チルドレンオブスカム   作:DELTA BOY

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第一話 街

ヴァルハラ

 

作 倫太郎

 

 

 

注

 

()については書き直し前の文章 及び 解説

 

 

 

第一章

 

チルドレン オブ スカム(改定中+書きかけ)

 

 

 

ああ、そうさ。俺たちはクズさ。確かにあんたらから見た俺らはクズだろうさ。けどよ?考えてみなよ。自分にとってFUCKにむかつくことにムカついて、FUCKに最高なことに感じること。そこに、あんたらと俺らで、何の違いがあるっていうんだ??

 

 

 

 

 

無人の荒野を一台のバギーが駆け抜ける。

 

 

 

『今日も最高にFUCKじゃねえか!』

 

運転手は腰を振りながら後ろに話しかける。

 

 

 

『お前はいつもそればかりだし、それしか言わない』

 

すると後部座席から、ため息交じりに呆れた声がする。

 

 

 

『仕方ねえじゃねえか!今日もFUCKなんだからよ』

 

 

 

『ふん・・・そうか。』

 

 

 

砂煙を上げながら、バギーが走り続ける。今日も実に対照的な二人だ。

 

走り続ける二人の眼前に風景が広がっていく。

 

乾いた砂に吹き付ける風。おまけに砂に埋もれる何かの骸骨。どこまでも広がる荒野。どこまでも広がる世界。残酷で酷薄であまりにも無慈悲。そしてどこまでも平等な世界。

 

人はこれをディストピアというのか。はたまたユートピアと呼ぶのか。

 

それは個人にしかわからない。何故ならそれは受け取る側の問題だ。世界には意志も意味もない。

 

 

 

『おい、今日どーするよ?』

 

 

 

『どうする・・・とは?』

 

 

 

『ど―するって、お前マジでわかんねえのか?』

 

 

 

『わからないな。お前とおれは違う』

 

 

 

『けっ。まあ確かに。けど、俺らのやることって言ったらヤルか、ヤラネエか、二つに一つ。問題はいつもシンプル。だろ?』

 

 

 

『さあな』

 

 

 

『相変わらず気取った野郎だぜ。つか、腹減らねーか?』

 

 

 

『そうだな。食事もいい。』

 

 

 

『だろ?一発行っとくか。』

 

 

 

『そうしよう』

 

 

 

二人は街を目指す。そろそろバギーもガス欠だ。どちらにせよ、街に向かう必要がある。

 

二人の先に待つものは何か?それは誰にもわからない。

 

自由には責任が伴うように、結果には行動がつきものなのだ。

 

 

 

『いつものとこでテキトーに行くか?』

 

 

 

『異論はない』

 

 

 

『馴染みの女にも会いてえしな!』

 

 

 

『馴染みの女・・・か』

 

 

 

『あん?なんか文句でもあんのか?』

 

 

 

『馴染みというより・・・』

 

 

 

『ああ?はっきり言えや!』

 

 

 

『いや、さぞ素敵なご婦人が待っているのだろうな』

 

 

 

『たりめーだろうが、Aクラスクイーンだよ』

 

 

 

『違いないな。』

 

 

 

『おい、そろそろ街につくぜ』

 

 

 

『汗をかいた。・・・すっきりしたい』

 

 

 

車を降りた二人は街に入る。その街の名前は、デザートガーデン。夢と希望と欲望渦巻く、ならず者と労働者と正義の街だ。二人は馴染みの酒場を目指す。

 

 

 

『お前のクイーンとやらを見せてもらおうか?』

 

 

 

『てめえじゃ、一生お目にはかかれねえ上玉さ』

 

 

 

『ほう、それは楽しみだ。しっかりと拝見させてもらおう』

 

 

 

『てめえが見たら、前かがみになること請け合いだぜ。股間のセーフティには気をつけな』

 

 

 

『安心してくれ、俺はいつでも紳士であろうとしている お前とは違う。』

 

 

 

『紳士だぁ?そいつは、お前なりのジョークってやつかい?』

 

 

 

酒場に入った二人を迎えるのは刺激的な恰好の女たちと、それに露骨な視線を送る男たち。

 

酒に欲望、快楽と刺激、むせかえるようなアルコールと汗の混じったにおい。

 

ここに集まるのは労働者とならず者だ。そして、それを取り締まる自警団も街には存在する。

 

 

 

『おーおー、二人とも久しぶりじゃねえか!』

 

二人に声をかけたのは、馴染みのバーテンダーのテディだ。(CV安元洋貴)

 

