近づき残った敵KMFに攻撃した。

 

岡村の大型ライフルは連射ができない単発型だが一撃で相手を撃破できるライフルで岡村はこのライフルを愛用している。

 

この襲撃に基地から更に5機のサザーランドが現れた。

 

「きやがったか! 本当の共食いってやつを教えてやる!」

 

岡村はライフルで応戦し、小型ブースターのスピードで敵を翻弄しながら4人は撃破していった。

 

「ふぅ~ じゃじゃ馬だなこいつは。」

 

内藤の言うとおりブースターのおかげで無頼のスピードがかなりはやくなった。

 

現れた敵を全滅したのを確認し周囲の施設を見て回った。

 

「こちら本田、敵が現れる様子はない。」

 

「そうか、流崎お前のほうは。」

 

「敵はいない。」

 

「っとなるとやはり地下か……」

 

4人はKMF、車両を運送にしようする大型のエレベーターの入り口にいる。

 

「よしっ、こっからは出たとこ勝負だ。 気を引き締めろ!」

 

4人はエレベーターシャフトの中を降りていった。

 

 

 

 

 

「防衛部隊全滅です。」

 

突然の襲撃に井ノ本達は監視カメラで敵の姿を追った。

 

「まさか、サクラジマの奴らが…」

 

「馬鹿な、ここを狙うわけがあるか。」

 

配下達が様々な意見と述べる中井ノ本はモニターに映る敵KMFを見てモニタールームの1つのボタンを押した。

 

「ドリー、私だ。」

 

『閣下、この騒ぎはなんですか?』

 

「急を要する事態が起きた。 エリスを使いたい。」

 

『彼女を!? しかし、まだ調整を終えたばかりでいきなり実戦は……。』

 

「ここ死ねばそこまでということだ。 改修したあれに乗せればいい。」

 

『………はっ、わかりました。』

 

モニタールームを出た井ノ本は私室へと入った。中は誰もいなかった。

 

「……っふ。 相変わらずの素早さだな。」

 

いつの間にか消えるように去っていったV.V.に井ノ本は薄ら笑いを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

「奴らは今降下してこちらへ来るはずだ。迎撃準備にかかれ!」

 

数機のサザーランドが降下するアキラ達を待ち構えていた。

エレベーターのランプがここの階に近づき全機ライフルを構えた。

ランプが止まりエレベーターの扉が開いた瞬間、ライフルを発射したがその直後大きな爆発が起こり敵KMFは巻き込まれ全滅した。

 

 

「へっ、俺達が素直に降りると思ったか。」

 

4機はスラッシュハーケンをシャフトに突き刺しぶら下がっていた。

 

 

「油断するな、内藤。敵もチューンされた機体を使ってるんだ。」

 

「へっ、言ったあんたも堕されるんじゃねぞ岡村。」

 

エレベーターを出た4人に敵KMFが現れ発砲してきた。

 

「早速、お出でなすった。いくぞ!」

 

内藤は2丁のライフルを構えながら進み3人も後に続いた。

 

アキラ達の前に現れたのは陽炎仕様にチューンされたグロースターであった。

軍で使用されている機体と比べてスマートなフォルムになっておりアキラ達の攻撃を素早い動きで回避した。

 

「鬱陶しいな。」

 

岡村はアキラと組みグロースターに攻撃を仕掛けた。

岡村がライフルで援護しアキラがブースターのスピードでグロースターにタックルをし倒れた相手にアキラはナイフ状の廻転刃刀で突き刺した。

他の2人もグロースターを撃破し4人が次に入ったのはKMFの格納庫であった。地下の基地にしてはかなり広くKMF数機が立ち並んでいた。

 

「今のうちに全て潰せ!」

 

無人のKMFを撃ちその場にいた陽炎の兵士達は慌てて逃げ出した。 武器、弾薬にも飛火し爆発を起こした。

 

 

「大した事ないな。 やっぱりブリキ野郎には赤い右肩は似合わねぇな。」

 

内藤が軽口を叩いている時、アキラがファクトスフィアで索敵を行っている時ある事に気づいた。

 

「…何かが来る。」

 

「何機だ?」

 

「1機だ。……だが早い、こっちへ向かってくる。」

 

岡村の問いにアキラは冷静に答えたがこのスピードはKMFではなかった。

 

(まさか、枢木のランスロット!? いや、奴はここにいるはずが………)

 

広い格納庫の奥から接近してくるのがわかり4人はライフルを構えた。

 

「なっ!? なんだありゃ?」

 

