自称幼女は銀魂世界でぷりちー天使あいどるにレベルアップする。 作:松魚
どーもジルです。巷じゃ『ぷりちー天使ジルちゃん』とか意味わからん名前で呼び止められたりもしてますが、基本私は一般人だと思ってます。
「今日もいい天気ー!」
朝早く目が覚めたので、んしょんしょと小さな体で布団たたんで、廊下に出た。
ぐーんと伸びをして爽やかな空気を思いっきり吸い込む。
肺は正常な空気で満たされ、またふーと息を吐き出して
はい、今日も健康体です。この間ハム子の家に遊びに言ったら
彼氏と別れたとか言って少し落ち込んでたから、じゃあ今度ウチの屯所の若い男紹介してやるよと言って慰めたけど
内心びっくりでした。ハム子、彼氏いたんかい?って感じで。
今度ハム子と私と屯所の若い男選んで合コンしようと思ってる。
ま、私は人数合わせで本命はハム子だからね。
合コン楽しみ~!
勿論、総悟とかゴリぱぱには内緒にしてます。
煩いし、多分妨害とかしてくると思うので。
さて今日は家庭教師の先生来ない日だから、遊べる。
「何しようかな~」
とりあえず朝飯でも食べに行くかと足を動かした時、
『緑たなびく並森のー大なく小なく並がいいー♪』
私の携帯の着信が鳴った。復活の世界でこれが着信音だったから今もこれにしてます。
あるかな、と半信半疑だったけど捜したらあったのでびっくりしてますが。
急いで携帯置いてある机に走りボタンを押す。
「はい、ジルでーす」
『もしもし、ジルアルか?』
「神楽ちゃんおはよー。どうしたん?朝から」
『ジル、私工場長になったアルよ!!喜んでくれるか!?』
意味わからんがとりあえず祝福の言葉を述べた。
「おめでとう、何の工場長になったか知らんけど良かったね。所で工場長何の用事?」
『フッフッフ、ジル!私と宇宙海賊になるアルか!?』
「意味わからんっ!」
朝から大声で突っ込んでしまった。もっとわかりやすく教えてと頼んだらなんと昨日
商店街の福引きで『宇宙旅行4名様』という券を当てたらしい。
だから私も一緒に行かないかと誘いの電話でした。
勿論私はすぐに食いついて「行く!!絶対行く!」
と返事してまた後でかけ直すと電話を切り
即行ゴリぱぱの部屋に走った。
ダダダダダ!バシィイン!
私は襖を開いて開口一番に言った。
「ゴリぱぱー!私宇宙海賊になる!」
「え!?パパのお嫁さんになるんじゃないの!?」
宇宙旅行に行くと言うつもりが宇宙海賊になると間違えていってしまったが為に
ゴリぱぱは泣きながら抱き着いてきた。
無論わざとではない。神楽ちゃんのテンションが移ってしまっただけだ。
とにかく、誤解を解いて一生懸命説明した。
ゴリぱぱに抱き着いて
「神楽ちゃんが工場長になって商店街で福引き当てて宇宙海賊になる為に宇宙旅行に行かなくちゃいけないんだけどその券が丁度4名様分だったから誘ってくれたんだよ!だから私も宇宙行きたーい!宇宙行っていいでしょ?」
「ジルまず落ち着きなさい。話がごちゃごちゃだよ」
「だから宇宙征服しに行くって言ってんじゃカー!」
単純に許可してくれればいいんだよ!
「いつの間に宇宙征服の話に!?」
「行きたい行きたい行きたい!」
ここで私はゴリぱぱの言葉で冷静になった。
「しかしなぁ~、心配だよ。ぱぱは。だってあの坂田銀時が保護者になるんだろ?あんな死んだ目に任せられないよ」
「ハッ!?アイツが保護者か!!忘れてた…」
どうする、あの男が一緒なのは確実!けど宇宙行きたい。行ってみたい!
無視すればいいじゃんか、あんなの。
そうだそうだ、空気と同じ扱いすればいいじゃん!
よし解決。あとはゴリぱぱを説得できれば…
私はコテンと首をかしげながら上目づかいでドスきかせた声で脅した。
「行かせてくれないとサド王子、総ちゃんのお嫁さんになっちゃうよ?」
「人生投げ捨てちゃ駄目だっ!」
「ようやく俺の嫁になる決心がついたか?ジル」
ふわりと体が浮いて気がつけば、抱っこされてました。
「どっから沸いた!!?」
いつの間に出現したかわからんが、総悟に。
「違うからただの冗談だから」
「照れやがって可愛い奴め」
「ちげぇしうぜぇよ!」
自分の頬と私のほっぺをこすり付けてくるしウザい愛情表現に私はキレ気味。
そしてゴリぱぱも抜刀しようとしてた。
「俺のジルちゃんに不埒な真似スルナァアアアアアア!」
「近藤さん!?何してんだァァアアア!」
丁度通りかかった土方さんがあわてて止めに入る。
そこにゴーラちゃんがたまたまカウントダウンしにきた。
どうやら私の危機的状況を察知したらしい。
皆血相変えて、ゴーラちゃんに土下座してた。
仲良くするので爆発しないでください、と。
今日も朝から大騒ぎな屯所でした。
結局お許しはもらえました。
一部おまけつきだけど。
ターミナルの約束した場所についた頃
お見送りに行くというゴリぱぱと土方さんにやっちんは仕事なので泣く泣く屯所でお別れ。ここまではタクシーで来たけど人が多いな。
きょろきょろとあたりを見渡してなじみ深いお団子頭発見!!
