自称幼女は銀魂世界でぷりちー天使あいどるにレベルアップする。 作:松魚
さてジル大捜査線という大規模な事が敷かれたことも知らずジルはのんきに神楽ちゃんの家行ってみるか!と万屋前まで来ていた。
初めてこっちの方まで足を運んで甲斐があったのかなかったのかわからないが
階段を上がって届かないインターホンまで一生懸命手を伸ばそうとぴょんぴょん飛んでみる。が、届かない。悲しいかな身長が足りないのだ。
「うぅ~なんでインターホンってあんなに高い位置にあるわけ!!子供用に低い位置につけとけってんだ」
悪態づきながらもコンコンと玄関のドアを叩いてみるもどうやら人の気配すらない。
これは困った。そろそろ屯所のみんなが騒ぎ出している頃合だろう。
腕を組んでうーんと唸り悩んだ結果
「そうだ!!こーすればいいんだ」
と声を上げ思いついた。ジルは髪を結んでいたリボンをほどき両腕の着物の裾をリボンでまくりあげきゅっと結びあげ腕を動かして動きをチェック。
「よし、問題なーし」
とんとんっと軽く交互に足を動かし玄関との間合いをとり片足で最大限に右足を横に持ち上げ掛け声とともに勢いよく動かした。
「せーの!」
ジルの蹴りは衝撃派を生み出し容赦なく玄関に襲い掛かる。
そして結果
バキャーーーーんンン!
玄関は見事粉砕。ホクホク笑顔でジルはやったと喜び、誰か帰ってこないかな~と思いながら勝手にソファで寛ぐことにした。(不法侵入)
そしてパチンコから負け損で帰って来た銀さんが階段をトントンと上がって玄関を見た瞬間驚愕の表情で叫んだ。
「玄関の扉破壊されてる!?なんでっつかお前何してんの!人ん家で何してんだよっ!」
外から丸見え状態でもジルはブレない。なぜならジルだからだ。
やっと帰って来たと文句言いながらもソファからひょっこり顔を出すと
「あ、行き倒れの銀さんおかえりなさーい。不用心だよ~?玄関簡単に壊せるんだからどろぼうさんに盗みに入られても知らないよ?」
と顔見知りだからと偉そうに忠告すると、
「今時の泥棒は玄関破壊して侵入しねぇよ!?っていうかどれだけ強固な玄関用意すればいいんだよ!っていうかお前が破壊したのかっ!?」
と至極まともな意見でツッコミ。そしてジルがやったかもしれないという事実に驚きを隠せない様子。口元ひくひくさせ若干引きながら家の中に入ってきた銀さん。
ジルは悪びれた様子もなくにこにこと可愛い笑みを浮かべ思いついたように言った。
「あ!大丈夫。修繕費とかならぱぱに請求してくれれば」
コイツ可愛いジャンとハートをどきゅんとさせながらも銀さんもジルが座るソファに。只今外から丸見え中。
「あ!そうなの、銀さんそれは助かるわっていうか行き倒れの銀さんってマジやめてくれそれ!っていうかまだ引きずってたのか!?」
しかし銀さんの心からの叫びは、ジルの耳にはまったく届いておりませんでした。
「実はぱぱのストーカー行為に嫌気がさしてお外に遊びに出かけたしだいなんです。そして神楽ちゃんと遊ぼうかなと思ったんだけど留守だったんで勝手に待つことにしました」
「スルーされた完璧にスルーされた」
「銀さんなんか飲み物ないの?」
「あるわけねーだろ、家はお前のとこと違ってビンボーなの。そこの水道でも飲んでろ」
「わかった、お茶っぱある?」
「あるけど、おいおい。何してんの?」
「何ってお湯沸かすんだけど」
そういってジルはやかんに手を伸ばそうとした。がちみっこい体ではやかんにさえ届かず。銀さんは慌ててジルに駆け寄りジルの体を抱き上げることでやめさせる。
「やめろって茶飲みたいなら俺がしてやるから」
「ぶー、自分で出来るのに~」
「そんな顔したって駄目なもんは駄目なの」
そういってジルを下に降ろすと銀さんがやかんに水を入れコンロの火をつけてセット。
ジルはぶーたれながら恨みがましめに銀さんの動作を眺めていた。
大きくなったら自分でもできる簡単な動作なのに、どうしてちみっこいまんまなのかな。
「ほらよ、熱いから気ーつけれよ」
「うん…ふーふー」
「猫舌か?」
「違うけど熱いのはこの体にキツイみたい。仕方ないしね、お子様だし」
「この体?お前何言ってんの?」
「別に気にしなくていいよ」
知られたら困るもんでもないが気味悪く思われるのは想定内である。
こうして振る舞ってはいるが腹の底で何を考えているかはわからないからな。
「どうせ、人は結局裏切らないなんて保障はないからね」
