基本、妄想の垂れ流しなので、読んで面白かったり、自分の方がいいの書けると新たな二次創作に繋がると嬉しいです。
目を覚ますと、目の前には真っ白な天井が広がっていた。体を起こしてみると、そこは天井だけでなく、壁も床も真っ白な無機質な部屋だった。部屋の中に家具などはなく、ドアノブの見当たらないドアと、横長の鏡のようなものがあるだけだった。
何が起こった?思い出せる最後の記憶は、自宅へ帰る電車の中、いつも通りブルアカをプレイしようと、アプリを起動したところで途切れていた。
何か思い出せないかと周りを見回すと、ふと自分の身振り手振りに合わせて、鏡の中で少女が動いていることに気がついた。
「これ、私なの?…」
鏡に映るのは、腰まで伸びる艶やかな銀髪と、淡い黄色の瞳が印象的な美少女であり、以前の私とは似ても似付かぬ姿だった。
「え、待って!ほんとに?!めっちゃ可愛いじゃん!」
元々、美少女好きの私である。それが自分がこんな美少女になってしまったかもという事実の前では、ここがどこか、なんで美少女に?などの疑問は吹き飛んでしまった。
1人ではしゃいでいると、ふと映る自分の頭の上に何かが浮かんでいるのに気がついた。
「これって、ヘイロー?」
私が、自分のヘイローらしき物を観察していると、後ろから音がした。振り返るとドアが開かれており、その中から人影が現れた。
「これはこれは、予想外の結果ですね。実に興味深い。初めまして、外から来たお嬢さん。こちらとしても予想外の結果でして、良ければまずは対話をと思っているのですが。」
「黒服..」
「黒服とは、私のことですか?分かりやすくていいでしょう。では、今後、私のことは黒服とお呼びください。それで、あなたのお名前を伺っても?」
部屋に入ってきたのは、ブルアカ先生ならお馴染みのゲマトリア、黒服だった。その声は、何やら楽しそうな感じが滲み出ていた。名前を聞かれてどう名乗ったものかと迷ったが、こちらに実家も何もない以上、とりあえず名前だけ名乗ることにした。
「私の名前は、メイ。メイだけでいい。それで?あなたが私をここに連れてきたの?」
「では、メイさんとお呼びしましょう。その件も含めて、ここでは何ですから場所を移して話しませんか?」
確かに、真っ白な部屋で椅子も何もなく話すのもあれだったので、黒服に案内されるまま部屋を移動することにした。ここはどうやら実験施設のようだ。長い廊下を移動中、開け放たれている部屋を覗けば、取調室のような相手を一方的に観察できるような設備や私では何に使うかわからないような複雑そうな機器が並んでいた。今思えば、最初の部屋の鏡も、厳密にはマジックミラーのようなものだったのだろう。
「こちらです。どうぞお先に」
いつの間にか目的地に着いたようで、黒服がドアを開けてくれた。なんだかんだこういう礼儀正しいところは解釈一致だが、実際に体験してみると胡散臭く感じるのだから不思議だ。部屋の中に入るとそこは飾り気のない部屋で、奥に机が一つあって、手前には、テーブルを挟み向かい合うように椅子が置かれていた。ドラマとかで見る社長室のような雰囲気だ。促されるまま椅子に座ると、黒服は向かいの椅子に座り、口を開いた。
「では、お話ししましょうか。まず、私があなたをここに連れてきたのかという問いについてですが、結果的にはそうなります。我々の実験の結果、あなたはあそこ現れたのです。しかし、こちらとしてもあなたの出現は全く意図しないものでした。大変興味深くはありますが。」
何となく、黒服を見た時点でそんな気はしていた。わざわざ黒服が私を連れてくる理由が思い浮かばなかったし。何か神秘に関する実験か何かで来てしまったのだろう。
「じゃあ、ここってキヴォトスで合ってる?」
「おや、メイさんはキヴォトスをご存知でしたか。確かにここはキヴォトス内に作られた我々ゲマトリアの実験施設です。であれば、メイさんはキヴォトスの出身なのでしょうか。あなたほどの神秘を持つ方であれば、こちらの調査から漏れることはないと思うのですが。」
しまった。うっかりキヴォトスという単語を出してしまった。ヘイローとか黒服の存在から当たり前にキヴォトスにいる事を前提に話してしまった。黒服はあくまで神秘の探究が目的であって、決して善人ではないはずだ。やりとりには細心の注意を払わないと。
「そこは教えない。それで、黒服はこれから私をどうするつもりなの?」
正直、ここが一番重要だ。このまま監禁して実験生活だとか言われたら、全力で抵抗しなければならない。黒服の話では神秘も高いようだし、ここの施設を破壊してでも脱出しないと。
「私もそれを考えていたのですよ。あなたの出現は本当に予想外でしたから、何の計画も準備もできていません。それに、あなたの神秘量では単純に拘束しておくことも困難でしょう。しかし、察するにあなたもこちらにきたことは想定外で、これからのことに困っていらっしゃるようだ。そこで、あなたに魅力的な取引を提案させていただきたい。」
そういうと、黒服はい奥の机に向かい、少しパソコンをいじったかと思ったら、契約書を印刷して持ってきた。それを読んだ私は、黒服との取引は危険だと脳内で警告を受けつつも、最終的にその契約書にサインするのだった。
『黒服視点』
予想外でした。我々ゲマトリアは、神秘の探究を目的とする観測者であり、そんな神秘に溢れるキヴォトスは、絶好の環境です。しかし、我々は目的こそ同じくする者ですが、その手段やこだわりは必ずしも同じではありません。
特に、最近加わったマダムはその手腕こそ確かですが、我々への加入は完全な利害関係によるものです。利益がなくなれば私を含むゲマトリアの他メンバーを排除することも厭わないでしょう。
そこで、私、マエストロ、ゴルコンダは秘密裏にマダムが興味を示している色彩についての研究を開始しました。その色彩への干渉を試みる実験でのことです。色彩の存在を観測した矢先、機器の制御が失われ、実験室が光に包まれると、突如として少女が現れました。当初は意識を失っていたようですが、意識を取り戻した彼女には、キヴォトスの生物特有のヘイローが備わっていました。
彼女の言動から見るに、なぜ自分がここにいるのかわからないようで、どうやら色彩がこちらに直接干渉してきたわけではないようです。実験室に備わったセンサーで測定したところ、彼女はキヴォトスの生徒と変わらない肉体的構造をもち、神秘についてはキヴォトス内でも極めて高い水準の数値が出ています。
残念ながら、実験室には現在私しかいないので、私が直接彼女とコンタクトを取るしかないでしょう。しかし、色彩によって現れた彼女が極めて貴重なサンプルであることは間違いありません。私は、彼女から得られるかもしれない新たな探究に胸を躍らせながら、実験室の扉を開いたのでした。
初投稿なのもあって、少なめの第1話です。誤字や平均的にこれぐらい書いたほうがいいなどアドバイスいただけると嬉しいです。