ちさたきがいちゃいちゃするのを見守るだけの話 作:よもぎ
モチベーションにつながりますので是非お気軽にお声掛けいただけると嬉しいです。
引き続きよろしくお願いします。
「温泉に着いたぞー! ひゃほおおおおおおおおおおお!」
私の愛おしい千束が両手をYの字に広げて、空に向かって、咆哮をしている。
まるで、勝利の雄たけびをあげるスポーツ選手のように太陽に吠えているが、そんなに嬉しいのだろうか。
ちなみにこうして数秒観察しても「よっしゃあああああ!」とまだ喜んでる。
なんか、原作でスポーツカーを見つけたときに、網をつかんでヘッドバンキングしてた時のことを思い出す。
刹那の一瞬を全力で楽しもうということだろうか。
その人生に対する姿勢を見習いたいけど、私はハイテンションにはなれない。
おしとやかキャラですからね!
その一方、地図を片手に旅館と交互ににらめっこをしているたきな。
見た目だけなら、嬉しそうにしているようには見えない。
「浮かれてないで、ちゃっちゃとチェックインを済ませますよ」
「どの口が言うか、うぉいっ」
千束の声のトーンがいつもより少しだけハイトーンだです
たきなにお互いよろめかない程度の威力でわざと右肩をぶつかったりしています。
一見すると、たきなは落ち着いているが、声が上ずっていて、千束の指摘通り、たきなもそわそわしている。
めっちゃ嬉しそうじゃないですか!
もうなんと尊いでしょうか!
あー、いっそのこと、千束がお尻を軽く蹴って、たきなが蹴り返すスタンドバイミーみたいな愛しい友情の絡みを見ることはできないのでしょうか。
でも、ここは温泉です。
裸の裸の付き合いです。キャッキャウフフするに違いないです。
いーえ、私がなんとしてもいちゃいちゃさせてみせます!
R18になったら、私は目を瞑りますけど。
「おーんせん! おーんせん!」
千束はルンルンとした気分で鼻歌を歌いながら、スキップをしながら入口にいく。
その横をたきなはゆっくりと歩いている。
私はそんな二人を横からそっと影のように見守っています。
後から、車から降りたくるみ、プライダル雑誌を持ったみずき、片手に杖を持ったミカが続く。
「すみませーん」
千束が呼びかけると、浴衣を着た女将さんが出てきました。
薔薇が刺繍された落ち着いた水色の浴衣で、30代ぐらいの若い人が迎えてくれました。
これが由緒正しき浴衣なんですね。
あらためて店のものが浴衣であって浴衣でないことを思い出しました。
大きな荷物を預かってもらって、お部屋へレッツゴーです。
寝室に向かう道中、千束はおぉーと言いながら、旅館内をきょろきょろとしていて、一方のたきなは唇を嚙みしめるように閉じていて、緊張しているように見えるが、両手で持っているカバンの手が震えているので、武者震いといったところだろうと思う。
きしっきしっと床を踏み鳴らしながら、
ふすまの前に着くと、道場破りの「たのもー」と言わんばかりに、がらっと千束が勢いよく扉を思い切り開ける。
部屋を見るや否や、千束が「広ーい」と大きな声を出した。
それから、外の風景を見て、「きれー」とまたもや大きな声を出した。
千束の動きは本当にせわしない。
「おんせんいこっ、たきな」
「ちょっ、千束」
落ち着きなさいと怒る暇もなく、戸惑うたきなを気にせず、たきなの手をつかんで、走り出した。
この間、ものの数秒。
二人が走り去った後、ふすまのところから千束は顔だけをひょっこり出してきた。
「雪美も!」
「ただいま行きますー!」
私もカウントされてるなんて嬉しい!
なんだかんだ、千束って気遣いが細やかなんですよね!
もう大好きっ!
さてと、お風呂場といえば、着替えですわ。
むふふっ、楽しみ。
まぁ、個人的な良心が許す範囲でしか堪能しませんけど。
お風呂場で千束が脱ぐと、その引き締まった腹筋を見て、たきなが目を丸くする。
うん、分かる。
千束ってすごくスタイルいいし、着やせするタイプなんだよね!
ナイススタイルですわ! 原作再現ありがとうございます!
赤いスポーツブラと赤いパンツを履いてきたので、残念ながらまだ普段の可愛い下着を見れてるわけじゃない。
着替えを見ると、ピンクのブラジャーふりふりの下着が見えたりする。
千束って実は女の子らしいんだよね。
あとで、つけてるところ見ようッと。
アニメでは見ることはできなかったのを私は見ることができる、ぐふふ!
あら、やだ、よだれが出そうでしたわ、危ない危ない。
「ちさとって引き締まってますよね」
あっ!
私も気になってたやつ!