ポツリとつぶやいた言葉。誰に対して言った言葉なのか自分自身でさえわからなかった。
けど、それに応えた男がいた。
「お前、ねじれてんな」
「は?」
隣に座る銀さんはジルを見る事無く淡々と言った。
「裏切られることを恐れてちゃ人と接することなんかできるわけねぇだろ」
なんかカチンときてしまったジル。それはお前の価値観であって私の価値観ではない。
わざわざ助言を乞うたわけではないのだ。
余計なおせっかいはやめてほしい。
妙なイラつきからジルは目つきをキッと吊り上げ声を荒げた。
「じゃあ貴方は、自ら人と関わろうとするの?それが煩わしいものだとしても?アナタは譲れない願いの為に戦ったのではないの?そこでいくらでも知ったはずでしょう、人は醜い浅ましい生き物だと裏切り裏切られそれが当たり前と豪語する人間ども。どうせ裏切りは人間の十八番じゃない」
汚い部分を何度も見せられたから信用に値する人間しか私は認めない。
それが間違ってるなんて言わせない、誰であろうと。
「ふーん」
とだけ銀さんは返しこくっとお茶を飲んだ。
そしてまったく予想外の言葉をかえしてきたのだ。
「お前前に言ってた『愛人』っていうの、ホントは気にしてんじゃねぇの?」
「っ!?」
「前に言っただろ、お前のかーちゃん何人だって」
「そんなの嘘に決まって」
るじゃんと言おうとしたジルはそれ以上言葉にできなかった。
だって嘘をつくのは嫌だ、なんとなく嫌だ。
と自分の中の自分が頑なに拒むのだ。
ジルは、拳をつくり怒りを抑えようとした。こんなこんな男に何が理解できようか?
そうだ、自分は冷静であらねば。無関係な人間など放っておけばいいのだ。
理性がそういっても感情はいう事をきかない。
ジルはたまらずに叫んだ。
「アンタに、アンタに何が理解できるってのよ!」
感情と言うものが爆発しジル自身の能力もコントロール不能となる。ジルを中心に
膨大な力の渦が風を生み出し部屋の中の物という物が爆風によって壁際に追い込まれガタガタと大きな音を立て破壊されようとしている。
勿論この万屋の主銀時とてそれは同じこと。
ばっさばさと飛んでくる雑誌やらやかんやら食器やら様々なものが銀さんに襲い掛かってくるのを必死に避けながら
「ちょっ!?俺の家破壊する気っ!?」
と半泣き状態でやめてくれ!とジルに懇願するが、ジル本人にはまったく届いていない。
なぜなら暴走状態となったジルを止める術は普通の人間にはないからである。
あるとすれば
「俺くらいだな」
と声が聞こえた途端、銀時の世界は一瞬にして止まった。何もかもが動きを止めまるでリモコンの静止ボタンを押したかのように止まっているのだ。あの怒り狂ったジルの姿でさえも。
銀時は、拍子抜けしたかのようにやっと体の自由がきくかと思えば、目の前には長身での変な白髪の男が立っていると、もう展開ついていけないとさえ思った。
そしてその白髪の男はジルを見るなり
「こりゃヤバイな、地球吹っ飛ぶかも」
と面白そうに口元に笑みを浮かべた。
「はぁ!?地球が吹っ飛ぶだとっ!?何フザケタこと」
「ふざけてねぇよホントのことだもん」
「男がだもんって使うなよ気色悪いっていうかお前ダレ?」
青筋立てながら銀時が言うと白髪の男は「いちいちうるせぇ奴だな」と零すと
銀時に向ってぽいっと何かを投げた。
「ナニコレ?」
銀時が受け取ったのは、まるで魔法少女が使う魔法のステッキのようだった。
可愛らしい装飾に赤いリボンがついたファンタジー色が強いものだった。
白髪の男は真顔で信じられないことを話してきた。
「それを両手で握りしめながら爪先立って2回クルクル回るんだ。そして声高らかに叫ぶ。『シャランラーン!キューティクルキューティクル☆ジルの暴走状態よ!元にもどーれ☆』ってな。呪文覚えたか?」
「オメェ死にてぇのか!?俺にこれやれと!?馬鹿じゃねぇの!」
「でもそれしないと地球吹っ飛ぶぞ」
「じゃあお前やればいいだろーが!?」
「普通の人間じゃねぇと意味ねぇんだよ、だって俺イカス神だし?」
「滅びろ」
「じゃあ仏さんなるしかねぇな、ちなみにこの時間の中で動いていられるのお前しかいないから」
「クッ!?」
心内を読まられたようだ、なぜなら俺じゃなくても他の人間いなくね?と思ったからだ。
銀時は究極の選択を迫られ顔を苦渋に染める。が今やらねば誰がやるのだ。
時間が止まっている世界ならば
俺がやるしかないのか!