テディという愛称はついてはいるが筋骨隆々の巨漢だ。お世辞にもぬいぐるみには見えない。

 

『もうくたばったかと思ってたぜ。相変わらず悪運のつえー野郎どもだな。アンジェとナッシュ てめえらがくたばるのに賭けてる奴らはゴマンといるぜ?』

 

 

 

『死神様が見えたら、教えてくれや』

 

そう答えたのはアンジェだ。(CV森田成一)

 

男らしい野卑な言葉遣いから感じられる粗野なイメージとは対照的に、その容姿はさながら女性の様な美しい優男だ。

 

 

 

『人の生き死に賭けとはな。・・・不確定すぎる。』

 

アンジェとは対照的なこの男はナッシュ。(CV平田広明)

 

理性的であることを信条とする。

 

美男子とは違う、男らしくホリが深く切れのある整った顔立ちをしている。

 

 

 

二人とテディが会話していると、女が近寄ってきた。

 

『あら、二人とも!久しぶりじゃない!元気そうね。』

 

 

 

この酒場で給仕をしているアヤだ。(CV坂本真綾)

 

金色のショートカットに、細見のシルエット。

 

背は高めだが少女のような愛くるしくも美しい顔をした女だ。

 

 

 

『おー、俺の女神様じゃねえか!会いたかったぜ~?』

 

 

 

『さっきは、クイーンといっていたが・・・』

 

ナッシュは少し呆れ気味に呟く。

 

『あぁ~?お前って、いつもコマけえよな!』

 

アンジェは少し不貞腐れながら答えた。

 

 

 

『相変わらずね~あんたは。ナッシュも元気そうで何よりね』

 

 

 

『まあ、なんとかな』

 

 

 

『おーい!酒はまだかよ?』

 

酒場の何処からか声が上がった。

 

 

 

『今いくわ~!それじゃあまたね、二人とも』

 

 

 

『お前ら、今まで何してたんだ?最近見なかったじゃねえか』

 

テディが尋ねた。

 

 

 

『よく覚えてねえな、とりあえず生きてるぜ』

 

 

 

『そんなもんかね。まあいいけどよ』

 

 

 

『それより、酒くれよ酒!あとオンナ!』

 

 

 

『俺も酒が欲しい』

 

 

 

『てめえはいつもそんな感じだよな、アンジェ。ナッシュもいつものでいいか?女はてめえで何とかしろ』

 

そういいながらテディは二人に琥珀色の液体を注いだ。

 

蒸留された甘い匂いが漂う。

 

 

 

『そんじゃあ、このクソッタレの世界に乾杯!』

 

アンジェは琥珀色の液体を一気に流し込んだ。

 

 

 

『乾杯』

 

ナッシュは味わうように飲んだ。

 

 

 

その時、唐突にどこからか大きな声が響いた。

 

『どなたか~~!お恵みを下せえ~~!哀れなあっしにお慈悲を下せえ~~』

 

 

 

『おい、人が気持ちよく酒を飲んでるときになんだ?あの辛気臭いのは??テディ、あいつは誰だ?』

 

 

 

『ああ。あいつはここらじゃ有名な奴でよ。名前は確かタシロとかいってよ。なんでも昔は有名な科学者だったらしい。』

 

テディが答える。

 

 

 

『科学者?学者先生ってことか。なんで学者がこんな酒場にいるんだよ?机の上にふんぞり返るのが奴らのお仕事だろ』

 

 

 

『何があったのかは俺も知らん。あの通り五体満足だ。働けるし、飯も食う。なのに本人ときたら、俺は病気だ!の一点張りでまともに働こうとしねえ。人から食い物やら金を恵んでもらって日々生きてる見てえだな。だからなのか、ここいらのやつはあーいう連中をスカムと呼んでる』

 

テディはグラスを拭きながら答えた。

 

 

 

『スカムか!ご機嫌な奴らだぜ。酒をまずくしやがって!なあ?ナッシュ』

 

 

 

『何か事情があるのかもな。』

 

 

 

『お優しいこった!人から恵んでもらう乞食の事情なんざ、知ったこっちゃねえよ。戦わねえ奴は負ける。それだけだ。』

 

 

 

『お前に分かれとは言わん』

 

 

 

『酒がすっかり不味くなっちまった。少し、あいつに礼を言ってくる』

 

 

 

『トラブルはごめんだ』

 

 

 

『なーに、俺から少しお恵みを・・・な』

 

 

 

『勝手にしろ』

 

 

 

アンジェは席を立ち、タシロの方へ向かっていく。

 

『ほら、こいつが俺からのお恵みだ!』

 

