【リメイク】僕はげきからマホイップと世界を巡る 作:三笠みくら
新生スター団は皆お縄につき、僕たちスター団も(注意は受けたけど)無事にアカデミーまで戻って来れた。
「なんだぁ〜、ヒーローみたいに登場できたと思ったのにい」
「残念。ていうかいつの間に戻ってきてたん?ブルーベリー学園にいたんでしょ?」
「うん、でもあっちがお休みになったからわたしもこっちに戻ってきたの!そしたらボタンたちがカチコミに行くって聞いたからびっくりしちゃって!」
「えっと、さっきはありがとう……」
「あ、はじめましてだよね?わたしアオイ!」
「僕はアマネです、よろしく」
アオイちゃんが笑顔で手を差し出してくる。これは…握手ってことでいいのかな。おそるおそる握り返すと、よりパッとした笑顔になった。
「ねえねえ……」
「ん?」
「……さっきのマホイップ、げきからフレーバーだよね?」
「げふっ!!」
「ごめんね、驚かせるつもりはなかったの!ただ気になって…」
「いや……その通りだよ。げきからフレーバーのマホイップ、フランが僕の相棒なの」
「そうなんだ……ねね、ちょっとピクニックしない?詳しくお話したい!」
「ピクニック…?」
アオイちゃんに誘われて、西1番エリアの草原にやってきた。アオイちゃんは手際良くピクニックセットを広げて、お水を渡してくれた。
「さて。おなか空いたでしょ、サンドウィッチ食べる?」
「え、話は?」
「まずはごはんからでしょ!腹が減っては戦はできぬ!」
「これから戦するの……?」
「わたしサンドウィッチに関しては本当精通してるから!まかせて!」
そう言いながら、アオイちゃんはリュックからおびただしい量の具材や調味料を引き摺り出した。リュックの中身異次元に繋がってたりする??
「なにがいい?色々あるよ、ライスとかトーフとか!」
「おおよそサンドウィッチに使われなさそうな食材だけど」
「いやいや、意外と美味しいんだよ?」
「まことに〜?」
僕が選んだのは焼きチョリソー、ハラペーニョ、ハンバーグ、それからマスタードとチリソース。あとアクセントにクリームチーズ。チーズのまろやかさと辛いのは合うのだ。
「辛い具材ばっかり選んだねえ……大丈夫?」
「ほみ!」
「あ、フラン!辛い気配を感じて出てきたんだね」
「その子がげきからフレーバーのマホイップ!赤くてかわいい!」
「でしょ?僕の相棒で家族で女神のフランだよ」
「おぉう……大好きなんだね」
「もちろん」
僕のフランへの愛はキョダイマックスよりでかいのだ。若干引かれたかもだけど気にしない。調味料と具材をパンに乗せて、後は上のパンを乗せて挟むだけ……
「よし、あとは乗せるだけ……」
「乗せるというより落とすポーズだけど」
「気にしないで!ちゃんと具材の配置はバランスとってるから!だからパンが落ちることはない!」
「普通に作ればパンは落ちないんだよ」
なにを言っているのかは分からなかったけど、とにかくサンドウィッチは完成した。思いっきりかぶりつくと、ハンバーグとチョリソーの肉汁が溢れて美味しい!!そしてチーズのまろみと甘さが辛さを引き立てている!
「あぁ〜、辛くて美味しい……」
「良かった〜、フランちゃんも美味しい?」
「ほみ、ほみ!」
「フランも美味しいって。ところで…なんでげきからフレーバーのマホイップのことを?」
「ああ、そのことね!実はわたし、パルデアでは1番強いトレーナーなんだ。だからパルデアのポケモンリーグとも繋がりがあるんだけど……そこでトップから教えてもらったの。ガラルで新種のマホイップが発見されたって」
「そうなんだ……」
しれっとすごいこと言ってるな。パルデアで1番強いトレーナー?それにやっぱりポケモンリーグには新種発見の情報は届いてるんだな。
「それでさ……お願いがあるんだけど」
「お願い?」
「フランちゃんと…バトルさせてくれない!?」
「絶対イヤ」
絶対イヤ!!フランにバトルさせるなんて!!ただでさえポケモンバトルはポケモンが傷つくもので苦手なのに、フランがバトルで傷つくなんて……ああ、考えたくもない!!
「お願い!!ちょっとだけ、先っぽだけでいいから!!」
「なにも良くない!!」
「でもでも!!げきからフレーバーのマホイップしか出せないわざとかあるかもよ!?」
「うっ……」
「じゃあフランちゃんが技撃つだけでいいから!!それならどう!?」
「まあ、それなら……」
「やった!!」
アオイちゃんの圧に負けて、フランの技を撃つことに。と言っても特別な技とかはないんだけどな……まあ、適当なほのお技でいいか。
「じゃあ、サーフゴー!受け止めてね!」
「えっと、それじゃあフラン、マジカルフレイム!」
「ほみ!」
フランが両手を前に出して、炎が……
ドカァァーーン
……えっ。マジカルフレイムにあるまじき火柱が上がったんですけど。これポケモンバトルで出していい威力じゃなくない?サーフゴーが完全に丸こげなんだけど?
「えっと、今のなに……?」
「僕にも分からな……あっ」
そういえば、フランの体を調べた時に研究者さんがなんか言ってたような。思い出せ、思い出せ……
「このマホイップは体内で常にげきからエネルギーを生成しているんです」
「げきからエネルギー?」
「ええ。辛いものを食べると体が熱くなったりしますよね?熱を生み出す…言い方を変えれば、炎の威力を上げるエネルギーですね。それを生み出すげきから器官が存在しているんです」
「そんなものが……」
「先ほどマジカルフレイムを試しに撃ってもらったところ、威力が……」
「……約2倍ですね!!」
あれだ!!あの時はバトルなんてしないからと聞き流していたけど!!まずほのおタイプの技だからタイプの一致で1.5倍、サーフゴーに効果ばつぐんだから2倍!そしてげきから器官の効果で威力2倍!!6倍のマジカルフレイム!!
「なにそれ!?そりゃあ火柱も出るよ!!ごめんねサーフゴー!!」
「いやほんと、ごめんなさい……」
フランの方を見ると、ドヤ顔をして褒めて欲しそうにしている。かわいいけどもね、今はそれどころじゃないんだ。マジカルフレイム一発でこれって、もしかえんほうしゃとか撃ったらとんでもないことになるんじゃ?冷や汗が止まらない。もしかしなくてもフランはすごいポケモンなのでは……
「……素晴らしい」
「?」
拍手の音が聞こえて、そっちの方を向くと、なにやら高貴なオーラあふれる女の人が歩いてきていた。
「轟音が聞こえたから何事かと思いましたが……げきからフレーバーのマホイップ、存在は知っていましたがこれほどとは」
「あ、オモダカさん!」
「こんにちは、チャンピオン・アオイ。初めまして、私はオモダカ。パルデアポケモンリーグのリーグ委員長を務めております」
え、パルデアのポケモンリーグのトップ……?そんな偉い人がどうして……これから、ものすごく怒られるんじゃ?だってそうだよね、草原で火柱あげて見て見ぬふりするわけないし……
「ですが貴方はトレーナーとしては未熟……どうです?1度ポケモンリーグに来ていただけませんか?」
「……え?」
フラン
特性:げきからきかん ほのお技の威力が2倍になる
とんでも火力の持ち主。
サーフゴー
一瞬で焼き払われた。消し炭になってないだけマシ。
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