姿を現した敵に内藤は声をあげた。 それは人型のKMFとは程遠くオレンジ色の外装をした奇抜な形をした機体であった。

 

「あれはKMFか!?」

 

本田も敵の姿に驚きの声をあげた。 岡村はアキラに敵について聞いた。

 

「流崎、奴を知ってるか?」

 

「いや、見た事ない。」

 

アキラが驚くのも無理はない。 この機体は数ヶ月前のブラックリベリオンでアキラが気を失っている時、トウキョウ租界にて突如現れたナイトギガフォートレス、ジークフリートであった。

 

 

「はっ早い! 散開するんだ!」

 

岡村の指示で4人は左右に別れた。 だが機体を高速回転しながら接近するジークフリートに本田のKMFが巻き込まれ壁に叩きつけられた。

 

「ぐわぁ!!」

 

「大丈夫か!?」

 

岡村が近寄ってきたが本田はすぐに立ち上がり左手に槍状の廻転刃刀を持った。

 

「ぶっ殺してやる!」

 

「おい、待て本田!」

 

岡村の制止を聞かず本田はジークフリートに向かって行った。

 

ライフルの弾をジークフリートは左右に移動しながら回避した。本田は槍を投げたがジークフリートは回転し槍を弾いた。

 

「くそっ!!」

 

3人も本田を援護しようとライフルを発射したがどれも高速回転で回避された。

 

(は、はやい!? 人間技じゃない。)

 

人が動かしているとは思えない動きにアキラは驚いた。

 

ジークフリートは5つあるスラッシュハーケンを一斉に本田の無頼に向け発射した。

 

「うっうおぉぉ!!?」

 

各部を損傷され最後に無頼の胸部に突き刺さり串刺しのような形で宙に浮いた無頼をジークフリートは物のように放り投げ無頼は爆発を起こした。

 

「ほ、本田ぁぁ!!」

 

内藤は大きな叫び声をあげた。

 

本田の無頼を倒したジークフリートは次にアキラ達を標的に定めた。

 

「こんな広い所じゃあ向こうが有利だ。 ここは逃げろ。」

 

岡村の指示でアキラは狭い通路へと逃げようとするが内藤は1人ジークフリートにむけライフルを発砲した。

 

「内藤、何してる早く逃げろ!」

 

「岡村、流崎俺がオトリになる。今のうちに逃げろ。」

 

「内藤!!」

 

「早く行け!!」

 

攻撃をする内藤にジークフリードは狙いを内藤に定めスラッシュハーケンを放った。

内藤は避けながら岡村たちとは違う狭い通路へと入っていった。

 

 

「ちぃ、流崎行くぞ。」

 

岡村に従いアキラは奥へと進んでいった。

 

 

 

 

井ノ本達はモニターでその様子を見ていた。

 

「完璧ですね。回収したジークフリートをジェレミア以外の人間でも操縦できるように改良しましたがこれならすぐにでも実戦に使えますよ。」

 

「でも兄さん、今、KGFを乗りこなせるのはオレンジとPSのエリスだけよ。 普通のパイロットなら機体に振り回されて使い物にならないわ。」

 

「そこのところが今のジークフリートの課題だな。」

 

ドリーとジュディは面白そうにモニターを見ていた。

 

 

 

 

 

アキラ達と別れた内藤は自分を追っているジークフリートを確認した背後からは機体の音らしいものは聞こえなかった。

 

「あんなデカブツじゃあここは通れないだろう。」

 

そう思い一安心したがしばらくして辺りが揺れはじめ何かが削られる音が遠くから聞こえてきた。

 

「おい……まさか。」

 

通路を破壊しながらジークフリートは内藤を追ってきた。

 

「………敵、発見。」

 

内藤の無頼を発見したエリスは内藤に迫る勢いで近づいてくる。

 

「くっ。バケモノが!!」

 

ランドスピナーを逆回転で前に進ませながら機体はジークフリートに向けライフルを発射した。その攻撃を物ともせず50、30とエリスは内藤との距離を縮めていった。

 

「うおぉぉぉ!!」

 

近づくジークフリートに内藤は夢中でライフルをはなった。

 

 

 

 

 

 

 

内藤と別れた岡村とアキラの行く手にはグロースター数機が待ち構えていた。

 

「退けやがれ!」

 

岡村と敵を攻撃しながらアキラは先程の敵のKMFらしき機体のことを考えていた。

 

(あんな俊敏にKMFを操縦できるのはそういない。だが…)

 

アキラは数ヶ月前シンジュクゲットーで行われた安永達治安警察による大規模の掃討作戦の時に現れたKMF部隊を思い出した。

 

