ここは…どこだ?
『どうやら今回は成功できたみたいですね。おそらくここは第28管理内世界でしょう』
どうしてわかるんだ?
『それは私だからです』
そうですか…
なんかこいつに言われると納得ができるような気がする。
それにしても腹減ったな.。何でだろう?食べなくても大丈夫な体だったのにな…
『マスターそれはおそらく最近食べることが多かったからじゃないでしょうか?』
確かにそうだな。よし!じゃあ何か買うか!
『確か前の世界で貰ったお金がありましたね。それを使いましょう』
そうだな。確かあったような…
残高 日本円にして12円
『無理ですね』
無理だな
『それならこの世界で一番のお金持ちになったらどうですか?』
金持ちか…でもそうしたら次元が壊れるんじゃないか?
『何を言ってるんですか!?マスター、それでも私のマスターですか!?見損ないました!』
いや勝手になったんじゃ…
『そうですか、あなたはこれまで色々な次元を回っては(その次元を壊すのに)活躍してたじゃないですか!?』
活躍?俺が?
『そうですよマスター。あなたの活躍は既に全世界に(犯罪者的に)知れ渡ってますよ!?』
そうだったのか…俺って有名人だったのか!?
『はい。マスター、貴方は(次元を破壊する永久次元犯罪者として)有名なんですよ』
何か一瞬危ない言葉が聞こえた気がするがこの際黙っておこう
『まあなんにしても早くなっちゃいましょうマスター。お金持ちに!善は急げって言う奴ですよ」
そうか……そうだよな!!
『ではマスターどうぞ!!』
おお!
「俺はこの世界で一番の金持ちになりたい!!」
大声で叫んだ直後俺は気絶した。
次に目が覚めたとき、周りは廃墟と化していた。…てええ!!
いやいやおかしいでしょ!?何があったんだよ!!
『あ!マスター、目覚めましたか。』
ジェル。何があったんだ?
『マスターが寝ている間に転移しただけですよ。マスター。』
俺が寝ている間って……確か俺は…
『もうマスター忘れたんですか?俺は海賊王になるって…』
「いやいや言ってねぇし。それにしてもここどこだよ?汚いところだな」
周りには何か赤いマネキンがあるのでそれを踏みながら俺はジェルにいった。
『さあどこでしょうか。』
お前が飛ばしたんだろ!!
『いやーマスター止めてー』
とジェルを無理矢理投げつけた。
まあいいや、それでどこなんだよここ…
『……』
おーいジェルさーん
『……』
「あれれ?やりすぎたな。どうするか…」
ジェル許してくれよ。後で何でもするからさ
『…本当ですか?』
ああ本当だ。
『ならマスター。残酷な悪魔と言う、私がよく読んでいる本を音読してください!』
なんていう本を読んでるんだ!!っていうか何!残酷な悪魔って!!
『…言ってくれないならいいですよ』
分かったから言うよ!!だからしゃべってくれ!
俺は意を決しその本を手に取り読み始めた。
「くははは面白いな。無駄なあがきだというのに…」
なんだこれ?とりあえず栞が挟んでいたところから読んでいるけど?
『ぐっ…佐藤を話せ!!』
「ははは。――何を言うんだ?君達も同じ目に会いたいのか?――――見ているようだし…」
『ぐああ!ふ、ふざけるなああ!!』
「ははは、これは傑作だ!俺は何千何億、何兆、そして何次元も壊してきたんだぜ?――到底お前らに勝ち目はねぇよ。神に――管理されている貴様は北極でも目指してろよ?」
などという途中からではあるが到底俺には理解できない言葉を述べた。…ていうかいつのまに読んでたんだ?あと途中で何か動いたような気がしたけどきっときのせいだろう。
『グゥッ!貴様ぁっぁぁ!!』
「うるさいな!――死んどけこのやろう。さあってゴミ掃除すんだし、次へ行くか…」
なんでこんな残酷な本を読むんだろうと思ったがそれは置いておこう。それにしてもなんだ!?さっきから足元で何か動いているような気がするぞ!?
次のページをめくろうとしたときだ。
『マスター。ありがとうございました。もう大丈夫です。それに転移エネルギーもたまったし』
ん?そうか。なら転移してくれ。こんな気持ち悪いところはさっさと出たいしな。
そう言って俺はその場を逃げるように去ったのだった。
管理局side
事件はいきなり起きた。
その次元では戦争はあったが数カ月前に停戦になり、お互い友好関係を結んで集結したはずの国同士がいきなり戦争を始めたということに。
俺達は当然動いた。慌てて仲介に入ったが既に止めることができなくなっていた。
何を思ったか俺たちにまで攻撃してくる兵。
現状はあまりに悲惨で無残なものだ。
兵同士。民同士が殺し合い、それを止めるものはおらずの状況。そして何より恐怖したのは…あいつがいたことだった。
そう永久次元犯罪者”黒き死神”
次元を無作為に壊しては違う次元に消えていくという都市伝説的な存在。俺も会うまでは分からなかった存在だ。しかも過去数十年にもわたる時間の中で時間はバラバラだが現れているという記録があった。その姿は子供…子供のようにただ無邪気に遊んでいるような目をした奴だと残っていた。
そして奴は俺達の居場所が分かっているかのように衛生カメラに向かってこういった。
『汚いな…』
と赤くなった死体を踏みつけながら
『あれれ?やりすぎたな。どうするか…』
と周りを見ながら”笑顔”で
俺達はもちろん恐怖した。しかし、それはこの残酷なことで恐怖したわけではない。なぜなら…
『君達も……見ているようだし…』
そうまるで俺達が見ていることを知っているような口で真っ直ぐこちらに向かって目を向けていたからだ。
さらに奴は死体を蹴りながらふざけたことを言った。
『ははは、これは傑作だ!…何次元も壊してきたんだぜ?到底お前らには勝ち目はねぇよ…か…んり…きょく?』
そう奴は笑いながら俺達に喧嘩…いや、自分がやったみたいなことを堂々と宣言したのだ。そう考えるとしたら…狂ってやがる。心底そう思う。周りの仲間を見てもそう感じられた。
『さあってゴミ掃除もすんだし。…次の世界へ行くか…』
そうつぶやきながら黒き死神はいとも簡単に転移していった。俺達は知らないうちに消される恐怖から目を背け誰しもが思った。
誰か…助けてくれ!!