銀時は腹をくくった。
そして行動にうつした。
言われた通りステッキを両手で握りしめ爪先立って2回クルクル回って声高らかに叫ぶ。
「シャランラーン!キューティクルキューティクル☆ジルの暴走状態よ!元にもどーれ☆」
するとステッキが眩いばかりに輝き出し、世界は白一色に染まる。
意識が光に呑まれる中、
あの白髪の男が最後にこう言い残したのを銀時は微かに耳にした。
「この呪文と動作忘れんじゃねぇぞ?また次もあるかもしれねぇからな」
と言い残して。
全ては白に染まり切った。
※
ジルはある変化に気が付く。
………なんか、体がおかしいような…。というかさっきまで自分暴走してなかったか?
はたりと気がつけばあっという間に真っ青になってしまった。
目をぱちりと開き、自分が立っている場所以外が全てごちゃごちゃと言うか部屋の中でハリケーンでも起こったのかというくらいにごちゃごちゃになっている始末に一瞬気が遠くなってしまうくらいだった。
これ全部私がやったんだよね…。銀さん生きてるかしら…。
とりあえずジルは捜そうと足を動かした。すると背後の方で瓦礫が動く気配がした。
ジルはすぐにそちらに体を向け「大丈夫!?」と駆け寄った。よろよろな状態で這い出てきた銀さんは、開口一番に
「おまえ、ホントにジルか?…」
と呆けた顔して私に言った。ジルは理解できずに
「は?」
とだけしか言えずとにかく銀さんを立たせようと手を差し出した。銀時は戸惑いながらもジルの手を握る。
あれ?…なんか、手がおっきいような…
だって銀さんよりは小さくもあるが子供の手ではないのだ。
自分の手がさきほどとまったく違う。そう子供ではない私のようにみえる。
そう思い、ふと銀時を見やると、ジルの方を見たまま口をあんぐりと開き固まっていた。ジルは怪訝に思いながらも彼の前で手を振ってみる。
「おーい気絶してる訳?」
顔を近づけて様子を見たが気絶してる訳ではない様子。
ただ立ち尽くしてる? 私は一体どれだけ暴れてしまったのだと冷や汗が浮かぶ。
ジルの戸惑いなどよそにようやく彼はポツリと声を漏らす。
「……おいおいお前、アイドルじゃなくて『かぐや姫』だったとかはやめてちょーだいよ…」
「は?」
何をいうかと思えばなんとも的外れなことを。ジルはその言葉を理解できず一瞬だけ間抜けな顔になってしまった。
「デカくなってるぜ、超綺麗なねーちゃんにな」
「え、嘘…!?姿が元に戻ったの?」
ペタペタと自分の顔を触ってみると確かに体も大きくなった、気がしている。なんの前触れもなく姿がもとに戻るとは…。
銀時が鏡を取り出しジルに差し出す。
「ホレ」
「…ありがと…」
鏡を受け取り確かに自分の姿が戻っていることを確認できた。そこにいるのは銀髪の幼い少女ではなく黒髪の大人に戻った姿があった。
服もちゃんとジルの時に来ていた着物がまんま大人サイズになったようである。良かった、裸とかマジありえないしとジルはほっと胸を撫で下ろす。
嬉しい、これでぷりちー天使ジルちゃんとも言われることもなくなるはず。
だが元に戻ったのは3分足らず。ボフンと煙に巻かれたジルが気がつけば
「……あり?」
元の小さなジルに戻ってしまいました。ちんまいちんまいジルちゃん再登場。
「あ、元に戻った」
「なんで?せっかく元に戻れたと思ったのに…!」
背丈が小さくなってしまった!