そういうとタシロに銃を放り投げた。

 

 

 

『旦那?これは一体どういう意味で?』

 

受け取ったタシロは、目を白黒させた。戸惑っている様だ。

 

 

 

『そのリボルバーはアガペーって言ってな。きちんと手入れしてりゃあこっちの思いに答えて、何も言わずに確実にやることをやってくれる。こいつには感情なんてものはねえ。ゴオンに対してホウコウをしてくれる、他人様よりよっぽど頼りになる俺のお気に入りさ 俺は掃除して弾を込める、それだけでいい。そして、そいつには弾が一発だけ入ってる。気に入らねえ奴をヤッてもいいし、自分に蹴りをつけてもいい。どうするかは、てめえの自由だ』

 

 

 

 

 

『・・・・・・こりゃあ、参った』

 

タシロは銃をどうしようか考えている。

 

『旦那ぁ、こいつはあっしにはもったいねえ』

 

そういうとタシロは銃をアンジェに返した。

 

 

 

『臆病者め!引き金すら引けねえ、とはな やれやれ、こいつは飛んだ玉無しだぜ』

 

 

 

吐き捨てるように言い放つと、アンジェは首を振りながら銃をしまう。

 

 

 

『あっしはもう、引き金の引き方すら忘れちまいましたよ』

 

タシロは悲しげにそう呟くと、ひざを抱えてうずくまった。

 

 

 

『そうやっていつまでも逃げてりゃいい。全部から逃げ出して、そこに転がってるのがお似合いだぜ』

 

そう言い放つとアンジェは自分の席へと戻っていく。

 

 

 

『あっしは・・・あっしは・・・・・・』

 

タシロは何か一しきり呟いていたが、最後の方はもう聞き取れなかった。

 

 

 

『すっかりシケちまった 何かうまい食い物を頼むぜ、テディ』

 

席に着いたアンジェは注文した。

 

 

 

『わかったよ。適当に何か作る』

 

テディはそう言うと厨房に入っていった。

 

 

 

『人には人の人生がある』

 

窘める様にナッシュはアンジェ言う。

 

 

 

『人に媚び売るくらいなら、死んだ方がましだろ』

 

吐き捨てるようにアンジェは言った。

 

 

 

『お前にとっては、な』

 

 

 

『そんなもんかね~』

 

アンジェは興味なさげに呟いた。

 

 

 

『ちょっと!放して頂戴!!』

 

二人が料理を待っていると、突然アヤの声が響いた。

 

 

 

振り向くと、アヤが酔っ払った客に絡まれている。

 

 

 

『おい!お前は一晩いくらなんだ~?俺といいことしようぜ~』

 

酔っ払った男はそう言いながらアヤの胸に手をかけた。

 

 

 

『このチンカス野郎が!』

 

アンジェはイスを蹴り上げ立ち上がる。

 

 

 

『すまないが、俺は一人で静かに飲みたい』

 

ナッシュはグラスを持つと、呆れたようにその場から離れようとする。

 

 

 

『カッコつけるねえ、俺の一人舞台かよ?』

 

それを引き留めるようにアンジェが言った。

 

 

 

『お前ひとりでもアヤさんは大丈夫さ』

 

ナッシュは落ち着き払い、酒場の奥に移動していった。

 

 

 

『おい!そこの酔っ払い!

 

今夜は、俺がタダで相手してやるぜ!!』

 

 

 

『何ぃ!?・・・粋がってんじゃねえぞ!!』

 

酔っ払った男が激昂する。

 

 

 

『ちゃんと、ムスコはおったってるんだろうな?・・・楽しませてくれよ!』

 

アンジェは言うや否や近くににあったイスを酔っ払いに投げつけた。

 

 

 

『・・・・・・ざけやがってぇ!!』

 

男はイスを避けると、銃を抜き放ちアンジェに向け発砲した。

 

 

 

『お~怖い怖い。漏らしちまいそうだ!』

 

弾丸はそばのテーブルに当たるが、アンジェはおどけたステップを踏みながら相手を挑発する。

 

 

 

『畜生!・・・なら、この女がどうなってもいいんだな!?』

 

男はアンジェを撃つのを止め、アヤを捕まえると抱き寄せこめかみに銃を押し付ける

 

 

 

『・・・止めて!嫌!』

 

アヤは必死に男から逃れようともがいた。

 

 

 

『オイオイ~!お約束すぎだろ?』

 

アンジェは天を仰ぎ呆れたように声を出した。

 

 

 

 




頑張って書いたっす><;;
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