治安警察のKMF部隊でありながら軍に劣らない操縦、兵器でありながら人間のようにKMFを動し自分を翻弄した部隊、アキラの脳裏にあの謎の部隊が蘇った。

 

 

「流崎、どうした?」

 

岡村からの通信で我に返った。

 

「いや、なんでもない。」

 

「こうなったら2人だけでも井ノ本を見つけるしかねぇな! ここからだと…」

 

その時、周囲が揺れはじめ2人に緊張が走った。

 

「ま、まさか!」

 

壁を突き破り出てきたのは先程まで内藤を追跡していたジークフリートがアキラと岡村の間に割って入るように現れた。

 

「っ!?」

 

「……敵。」

 

アキラは後退しながらライフルで応戦するがジークフリートには通じなかった。

エリスはアキラの無頼を標的にしまたジークフリートを進めようとしたが無理に入ったせいで引っかかってしまい動けなかった。

何か策はないかとアキラは周囲を見渡し防護壁が作動するスイッチを見つけた。

 

ジークフリートがこちらへ来る前にアキラは急ぎコックピットを開き腰のホルスターからダブルバレルのショートショットガンを取り出しスイッチのところへ走りショットガンでスイッチのカバーガラスを叩き割りスイッチを押した。

 

引っ掛かりを取り除き、ジークフリートが回転しながらこちらへ来る間、厚い防護壁が降りてきた。

 

無頼に乗る暇もなくアキラはショットガンを構えた。

 

あと少しですべて閉まるところまできたところでジークフリートが追いつき防護壁に激突した。

 

幸い、厚い壁のため破られることはなかったが壁には激突した大きな跡ができ壁も閉まりきっていない状態であった。

 

いつ破られてもおかしくない状態にアキラは今のうちに態勢を立て直そうとここから後退した。

 

 

 

 

アキラはライフルの弾倉を交換し息を整えた。

 

(あれはKMFなのか? だがあんなKMFを動かせるパイロット、ただの人間じゃない。)

 

アキラは無頼の重量を軽くしようとコックピットの右横に装着していたミサイルポッドをパージさせた。

 

 

『その無頼……岡村…内藤…いや、アキラ。 流崎 アキラだな。』

 

 

通路から響いてきた声にアキラは聞き覚えがあった。

 

「その声、井ノ本、井ノ本 寛司だな!?」

 

『今、お前が相手しているのは私が求めた究極の兵士だ。 お前を殺すためにな。』

 

「相変わらずだな。 お前の理想とやらに付き合わされるのもこりごりだ。」

 

『私を殺せると思うのか?』

 

「そのためにここまで来たんだ。」

 

 

 

 

私室でアキラとの会話を終えた井ノ本は書斎から1つのファイルを取り出した。

中には最近のものから古びた写真が収められており、ある宗教の集団のような集まりの写真とある3人の姿の写真があった。 1人は井ノ本でその顔を見ると20、30代の時の写真であろう。もう1人は異国の貴族で若いながら威厳のある表情をしておりその隣では優しい笑みを浮かべる女性がいた。

 

 

(シャルル、マリアンヌ、君達では流崎を止めることはできない、奴は危険すぎる。 生きていればあの計画は成功しないだろう。)

 

その思いとは裏腹に井ノ本の表情には悲壮感はなかった。

 

 

 

 

ーサクラジマ基地ー

 

「第3防衛ライン突破されました! まもなく最終防衛ラインに近づきます。」

 

サクラジマでの戦場はほぼ陽炎による独占していると過言ではなかった。陽炎部隊により1機、2機と次々と部隊が全滅されたとの報告が入ってきた。

 

「はやいな………  黒の騎士団、あと十数分後、潜水艦で脱出を。」

 

潜水艦の無線にて連絡を受けたト部は返答した。

 

「了解しました! ……必ず我々は再起します!!」

 

基地との通信を終えたト部は艦内にむけ連絡をした。

 

「もう間もなく我々はここの基地から脱出する。今、敵に対して何もできないのは口惜しいが…みんな、耐えてくれ。」

 

ト部の言葉を聞きカレンは苦悶の表情のまま唇をかみ締めた。

 

(日本を離れる……アキラ、私は諦めない! だから………)

 

 

 

 

 

 

 

 

井ノ本を探しにアキラは途中、敵KMFと戦闘になったが難無く撃破し奥へと進んで以降としたとき、背後から一回り大きい針のようなスラッシュハーケンがアキラを襲った。

アキラは咄嗟に回避することに成功し後ろを見るとジークフリートの姿が見えた。

 

「っ! またか!」

 