アルパカのリュックサックをゆっさゆさと揺らしながら駆けた。
「神楽ちゃん!待った?」
「ジル来たアルな……なんでソイツがいるアル?」
私には笑顔だったんだけど、私の後ろに立っている人物には恐ろしい形相になった。私は冷や汗たらしながらなんとか説明した。
「あー、私の保護者」
「ようチャイナ娘。俺のジルに触るんじゃねーぞ穢れるから」
酷いこと言っているのは、総ちゃん。
今回の保護者です。
「何だとコラ~テメェが穢れの象徴的じゃねーか」
「やるかコラ~オメェの方こそ破壊の象徴じゃねーか」
睨み合い始まっていまいましたが、ここは無視です。
新八ことはっさんがいたので挨拶。
「はっさん!今日はよろしくお願いしまーす」
「ジルちゃん、うん。僕もよろしく。楽しみだね」
はっさんはいいわ~。ほんわかしてて。
私は手を差し出して誘った。
「うん!いこ?」
「おいおい銀さんは無視ですか」
はっさんは私の手を握ってくれて二人一緒に歩き出した。
なんか障害物がいたが無視だ。
「私宇宙って初めて~」
「僕もだよ」
「宇宙人逢えるかな?」
「お前月からきた設定だったよな。かぐや姫設定」
「逢えたらいいねっていうか天人普通にいるけどね」
「俺無視するとはツンデレか?ツンデレ属性だったのか?」
ドゲシ!「オウッ!?」
「誰がツンデレ属性だと?アア?」
「銀さんの急所を躊躇いなく蹴り上げた!?ジルちゃんが!?っていうかかぐや姫設定って何っ!?」
「さっきからやかましい!無視してあげてたのに人の周りをうろちょろうろちょろ!せっかく人間扱いして無視してやってんのにそんなに私に魚人扱いされてーか?アア?私に魚人扱いされた日にゃお天道様と永遠にgood-byeだぜ?」
「なんか台詞が無駄にカッコイイんだけど魚人扱いされたら何が起こるの!?」
はっさんが股間抑えながら悶絶する銀さんに寄り添いながら突っ込んできたので真面目に言った。
「とりあえず目から潰す」
「怖っ!!?」
はっさんが顔青くさせていたが、これはまだほんの序の口よ。
もっと過激だから私。
とにかく、宇宙行くぞー!!
ゲートをくぐっていざ宇宙船へ!ってなわけでお昼のランチタイム。
豪華な機内食がずらっと並ぶ中、私は仲良く5人で椅子に並んだ状態で食べてます。
神楽ちゃんから事件が発生したと言われた時ビックリした。
「え?定春がいつの間にか攫われてたの?ソレヤバくない?」
「そうアル、私悲しくて豪華な食事も喉通らないアルヨ」
「そうだよね心配だよね。私にはめっちゃすごいスピードで目の前の機内食消えていっているように見えるんだけどきっと幻だね。総ちゃん、真選組が宇宙で活躍する絶好に機会だよ!!題名は『消えた定春。謎のアフロ頭。それは運命の歯車が起こした悪戯であり連続殺人事件の始まりでもあった!!』どう?カッコイイよね?」
隣の総ちゃんに言ったつもりだったんが、なぜか
「え?俺「ちげぇよ金玉が黙れ」が?」
銀さんが反応してきたので肉を口に突っ込んで黙らせた。今度は本物である総ちゃんが手を伸ばしてきて私の顔をぐっと横に向かせて真正面に総ちゃんの顔がドアップ状態。
「浮気を堂々と夫の前でやるとは…ジル…。今夜は寝かせねぇぜ。俺の下で喘「黙れ発情男」げ」
また変態まがいな事をいうので肉ツーを与えて黙らせた。
なんで私総ちゃんと銀さんが隣にいる場所に座っちゃったんだろう。
正直ウザくて仕方ない。
こんな時こそ突っ込んでくれと頼みたいくらいのはっさんは
「ジルちゃんが黒いような気がしてならない……でも新たな『ぷりちー天使ジルちゃん』の顔が間近に見れて嬉しいかも…!」
なんか悦に浸っているようで夢の彼方。
駄目だ、まともなのが誰もいない。
逃げられない宇宙空間がキツクてちょっと地球が恋しくなった頃
何やら騒がしい気配が近づいてくるのを感じた。
案の定、覆面被った強盗?が銃を持って現れた。
船内はパニック状態。
溜息ばかり、なんだって騒々しいわけ?後から後から…
男どもがうだうだと長い台詞言いまくって銃をおもちゃみたいに扱って
乗客共がキャーキャーと騒がしくて耳障り。イライラがMAXに近い。
煩い男が両隣にいることもイライラの理由である。
宇宙に着た時ぐらい羽のばしたっていいじゃんか?