銀時がジルの頭に手をのせてニヤニヤとイヤラシイ笑みを浮かべる。
「いやいや銀さん的には超嬉しいハプニング。びっくりしたよ、心臓がドキっとした」
「触んないでよ、っていうか近づくな」
よくよく考えてみればさっきの発言許していないんだから。
ジルは根に持つタイプなのですぐに忘れることは決してない。
「おにーさんのハートときめかせておいてつれないこと言うなよ」
「勝手にときめいただけだろーがゲームじゃねんだよ、ギャルゲーじゃねぇよ」
「お前ひどくね?ギャルゲーか、……いいな…」
紫式部計画とかいいかもしんねぇ、と銀時は厭らしい笑みを浮かべる。
「酷くない」
「ま、いいわ。これは長期戦かかりそうだからな」
「だから意味わかんない」
「銀さんしつこいから、自覚してなくても自覚させてやるよ」
「…意味わからん…」
とにかく屯所に帰ろう。この部屋の修繕費とかもろもろお金関係発生しちゃったし。
万屋が破壊寸前になっていることはすでに外の方にまで広がっており人だかりまで出来ている始末。ジルは外に出ようにも出られない状況に溜息ばかり。
すると騒ぎを聞きつけた沖田が丁度通りかかりそこでようやくジルが万屋にいることを知りジル確保に至る。
そこで妙に馴れ馴れしくジルに話しかける銀さんとそれをイラついた様子で容赦なく斬り捨てるジルを見て、なんとなく嫉妬してしまった沖田であった。
銀時がジルの髪をくるりんと指でもてあそびながら誘い
「ジル、また遊びにこいよ。相手してやっから」
ジルはそれをウザったそうに手でしっしと振り払う。
「ふざけんな誰が来るか二度と」
「俺の嫁に手ぇ出すのやめてくれやせんか、旦那」
とジルを抱っこした沖田が半分キレ気味に銀時をけん制するという。
「おいおい。俺はジルが退屈でつまらないっていうから相手したやったんだぜ。そう睨むなよ、あ!ぷぷ。余裕ないんだー」
「まったく何も聞こえやせんぜ、あ!老化現象ですかね、旦那ついに頭まできちゃいやしたか。そりゃめでてぇ。花輪送ってやりやすよ、白と黒の奴」
「まだ棺桶に足突っ込む歳じゃないんですけどー!」
「だったら突っ込ませてやりましょうか、今なら無料でやってやるよ」
「アア!?」
ジルを挟んでの睨み合いにジルは迷惑そうに言った。
「もういい加減にしてよ、おなか減ったから帰りたい。あ、でもオムライス食べたい。総ちゃん、ファミレスレッツゴー!」
「よし、行くか。可愛い嫁の為なら仕方ねぇな」
「銀さんもお呼ばれしてやるか」
「「アンタは呼んでない」」
まさに三者三様である。
銀時の背中にはあの魔法のステッキがガムテープでくっつけられていることを銀時は知らない。
2人目は高杉晋介、そして3人めはすでにここで堕ちたことをジルは知らない。
ジルと銀時の秘密が出来上がった日でした。
◇◇◇
今日神楽ちゃんと遊ぼうと思ったけどお家勝手に出ちゃいけない禁止令が出ているので
電話で誘いをかけることにしました。
『あ!もしもーし?神楽ちゃん?ジルだけど家で遊ばない?食べ物とか用意してあるしお土産とかぱぱにせがんでくれればいいかもだし。暇で暇でしょうがないんだよね~。ぱぱがわたしを閉じ込めて外に出してくれないから~』
『わかったアル!ジルは変態ゴリラに掴まってて出られないアルナ?至急助けに行くアルネ!「ガチャンっ!」』
ツーツーツー
「あれ切れちゃった……ま!いっか」
自己完結して数分、神楽ちゃん用に用意した山のようなお菓子の数々をすげ~と見上げていたらぱぱがこそこそ隣にやってきて
「お友達来るんだ~、いいなぁ~。ままごととかするのかな~。ぱぱが旦那さん役やってあげるからね~♪っていうか誰にもジルの旦那役は譲らねぇ!」
グォングォングォン
ゴーラちゃんが書類の束持ってきてごりぱぱに文句言いに出現。
「え、仕事しろって土方さんが捜してたって?ぱぱさっさと仕事してこいや。土方さん困らせるなよ」
「え~!?ぱぱもおままごとやりたーい」
定春に乗って神楽ちゃんが
「助けに来たヨ!クソ変態ゴリラはどこあるネ!?成敗してくれるぅうううううーーーー!」
「ギャァァアアアアアアア!」
壁を高らかに突進してきた定春が飛び越えてそのままデレデレニヤニヤ顔のぱぱに飛びかかる。ぱぱは断末魔の叫び声をあげて喰われた。
「神楽ちゃん、いらっしゃい~。王子様みたいでカッコよかったよ。犬に乗った王子様って聞いたことないけど」