「ちょっ、どこ触ってんの!」
たきなが急に千束のお腹周りをさわさわと揉み始めた。
驚いた様子を見せるものの千束はたきなを止めようとしない。
千束の腰はすっきりとしていて、スレンダーだ。
腹筋も割れている。
胸も年齢の割に程よく出ていて、身長さえよければモデルに慣れるんじゃないかというほどのナイススタイルだ。
「どんな訓練やってるんですか?」
「くすぐったいってば」
たきなが触ってくるのをたしなめるように淡々とした様子で応対する千束。
「ぐはっ」
数秒のやり取りで私の精神が限界を迎えてしまった。
「どったの? 雪美」
千束が不思議そうに首をかしげる。
心配をかけてはいけないし、私は二人のやり取りを邪魔してしまった罪深い女だ。
ここは我慢しなければならなかった。
「なんでもありませんわ」
鼻血が出そうで隠したいだなんてはしたなくていえない。
「いかんいかん、嬉しすぎて自分が邪魔してしまった」
「何か言いましたか?」
たきなは数回瞬きをする。
「いいえ、本当に大丈夫ですわ」
たきなは千束に顔を向けた。
すると、今度はタオル越しの胸のあたりをじっと見つめていた。
「そういえば、ちさと、心臓どうなってるですか?」
すると、たきなは自分の千束の胸の谷間のまんなかあたりに右手をそのまま載せる、
「ちょいちょいちょい」
「なんか落ち着きますね」
千束は触られているが、たきなを無理にやっぱり止めようとしない。
たきなが目を閉じて、心臓の音を聞こうと集中しているのが何よりも尊い。
「何やってんの、温泉はいるよ」
千束はたきなの頭を両手でぐいっとつかみ、引き剥がした。
「もうおしいですわ!」
できれば、たきなが千束の胸を揉みしだいたりして、千束が顔を赤くしてあーんとか喘ぐとかのハプニングが起こることに期待したのにいけずですわ。
千束はなぜ揉まれる快感に目覚めなかったのですか!
自分の胸元に頭を乗せるたきなに母性とか感じなかったんですか!
「本当、なーにいってんの? さぁ、入るよ」
私の漏れた声に千束はジト目で反応する。
はっ! しまった!
自分の百合妄想が爆発してしまった。
なんとかごまかさないと。
「温泉が楽しみ過ぎて、浮かれてしまいましたわ、おほほ」
「そうですね、雪美みたいに私も浮かれてしまったようですね」
たきなが私のいうことを都合よく解釈してくれた。
がらら、大きな音を立てて、浴室に入ると、30人は入っても平気そうなぐらい大きな温泉が目に入る。
とはいえ、温泉に入る前に、まずは体を洗う。
それがきれい好きな日本の習慣である。
千束はコンディショナーとか、お肌のクリームとか持ち込んで、おしゃれのためにできることはすべてやっている。
一方、たきなはというと。
わりと雑に洗っている。効率的ではあるけど。
「たきなぁー、もうちょいさぁ」
千束がシャンプーハットをかぶって、石鹸を泡立てて、髪の毛を洗いつつ、横目でジト目でたきなを見つめている。
ちなみに、くるみはミズキはまるで格闘しているかのように取っ組み合っている。
あれはあれで体を洗いあってて、仲がいいように見える。
千束がたきなに対して、世話焼きであることを私は生暖かい目線で見守った。
もっと千束色にたきなが染まっていくのを祈りつつ。
「あぁー、気持ちいい」
温泉に千束が入るや否や、おっさんのように目を細めた。
「千束、やっぱりスタイルいいですよね」
「へ? 急に何?」
千束の胸をつかもうとするたきなを一瞬で回避する。
「任せてください」
ぴゅっ。
私は手に水を入れて、的確に千束の目に命中させる。
プールの習い事をやっていた時、コーチが生徒を懲らしめることに使ったりしていた。
学校のプールの授業の先生もできたりする。
私はお風呂でひたすら、水鉄砲を練習して遊んだものだ。
「うっ!」
千束、ごめん。
私の野望のためです。
「今ですっ! たきな!」
たきなは千束の胸を白いタオル越しで揉んだ。
ついに揉みましたよっ!
もう泣きたいですわ。
原作でも見られなかったちょっとしたいちゃエロシーン。
ただし、数秒でちさとはたきなから離れる。
まるで、捕まえて抱っこした猫がすぐに手をすり抜けてしまうかのように。
千束が悔しそうに私をきりっとにらみつける。
「雪美、やんのか、こらぁー!」
はい、いただきました。
千束の全く怖くないかわいいけんか口調。
原作再現ありがとうございます。
「どうかされまして?」
私はすっとぼける。
「こんにゃろおー!」
千束はすぐにしゃがみ、ぴゅっと水を私に打ってきた。
とはいえ、照準はずれている。
千束が目が優れているだけで射出能力は高くないのは原作のころから知っている。
一応、私は片手を少し動かすだけで水を吹き飛ばす。
前世が前世なんでね。
これぐらい楽勝ですよ。
ちなみに少し手を動かしただけにしたのは、大きく手を動かすと風呂の半分の水を持ってってしまうからですね。
私はおしとやかなお嬢様キャラですから分別はわきまえているつもりです。
千束が「くっ」と悔しそうな表情をする。
たまらないですわ。
蒸気のあがる温泉での中での悔しそうで赤らめた顔。
何と色っぽいことでしょうか。
「ふーん、その手がありましたか」
たきなが顎に手を当てて、何か考え事をしているようである。
「ふぎゃっ!」
たきなは的確に千束に水鉄砲を当てた。
相変わらず、こういう時の当て感はいい。
その結果、たきなは千束の体をもみくしゃにしていた。
一方、千束はたきなの体に触れる機会もなかった。
私の野望のために、イチャイチャがもっと足りませんわ。
まだまだ糖分が足りません。
私の願望はすぐにかなうわけでもありませんわ。
ちりも積もれば山となる、できることを一つ一つやっていくしかない。
旅館といえば、卓球して、フルーツ牛乳ですわよね。
ふっふっふ、こうなった以上、私の野望のためには倫理など選んでいられませんわ。
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