それを無粋にも覆面男どもは邪魔しやがった…
バキ、リ
持ってた箸がいとも簡単に折れる。
幼児の私の手によって。
隣の男どもがあわてている気配アリだが、気にしない。
今は当たり所が欲しい。抑えが、きかない。
「…ハイジャックだったら、静かにハイジャックするくらいの根性見せやがれっ!!!」
ブシャァァアアアアア!
私の怒りという名の爆風が一気に生み出され
船内は主に人が飛んで飛んで飛んでの滅茶苦茶状態となった。
辛うじて船に穴開けることはなかったけど。
皆、ピクピクと痙攣しながら一部埋まっていたり潰れていたりの惨状の中
私は、独りぽつんと立っていた。
ちょっとやり過ぎたかもしれん。
こういう時になんて言えばいいんだっけ?
「…平和は、守られた…」
「「「全然破壊しまくりだよっ!」」」
どうやら生きているようだ。
ツッコミするぐらいの体力があるならまだ大丈夫☆
でも宇宙船は落ちました。
私の所為じゃないよ、アフロが宇宙船の舵を折ったらしい。
私はこれ以上被害(私の所為で)出させないためにもおとなしくしてろと凄い顔で言われました。主に銀さんに。
暴れると秘密ばらすと耳打ちされ仕方なく従っている。
あとなんかブツブツ言ってたな。
また俺があの呪文唱えなくちゃいけなくなるじゃんとかなんとか。
何の呪文だ?
定春を誘拐した犯人がわかりました。
アフロでした。
違った銀さんの知り合い『坂本辰馬』という人らしいです。
その人が宇宙船の舵折ってくれたおかげで只今ジルはサンサンと照らされた砂漠にて死にそうです。
「暑い!幼児にこの暑さキツイんだけど?あーなんか潤い欲しい…」
「ちょうど水持ってるから俺が口移しして「水だけ寄こせ!!」やるぜぃ」
クソ暑いというのに総悟の発情振りはすごいもんでした。
ところかまわず寄ってくる隙あらばキスしようとしてくる。
それ以上のことも狙ってくる。恐ろしい男じゃ、沖田総悟。
性欲に場所は関係ないのね。
総悟が水が入ったペットボトル所持しているとわかるな否や、むらむら皆総悟に群がってきた。
「みず~」
「みずよこせぇ~」
「うぉたぁ~アアアアア、うぉたぁ~アアアアア!」
有象無象とゾンビ化している銀さんに神楽ちゃんもいた。
総悟は舌打ちして
「任務失敗!」
とか言ってキュッとボトルのキャップ開けてゴクゴク!
全部水飲んだ、総悟が。
「「「アアアアアーーーー!?」」」」
全員、総悟の周りで膝ついて落胆した。
勝ち残った勝者はニヤリとほくそ笑んで
「勝ったぜ」「じゃねぇっつーの!」
バシっ!どごっ
銀さんが投げた人間魚雷神楽ちゃんが彼の後頭部にクリーンヒット。総悟沈黙。私は静かに手を合わせ合掌した。
「総悟、立派にこの星の栄養分となれよ」
「ジルちゃん何気に根に持ってるね?さっきの」
はっさんの指摘はスルー。
駄目だ、無駄に体力使ったから体が限界。
意識が朦朧として体が一気に背中からぐらついて倒れる。
「ジルちゃん!?」
ぽすっ
「おんし軽いのう?しっかり三食食べちょるか~?」
砂に背中からダイブしたかと思えば、誰かの腕に支えられているようだ。
なんとか顔を動かして上を見上げれば
アフロ。
違った、『坂本辰馬』さんが私を支えてくれてるようだ。
というか彼の膝枕状態であった。頭の感触が良くない。
思わずつぶやいていた。
「…固い…」
「アッハッハッハ、文句はなしじゃ~。日よけにはちょどよかじゃろ?」
確かに、多少日差しは緩和された気がする。
しかし男に膝枕される日が来ようとは…。
いつも膝枕する側であったから新鮮と言えば新鮮だ。
不覚と思いつつも、ここはちゃんと礼を言わねばと照れながら言った。
「…ありがと…」
アフロは失礼だろうからあだ名つけてみた。
「マルハゲドン」
「アッハッハッハ、…わし剥げてないぜよっ!」
なんか気に入ってくれたみたい。良かった。
「今回もすごいあだ名キタね」
はっさんは感心した様子だ。
「……寝る…」
「おう寝んしゃい。起こしてやるき」
おでこの汗塗れの髪を優しい手つきでかき分けてくれた大きな手。
心地いいと思いながら私はそこで意識を手放した。
やべ、ゴリぱぱに逢いたいかもと思いながら。