〜特級裨益呪霊〜 黄昏の福音   作:楓舞星

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13話:特級裨益呪霊vs五条悟 ③

「うるさい」

 

「ぐはぁっ!」

 

「あ、漏瑚倒されちゃった」

 

 特級裨益呪霊はそう言いながらも、冷静を保っている。五条はそれにどこか警戒しながらも、話しかける。

 

「やあ、特級裨益呪霊。君ってこっちサイドじゃないの?」

 

「あー、うーん、まあ、『コレ』が習得出来たからいいか……いやでも、迷うな……」

 

「何を迷っているんだい?一応教師だから話は聞くよ?」

 

「いや、タイムリープってあるじゃないっすか」

 

「うん。存在自体は認知してるよ」

 

「『私』の術式はそれが可能なんだよね。タイムリープ出来る」

 

「……ほう。なるほど」

 

「と言うことでね、今回の周をラストにしようか迷ってるってこと」

 

 特級裨益呪霊は五条の隣に座りながら、そう答える。

 

 五条もため息混じりにその場に座り、話を聞く。

 

「タイムリープね……因みに、デメリットとかあるの?」

 

「多分なんもない」

 

「弱点は?」

 

「なんもない」

 

「ほーう……」

 

「どうしようか」

 

「いや、僕に聞かれても……」

 

「いや、一応敵じゃないっすか。敵にやらさせたくない事とかわかんないっすかね?」

 

「いやいや」

 

「いやいやいや」

 

「いやいやいやいや」

 

 ………………

 

「まあ、とりあえずやり直す事にするよ」

 

「そうかい。まあ、次周の僕によろしく言っといてくれ」

 

「さて、さっさと始めようか。よろしくって言ってくるよ」

 

「ふん、本当に着いてくるとはな。敵に引導を渡すとは、お主も悪い癖があるのぉ」

 

「私は外には出ないが、是非頑張ってくれたまえ」

 

 

 

 

 夜、五条と伊地知は車である場所に向かっていた。だが、強い呪力を挑発するかの様に感じた五条は、伊地知を一人帰らせ、道路を歩く。

 

 そうして、来る。

 

「ヒャッハーぁ!!」

「よろしくぅ!!」

 

 漏瑚と特級裨益呪霊は突貫し、五条を攻撃する。

 

「誰?君たち……ああ、特級裨益呪霊と、本当に誰?」

 

「漏瑚さん!頑張って!」

 

「言われんでもやってやる!」

 

「答えはしない……か。いや、でも漏瑚って言ってくれたな……」

 

 五条は漏瑚の火礫蟲を無下限術式でガードしながら、余裕綽々な顔をする。それを見て、特級裨益呪霊は五条を殴る。

 

「っ!?」

 

「おーけ。完全に習得出来たね」

 

「……なに?その技」

 

「便利な必殺技」

 

「簡潔な説明どうも!!」

 

「蒼!」

 

 五条が蒼を放つが、

 

「ほい」

 

 腑抜けた声と共に、特級裨益呪霊に当たった瞬間にかき消される。

 

「なに!?」

 

「うーん、今回は全力で戦うことにするか」

 

 特級裨益呪霊は呪力を身体に迸らせる。

 

「呪力もオーラの様なモノ。オーラほどの利便性はないにしろ……つまりは、私からしたら、100年来どころか200兆年来のモノ」

 

「……何を言っている?」

 

「まあここまでの戦闘でも、割と理解出来たけど、まだまだ不完全にも程があるから少し鍛えさせてね」

 

 そう言うと、特級裨益呪霊は呪力を解放させ、五条に怒涛の攻撃を浴びせる。

 

「お前のバリア反則過ぎだろぉ!!」

 

「っ!!」

 

 特級裨益呪霊はそう言いながらも、五条の無下限を突破し、五条に攻撃を浴びせる。そうして、決定打は与えられないものの、途中で漏瑚が割って入り、

 

「領域展開!蓋棺鉄囲山!」

 

「領域展開ーー

 

     ーー無量空所」

 

 コレら一連の流れをしたりして、バリアが剥がれたりもする。

 

 その間に、特級裨益呪霊は全力で五条を倒そうとするが、

 

「五条、お前強すぎんだよぉ!!」

 

「君も相当やるね。君の術式はタイムリープなんだっけ?初周はきっと弱かったのだろうけど、現在はもう立派な猛者だ……たけど、残念、僕には敵わないよ」

 

「ぶっちゃけ、倒す事は出来るんだよ?けど、意味ないからなぁ……」

 

「まあ、その格闘センスからして、このまま続けたら僕が死ぬ事はないにしろ負けるだろうね。けど、術式が回復したらすぐさま領域を展開して君を殺す事は可能だよ?」

 

「現闘もかなりの精度で会得出来たし、まあ、いいか。ああ、あと、『私』、殺しても多分、死なないから」

 

「……やってみる?領域展開ーー無量空所」

 

 特級裨益呪霊を巻き込み領域が展開される。特級裨益呪霊は気絶した様に倒れる。

 

 五条はその身体に対し、

 

「虚式・茈」

 

 範囲は小さいながらも相手の呪力を全力で削る一手を放った。そうして、五条は完全に祓い切ったと思い、ついその場を振り返ると、

 

 

 

「ほら、言ったじゃん。『私』は死なないって」

 

 

 

「っ!????」

 

「さて、やっぱり『私』やめとく」

 

「ふん、本当に着いてくるとはな……って、なにぃ!?今更やめるだと!?」

 

「ふふふ、私も外には出ないが、一人で是非頑張ってくれたまえ」

 

 

 

 

 夜、五条と伊地知は車である場所に向かっていた。だが、強い呪力を挑発するかの様に感じた五条は、伊地知を一人帰らせ、道路を歩く。

 

 そうして、来る。

 

「ヒャッハーぁ!!」

 

 漏瑚は突貫し、五条を攻撃する。

 

「誰?君」

 

 五条の質問には答えず、漏瑚は更に畳み掛ける。

 

「楽しくなってきた……ね」

 

「貴様に足りぬモノを教えてやろう……危機感の欠如」

 

「ご指摘ご苦労さん」

 

 漏瑚はその声に対して火礫蟲を返す事で返答をする。

 

「音と爆発の二段構え……器用だね」

 

 そうして、五条は漏瑚と接するが……

 

「お疲れさん」

 

 特級裨益呪霊は頭だけになった漏瑚をツンツンと突きながらそう言う。

 

「なんだ貴様!あれだけ来ると言って本当に来ないじゃないか!」

 

 それに対して、

 

「まあ、ざっと10兆5190億回は行ったよ?端数は聞かないでね。興味ないから」  

 

 そう、特級裨益呪霊は答えたのだった。

 

 _______

 

「あ、君はこっちに来ないでくれ」

 

「え、今更ハブかれるんすか?『私』」

 

「いや、君と相性が悪そうな呪霊がいてね。このままでは君とその呪霊は敵対するかもしれない。それは私としては良くない」

 

「ふーん、じゃあいいよ。ほんじゃ、『私』はこれにて」

 

「ん、了解。それにしても、歩き方が違うね」

 

「なにがぁ?」

 

「君の術式がわかった気がするよ。その表情の変化からしてもね。ふふふ、もしそうだとしたら、途方もない術式だ。君、わかりやすいってよく言われない?」

 

「言われたり言われなかったり……まあ演技力はないね。戦闘での練習以外した事がない」

 

「脳筋だねぇ」

 

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