ライフルで応戦するが思うほど効果が見られなかった。今、アキラの無頼には重火器は装備しておらずジークフリートを止めるのは難しかった。

 

追撃から逃れようとアキラが進んだ先は先程までとは違い広い空間でヘリや車両が並んでおり天井には外へと出れる扉があった。 どうやら地下のヘリポート場のようだ。。

 

「しまった。 この広い場所では…。」

 

ジークフリートは上下左右へと変則な動きでアキラを襲ってきた。

 

アキラはスラッシュハーケンを避けようとしたがが2つ以上あるハーケンを全てを回避できず左腕を損傷してしまった。

 

「ぐっ……。」

 

壁まで追い詰められたアキラにエリスはトドメをさそうと近づこうとした時、岡村の無頼が大型ライフルでジークフリートを撃った。

 

「流崎、無事か!!」

 

「岡村!?」

 

岡村はもう1発狙おうとジークフリートに標準を定めたがジークフリートは高速回転しながら回避した。

 

「何!?」

 

高速回転でジークフリートは岡村の無頼に突撃した。

 

「ぬおぉぉぉぉ!!」

 

回転の衝撃で岡村の無頼は破壊され爆発を起こした。

 

「岡村!!」

 

回転を止めたジークフリートを見てアキラはある事に気がついた。

先程撃った岡村の弾でジークフリートの後ろの装甲に穴が開いていたのだ。

 

アキラは回転刃刀を構え、ブースターのスピードでジークフリートに近づいた。

 

 

無頼を撃破しもう1機を狙おうとした時後ろからの衝撃がエリスを襲った。

 

「っ!?」

 

アキラの無頼がジークフリートの背後を回転刃刀で突き刺し組み付くような格好になった。

 

エリスは無頼を振り落とそうと動き回ったがアキラはランドスピナーを突き刺す形で振り落とされないよう固定した。

 

エリスは天井にある扉へ向かってジークフリートのスピードを上げた。

スピードを落とさずエリスは扉に激突しジークフリートはアキラの無頼と共に外へと出た。

 

エリスはアキラの無頼を振り落とそうと地面に引きずるようにジークフリートを低い位置で飛行した。

 

地面に叩きつけられアキラの無頼はふんばってはいたが掴んでいた右腕が回転刃刀から手を離し転がるようにジークフリートから離れた。

 

「ぐわぁ!」

 

転倒した衝撃で無頼の脱出装置が作動し無頼とコックピットが分離した。

 

分離したコックピットにゆっくりと近づくエリス。 コックピットからアキラが姿を現しショットガンをこちらへ向けた。

 

 

「っ!? 流…崎 アキラ……!」

 

アキラの姿をモニター越しから見たエリスは体が震えだした。

 

「あの男が……」

 

 

 

エリスの脳裏に左肩を赤く染めた無頼がこちらへ銃を向ける、そしてアキラの写真が蘇った。

 

「はぁ はぁ はぁ はぁ。」

 

エリスは胸が苦しくなり手で押さえた。

 

彼女が操縦できなくなりジークフリートは力なく地上へ落下した。

 

 

 

 

「まさか流崎 アキラ、あの男が生きていたなんて…それよりどうしたんだ、エリスは?」

 

ジークフリートから映るモニターで見たドリーとジョディはエリスの身体を確認した。

 

「兄さん、エリスが凄い興奮しているみたい、脈拍数が急激に上昇している。 」

 

「流崎 アキラが何か関係あるのか?」

 

「……彼女の記憶は消えた。確かそう言ったな。」

 

いつの間に、井ノ本が兄妹2人の後ろに立っていた。

 

「そ、そうです。 シンジュクの事は………もしかしてシンジュクでの記憶が流崎 アキラを見てフラッシュバックした?」

 

「まさか!? 彼女の処理は完璧だったのよ! それがなんで!」

 

「とにかく今はエリスの回収をしないと。」

 

 

 

目の前でジークフリートが動かなくなりアキラは怪訝に思ったが突然ジークフリートが再び立ち上がり先程破壊した扉へと入っていった。

 

危機が去りアキラはショットガンをおろした。何故逃げたのか、そう思案している時、遠くからランドスピナーの回転音が聞こえた。

サザーランド、グロースター各数機の編隊がこちらへ向かってくる。

 

アキラはここまでかと覚悟したが横から無頼1機が現れ敵に向かってライフルをはなった。

 

敵をかく乱したあと無頼はアキラに近づき手を差し伸べた。アキラはその手の上に乗り一緒にその場から離れた。

 

無頼を見ると各箇所に傷が見られランドスピナーも右足のほうがなくなっていた。

 