「ジル、無事アルか!?乙女の貞操は守られているアルかぁぁあああああ!」
「そこまで助け求めてないから大丈夫神楽ちゃん」
とりあえず興奮しまくった神楽ちゃんに素昆布与えておとなしくさせて定春が銜えてるゴリぱぱを放置するように定春に言って
「神楽ちゃんってどんな遊びが好き?」
「リアルおままごとでストレス発散することネ」
「見かけによらず苦労してるんだね、私もそれやりたーい」
「よしやるネ、ジルは私の娘役でゴーラは私の夫役で定春は私の不倫相手役アル。ゴリラはペット役で十分ネ」
「なかなか修羅場っぽいね」
「これがリアルおままごとの醍醐味ヨ」
ここからおままごと開始。
神楽ちゃんは涙目ながらに訴えます。
「何よ何よ!貴方なんか私と可愛い娘のことなんか忘れて仕事に没頭しまくって家庭のことなんか全然顧みなかったクセに!私がどんな思いでいつもテーブルの上に貴方の夕飯作って全然かえってこない貴方を待ってたか考えたことがあった?どうせ貴方なんか仕事とか言いながら裏でどこぞの馬の骨ともわからない女とイチャラブしてたんでしょう?!」
グォングォングォン『お洗濯しないといけないんですけど』
「何よいつもいつも言い訳はグォングォングォンばかりっ!いい加減聞き飽きたわっ!他の言葉も喋ってみなさいよ」
グォングォングォン『お風呂掃除もしないといけないんですけど』
「…もう貴方なんか信じられない…別れて頂戴!勿論ジルは連れていきますからね!グォングォングォンばかり言ってる貴方にジルを渡したりなるもんですかっ!」
そういって娘役のジルの手を引っ張る神楽。外には不倫相手の定春がわふわふとおとなしく座っています。でもジルは切実に訴えます。
「おかーさん!待って、おとーさんも本当はわけがあってグォングォングォンばかり言ってるんだよっ」
「なんですって?」
「実はおとーさんはグォングォングォン症候群という不治の病にかかっていてその病気にかかってしまえば全身金属加工された究極の体になって意志疎通はグォングォングォンという言語しか使えなくなってしまい最後には完全体のロボになってしまうという恐ろしい病気になってしまっているの」
「えっ!?そんな…じゃあ彼は私が最初から浮気していたことを知っていてずっと何も言わなかったの?!」
「うん、そうだよ……おかーさんと私の幸せの願って送り出そうとしていたの…」
がばりっ!
「……っ…貴方っ!」
「おとーさんっ!」
神楽とジルはゴーラに抱き着いた。
「貴方ゴメンサイっ、私何も知らなくて…貴方がそんなことになっていることも知らないで…」
「うわぁぁあああん、おとーさん!」
グォングォングォン『ああ、今日スーパー安い日なんですよね、行ってこようかな』
ゴーラはゆっくりと自分から神楽とジルを引き離して鼻すすり上げる彼女らに背を向けました。
「そんな…貴方…私たちの幸せの為自ら身を引くのっ!?行ってしまうの!?」
「いやだよ、おとーさんっ!」
グォングォングォン『今日はカレーにしますね、神楽さんも夕飯食べていかれるでしょうし。デザートはプリンにしますね。それじゃあ買い物行ってきます』
ゴーラは行ってしまいました。
「貴方ーーーー!」
「おとーさーん!」
神楽とジルはその場に膝をつき行ってしまうゴーラに手を伸ばし悲痛な声で叫び続けました。
定春はその場で気持ちよさそうに寝ていました。
ゴリぱぱは血まみれの中で気持ちよさそうに白目向いてねていました。
今日の夕飯は神楽ちゃんがいたのでサバイバル夕食になりました。
デザートのプリン争奪戦で楽しかったです。犬猿の仲の総悟と神楽ちゃんでしたが私がドス利かせた声で
「うっせぇんだよ、餓鬼共。夕飯ぐらい静かに喰いやがれ。最後の晩餐にしたくなかったらな」
「「「スイマセンでしたーーー!ジルの姉御」」」
皆、土下座して一気に静かになりました。
万屋へのお土産はゴーラちゃんお手製バケツプリン。
「家に帰るまでに全部平らげるかもしれないアル。だからもう一個寄こせ?」
と催促してきたのでゴーラちゃんはもう一個事前に用意していたバケツプリンをお土産に彼女に持たせ
神楽ちゃんはホクホク笑顔で定春に乗って帰っていきました。
ゴリぱぱは、夕食に顔を出さなかった土方さんが心配して捜していたら
血まみれに沈むぱぱを見つけて
「近藤さーーん!」
慌てて救急車呼んだそうな。