『よぅ、流崎生きてるか……。』

 

「内藤か!?」

 

ある建物の影に隠れた無頼は止まりアキラを降ろした。

 

コックピットから出てきた内藤の体から出血しており血が滴り落ちていた。

 

「おいおい、何て顔してんだよ。お前らしくねぇ。」

 

内藤は腕に付けてあった時計を確認した。

 

「時間か、流崎今からどでかい花火を打ち上げてやるよ。」

 

そのあとすぐに大きな音と振動が地下から伝わってきた。

 

 

 

 

 

地下の基地が次々と爆発の炎があげていき、その煙が地上までたちこめていた。

 

 

「な、なんだ!?」

 

ジークフリートを回収しエリスの様態を確認していたドリー、ジョディにも振動が伝わった。

 

「基地から爆発が起こり格納庫をやられました。 他の箇所にも被害が及んでます。 閣下からのご命令で基地を放棄、全員脱出してください!」

 

 

 

 

 

 

ーサクラジマ基地ー

 

「……時間だ。 黒の騎士団、出発!」

 

ト部の合図で黒の騎士団の潜水艦は水中深く潜り基地から離れていく。

 

 

「黒の騎士団、基地から離脱しました。」

 

「そうか………よし、こちらは最後の仕上げだ。」

 

基地の司令官は格納庫に向かい自分のKMFに乗り込んだ。

 

『司令官、最後まで共に戦います。』

 

「……すまない。 ではいくか。」

 

 

外に出た周りは味方機の残骸があり、赤く染めた右肩の敵KMFが縦横無尽に暴れていた。

 

「………日本万歳!!」

 

司令官達は敵の部隊に特攻するように向かっていった。

 

 

 

 

 

 

「はっはは……武器庫で見つけてな。 これでここの基地はおしまいだ。 ……流崎、他の奴らは?」

 

「死んだ。」

 

「…っへ。 流崎、こういう時嘘でもみんな生きてるって言うもんだぜ。」

 

そういう内藤も顔色が悪くなっていった。

 

「流崎、頼みがあるんだがお前井ノ本の奴死んだか見に行ってくれよ。 俺、ここで休んでいるからよ。」

 

「………お前、自分の手で殺すんじゃなかったのか。」

 

「気が変わったんだよ。 俺の代わりに奴の死顔見てくれよ。」

 

「………。」

 

「……頼む。」

 

内藤の顔を見てアキラは立ち上がった。

 

「………すぐに戻る。」

 

そう言うとアキラはその場から立ち去っていった。

 

アキラの後姿を見て苦笑いをした。

 

「すぐに戻る………くっくく、昔のあいつならそんな事言わなかったのになぁ。は、はははは。」

 

しばらく笑っていたがその嗄れた笑い声は聞こえなくなり内藤はそれから一言も喋らなくなった。

 

 

 

 

 

非常階段を降りるアキラであったが下から何かが上がってくるのが見えた。中型の浮遊航空艦で神根島、ブラックリベリオンでも見られた航空艦アヴァロンに形状が似ていて

青を基調としたカラーリングであった。

 

その航空艦が上がってくるのを見ていたアキラであったがその艦の小さな窓からサングラスをからた初老の男性がこちらを見つめていた。

 

(井ノ本……)

 

表情の変化は見受けられなかったが井ノ本が自分を見ていたのがわかった。

地下から爆発の音が大きくなる中、アキラは航空艦を静かに見つめていた。

 

 

基地が爆発の炎をあげアキラはゆっくりと内藤がいた場所へと戻ってきたがそこはすでに爆破によって周りが炎に包まれていた。

 

 

アキラはただ1人立ち尽くしていた………。

 

 

 

 

 

 

(私は……必ず戻ってくる!!)

 

カレン達、黒の騎士団は軍の包囲網を脱出し開聞岳がある薩摩半島を抜けようとした。

 

水中深く潜っているカレン達、地上ではアキラがトレーラーで基地から脱出し、逃げていた。

 

カレン達は日本を離れ、まるですれ違うように2人は別れていった。

 

 

 

 

4人では狭かったトレーラーの中も今のアキラにはとても広く感じていた。

 

 

-また、1人になり戦いの疲労感だけ残った………どこまでも続く茨の道、それが俺の進む道なら進むしかない。その先に光があるなら……-




以上で「4人の浪人」は完結です。

ブラックリベリオンでジークフリートとは戦わせていなかったのでこの話で戦わせました。


次回からR2編に突入します。 また遅れるかもしれませんがよろしくおねがいします。
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